タンブルウィード

まさみ

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十六話

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「あはは、逃げて逃げてもっと逃げて!死に物狂いにクレイジーに、じゃないとビーに捕まっちゃうわよ!」
「ひっ!」
坑内は複雑に入り組んでいる。
敷かれたレールの上にはトロッコが放置され、錆びたレバーが切り替えの要所ごとに点在する。
閉鎖されて久しい坑道は見かけよりずっと深く奥行きがあった。ピジョンはその中を逃げ回る。
右足と左足を交互に蹴り出し、すぐ背後に迫るコヨーテとコイドッグの群れを少しでも引き離そうと悪あがく。
息が切れる。苦しい。でも休んでいる暇はない。足を止めたら死が待ち受ける、すぐそこでコヨーテのあぎとが生臭い涎をたらしている。
なんでこんなことになったんだ?
スワローを連れ戻しにきただけなのに……近道しようとしたから罰が当たったのか、だとしたら神様は心が狭すぎる。時間を巻き戻せるならそこを潜るのはやめとけと自分に言いたい、急がば回れと昔の人も言ったじゃないか。
「めーっけ」
「うわっ!?」
無邪気な笑い声に悪寒が走る。
少女の声がどこからか響くと同時に先頭を走るコイドッグが跳躍、ピジョンを襲う。
灰色に茶が混じった薄汚い毛並みで、一際図体がでかいヤツだ。体長は2メートル近く、押し倒されたらひとたまりもない。コイツが群れのボスか。
「やめっ……こっちくるな、あっちいけ!」
間一髪、枝道に逸れてやり過ごす。同じ場所にいたら危なかった、喉笛を噛みちぎられ絶命していたのは想像に難くない。
ピジョンは動物が好きだ。もちろん犬も好きだ。けれどコイツらは見た目こそ犬に近しいとはいえけだものだ、しかも空腹で見境がなくなってる。捕食者の本能に駆り立てられた連中にとっては、ピジョンなど自分達の縄張りに飛びこんできた活きのいい獲物でしかない。
「俺なんか食べてもおいしくないぞっ、筋肉も贅肉もあんまないし多分すごいまずいぞっ、筋張ってて顎が疲れちゃうぞ!だからシッシッシッダウン、コヨーテゴーホーム!」
「おかしなこと言うのね、ここがおうちよ?」
そうだ、忘れてた。ここではピジョンが邪魔者だ。ピジョンが坑道に踏み込んだりしなければ今の状況は避けられたのだ。
ピジョンのやることはすべて裏目にでる。
今回だってショートカットなどせず、素直に後を追ってれば今頃……
「ここはビーたちのヒミツのおうち。迷路みたいで面白いでしょ?冒険みたいでわくわくするでしょ?さあ出口はどこかしら、がんばって見付けてごらんなさい」
「君は一体なんなんだよ、地元の子じゃないの!?それにこの声、どこでしゃべってるんだよ!?直接頭に訴えかけてくるみたいで……」
ピジョンの詰問を一切無視し、少女は躁的な饒舌で喋り続ける。
その声は坑道の壁に不気味に反響し、居所を悟らせない。
「暗くて臭くて汚くて、ホントはちょっとだけ心細かったのよ?あったかいお風呂に入りたいし、キレイなお洋服に着替えたいし……でもね、じっとガマンしたの。困ったのは食べ物よ。ねえ、どうしたと思う?あててごらんなさいな」
喉に血の味がのぼってくる。透明なソプラノの謎かけに、ピジョンは答える余裕すらない。
声の主……ビーと名乗る少女は、歌うような抑揚で種明かしをする。
「地元の人を襲うわけにはいかないでしょう、バレちゃうもの。噂が広がるのはあっというま、そしたらせっかくの計画がだいなしよ。そこでね、考えたの。わんちゃんたちはビーの言うことならなんでも聞くわ、この子たちはビーの下僕でお友達。だからね、ここを通りがかった旅人さんから食べ物をとってきてってお願いしたの。この坑道はね、色んな所に繋がってるの。お兄さんたちがいるのとは反対側の道にもね。そこは貨物馬車の通り道になっているから、水や食べ物が手に入るのよ」
「コヨーテを操ったの……そんなことが」
できるはずない、と否定しようとして考え直す。
できるはずないなら、ピジョンを見舞う災禍に説明が付かない。この子にはそれができる。
「もっと逃げて!もっと遊んで!久しぶりの人間のお友達よ、すぐ食べちゃうのはもったいないわ、ビーがスッキリするまで遊んでちょうだい!」
暗い坑内に狂った哄笑が響く。
恐怖と焦燥が精神を蝕んでいく。
とにかく出口を探すのが最優先だ。少女の言を信じるなら、ピジョンが入ってきた場所以外にも出入口が存在するはずだ。
こんな所で死ねるもんか、コヨーテに食い殺されるなんて最期冗談じゃない、まだ母さんにもスワローにも言いたいことひとつも伝えてないのだ……
酸欠の頭にふと疑問が閃く。
赤黒く錆びたレールを跳び越え、狭い坑道を走り抜け、さらに奥へと進みながら声を張り上げる。
「実験って言ったよね?コヨーテに言うことを聞かせるのが君の実験なの?そんなことして何が」
凄まじく嫌な予感がする。
少女は計画を隠蔽していた。
採石場の地下に広がる坑道に潜伏し、密かにコヨーテたちを手懐けていた。ピジョンの勘が正しければそれで終わるはずがない、もっと最悪な展開が待ち受けるはずだ。
少女の異能は脅威だ。
もし精神汚染が人間にも作用するなら……
コケティッシュな含み笑いが不吉に空気を震わせる。
「ビーはね。女王蜂なの。女王蜂は働かないの、だってお洋服が汚れちゃうでしょ?だから働き蜂がほしかったのよ、ビーの手足になって動いてくれるかわいい子たちが」
支離滅裂だ。
会話が成立しない。
意思疎通も難しい。この子は完全に狂っている。
「この谷の名前……コヨーテアグリーというのでしょ?その噂を聞いて閃いたの。ビーね、前の街で派手にやらかしちゃって、ちょっとまずいことになってるの。だからほとぼりが冷めるまで、しばらくいい子にしてるつもりだったんだけど……ハニートラップビーの力が動物に効くか、前々からのフシギを試す良い機会でしょ?もしビーの予想が正しければ、能力の幅がぐんと広がるし……猫や犬で試したことはあったわよ。でもコヨーテはどうかしら?群れで狩りをするヒトの天敵を手懐けられたら、それってとても……」
舌足らずな幼い声で無邪気に囀り、一呼吸区切って高らかに宣言する。
「とってもとってもゾクゾクしない?女王様クイーン・ビーなのよ!」
「ッぐう!?」
挟み撃ちされ肩口に激痛が爆ぜる。
目の裏で火花が炸裂、体がよろける。
正確なルートを把握しないまま、無闇やたらと逃げ回っても埒があかない。
足が縺れて転倒、ジーンズの膝を強打して涙ぐむ。片足を抱え悶絶するピジョンにコヨーテがのしかかる。
「くるな!あっちいけ!」
掠れた声で叫ぶ、這いずって喚き散らす。
気付けば行き止まりに追い込まれていた。これも作戦の内か?坑道は土砂で塞がれ、その手前に大穴が掘られている。そこから強烈な臭気が吹き付け、たまらずえずく。全身泥と埃に塗れて、ピジョンはヒステリックに訴える。
「やだ……やめろ……どっかで見てるんだろお願いやめさせてよ、コイツらを引き上げさせてくれ!もうやだ、俺がなにしたってんだウンザリだ、スワローとうちに帰りたいだけなのに」
「スワローってだあれ?あなたのお友達?」
「スワローは俺の……」
『お前なんか弟じゃない』。
ほんの数時間前、面と向かって言い放った台詞の身勝手さが胸を抉る。
勝手に誤解して罵倒して、最低じゃないか。
自分から聞いておいてすぐ忘れたのか、ビーがあっさりと話題を変える。
「まあいいわ。いちばん最初のお友達じゃないのは少し残念だけれど、ビーのこともお友達にしてちょうだいね。お兄さんとのオニごっこ、なかなか楽しかったわ。久しぶりにはりきっちゃった。振り向いた時の青白く引き攣った顔なんて傑作よ」
群れの最後尾から斑の毛並みのコヨーテがのっそりと歩み出る。
その背にビーが跨っている。厚底で追いかけてくるのは無理だろうなと妙な所で合点がいく。
スカートの裾を優雅にさばき、ツートンカラーの髪をフワリと靡かせて降り立ったビーが、硬質な靴音を響かせてやってくる。
カツン、カツン、カツン。
コヨーテに群がられたピジョンの前で立ち止まり、スカートの端を摘まんでお辞儀カーテシー
弓なりに眇めた琥珀の目が、ませた媚態をほのめかせる。
「改めてご紹介を。ビーはクイーン・ビーというの。このお名前に聞き覚えはないかしら?これから仲良くなるのだから知らなくてもよいのだけれど……」
「クイーン・ビー……まさか」
鸚鵡返しに繰り返す。
さっきから歯の震えが止まらない。
ピジョンは小刻みにわななく手でモッズコートをあさり、輪ゴムで束ねたカードを取り出す。その中の一枚を引き抜き、謎の少女と見比べる。
巷で流行っているトレーディングカードで、裏には賞金首の略歴が記されている。

