少年プリズン

まさみ

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二百六十七話

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 ペア戦開催日だというのに歓声が聞こえない。
 あたりまえだ、地下停留場とどんだけ離れてると思ってる?それでも淡い期待と一縷の希望を抱き、耳を澄ます自分の馬鹿さ加減にあきれる。医務室と地下停留場は距離がある、中央棟の医務室まで地下停留場の喧騒が届くわきゃないと頭じゃちゃんとわかってる。でも心の片隅では浅ましく期待してる、そんな自分を否定できない。

 くそ、なんでこんな優柔不断なんだ、俺は。

 女々しい自分に愛想が尽き、毛布を胸まで引き上げて寝返りを打つ。自分の曖昧さがいい加減いやになる。レイジが心配なのか?ちがう、あんなヤツどうなったっていい。死のうが怪我しようが俺にはもう関係ない、ひとの見舞いにもこずサーシャといちゃついてた薄情者がどうなろうが知るかってんだ。
 レイジなんか死んじまえ。ざまあみろ、いい気味だ。
 「………」
 俺は本当にそう思ってる、はずだ。あの時、レイジに対して目の前が赤く染まる憤怒を感じたのは事実だ。目を閉じればまざまざと思い出す。へたな鼻歌頼りに怪我した体に鞭打って渡り廊下に赴けば、阿鼻叫喚の地獄絵図が出現していた。ヨンイルが跳んだり跳ねたりしていた。その肢体には龍が踊っていた。ホセが殴ったり殴り続けたりしていた。指輪に血痕が付着していた。鍵屋崎がいた。サムライがいた。廊下の真ん中でふたりして寄り添いあっていた。お互い庇いあっていた。相変わらず仲いいな、と皮肉めいた感想を覚えた。
 そして、レイジがいた。
 サムライと鍵屋崎を背中に庇って、ぼろぼろになりながらサーシャと戦っていた。頬を切り裂かれて傷口には血が凝固して、上着のあちこちに鮮血が滴って全身朱に染まって、それでも二人を背中に守って戦っていた。
 レイジの顔を見た瞬間に、胸が一杯になった。絶叫したくなるような激情がせりあげてきた。この薄情者、なんで俺が目え覚めてから一回もツラ見せにこないんだよと胸ぐら殴って詰ってやりたかった。でもあの時の俺の体力じゃ無理な相談だった、俺は壁に寄りかかって立ってるだけで精一杯だった。
 そんな俺の前で、レイジがサーシャの前に膝を屈した。ありえないことが起きた。王様が皇帝に頭を垂れるなんて、東棟の人間として許容しがたい事態だった。気付けば俺はそばに転がってたナイフを拾い上げサーシャめがけて投げていた、そして俺は今度こそレイジの胸にとびこんだ。  
 まだ体が覚えている。レイジに抱擁されたぬくもりを、上着の胸に顔を埋めたときの汗臭い匂いを。汗だけじゃない、鉄錆びた血臭もした。レイジは鉄錆びた血臭を身に纏って、疲れてぼろぼろで、でも大丈夫なふりで俺を抱きしめてくれた。あの時は不覚にも涙がでそうになった。いや、正直言ってちょっと泣いた。だって本当に久しぶりだったから、レイジのツラ見て、レイジに抱かれるのは本当の本当に久しぶりだったから仏頂面が保てなくなったのだ。
 なのに、レイジのやつは。
 思い出したくもない光景が鮮明に甦る。
 『さあ誓え。私の足元に跪き頭を垂れ皇帝の犬になると誓え。なにをためらうことがある?数日前は自ら私のもとへ赴いてきたくせに、私の下で淫らな肢体を晒していたくせに』
 冷笑。
 『さあ犬に戻れレイジ、私の愛玩犬に戻れ。気まぐれに鞭でぶたれはげしく抱かれて甘く鳴く犬へと』
 嘲弄。
 サーシャに背後から抱すくめられされるがままになってたレイジを思い出す。どうしても、思い出してしまう。サーシャに背後から抱擁され上着の裾をはだけられ、暴かれたのは褐色の肌に映える淫らな烙印。いや、痣だけじゃない。鞭でぶたれたようなみみず腫れやひっかき傷までもが肢体に刻まれて倒錯的な色香を醸し出していた。サーシャに抱かれて淫らに喘ぐレイジの姿を連想し、やりきれない感情に襲われる。
 「なんでだよ、レイジ。どうしてサーシャなんだよ」
 俺じゃなくてサーシャなんだよ?
 たしかに俺が悪かったよ、お前のこと手酷く拒絶して傷つけた。ダチに『殺さないでくれ』なんて、絶対言っちゃいけない言葉だった。命乞いした瞬間から、ダチは他人になる。俺は馬鹿だ、なんでそんな単純なことに気付かなかったんだよ。俺の無神経がレイジを追い詰めた。俺の言動が、レイジを失望させた。だから、だからレイジは俺から離れてったのか?俺から離れて、俺を捨てて、サーシャのところへ行ったのか?
