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毛玉取り器・ガンジー・乳酸菌
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ガンジーも助走をつけて殴る。
そんなひねくれた慣用句が生まれてしまったくらいにはガンジーは偉大だったのだろう。怒らない人ということは知っていても詳しくなにを成した人物かは知りはしない。
なんでそんなことを思っているかと言えばそれくらいイラッとしているからだ。アンガーマネジメントを思い出して六秒間を我慢する過程で必死に絞り出した余計なことだ。
ブチギレそうになっている相手がこの場にいなかったのは幸いだ。そうでなければ、暴れ散らかしていただろう。アンガーマネジメントなんて考える暇も無かったくらいに頭に来ている。
確かに半分以上は自分が悪い。けど、この結果を招いていたのは同居している彼氏が原因なのは間違いない。
手にした毛玉取り器の空っぽになった容器を眺める。中には取った毛玉がたくさん入っていたはずなのに空っぽ。なぜならばその中身が目の前に散りばめられているからだ。
それも、今日来ていくはずのスーツに。
企業の面接へ向かう時間は近づいている。それを分かって彼氏はこの状況を作ったのだ。ぜったいわざと。それも理由が自分より先に就職が決まるのが気に食わないんだ。
やっぱり別れようかなぁ。
ずっと考えていたことだ。付き合い始めは良かった。大学に入ってすぐ。いちゃいちゃしてるだけで楽しかった。お金もなかったけど、ずっと一緒にいた。いや、無かったから一緒にいたのかもしれない。
けれど、段々とそんな時間は許されなくなっていく。卒論もあれば就職活動もある。ずっと一緒にいるわけにもいかない。それぞれの将来に向けて考えて進まなくては行けないときに来ているのだ。
それなのに彼氏は……。いつまでもあのころのままいたいと駄々をこねている。その想いをこじらせ続けた結果。この有様だ。
半分以上が自分の責任だと思っているのはそんな良くない状況を理解しているのに別れられないからだ。
そんなんことを考えていたらお腹がどんどん痛くなってくる。ストレスだろうか。少しでも和らげるために乳酸菌でも接種しないと。でも、さっさと準備をして家を出ないと面接時間に間に合わない。
はぁ。
今回の面接がうまく行かなかったら色々と考えよう。それこそ、助走をつけてぶん殴ってしまう前に。
そんなひねくれた慣用句が生まれてしまったくらいにはガンジーは偉大だったのだろう。怒らない人ということは知っていても詳しくなにを成した人物かは知りはしない。
なんでそんなことを思っているかと言えばそれくらいイラッとしているからだ。アンガーマネジメントを思い出して六秒間を我慢する過程で必死に絞り出した余計なことだ。
ブチギレそうになっている相手がこの場にいなかったのは幸いだ。そうでなければ、暴れ散らかしていただろう。アンガーマネジメントなんて考える暇も無かったくらいに頭に来ている。
確かに半分以上は自分が悪い。けど、この結果を招いていたのは同居している彼氏が原因なのは間違いない。
手にした毛玉取り器の空っぽになった容器を眺める。中には取った毛玉がたくさん入っていたはずなのに空っぽ。なぜならばその中身が目の前に散りばめられているからだ。
それも、今日来ていくはずのスーツに。
企業の面接へ向かう時間は近づいている。それを分かって彼氏はこの状況を作ったのだ。ぜったいわざと。それも理由が自分より先に就職が決まるのが気に食わないんだ。
やっぱり別れようかなぁ。
ずっと考えていたことだ。付き合い始めは良かった。大学に入ってすぐ。いちゃいちゃしてるだけで楽しかった。お金もなかったけど、ずっと一緒にいた。いや、無かったから一緒にいたのかもしれない。
けれど、段々とそんな時間は許されなくなっていく。卒論もあれば就職活動もある。ずっと一緒にいるわけにもいかない。それぞれの将来に向けて考えて進まなくては行けないときに来ているのだ。
それなのに彼氏は……。いつまでもあのころのままいたいと駄々をこねている。その想いをこじらせ続けた結果。この有様だ。
半分以上が自分の責任だと思っているのはそんな良くない状況を理解しているのに別れられないからだ。
そんなんことを考えていたらお腹がどんどん痛くなってくる。ストレスだろうか。少しでも和らげるために乳酸菌でも接種しないと。でも、さっさと準備をして家を出ないと面接時間に間に合わない。
はぁ。
今回の面接がうまく行かなかったら色々と考えよう。それこそ、助走をつけてぶん殴ってしまう前に。
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