14 / 39
第2章 《煌帝剣戟》煌華学園予選 編
第3話 理由と銀氷の剣士
しおりを挟む
――煌華学園 第2アリーナ――
俺とユリ、リンシンの試験は無事終わり、いよいよアラムの試験が始まろうとしていた。アラムはサーベル型の《創現武装》であるナザロートを召喚し構える。
『1年武術A組 アラム・カシヤノフを確認しました
それでは試験を開始します』
ブザーが鳴り、試験が開始された。
「さて、それじゃあいくよ!」
アラムはナザロートを炎で包み、アンドロイドに向かって駆け出す。
アラムは剣術に優れている、が能力の制御はユリに劣っている。つまり、特訓でアラムがやっていた鍛錬は、シンプルかつ基礎的な―――
「能力を自在に操る、ただそれだけだ。」
俺はボソッと呟いた。
アラムがアンドロイドを首を積極的に狙って剣を振るが、アンドロイドはギリギリでかわしていく。ただ、アンドロイドの方もかわすのに精一杯で、積極的な攻撃は出来ないようだ。
そういえば、この試験で使われている敵役のアンドロイドはかなり作り込まれているらしい。機械だということを、モーションシルエットだけ見ればつい忘れそうだ。
「入った!」
アラムがアンドロイドの首を焼き切り、勝利した。が、アンドロイドに見とれていてアラムの動きをよく見てなかった。
……まぁいいだろう。事実、10秒しか経っていないのだから上出来だな。
「どうだいリョーヤ? 僕もやる時はやるだろう?」
「おうそうだなよかったよ」
「なんか、棒読みされた気がしたけど、まぁいい。
この試合、華麗に勝利した方の勝ちさ。」
いや試合じゃないし、そもそも華麗に勝利してもタイムは俺の方が早いし。……まぁいっか。
「さて、どうやら結果は明日の朝発表らしいから、今日はもう飯食って寝ようか。」
「そうね、そうしましょう? 今日はカルボナーラにしよっかなー。」
「……リンゴジュース。」
「僕は今日はアップルパイにしようかな。リンシンも一緒にどう?」
「……邪道。」
入学して1か月、このメンバーにもすっかり慣れたな。
東京にいた頃の俺は、友達と呼べる人はほぼいなかった。かなり自己中で、少し傲慢な所があったからだ。
中学3年で能力に目覚めてからは、周囲に「こいつに近づくと風邪ひくぞ」「うわっ今日寒いな、お前のせいだろ?」「傲慢な氷の独裁者なんて救いようがないわね」なんてよく言われてたな。
そんな中、ずっと俺の味方でいてくれたのはアキだけだった。俺がどんなにいじめられてもいつも慰めてくれた。
それに俺の性格を直すのも手伝ってくれた。おかげで自己中なのは少し改善されたかな。
そして何よりも―――
「リョーヤの氷、私は好きだよ? 見る角度を変えると、ところどころ虹色になってさ、キラキラしてて素敵じゃん?」
俺はいつしか言われたその言葉がすごく嬉しかった。誰かに認められることがこんなにも嬉しいことだったなんて、そう思った。
だから俺は煌華学園の入学が決まった時、心に誓った。《煌帝剣戟》で優勝すれば、アキが褒めてくれた俺の氷が世間で認められるようになる。そのために俺は頑張るんだ、と。
小さい頃にとっくに辞めていた古流剣術だって、優勝するために入学直前までもう一度教わってた。
アラムに剣術をしていたことはバレたけど、最近までやっていたことは看破されなかったな。昔教わっていた程度で今も鈍ることなく剣を振れる、なんてことは不可能に近いという考えになりそうなのに。
「ん? リョーヤ、どうした? 行かないのか?」
「ああ、悪い。ちょっと考えごとしててさ。」
「なんだよ? ユリのことか? アツアツだもんな?」
「はぁ? んなことじゃねーよ、バカ。」
俺はアキと同じように、軽蔑せず普通に接してくれるこいつらのことを、結構気に入っている。
――煌華学園 武術棟――
翌日。
昨晩の試験によって俺たちの順位が決定したらしい。先生がしたから読み上げてく。
「中澤優美さん、117位
ユリア・ニールバードさん、100位
フランチェスコ・ダグネスさん 84位――」
あの試験でアンドロイドに負ける、もしくはタイムアップになった人は技術や戦法、能力の才能で90位以下でランク分けされるらしい。
ちなみに90位以下のほとんどは技術科の生徒だ。霧峰さんいわく、たまに60位ほどに食い込む生徒もいるようだが、基本的に気にしていないらしい。
「――位
エレーナ・クリカレフさん、47位
白林杏さん、47位――」
リンシンは俺たちと比べて少し低いようだ。まだまだ伸びしろはある。大丈夫だ。
「――位
リー・ファン・ミンさん、24位
城崎百合さん、18位」
約15秒で試験を終えたユリですら10位入りしなかったのか。これは俺も10位以内に入れるかどうかだな……。
「――位
アラム・カシヤノフさん、11位
坂宮涼也さん、9位
……え?」
え? 今何位って言われたんだ俺?