 俺がタジマに襲われた晩もレイジはサーシャに抱かれてた。
 はげしく責められて淫らに喘いでいた。だから俺の声も届かなかった、俺は心の中で何度も何度もレイジを呼んだのに、レイジに会いたい会わせてくれと気も狂わんばかりに願ったのにとうとう聞き届けてもらえなくて。
 毛布にくるまり、胎児の姿勢で縮こまる。
 『大嫌いだ、死んじまえ!!』   
 真実を暴露された瞬間、叫んでいた。レイジへの憎悪を容赦なく叩きつけていた。レイジもサーシャも大嫌いだ死んじまえ、そんなにサーシャのとこがよけりゃもう戻ってくんなとガキみたいに当り散らしたかった。俺に死ぬほど心配かけたくせに、俺を死ぬほど寂しがらせたくせに、俺が医務室で寝てるあいだレイジはずっとサーシャとたのしんでたのか?畜生そんなのアリかよ、許せるかよ、認められるかよ。俺がどんなにお前に会いたかったと思ってんだ、馬鹿にするな、見くびるな。
 女を寝取られた男の気持ちってこんなかな、と頭の片隅でぼんやり考えていた。あの時は相当ヤキが回ってて、馬鹿みたいに叫んで暴れてる自分を内側の自分が冷静に眺めてるような奇妙な距離感があった。衝撃が強すぎて現実逃避をして、俺は自分のことを他人のように眺めてるもうひとりの自分に気付いた。
 女を寝取られた?レイジが俺の女?
 「……はっ」
 馬鹿げた連想に失笑しようとしたが、笑顔をつくる元気もない。表情がみじめに崩れ、泣き笑いのように歪む。馬鹿だ、これじゃ嫉妬してるみてえじゃんか。やきもち焼いて拗ねて、ガキみたいだ、俺。みっともねえ、格好悪ィ。あんなにレイジに会いたくて会いたくてしょうがなかったのに、いざ会ってみりゃあれだ。俺の決意はその程度かよ、レイジへの想いはその程度?あいつのこと全部過去もひっくるめて受け入れるって決心したのに、サーシャとヤってたって聞いた途端にその決意が崩壊した。
 俺に死ねと罵られたレイジの顔を、今でもはっきりと覚えている。
 縄を切られた吊り橋の真ん中に取り残されたような、絶望的な顔。
 「……畜生、なんでいつもこうなんだよ。なんでうまくいかねえんだよ。今度こそうまくいくって思ったのに、元に戻れるって安心したのに、結局は俺が全部ぶち壊しちまったんじゃねえか」
 頭から毛布をかぶり、膝を抱え、泣き言をもらす。
 なんで俺はこんなに短気なんだ、我慢がきかないんだ?あの時冷静になってレイジと話し合ってりゃこんなことにならなかった、レイジにだってきっと事情があったんだ、好きでサーシャのとこなんかに行くはずないって俺が信じてやらなきゃレイジはいいわけもできないじゃんか。
 レイジが自分の意志でサーシャのとこへ行ったのが事実だとしても、それにはきっとワケがある。
 あいつは馬鹿だから、ひとり思い悩んで思い詰めて、俺を傷付けたくなくて俺に何も言わず離れちまった。そんなことされても全然嬉しくない、これ以上迷惑な思いやりはない。あいつはいつもそうだ、俺のことガキ扱いして年上風吹かして大事なことは全部ひとりで解決してなにも相談してくれない。あいつの問題に俺を立ち入らせてくれない。
 でも、レイジは、ずっと牌を持ってた。
 『その牌は、レイジが常に持ち歩いていたものだ』
 『覚えているか?ペア戦開幕日の初試合、リングに上がったレイジがずっとポケットに手を入れてたことを。おそらくあの時から、レイジはお守代わりの牌を持ち歩いてたんだ』
 鍵屋崎の言葉が耳に甦り、胸が苦しくなる。手のひらの牌は、鍵屋崎の指の温度が伝わってほのかに温かかった。俺の牌を、レイジは肌身はなさず持ち歩いていた。どこへ行くにも手放せないお守りがわりとして大事にしてくれたのだ。
 俺の分身として。
 「わかんねえよ、なにを信じたらいいんだよ。牌か?レイジか?鍵屋崎か?サーシャか?畜生あいつら全員好き勝手ぬかしやがって、俺はどうしたらいいんだよ、俺にどうしてほしいんだよ。俺だって精一杯やったんだ、凱と戦ってなんとか勝ってぼろぼろになってでもレイジは帰ってこねえし、タジマに襲われたときだって死に物狂いで抵抗して変態追い返したし、でもレイジは帰ってこねえし!怪我した体で迎えに行きゃ行ったでレイジはサーシャといちゃついてるし、くそ……」
 泣きたくなった。俺はもうボロボロだ。体だけじゃない、心もだ。リョウに打たれた麻薬がまだ効いてるのか、全身の激痛も麻痺して体はむしろラクだったが心がもうぼろぼろでこれ以上保ちそうにない。
 レイジなんか死んじまえ、リングで殺られちまえ。
 あんなやつ知るか、俺がいちばん苦しいときに男といちゃついてたやつのことなんか知るか、勝手にしやがれ。尻軽、無節操、軽薄、女たらし男たらし口説き上手。いや、口説き上手は誉め言葉か?ああもう、どっちもでいい。要するにレイジは最低やろうだってことだ。
 金輪際あいつの心配なんかするもんか。 
 違う。そうじゃない、俺はレイジに会いたい。会ってもう一度やりなおしたい。レイジとちゃんと話し合って色々聞きたい、聞かせてほしい。本当に俺を裏切ったのか、見捨てたのか、もういやになったのか?
 矛盾する気持ちに引き裂かれそうだ。どっちも正直な気持ちだ。レイジなんて知るか、サーシャとヤってろと心の中で罵倒する。レイジに会いたい、またあいつとバカやりたいと欲求が芽生える。
 俺は、俺はどうすればいいんだ?
 俺は本当は、どうしたいんだ?
 医務室はひどくしずかだった。他にも入院してるヤツが何人かいるはずだが、今は寝てるのか寝たふりしてるのか物音もしない。医者はどうした、また居眠りか?そういえば入り口近くからのんきな鼾が聞こえてくる。くそ、人の気も知らないで。
 静か過ぎて眠れない。悩んでも悩んでも答えがでない。出口が見えない。胸が苦しくて息が詰まりそうだ。自分の気持ちが見えない、わからない。それ以上にレイジの気持ちが見えない、わからない。
 毛布をにぎりしめ、小声で呟く。
 「もう、俺のこと、嫌いになっちまったのか」
 まさか信じたくない。あのレイジが、俺にべったりだったバカな王様が、俺を嫌いになる?
 考えたくない。想像しただけで吐き気がする。畜生なんでこんな胸が苦しいんだよ、一体どうしちまったんだよ。こんなの初めてだ、いや違う、以前もこれと似たようなことがあった。
 メイファ。
 俺はメイファが好きだった。恋とも言えない淡い想いだけど、メイファを救いたかったのは本音だ。でも俺の想いはメイファに伝わらずに空回りして、いやちがう、メイファは俺の想いなんかとっくにお見通しだった。全部わかった上で、俺の気持ちにはこたえられないとすまなそうに笑っていたのだ。
 嫉妬?焦燥?
 胸が焼けるようなこの感情には名前があるのか?教えてくれだれか、教えてくれレイジ。物知りな鍵屋崎なら知ってるだろうか、いや、あいつは鈍感だからわからないだろう。誰が教えてくれるんだ、この感情の名前を。誰が教えてくれるんだ、この感情に綺麗さっぱり始末つけるやり方を……
 「『哀別離苦』」
 え?
 毛布から頭をだし、声の方に向き直る。声は衝立の向こうからだ。隣のベッドに寝てるのは……
 サムライ。
 「仏教で言う八苦のひとつ、愛する人と離れ離れになる苦しみのことだ……今のお前とレイジの状態そのものだな」
 突然なに言い出すんだコイツ。
 「大丈夫かサムライ、熱でもあるんじゃねえか。その調子だと四十度はありそうだぞ」
 「無礼なことを言うな、俺は素面だ」
 機嫌を損ねたように返事をするサムライに応じ、毛布をはだけて上体を起こす。
 俺が薄気味悪げに黙ってると、柄にもないこと言ったと今ごろ恥ずかしくなったのか、サムライが咳払いする。それからばつ悪げに付け加える。
 「……すまん、聞いていた。鎮静剤の作用でまどろんでいたのだが、隣がうるさくて目が冴えてしまった。盗み聞きなどという無粋な真似は本意ではなかったのだが、面目ない」
 聞こえていたのか。
 まて、そりゃ聞こえるだろう。サムライはすぐ隣で寝てるんだ、気付かないほうがどうかしてる。ああ俺の馬鹿、ぶつぶつひとり言呟いてんじゃねえよ気色わりい。サムライにひとり言を聞かれた気恥ずかしさが手伝い、乱暴に吐き捨てる。
 「気色わりいこと言うなよ、だれがだれを愛してるってんだ?レイジのことなんかどうでもいいっつの、いなくなってせいせいしてるよ。んなことよりさっきは激しかったじゃねえか、サムライ。こっちも全部聞いてたぜ、鍵屋崎とのやりとり。どったんばったんうるさくて眠れねえのはおたがいさまだ、行かせろ行かせないの押し問答を飽きずに繰り返して犬も食わねえ痴話喧嘩ってあのことか。熱いねおふたりさん」
 こんなのただの八当たりだ。
 頭じゃわかってるが舌が止まらない。むしゃくしゃを晴らしたくて矢継ぎ早に皮肉を言えば、衝立の向こう側から低い声が流れる。
 「笑いたいなら笑え。俺は剣に賭けて鍵屋崎を守ると決めたんだ、友を守り通す信念ひとつ貫けずに何が武士か。恥じはしない、ごまかしもしない。俺が知らないところで大切な人間が哀しむのは我慢できん」
 サムライがこんなに饒舌になるなんて珍しい。心境の変化か?
 鎮静剤の作用で心が穏やかになってるのかもしれない。いつもより口数多いサムライに虚を憑かれたのは一瞬のことで、すぐさま茶茶をいれる。
 「いつのまにそんなに仲良くなったんだよ、笑えるぜ。鍵屋崎ときたら、おまえの枕元で『約束は守る。君以外の男に体を触れさせはしないから安心しろ』なんて約束して……」
 「なに?」
 衝立の向こう側で沈黙。
 やけに長い沈黙に違和感を感じて眉をひそめれば、やや遅れてわざとらしい咳払いが連発。 
 この反応はひょっとして。
 「……初耳か?」
 「……鎮静剤をうたれて数秒ほど、意識を失っていたからな」
 サムライの口ぶりはどこかよそよそしかった。うろたえてる?赤面してる?赤面するサムライなんて想像できねえ、でも試しに想像したらすげえツボにはまって腹の皮がよじれそうだ。
 「何を笑っている」
 「わ、わらってなんかねえよ。傷が疼いてうめいてるんだよ」
 笑いの発作をこらえるのに苦労した。だが表情までは我慢できない、毛布に顔を隠してくつくつ笑う俺をよそにサムライは咳払いをしていた。咳払いのしすぎて喉が嗄れるんじゃないかとこっちが心配になるほどだ。それがまたおかしくて、俺はとうとう声に出して笑った。 
 「は、はははははははっ!」
 「笑うな、不愉快だ。人の会話を盗み聞きするとは悪趣味だ、怪我人は大人しく寝ていろ」
 「うるせえ、自分だって怪我人のくせに。盗み聞きはおたがいさまだろ。つーかお前、意外とウブなんだな。ひょっとして童貞?」
 サムライが不機嫌に黙りこむ。
 「……答える義務はない。好きなように解釈すればいい。だが鍵屋崎がそんなことを言うとは」
 「意外?」
 「……少し」
 声が和んだ。鍵屋崎とのやりとりを反芻し、サムライは笑みを浮かべてるんだろう。想像して、笑い声が萎んだ。一瞬で愉快な気分が吹っ飛んだ。くそ、声にだして笑えるくらい元気回復したと思ったのに。
 沈黙が続く。
 医師はカルテによだれたらして居眠りしてるのか、のんきな鼾が聞こえてくる。患者ほうったらかして自分ひとり寝るなよ、職務放棄だろそれと抗議したくてもベッドから動けないんじゃ処置なし。
 辛気臭い雰囲気をどうにかしようと、俺は口を開く。
 「そんなに鍵屋崎が好きなのか」 
 直球を投げてみた。
 サムライはしばらく熟考していた。ひどく真剣に考えているようだった。  
 「……鍵屋崎は、おそらく俺にとっても初めての友人だ」
 「トモダチ?それだけかよ。それにしちゃべたべたしすぎだろ、初めてだから加減がわからねえなんて言い逃れはなしだぜ」
 なにこんなむきになってんだ、俺。レイジとこじれた苛立ちをサムライにぶつけてるだけじゃんか。そんな自分を心の中で嘲笑しつつ、サムライに食い下がる。
 「鍵屋崎が初めてのダチだってのはよくわかったよ。でも鍵屋崎のために命投げ出して自分が足に怪我して、それでもいいって思えるんならそれ友情以上だろ。なんてゆーんだ、そういうの。馬鹿な俺に教えてくれよ」
 教えてくれ、サムライ。おまえなら知ってるだろ。
 俺の胸を苛むこの感情の名前も、俺がこれからどうしたらいいかも。
 すがるように叫ぶようにベッドから身を乗り出し、衝立を凝視し、固唾を飲んで返答を待つ。 
 そしてサムライは、俺の頑固さに負けたかのように本音を口にした。
 「俺は鍵屋崎を、愛しく想う」
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