25 / 88
第2章
シンジュ3
しおりを挟む
触れていた唇が離れ、リベルテは顔を赤くしてシンジュに聞いた。
「お、落ち着いたか?」
リベルテにキスされ、呆然とするシンジュに声をかけるとハッとして、赤い顔のままシンジュはリベルテを見た。
「お、俺は……お前を嫌ったり、拒絶したりしない。お前は、俺に嫌われると思ってるかもしれないけど……俺は、お前のことが、シンジュが好きだ」
「え?」
「順番がごちゃごちゃになっちまったけど、俺は、お前と一緒に生きたいし、ずっと傍に居てほしいと思ってる。勿論、無理にとは言わない。ゆっくり考えてくれればいいから……」
返事をくれるまで、此処に居てくれないか?
「ぅう」
優しい言葉。温かい声。心のどこかで、こうなることを願っていた。ずっと、ずっと望んでいた。でも、叶わないって知ってたから、諦めていた。幸せになっちゃいけないと思っていた。
「な、んで……」
震えて声が上手く出せない。視界がぼやけて、何も見えない。涙が、止まらない。拭っても拭っても、こぼれる涙を必死に止めようとしても止まらず、シンジュは両手で目を覆った。
「僕は、ユリウスさまを、殺そうと、したんですよ?」
「殺したくなかったんだろ?」
「ずっと、騙してたんですよ? 騙して、リベルさまの傍に、居たのに……」
「騙してないだろ?」
「ひ、ぅ」
「お前が何時、兄上を殺そうとしたんだ? 騙してたって、お前にそんなつもりはなかったんだろ? 仲間に脅されて、その方法しか選べなかっただけだろ?」
「…………」
言葉が詰まり、シンジュは何も言い返せない。
どうして、責めないんですか?
どうして、怒らないんですか?
どうして、嫌わないんですか?
どうして……
幾つもの疑問が思い浮かんでは消え、言葉に出すことも出来ず、シンジュはリベルテから視線を逸らした。甘えそうになる心を必死に抑える。「幸せになっちゃいけない」と自分に言い聞かせて、シンジュは口を開いた。
「だめ、です。僕は、う、海に、帰らなきゃ……」
「帰る場所、あるのか?」
「そ、れは……」
これ以上、リベルさま達に迷惑をかけてはいけない。その思いで言った言葉は、リベルテに聞き返されてしまった。帰る場所なんて、海にはもう無い。帰っても、仲間達は受け入れてくれない。分かっていても、シンジュはコクリと頷いた。
「家族は、居るのか?」
「…………」
なんで、いま、それを聞くの?
どうして、あの時と同じことを、聞いてくるの?
初めてリベルテと出会った時に聞かれた事と全く同じ質問をされ、シンジュは戸惑った。帰る場所なんてない。家族も居ない。頼れる人も、助けてくれる人も、海には居ない。そう答えたい。正直に話したい。でも、そんな事をしたら、また迷惑をかけてしまう。困らせてしまう。
「嘘が下手だな」
「嘘じゃ……」
「帰る場所、無いんだろ? 家族も、居ないんだろ?」
「そ、れは……」
「だったら、俺がお前の家族になる」
「え?」
「何があっても、俺が必ず護ってやる」
「リ、ベル、さま」
「だから、笑え。お前は、笑った方が可愛い」
自分の心に嘘を吐き続ける事はできなかった。言われて一番嬉しかった言葉を、ずっと言ってほしかった言葉を言われ、シンジュはリベルテに強く抱きつき、子供のように声を出して泣きじゃくった。
本当は、リベルさまとずっと一緒に居たい。
リベルさまの傍に居たい。
海になんか、帰りたくない。
帰りたく、ないよ……
泣きじゃくりながら必死に本心を告げるシンジュを優しく抱きしめ、リベルテはシンジュの話を聞き続けた。シンジュの背中をポンポンと叩き、優しく頭を撫で、「大丈夫だ」と「今度こそ、必ず護るから」とリベルテが言うと、更に涙があふれる。リベルテに必死に抱きついて、今迄の不安や恐怖を洗い流すように、シンジュは泣き続けた。