「坂宮さん?」
「はい?」
「……ズルしてませんよね?」
「してませんよ!」
先生が目で何度も手元の資料と俺を往復する。先生自身も結果に驚いているようだ。
軽く咳払いすると―――
「えっと、い……以上です。
なお、10位以内の生徒は二つ名の登録が出来ます。生徒手帳のホーム画面にある名前欄に追加で書き込むことが出来ます。」
「何度も変えたりできますか?」
「いいえ、一旦登録した名は、仮にランクが落ちても卒業まで使われます。」
なら慎重に決めないとな。
早速訓練までの休み時間に考えることにした。なんだか見物人も多い気がするが……。
「《氷刃》とかは?」
「なんか単純だな、もう少し長くてもいいかな。」
「《煌めく氷原の剣》とかどうだい?」
いや、さすがに長すぎるだろう。俺は首を横に振って否定した。そういうのは真技の名前に使うべきだ。
「ちなみに1位のアッシュさんはどんな二つ名を?」
「たしか……あっ、これこれ。」
ユリが生徒手帳に映されたランキングを見せてきた。
「《深海の竜》か……。」
旧約聖書に出てくる海の怪物だ。ということは水関連の能力の持ち主なのだろう。
「えっと……《銀氷の剣士》なんてどうかな?
ミステインの白銀色とリョーヤの氷の白銀をふまえて作ってみたんだけど……変かな?」
ユリが恐る恐る提案した。
なかなかに良さそうだ、と言おうとしたが―――
「お! いいじゃんそれ!」
「私もいいと思う!」
「《銀氷の剣士》で決定だな!」
取り巻きがこうなってはなかなか却下できないだろう。元々却下するつもりは無かったが。
「うん、いいと思う。ありがとうユリ。」
「どういたしまして!」
ユリは満足気に笑って返した。
俺は生徒手帳に入力し、登録した。
「《銀氷の剣士》誕生おめでとう!」
なんだか知らないけど祝われた。かなりこの状況は恥ずかしい。
「やめてくれよ、改めて言われると少し恥ずかしい。」
「……照れてる。」
「て、照れてねーよ!?」
教室でどっと笑い声が上がった。
その時、教室にあった全ての生徒手帳にメッセージが入った。
「『《煌帝剣戟》煌華学園予選の組み合わせ発表のお知らせ』だって?」
画像ファイルも添付されているようだ。開くとトーナメント表が添付されていた。
この学校の予選はトーナメント形式だ。トーナメントは第1から第4までの4つのブロックに分かれていて、各ブロックの優勝者が本戦で修帝学園代表と《皇王軍》の座をかけて戦うことができるのだ。
「えっと、俺は……おっ、第4ブロックか。」
どうやらこのチームの誰とも被らなかったようだ。ただ初戦の相手がまずかった。
「おい、マジかよ。」
「リョーヤ、どうしたの?」
ユリが俺の表情がおかしい事に気づいたらしい。心配そうに声をかけてきた。
「俺……いきなり初戦から格上だわ。」
「格上? まさかそんなこと―――」
ユリも俺の初戦の相手を見て、表情が固まった。どうやら言いたいことは分かったらしい。
「だ、大丈夫よ。リョーヤなら勝てるよ!」
「そ、そうだな。俺ならできるよな。」
その相手がこの間食堂で会った、校内ランク8位のカレン・ローレンスであっても。
俺とユリ、リンシンの試験は無事終わり、いよいよアラムの試験が始まろうとしていた。アラムはサーベル型の《創現武装》であるナザロートを召喚し構える。
『1年武術A組 アラム・カシヤノフを確認しました
それでは試験を開始します』
ブザーが鳴り、試験が開始された。
「さて、それじゃあいくよ!」
アラムはナザロートを炎で包み、アンドロイドに向かって駆け出す。
アラムは剣術に優れている、が能力の制御はユリに劣っている。つまり、特訓でアラムがやっていた鍛錬は、シンプルかつ基礎的な―――
「能力を自在に操る、ただそれだけだ。」
俺はボソッと呟いた。
アラムがアンドロイドを首を積極的に狙って剣を振るが、アンドロイドはギリギリでかわしていく。ただ、アンドロイドの方もかわすのに精一杯で、積極的な攻撃は出来ないようだ。