『ネイキッド・クインビー、現在個体確認されている中で最年少7歳の指名手配犯。特異な能力で他者を洗脳し傀儡と化す、今世紀最大最悪の集団ヒステリー事件の黒幕。彼女の精神汚染で暴徒化した観衆が要人のパレードを襲撃、千単位に及ぶ死傷者をだした。賞金額は2800万ヘル、ヴィクテムは子宮、または卵子。ただし健康な状態でのみ有効』

当時の記憶が鮮やかに甦る。
黄色と黒に染めた長い髪、病的に白い肌。
吸い込まれそうな虚無が穿たれた琥珀の瞳が、ブラックホールさながら絶望の引力を放って―
雑誌に掲載された不健康な幼女と、目の前の無邪気な微笑みが二重写しになり、次第に焦点が定まっていく。

邪悪なる女王蜂ネイキッドクインビー……君が?」
「ご存知で嬉しいわ!そうよね、こんな目立つ髪見間違えようがないものね?でも気に入ってるのよ、蜂さんと同じ模様でしょ。ビーはね、他の人とちがってあんまり外見をいじらないできたの。困った時はビーのチカラですこぅし頭をいじくればいいんだし、お気に入りまで変える必要ないわよね」
ビーが手を叩いてはしゃぐ。
こんな幼い見た目の子が大量殺戮をしでかした凶悪犯だなんて、月並みだがとても信じられない。何かの間違いだと思いたい。
だが現実にピジョンはビーの異能に操られたコヨーテに追い詰められ、死の危機に直面している。
「ちゃんとビーの言うことが聞けてえらいえらい」
ボスの頭をやさしくなで、褒める。コヨーテはひどく従順だ。ピジョンを襲わせるのも退かせるのも彼女の胸先三寸にかかっている。
コヨーテに押し倒され、強靭な前脚で四肢を組み敷かれ、ピジョンは囁く。
「……ホントに君が、したの?」
「え?」
「パレ―ドをめちゃくちゃにして、大勢を殺したの?」
予想だにせぬ質問を受け、呆けたような空白の表情で立ち尽くすビー。
ビジョンは汗ばんだ前髪の隙間から、真剣な眼光を投げる。
「俺にはよくわからないけど、君には人や動物を操るスゴイ力があるんだろ?動物や他人の心がわかるなんてすごいよ、俺も欲しいよその力」
ピジョンは本音を話す。
相手が巷で指名手配されている大量殺戮犯でも関係なく、率直に話す。
「動物の気持ちがわかればキャサリンの卵をもっとおいしくするアイディアが浮かぶかもしれないし、ミミズがいいとか雑穀がいいとか餌のリクエストにもできるだけこたえたいし……あ、キャサリンっていうのは俺が飼ってるニワトリ。道をうろうろしてるとこを拾ったんだ、盗んだんじゃないよ?人を2・3人殺してそうな目付きの悪さで鳴き声もうるさいけど、大事な家族なんだ」
脱線した。ピジョンは首を振る。
「なんで悪い事に使ったんだ、人のために使えばみんな幸せになれるのに……憎まれて追いかけられて、結局何もいいことないじゃんか」
なんでこんな事話してるんだ。どうかしている。相手は極悪非道な殺人鬼だぞ?
コヨーテの牙が頸動脈を狙っている状況で、臭い涎がしとどに顔を濡らして、なのに一周して心は落ち着いている。お得意の現実逃避か?
ビーは不気味な沈黙を保っている。
珍種の昆虫を観察するような無機質に乾いた眼差しには、子どもらしさのかけらもない。
あるいはこれこそ彼女の本性だろうか。
異様な緊迫を孕んだ静寂を破ったのは、不感症的なソプラノ。
「そうするしかなかったのよ」
「え……」
「ビーは選べなかったの」
ほんの一瞬、少女の目に激情の漣が広がる。
爛々と光る琥珀の目が憎悪の坩堝と化し、纏う怒気に呼応するようビーの髪が膨れ、内側から飛び出した蜂が音速で飛来。コヨーテの体を鋭利な針が一突きする。
「ガウガウッ!!」
「うひぃっ!?」
様子が豹変、コヨーテが前にも増して凶暴化しモッズコートに牙を立てる。
筋肉が発達した顎で裾に噛み付き、めちゃくちゃに引きずり回す。後頭部がゴツゴツ岩肌に当たり、肘や顔のみならず体中至る所をすりむく。
どうしたんだ急に、蜂に刺された途端……
「ぅあ、や、待て、よせって!」
モッズコートが破れて擦り切れ、ビジョンは既に半泣きだ。
コヨーテがビジョンを組み敷き、鋭い爪と牙でもってシャツを乱暴に引き裂く。
素肌にうっすらと赤い線が浮かぶ。
ピジョンはギュッと目を瞑り、顔の前で両腕を交差させ身を守る。外気に曝された素肌が寒い、コヨーテの熱い舌が体中なめまわす、仰け反る顔と剥き出しの首筋、薄い胸板と痩せた腹筋、ジーンズに包まれた伸びやかな足……
「いや、だ、何?そこ」
コヨーテが吠え、ピジョンの下着を咥えて引っ張る。
下着を押さえて死守するも野獣の顎にはかなわず、ボクサーパンツが膝まで抜け落ちる。コイツら……発情してる?俺に?まさか、嘘だろ?吐息が浅い。鼓動が荒い。コヨーテが人間に発情するなんて……いや、コイドッグか?人間をメスと間違え、腰振る犬は見たことある。コイツらには犬の血が流れている。
「やめろばか離れろ、俺はメス犬じゃないぞ尻から子犬は産めないぞ!!」
やだ。母さん。スワロー。助けて。この分じゃただ殺されるより酷い死に方をする。頭がぐるぐる回る。足をめちゃくちゃに蹴り上げどかそうとするも失敗、岩肌を掻き毟り爪がささくれ、頬をべちょべちょと舐めまわされ、裸の股間にも舌が伸びる。
「ひッ……ぐ」
極大の嫌悪と恐怖がこみ上げ、悲鳴のかたまりが喉に詰まる。
犯される。コヨーテの舌が体中を執拗に這い回る、後脚の間にぶらさがるペニスは赤黒く巨大で凶悪な形状をしている。あんなのぶちこまれたら尻が裂ける。
「ッあ、いっぎ」
剥き出しの股間に直接舌が触れ、噛まれる恐怖と快感とが一緒くたに襲って頭がおかしくなる。
「この子たち、お兄さんのことがとーっても気に入ったみたい!」
「うあ、ァふ」
コヨーテの舌が気持ち悪くて気持ちいい、体が意志を裏切って快楽を貪りだす、生理的な反応はどうにもならない。
熱い舌が胸板を這い回ってピンクの乳首をねぶる、敏感な首筋や耳裏に至るまで舐めまわされてビクビクする、ヒクヒクするペニスをコヨーテが競って舐め尽くす。
「はしたない声だして……もっと興奮しちゃうでしょ?そんなにソコおしゃぶりされるのが気持ちいいの?女の子みたい」
「ちが……見る、な、見ないで」
剛毛に埋もれた下半身、勃起したコヨーテのペニスが目に入る。
ピジョンのペニスも半勃ちになる。
コヨーテが会陰の膨らみを鼻で圧してくすぐり、袋の裏表を舐め広げ、赤く尖ったペニスをべちゃちゃにしていく。
ピジョンはしゃくりあげ、なんとか逃れようとし、コヨーテにシャツを噛まれて引き戻される。
感じたくない、気持ちよくない、そう抗う理性が蒸発しズブズブと泥沼に堕ちていく。
自分の身に起きている出来事、自分の目に映る光景を頭が拒絶する。食い殺される恐怖と射精の欲求がせめぎあって、勝手に腰が上がっていく。
「お兄さんのソレ、ヒクヒクしてるのね。この子たちにめちゃくちゃになめあわされてそんなになっちゃったの?そんなに気持ちよかった?ねえ、教えてよ。ほっぺも赤くして……涙と涎でドロドロよ、汚いわ」
「あう、あふ、っんく、ひァっく」
ビーは一切手出しせず、傍らで立って見ている。嘲る声すら愛くるしい。ダメだ、限界だ。両腕を一頭に組み敷かれ、両足は別の一頭に押さえ付けられ、違う二頭に全身を蹂躙されて、細い腰がもっともっと刺激をねだってうねりだす。息を喘がせて腰を振り、一気に駆け上がる―……

―「ァああぁああああああッ!!」―

殆ど強制的に射精に至らしめられ、失禁と見紛う量の白濁が爆ぜる。
ピジョンの股間に顔を埋め、ペニスを夢中でしゃぶっていたコヨーテの鼻面に飛び散る。
「コヨーテのおしゃぶりでイかされちゃった。お兄さんも立派なメス犬の仲間入りね」
「……ちが……」
「違わないでしょ、はしたない声だしてよがってたじゃない。ハッハッ息を荒げて腰を振って、発情したメス犬そっくりだったわ。相手がコヨーテでも全然いいのね?目がとろんとしてたもの」
コヨーテにピジョンを犯させたビーが意地悪く笑い、靴音も高らかに歩み寄る。
「でもこの子たちはまだおさまらないみたいよ?」
左右に従うコヨーテの頭を優雅になで、ピジョンへと向き直る。まだ射精してないコヨーテのペニスは、萎える気配もなく昂っている。
ピジョンの喉が卑屈に鳴る。性的に蹂躙されたショックと射精を強制された屈辱とで、上手く発声できないピジョンを見下ろし、クイーン・ビーはことさらに明るく言ってのける。
「さあ、次はナニして遊びましょうか?」
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