子どものように声を出して泣いたことが恥ずかしくて、シンジュは顔を赤くしてリベルテに謝罪した。
「ごめん、なさい」
「謝らなくていい」
言いながら、リベルテは泣いて赤く腫れた目元にそっと触れ「目元、赤くなっちまったな」と小さく呟いた。
「リベル、さま?」
「冷やした方がいいな。喉は渇いてないか? 食べたいものとか……」
「喉……」
リベルテに言われて、シンジュは自分の喉やお腹を触る。今まで気にする余裕がなく気にしていなかったが、気持ちが落ち着くと、急に喉の渇きや空腹を感じた。
「冷やすものを取ってくる序でに、食べられるものも探して来る。少しだけ待っててくれ」
「え? リベ『直ぐ戻るから』」
そう言って立ち上がると、リベルテは部屋から出て行ってしまった。残されたシンジュは、リベルテが出て行った扉を見つめ、リベルテを追いかけるか、此処で待つか迷った。どうすればいいか分からず、シンジュはベッドから動けなかった。
あれから大分時間が経っていたようで、太陽は沈み、周囲が薄暗くなっていた。ランプを手に持ち、人気の少ない廊下を歩いていると前方に廊下の端で蹲る夕を見つけた。
「こんな所で何してんだ?」
リベルテが声をかけると、一瞬ビクッと肩を震わせ、夕は振り返った。
「リベル、どうしたんだ? こんな時間に……」
「シンジュが泣いて目元が赤く腫れちまったから、冷やすものを取りに来た。後、序でに食べ物を探しに……」
「泣いた?」
「あぁ、ずっと我慢してたし、独りで抱え込んでいたからな。今はもう大丈夫だ」
「そっか。良かったな」
「あぁ。それで、お前は此処で何をしてたんだ?」
リベルテが聞くと、夕は「あぁ」と相槌を打つと、難しい顔をした。「それが」や「その」と何度か言った後、急にバッと顔を上げ夕は口を開いた。
「なぁ、リベル……」
「何だ?」
「ユリウス様って、普段どんな感じなんだ?」
「は?」
突然ユリウスについて聞かれ、リベルテはキョトンとした目で夕を見た。何故ユリウスの話が出てくるのか疑問には思ったが、敢えて聞かず普段のユリウスの姿を思い浮かべた。
「俺は長くこの城に居た訳じゃねえからな。昔なら兎も角、今の兄上について知ってる事は少ねぇぞ? 兄上の事なら、クラウスに聞いた方が良いと思うが……」
リベルテもユリウスについて知っている事は少ない。昔のユリウスの事なら話せるが、今のユリウスの事を聞かれても、リベルテは答えられない。ユリウスについて聞きたいなら、ユリウスの従者であるクラウスに聞いた方がいいと伝えると、夕は渋い顔をして「そうか」と小さく呟いた。
「まぁ、俺が知ってる事と言えば、子どもの頃に命を救ってくれた人が居る事と、ずっとその人の事を想い続けてる事くらいだな」
「ユリウス様を救った人、か。クラウスさんからも聞いたけど。その人がどんな人か知らないか?」
「兄上からしか聞いた事がないからな。実際、どんな人かは俺は知らないが、年上で、確か『オバケが怖い』って聞いた気がするが……」
「オバケ?」
「あぁ。兄上が殺されそうになったのが夜だったらしくてな、暗殺者から逃げてた時にその人と出会ったみたいだが、詳しい事は俺にも分からない」
「オバケ……」
どこかで聞いた事があるような、そう疑問に思っていると、リベルテが何か思い出したのか「あ」と言って、再び口を開いた。
「後、いきなり林檎の焼き菓子を口に突っ込まれたって言ってたな」
「え?」
「最初は抵抗したけど、空腹には勝てなくて、全部食べたって聞いた。それ以来、林檎の焼き菓子を見るとその人の事を思い出して自然と好きになったって、言ってたような……」
「…………」
林檎の焼き菓子。その言葉を聞いて、夕は夢の事を思い出した。薄暗い夜。豪邸のような建物。殺されそうになった小さな子ども。