そういえば、この試験で使われている敵役のアンドロイドはかなり作り込まれているらしい。機械だということを、モーションシルエットだけ見ればつい忘れそうだ。
「入った!」
アラムがアンドロイドの首を焼き切り、勝利した。が、アンドロイドに見とれていてアラムの動きをよく見てなかった。
……まぁいいだろう。事実、10秒しか経っていないのだから上出来だな。
「どうだいリョーヤ? 僕もやる時はやるだろう?」
「おうそうだなよかったよ」
「なんか、棒読みされた気がしたけど、まぁいい。
この試合、華麗に勝利した方の勝ちさ。」
いや試合じゃないし、そもそも華麗に勝利してもタイムは俺の方が早いし。……まぁいっか。
「さて、どうやら結果は明日の朝発表らしいから、今日はもう飯食って寝ようか。」
「そうね、そうしましょう? 今日はカルボナーラにしよっかなー。」
「……リンゴジュース。」
「僕は今日はアップルパイにしようかな。リンシンも一緒にどう?」
「……邪道。」
入学して1か月、このメンバーにもすっかり慣れたな。
東京にいた頃の俺は、友達と呼べる人はほぼいなかった。かなり自己中で、少し傲慢な所があったからだ。
中学3年で能力に目覚めてからは、周囲に「こいつに近づくと風邪ひくぞ」「うわっ今日寒いな、お前のせいだろ?」「傲慢な氷の独裁者なんて救いようがないわね」なんてよく言われてたな。
そんな中、ずっと俺の味方でいてくれたのはアキだけだった。俺がどんなにいじめられてもいつも慰めてくれた。
それに俺の性格を直すのも手伝ってくれた。おかげで自己中なのは少し改善されたかな。
そして何よりも―――
「リョーヤの氷、私は好きだよ? 見る角度を変えると、ところどころ虹色になってさ、キラキラしてて素敵じゃん?」
俺はいつしか言われたその言葉がすごく嬉しかった。誰かに認められることがこんなにも嬉しいことだったなんて、そう思った。
だから俺は煌華学園の入学が決まった時、心に誓った。《煌帝剣戟》で優勝すれば、アキが褒めてくれた俺の氷が世間で認められるようになる。そのために俺は頑張るんだ、と。
小さい頃にとっくに辞めていた古流剣術だって、優勝するために入学直前までもう一度教わってた。
アラムに剣術をしていたことはバレたけど、最近までやっていたことは看破されなかったな。昔教わっていた程度で今も鈍ることなく剣を振れる、なんてことは不可能に近いという考えになりそうなのに。
「ん? リョーヤ、どうした? 行かないのか?」
「ああ、悪い。ちょっと考えごとしててさ。」
「なんだよ? ユリのことか? アツアツだもんな?」
「はぁ? んなことじゃねーよ、バカ。」
俺はアキと同じように、軽蔑せず普通に接してくれるこいつらのことを、結構気に入っている。
――煌華学園 武術棟――
翌日。
昨晩の試験によって俺たちの順位が決定したらしい。先生がしたから読み上げてく。
「中澤優美さん、117位
ユリア・ニールバードさん、100位
フランチェスコ・ダグネスさん 84位――」
あの試験でアンドロイドに負ける、もしくはタイムアップになった人は技術や戦法、能力の才能で90位以下でランク分けされるらしい。
ちなみに90位以下のほとんどは技術科の生徒だ。霧峰さんいわく、たまに60位ほどに食い込む生徒もいるようだが、基本的に気にしていないらしい。
「――位
エレーナ・クリカレフさん、47位
白林杏さん、47位――」
リンシンは俺たちと比べて少し低いようだ。まだまだ伸びしろはある。大丈夫だ。
「――位
リー・ファン・ミンさん、24位
城崎百合さん、18位」
約15秒で試験を終えたユリですら10位入りしなかったのか。これは俺も10位以内に入れるかどうかだな……。
「――位
アラム・カシヤノフさん、11位
坂宮涼也さん、9位
……え?」
え? 今何位って言われたんだ俺?
「坂宮さん?」
「はい?」
「……ズルしてませんよね?」
「してませんよ!」
先生が目で何度も手元の資料と俺を往復する。先生自身も結果に驚いているようだ。
軽く咳払いすると―――
「えっと、い……以上です。
なお、10位以内の生徒は二つ名の登録が出来ます。生徒手帳のホーム画面にある名前欄に追加で書き込むことが出来ます。」
「何度も変えたりできますか?」
「いいえ、一旦登録した名は、仮にランクが落ちても卒業まで使われます。」
なら慎重に決めないとな。
早速訓練までの休み時間に考えることにした。なんだか見物人も多い気がするが……。
「《氷刃》とかは?」
「なんか単純だな、もう少し長くてもいいかな。」
「《煌めく氷原の剣》とかどうだい?」
いや、さすがに長すぎるだろう。俺は首を横に振って否定した。そういうのは真技の名前に使うべきだ。
「ちなみに1位のアッシュさんはどんな二つ名を?」
「たしか……あっ、これこれ。」
ユリが生徒手帳に映されたランキングを見せてきた。
「《深海の竜》か……。」
旧約聖書に出てくる海の怪物だ。ということは水関連の能力の持ち主なのだろう。
「えっと……《銀氷の剣士》なんてどうかな?
ミステインの白銀色とリョーヤの氷の白銀をふまえて作ってみたんだけど……変かな?」
ユリが恐る恐る提案した。
なかなかに良さそうだ、と言おうとしたが―――
「お! いいじゃんそれ!」
「私もいいと思う!」
「《銀氷の剣士》で決定だな!」
取り巻きがこうなってはなかなか却下できないだろう。元々却下するつもりは無かったが。
「うん、いいと思う。ありがとうユリ。」
「どういたしまして!」
ユリは満足気に笑って返した。
俺は生徒手帳に入力し、登録した。
「《銀氷の剣士》誕生おめでとう!」
なんだか知らないけど祝われた。かなりこの状況は恥ずかしい。
「やめてくれよ、改めて言われると少し恥ずかしい。」
「……照れてる。」
「て、照れてねーよ!?」
教室でどっと笑い声が上がった。
その時、教室にあった全ての生徒手帳にメッセージが入った。
「『《煌帝剣戟》煌華学園予選の組み合わせ発表のお知らせ』だって?」
画像ファイルも添付されているようだ。開くとトーナメント表が添付されていた。
この学校の予選はトーナメント形式だ。トーナメントは第1から第4までの4つのブロックに分かれていて、各ブロックの優勝者が本戦で修帝学園代表と《皇王軍》の座をかけて戦うことができるのだ。
「えっと、俺は……おっ、第4ブロックか。」
どうやらこのチームの誰とも被らなかったようだ。ただ初戦の相手がまずかった。
「おい、マジかよ。」
「リョーヤ、どうしたの?」
ユリが俺の表情がおかしい事に気づいたらしい。心配そうに声をかけてきた。
「俺……いきなり初戦から格上だわ。」
「格上? まさかそんなこと―――」
ユリも俺の初戦の相手を見て、表情が固まった。どうやら言いたいことは分かったらしい。
「だ、大丈夫よ。リョーヤなら勝てるよ!」
「そ、そうだな。俺ならできるよな。」
その相手がこの間食堂で会った、校内ランク8位のカレン・ローレンスであっても。
0
お気に入りに追加
107
あなたにおすすめの小説
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。
藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。
学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。
入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。
その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。
ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
浮気中の婚約者が私には塩対応なので塩対応返しすることにした
今川幸乃
恋愛
スターリッジ王国の貴族学園に通うリアナにはクリフというスポーツ万能の婚約者がいた。
リアナはクリフのことが好きで彼のために料理を作ったり勉強を教えたりと様々な親切をするが、クリフは当然の顔をしているだけで、まともに感謝もしない。
しかも彼はエルマという他の女子と仲良くしている。
もやもやが募るもののリアナはその気持ちをどうしていいか分からなかった。
そんな時、クリフが放課後もエルマとこっそり二人で会っていたことが分かる。
それを知ったリアナはこれまでクリフが自分にしていたように塩対応しようと決意した。
少しの間クリフはリアナと楽しく過ごそうとするが、やがて試験や宿題など様々な問題が起こる。
そこでようやくクリフは自分がいかにリアナに助けられていたかを実感するが、その時にはすでに遅かった。
※4/15日分の更新は抜けていた8話目「浮気」の更新にします。話の流れに差し障りが出てしまい申し訳ありません。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる