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第二章「戦い続ける男」
第六十四話「二つの立場」
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一方ベルナールは、魔導具制作はエルワンたちに任せて森を歩く。セシールたちに合流すると、事前に打ち合わせていたのだ。
いつもの場所で弟子の二人は小物を狩りつつ訓練し、セシールは色々と目配せをしていた。
「師匠~~」
「お久しぶりです」
ロシェルはいつにも増して語尾が伸び相変わらずだったが、アレットは以前より精悍になった気がする。
「ほったらかしですまんな」
任せっきりにしていたので、ベルナールはとりあえず謝った。
「そうよ! でもギルドの特命クエストじゃあ仕方ないわね」
「セシールがいてくれて助かるよ。獲物はいるか?」
「小物ばかりね」
「俺も久しぶりに冒険者らしいことをするかな」
ベルナールは剣を抜いて弟子たちの戦いに加わった。たかだか小物の討伐であっても、手順と精神の集中で十分に戦いを楽しめる。
「俺の切っ先と魔力の流れを見ていろ」
「「はいっ!」」
アレットとロシェルは元気よく返事をした。
ベルナールの前に山猫が立ちはだかる。小物ながら堂々と対峙する姿は魔物そのものだ。
剣を抜き、膝を付いて構えて目線を敵に合わせる。俊敏に飛び掛かるそれの鼻先で、ベルナールの一閃が糸のような光を引いて流れた。
同時に面で広がった魔力の薄い障壁が、山猫の惰性を食い止める。獲物はドサリと地面に落ちた。
「うん、俺はまだまだいけるぞ!」
「それの何が? 猫を倒しただけじゃないの……」
「今の芸術的な魔力の流れが分からんのか?」
「芸術? う~ん……勇者の言葉は意味不明ね」
昔セシリアにも言われたことがある。娘のセシールに通じないのは当然なのだろう。
「さて、そろそろ帰るか? 明日は魔境封印を見学させてもらおう」
「ええ、私も初めて見るわ。楽しみよ!」
「たいしたことはやらないがな」
セシールとっては初めての体験なるのだが、それは更に下へと進みたい者にっとっては希望の逆となる。楽しくはないと理解するのはもう少し後の話だった。
「ロシェルが発見した場所だし皆で見届けよう」
「はい~っ」
「ダンジョンの中は久しぶりです」
ロシェルとアレットは何日かぶりのダンジョンで嬉しそうだ。
「うむ、狩りもしよう。我々も少しはダンジョンのおこぼれに預かってもいいだろうさ」
そんな話をしていると――。
「おーい、まだ働いてんのか? そろそろ仕舞いだろ?」
――いつものごとくにデフロットたちの登場だった。今日はなんとアルマがいる。
「どうしたんだ? こんな所に」
「いや、いつもここで訓練してるだろ。こっちに来る時は帰りがけに寄るんだよ」
「そうか……」
ステイニーがセシールに駆け寄り、いつもの女子話に花を咲かせる。なるほどな、とベルナールは納得した。そして意外な組合わせに話を振る。
「アルマ。どうしたんだ、一緒だったのか?」
「うむ、冒険者の戦いには興味がある。これも訓練だよ」
「感心だな。じゃ、帰るとするか」
いつかのようにセシールとステイニーが先頭になり、ベルナール、デフロット、アルマは後方警戒の為に最後尾を歩く。
「五人で戦ったのか?」
「ああ、ちょっとだけな。それにしても騎士ってのは大変なんだろうが、今一つピンとこないな。王都からこんな街に来て金になるのか?」
デフロットがアルマの方に首を傾げながら振り向く。
「お金にはならないな。自分の為に――と考えている」
「それは金のことを考えなくても生きていけるからだろうが!」
「だからお金以外のことを考えるのだよ。そんなに金が欲しいのか?」
「うっ……」
デフロットは答えにつまった。金に苦労しない生活だと、騎士を決め付ける気持ちはベルナールには分かる。
「いや、欲しいが……、金より――強さが欲しい……」
これはデフロット、と言うより冒険者たちの本音である。比例している対象のどちらが優先か? と聞かれれば答えにつまるのが冒険者だ。ベルナールとても、かつてはそうであった。
そして自分は両方を否定した冒険者だったと自嘲した。若い連中はまだ若いのだと思う。
強さを手に入れたが、金に興味もなくさまよい、結局、待っていたのが戦力外の通告だった。
「そう! 私も何より強さが欲しい。お金で強さが手に入ると思うか?」
「……」
デフロットは、そして今度は黙ってしまった。ベルナールは、金は――と言いそうになって自重した。人はそれぞれなのだ。年寄りの主張をつぐむ。ここで貯めておけでは少々シラける。
「それが私なのだよ」
「騎士は難しいんだな……」
「単純だよ。周りは戦いしか知らん連中だかりだ。私もそうだが……、そこで、そんな連中と暮すのが楽しいのだよ」
「しかし、冒険者は戦いと金をも考えるか……」
ベルナールは、ふふっと内心で笑い、若い奴らも考えていると感心した。アルマは可愛らしい容姿に似合わず戦の話ばかりである。
「デフロットは深く考えない方がいいぞ! 特に難しい話は」
そう言い話を混ぜっ返した。戦に迷いを持つのは禁物なのだ。
「まあな。俺には獲物が金に見えるぜ。これは変えようがない」
とデフロットは胸を張る。素直でよろしい。ベルナールとて戦力外通告をくらって金に困ったのだ。
「王都のダンジョンでは多くの冒険者と共に戦う。しかし私は冒険者が何者なのか今一つ分からんのだ」
次はアルマが冒険者の疑問を口にした。
「ふーん……。俺も分からねえわな。人それぞれだし。しかし騎士ってのは魔法使いなのに剣も使えなきゃならなのか? 魔法の行使を極めた方が良いと思うが……」
「そうもいかないのだ。騎士は剣を使って一騎打ちで勝負もする。人間同士でだ」
「……そうか」
魔物の脅威に満ち溢れているこの世界でも、戦争までとはいかないが人間同士の小競り合いはいくらでもある。ゴースト相手も人間同士と言えなくもない。
相手が騎士でこちらも騎士ならば、剣一本で決着を付けるのがこの世界の流儀なのだ。
立場の違う相手との会話は楽しいものである。
いつもの場所で弟子の二人は小物を狩りつつ訓練し、セシールは色々と目配せをしていた。
「師匠~~」
「お久しぶりです」
ロシェルはいつにも増して語尾が伸び相変わらずだったが、アレットは以前より精悍になった気がする。
「ほったらかしですまんな」
任せっきりにしていたので、ベルナールはとりあえず謝った。
「そうよ! でもギルドの特命クエストじゃあ仕方ないわね」
「セシールがいてくれて助かるよ。獲物はいるか?」
「小物ばかりね」
「俺も久しぶりに冒険者らしいことをするかな」
ベルナールは剣を抜いて弟子たちの戦いに加わった。たかだか小物の討伐であっても、手順と精神の集中で十分に戦いを楽しめる。
「俺の切っ先と魔力の流れを見ていろ」
「「はいっ!」」
アレットとロシェルは元気よく返事をした。
ベルナールの前に山猫が立ちはだかる。小物ながら堂々と対峙する姿は魔物そのものだ。
剣を抜き、膝を付いて構えて目線を敵に合わせる。俊敏に飛び掛かるそれの鼻先で、ベルナールの一閃が糸のような光を引いて流れた。
同時に面で広がった魔力の薄い障壁が、山猫の惰性を食い止める。獲物はドサリと地面に落ちた。
「うん、俺はまだまだいけるぞ!」
「それの何が? 猫を倒しただけじゃないの……」
「今の芸術的な魔力の流れが分からんのか?」
「芸術? う~ん……勇者の言葉は意味不明ね」
昔セシリアにも言われたことがある。娘のセシールに通じないのは当然なのだろう。
「さて、そろそろ帰るか? 明日は魔境封印を見学させてもらおう」
「ええ、私も初めて見るわ。楽しみよ!」
「たいしたことはやらないがな」
セシールとっては初めての体験なるのだが、それは更に下へと進みたい者にっとっては希望の逆となる。楽しくはないと理解するのはもう少し後の話だった。
「ロシェルが発見した場所だし皆で見届けよう」
「はい~っ」
「ダンジョンの中は久しぶりです」
ロシェルとアレットは何日かぶりのダンジョンで嬉しそうだ。
「うむ、狩りもしよう。我々も少しはダンジョンのおこぼれに預かってもいいだろうさ」
そんな話をしていると――。
「おーい、まだ働いてんのか? そろそろ仕舞いだろ?」
――いつものごとくにデフロットたちの登場だった。今日はなんとアルマがいる。
「どうしたんだ? こんな所に」
「いや、いつもここで訓練してるだろ。こっちに来る時は帰りがけに寄るんだよ」
「そうか……」
ステイニーがセシールに駆け寄り、いつもの女子話に花を咲かせる。なるほどな、とベルナールは納得した。そして意外な組合わせに話を振る。
「アルマ。どうしたんだ、一緒だったのか?」
「うむ、冒険者の戦いには興味がある。これも訓練だよ」
「感心だな。じゃ、帰るとするか」
いつかのようにセシールとステイニーが先頭になり、ベルナール、デフロット、アルマは後方警戒の為に最後尾を歩く。
「五人で戦ったのか?」
「ああ、ちょっとだけな。それにしても騎士ってのは大変なんだろうが、今一つピンとこないな。王都からこんな街に来て金になるのか?」
デフロットがアルマの方に首を傾げながら振り向く。
「お金にはならないな。自分の為に――と考えている」
「それは金のことを考えなくても生きていけるからだろうが!」
「だからお金以外のことを考えるのだよ。そんなに金が欲しいのか?」
「うっ……」
デフロットは答えにつまった。金に苦労しない生活だと、騎士を決め付ける気持ちはベルナールには分かる。
「いや、欲しいが……、金より――強さが欲しい……」
これはデフロット、と言うより冒険者たちの本音である。比例している対象のどちらが優先か? と聞かれれば答えにつまるのが冒険者だ。ベルナールとても、かつてはそうであった。
そして自分は両方を否定した冒険者だったと自嘲した。若い連中はまだ若いのだと思う。
強さを手に入れたが、金に興味もなくさまよい、結局、待っていたのが戦力外の通告だった。
「そう! 私も何より強さが欲しい。お金で強さが手に入ると思うか?」
「……」
デフロットは、そして今度は黙ってしまった。ベルナールは、金は――と言いそうになって自重した。人はそれぞれなのだ。年寄りの主張をつぐむ。ここで貯めておけでは少々シラける。
「それが私なのだよ」
「騎士は難しいんだな……」
「単純だよ。周りは戦いしか知らん連中だかりだ。私もそうだが……、そこで、そんな連中と暮すのが楽しいのだよ」
「しかし、冒険者は戦いと金をも考えるか……」
ベルナールは、ふふっと内心で笑い、若い奴らも考えていると感心した。アルマは可愛らしい容姿に似合わず戦の話ばかりである。
「デフロットは深く考えない方がいいぞ! 特に難しい話は」
そう言い話を混ぜっ返した。戦に迷いを持つのは禁物なのだ。
「まあな。俺には獲物が金に見えるぜ。これは変えようがない」
とデフロットは胸を張る。素直でよろしい。ベルナールとて戦力外通告をくらって金に困ったのだ。
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次はアルマが冒険者の疑問を口にした。
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「そうもいかないのだ。騎士は剣を使って一騎打ちで勝負もする。人間同士でだ」
「……そうか」
魔物の脅威に満ち溢れているこの世界でも、戦争までとはいかないが人間同士の小競り合いはいくらでもある。ゴースト相手も人間同士と言えなくもない。
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