子どもを殺そうとした兵士達から必死に逃げて……
神殿のような広い場所に逃げ込んで……
偶々持っていたアップルパイを子供に食べさせて……
「あれ?」
似てる。クラウスさんも、境遇が似てると言っていた。これは、偶然か? 子どもを助けた夢と、ユリウスを救った人。
「どうかしたのか?」
「え? あ、悪い」
「兄上と何かあったのか?」
「いや! その……」
リベルてにそう聞かれ、何を思い出したのか、夕は顔を赤くして慌てて「な、何もない!」と必死に訴えた。何かあった事は確かだが、リベルテは敢えて何も聞かなかった。
「シンジュが待ってるから、俺はもう行く」
「そ、そうか。あ、リベル」
「何だ?」
「これ、持って行けよ」
夕から小さな箱を渡され、リベルテは「これは」と呟く。夕に視線を向けると、彼はニッコリと笑った。
「本当は、鈴に持って行こうと思って作ったけど、食べ物、探してるんだろ?」
「…………」
「アップルパイ。嫌いじゃないなら、二人で食べてくれよ」
「え?」
嬉しそうに笑う夕に、リベルテも自然と笑顔になる。夕の優しさが嬉しくて、リベルテは夕にお礼を言った。「きっと、シンジュも喜ぶ」と言った後、リベルテは足早に去って行った。
「ユリウス様を救った人って、どんな人なんだろうな」
リベルテが去った後、夕はその場に立ち尽くし、小さく呟く。自分と同じ事をする人が居るんだと思い込み、ユリウスを救った人が自分である事に夕は全く気付かなかった。
「お、落ち着いたか?」
リベルテにキスされ、呆然とするシンジュに声をかけるとハッとして、赤い顔のままシンジュはリベルテを見た。
「お、俺は……お前を嫌ったり、拒絶したりしない。お前は、俺に嫌われると思ってるかもしれないけど……俺は、お前のことが、シンジュが好きだ」
「え?」
「順番がごちゃごちゃになっちまったけど、俺は、お前と一緒に生きたいし、ずっと傍に居てほしいと思ってる。勿論、無理にとは言わない。ゆっくり考えてくれればいいから……」
返事をくれるまで、此処に居てくれないか?
「ぅう」
優しい言葉。温かい声。心のどこかで、こうなることを願っていた。ずっと、ずっと望んでいた。でも、叶わないって知ってたから、諦めていた。幸せになっちゃいけないと思っていた。
「な、んで……」
震えて声が上手く出せない。視界がぼやけて、何も見えない。涙が、止まらない。拭っても拭っても、こぼれる涙を必死に止めようとしても止まらず、シンジュは両手で目を覆った。
「僕は、ユリウスさまを、殺そうと、したんですよ?」
「殺したくなかったんだろ?」
「ずっと、騙してたんですよ? 騙して、リベルさまの傍に、居たのに……」
「騙してないだろ?」
「ひ、ぅ」
「お前が何時、兄上を殺そうとしたんだ? 騙してたって、お前にそんなつもりはなかったんだろ? 仲間に脅されて、その方法しか選べなかっただけだろ?」
「…………」
言葉が詰まり、シンジュは何も言い返せない。
どうして、責めないんですか?
どうして、怒らないんですか?
どうして、嫌わないんですか?
どうして……
幾つもの疑問が思い浮かんでは消え、言葉に出すことも出来ず、シンジュはリベルテから視線を逸らした。甘えそうになる心を必死に抑える。「幸せになっちゃいけない」と自分に言い聞かせて、シンジュは口を開いた。
「だめ、です。僕は、う、海に、帰らなきゃ……」
「帰る場所、あるのか?」
「そ、れは……」
これ以上、リベルさま達に迷惑をかけてはいけない。その思いで言った言葉は、リベルテに聞き返されてしまった。帰る場所なんて、海にはもう無い。帰っても、仲間達は受け入れてくれない。分かっていても、シンジュはコクリと頷いた。
「家族は、居るのか?」
「…………」
なんで、いま、それを聞くの?
どうして、あの時と同じことを、聞いてくるの?
初めてリベルテと出会った時に聞かれた事と全く同じ質問をされ、シンジュは戸惑った。帰る場所なんてない。家族も居ない。頼れる人も、助けてくれる人も、海には居ない。そう答えたい。正直に話したい。でも、そんな事をしたら、また迷惑をかけてしまう。困らせてしまう。
「嘘が下手だな」
「嘘じゃ……」
「帰る場所、無いんだろ? 家族も、居ないんだろ?」
「そ、れは……」
「だったら、俺がお前の家族になる」
「え?」
「何があっても、俺が必ず護ってやる」
「リ、ベル、さま」
「だから、笑え。お前は、笑った方が可愛い」
自分の心に嘘を吐き続ける事はできなかった。言われて一番嬉しかった言葉を、ずっと言ってほしかった言葉を言われ、シンジュはリベルテに強く抱きつき、子供のように声を出して泣きじゃくった。
本当は、リベルさまとずっと一緒に居たい。
リベルさまの傍に居たい。
海になんか、帰りたくない。
帰りたく、ないよ……
泣きじゃくりながら必死に本心を告げるシンジュを優しく抱きしめ、リベルテはシンジュの話を聞き続けた。シンジュの背中をポンポンと叩き、優しく頭を撫で、「大丈夫だ」と「今度こそ、必ず護るから」とリベルテが言うと、更に涙があふれる。リベルテに必死に抱きついて、今迄の不安や恐怖を洗い流すように、シンジュは泣き続けた。
子どものように声を出して泣いたことが恥ずかしくて、シンジュは顔を赤くしてリベルテに謝罪した。
「ごめん、なさい」
「謝らなくていい」
言いながら、リベルテは泣いて赤く腫れた目元にそっと触れ「目元、赤くなっちまったな」と小さく呟いた。
「リベル、さま?」
「冷やした方がいいな。喉は渇いてないか? 食べたいものとか……」
「喉……」
リベルテに言われて、シンジュは自分の喉やお腹を触る。今まで気にする余裕がなく気にしていなかったが、気持ちが落ち着くと、急に喉の渇きや空腹を感じた。
「冷やすものを取ってくる序でに、食べられるものも探して来る。少しだけ待っててくれ」
「え? リベ『直ぐ戻るから』」
そう言って立ち上がると、リベルテは部屋から出て行ってしまった。残されたシンジュは、リベルテが出て行った扉を見つめ、リベルテを追いかけるか、此処で待つか迷った。どうすればいいか分からず、シンジュはベッドから動けなかった。
あれから大分時間が経っていたようで、太陽は沈み、周囲が薄暗くなっていた。ランプを手に持ち、人気の少ない廊下を歩いていると前方に廊下の端で蹲る夕を見つけた。
「こんな所で何してんだ?」
リベルテが声をかけると、一瞬ビクッと肩を震わせ、夕は振り返った。
「リベル、どうしたんだ? こんな時間に……」
「シンジュが泣いて目元が赤く腫れちまったから、冷やすものを取りに来た。後、序でに食べ物を探しに……」
「泣いた?」
「あぁ、ずっと我慢してたし、独りで抱え込んでいたからな。今はもう大丈夫だ」
「そっか。良かったな」
「あぁ。それで、お前は此処で何をしてたんだ?」
リベルテが聞くと、夕は「あぁ」と相槌を打つと、難しい顔をした。「それが」や「その」と何度か言った後、急にバッと顔を上げ夕は口を開いた。
「なぁ、リベル……」
「何だ?」
「ユリウス様って、普段どんな感じなんだ?」
「は?」
突然ユリウスについて聞かれ、リベルテはキョトンとした目で夕を見た。何故ユリウスの話が出てくるのか疑問には思ったが、敢えて聞かず普段のユリウスの姿を思い浮かべた。
「俺は長くこの城に居た訳じゃねえからな。昔なら兎も角、今の兄上について知ってる事は少ねぇぞ? 兄上の事なら、クラウスに聞いた方が良いと思うが……」
リベルテもユリウスについて知っている事は少ない。昔のユリウスの事なら話せるが、今のユリウスの事を聞かれても、リベルテは答えられない。ユリウスについて聞きたいなら、ユリウスの従者であるクラウスに聞いた方がいいと伝えると、夕は渋い顔をして「そうか」と小さく呟いた。
「まぁ、俺が知ってる事と言えば、子どもの頃に命を救ってくれた人が居る事と、ずっとその人の事を想い続けてる事くらいだな」
「ユリウス様を救った人、か。クラウスさんからも聞いたけど。その人がどんな人か知らないか?」
「兄上からしか聞いた事がないからな。実際、どんな人かは俺は知らないが、年上で、確か『オバケが怖い』って聞いた気がするが……」
「オバケ?」
「あぁ。兄上が殺されそうになったのが夜だったらしくてな、暗殺者から逃げてた時にその人と出会ったみたいだが、詳しい事は俺にも分からない」
「オバケ……」
どこかで聞いた事があるような、そう疑問に思っていると、リベルテが何か思い出したのか「あ」と言って、再び口を開いた。
「後、いきなり林檎の焼き菓子を口に突っ込まれたって言ってたな」
「え?」
「最初は抵抗したけど、空腹には勝てなくて、全部食べたって聞いた。それ以来、林檎の焼き菓子を見るとその人の事を思い出して自然と好きになったって、言ってたような……」
「…………」
林檎の焼き菓子。その言葉を聞いて、夕は夢の事を思い出した。薄暗い夜。豪邸のような建物。殺されそうになった小さな子ども。
子どもを殺そうとした兵士達から必死に逃げて……
神殿のような広い場所に逃げ込んで……
偶々持っていたアップルパイを子供に食べさせて……
「あれ?」
似てる。クラウスさんも、境遇が似てると言っていた。これは、偶然か? 子どもを助けた夢と、ユリウスを救った人。
「どうかしたのか?」
「え? あ、悪い」
「兄上と何かあったのか?」
「いや! その……」
リベルてにそう聞かれ、何を思い出したのか、夕は顔を赤くして慌てて「な、何もない!」と必死に訴えた。何かあった事は確かだが、リベルテは敢えて何も聞かなかった。
「シンジュが待ってるから、俺はもう行く」
「そ、そうか。あ、リベル」
「何だ?」
「これ、持って行けよ」
夕から小さな箱を渡され、リベルテは「これは」と呟く。夕に視線を向けると、彼はニッコリと笑った。
「本当は、鈴に持って行こうと思って作ったけど、食べ物、探してるんだろ?」
「…………」
「アップルパイ。嫌いじゃないなら、二人で食べてくれよ」
「え?」
嬉しそうに笑う夕に、リベルテも自然と笑顔になる。夕の優しさが嬉しくて、リベルテは夕にお礼を言った。「きっと、シンジュも喜ぶ」と言った後、リベルテは足早に去って行った。
「ユリウス様を救った人って、どんな人なんだろうな」
リベルテが去った後、夕はその場に立ち尽くし、小さく呟く。自分と同じ事をする人が居るんだと思い込み、ユリウスを救った人が自分である事に夕は全く気付かなかった。
216
お気に入りに追加
802
あなたにおすすめの小説
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

異世界で王子様な先輩に溺愛されちゃってます
野良猫のらん
BL
手違いで異世界に召喚されてしまったマコトは、元の世界に戻ることもできず異世界で就職した。
得た職は冒険者ギルドの職員だった。
金髪翠眼でチャラい先輩フェリックスに苦手意識を抱くが、元の世界でマコトを散々に扱ったブラック企業の上司とは違い、彼は優しく接してくれた。
マコトはフェリックスを先輩と呼び慕うようになり、お昼を食べるにも何をするにも一緒に行動するようになった。
夜はオススメの飲食店を紹介してもらって一緒に食べにいき、お祭りにも一緒にいき、秋になったらハイキングを……ってあれ、これデートじゃない!? しかもしかも先輩は、実は王子様で……。
以前投稿した『冒険者ギルドで働いてたら親切な先輩に恋しちゃいました』の長編バージョンです。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる