少年プリズン

まさみ

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二百二十八話

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 『これ?じっちゃんの形見や』
 『お前のじっちゃんてKIAの革命家だろ、ゴーグルがトレードマークだったのかよ。ずいぶんハイカラな年寄りだな』
 『革命家言うても前身は花火師や。大阪育ちの在日で朝鮮・韓国の併合と同時に半島に渡ってきたんやけどそれまでずっと難波の工場で火薬扱うてたからな、火花から顔守るためにもゴーグルは必需品』
 僕は馬鹿だ。今の今まで重要なことを忘れていた。
 ヨンイルが東京プリズン送りになった罪状を知り、点が線に結ばれた。以前、サムライに手紙を宛てた人間について情報収集していた僕が古株のヨンイルを訪ねたとき、偶然耳にしたレイジとの会話。レイジは確かにKIAと言った、ヨンイルの祖父が革命家だとも。
 ヨンイルは過去KIAにいた。
 KIAとは韓国の独立を目指し過激なテロ活動を行う革命組織であり、韓国ではKIAの爆弾テロによって一年平均千人の死者がでている。半島の景気低迷と経済破綻は韓国と朝鮮併合によるものだと強硬に主張する人間およびその思想に共感した人間が集まったKIAの実体は明るみにでていない。近年のテロ活動で韓国だけではなく世界中に悪名が広まった感はあるが、KIAの活動家は皆口が固く、逮捕されても黙秘を貫くか、どうかすると口を割る前に自決してしまい、組織の実体はいまだ謎に包まれている。
 五十嵐の娘はKIAのテロに巻き込まれて死んだ。小学校最後の楽しい思い出になるはずだった修学旅行先の韓国で、併合三十周年祝賀パレードを見物に行き、その他の民間人と一緒にテロの犠牲になった。
 大統領を狙ったテロは、千余名の犠牲者をだす韓国史上最悪の大惨事に発展した。
 近年稀に見る大規模であり被害も大きかったため世界中のメディアが事件を報道し、目的のためなら手段を選ばないKIAの脅威が一挙に知れ渡るきっかけとなった。
 ヨンイルが東京プリズンに送致されたのはKIAのテロ活動に関与したから。五十嵐はこのことを知ってるのだろうか?そう仮定すればヨンイルを逆恨みしてもおかしくない。五年前の事件に当時わずか十一歳のヨンイルが関与した根拠は希薄だが、ヨンイルの罪状には爆弾作りがふくまれており、五十嵐の娘を殺した爆弾はヨンイルかその近親者が作った可能性もある。
 隣を歩く五十嵐をそっと見上げる。ヨンイルと短い会話をしてから五十嵐の態度がおかしい。図書室を出てもどこか言動が不自然で、横顔は固く強張っていた。五十嵐とヨンイルの間には確実になにかある。やはり五十嵐はヨンイルがKIAのテロに関与したことを知っているのか?ヨンイルが間接的直接的にテロに関与したのが事実なら、五十嵐がヨンイルを敵視する心情には共感できる。
 早い話、ヨンイルは娘の仇なのだ。
 五十嵐から最愛の娘を奪い、生き甲斐を奪い、五十嵐の家庭を崩壊に導いた人間。想像したくもないが、もし恵が五十嵐の娘の立場だったら僕はヨンイルを殺すと断言する。なぜ何も悪いことをしてない恵が外国のテロに巻き込まれて死ななければならない?死亡当時、五十嵐の娘は恵とほぼ同年齢だったのだ。
 どれだけやりきれなかったか、どれだけ悔しかったか、どれだけ―……
 「どうした?」
 五十嵐が不審げに僕を覗きこむ。物思いに沈み、歩調が遅れていた。肩越しに振り返った五十嵐とまともに目を合わせ、言葉に詰まる。五十嵐と歩くのが苦痛で耐えがたい。僕は今冷静さを失っている、もし恵が五十嵐の娘の立場だったら僕ならどうしたかとありえない仮定に胸がざわめいて平静を装えない。
 「先に行ってください。僕は一度房に戻り本をおいてきます、本を抱えたまま副所長の前にでるのはみっともないし腕が疲れる」
 本心は早く五十嵐と離れたくて、ひとりになって頭を冷やしたくて嘘をつく。
 「わかった。先に行ってるからすぐこいよ、これ以上安田さん待たせたら俺がクビにされちまう」
 冗談めかして笑った五十嵐が廊下に僕を残して歩き出す。医務室の方角へ歩み去った五十嵐を見送り、そそくさと踵を返す。渡り廊下を引き返し、東棟にもどり、閑散とした廊下を逆に辿る。借りた本を抱えた僕は五十嵐とヨンイルの関係について思い巡らせ自分の房に辿り着き、鉄扉を開く。
 鈍い音をたてて鉄扉が閉じる。
 後ろ手に鉄扉を閉め、長々と吐息して背中を凭せる。ヨンイルと五十嵐の関係について、部外者の僕があれこれ頭を悩ませてもどうしようもない。それよりなにより第一に優先すべきは銃の捜索で、早く銃を見つけなければ安田は近日中に辞表を提出して東京プリズンを去らざるえない。優先順位を間違えるなと自分に言い聞かせ、気持ちに整理をつけ顔を上げ、硬直した。
 「よお、親殺し」
 僕のベッドにタジマが腰掛けていた。
 「…………」
 一瞬心臓が止まり、手に抱えた本を落としかけた。何故タジマがここに?わけがわからない。だいたいタジマは謹慎中で、現在は自由に出歩ける身分じゃないだろうに。事実この一週間僕はタジマの顔を見てなくてひどく安心していたのに何故僕の留守中僕のベッドに腰掛けている?まるで僕を待っていたというように泰然自若と開き直り、黄ばんだ歯をむきだし頬肉を弛ませた醜悪な笑顔で片手を挙げてる?
 もう一生、タジマと会わなくていいと思ったのに。心の底から安堵していたのに。
 それは僕の楽観的な思いこみにすぎなくてタジマはまだ東京プリズンにいて僕のベッドに腰掛けている、僕はまだ悪夢から解放されてなかった、タジマの執拗な監視から逃れてなかった。心臓の動悸が速まり腋の下に粘液質の汗が滲みだし、慄然と立ち竦んだ僕にタジマが言う。
 「ひさしぶりだな。一週間ちょっと遊んでやれなくて悪かったな、俺のモンが欲しくて欲しくて言葉でめちゃくちゃにいたぶってほしくて体が疼いてた頃だろう」
 「何故あなたがここに」
 固い声で聞く。混乱冷めやらない頭が早く逃げろと警鐘を鳴らす。しかし体が動かない、タジマの顔を見た瞬間から恐怖に身が竦み言うことを聞かない。表情だけは平静を繕い、生唾を嚥下する。
 「謹慎中のはずのあなたが何故ここにいる?僕の留守中に無断で房に入って許可なくベッドに腰掛けてなにが目的だ」
 「おいおいつれねえなあ、一週間ぶりだってのに」
 僕の発言がさもおかしいと腹を揺すって笑うタジマ。
 「そりゃ建前上は謹慎処分てことになってるが、俺は宿舎住まいだからな。俺だけじゃねえ、東京プリズンの看守のほとんどが宿舎住まいだ。砂漠越えの遠距離通勤じゃ時間もコストもかさんでしょうがねえから宿舎に間借りしたほうが全然利口だ」
 「謹慎中の人間がかってに出歩いてるのが見つかれば厳罰を下されるんじゃないか」
 「馬鹿言え。囚人が強制労働に出払った昼間の東京プリズンはすっからかんだ、俺がほっつき歩いたところで見咎められる心配ねえし同僚なら見逃してくれる。おかたい安田にさえバレなきゃいいんだよ、要は」
 タジマがベッドで尻を弾ませ、錆びたスプリングがいやな音をたてて軋む。タジマに反省の色はない。一週間前のペア戦の夜、ボイラー室の鍵を賄賂と引き換えに一部の囚人に貸していたことがバレて安田に謹慎処分を下され、囚人にリンチされたというのにまだ懲りてないのかと絶句する。なんてしぶとい男だ、なんて学習能力のない人間だ。こんな最下等の人間と付き合っていたら価値観が破壊され人格が汚染される、おなじ空気を吸うのさえけがらわしい。
 生理的嫌悪が爆発しかけ、後ろ手にノブをさぐり、逃げ出そうとしたその時。
 「まさか逃げる気じゃねえだろうな」
 僕の考えを見通したようにタジマがほくそ笑む。邪悪な笑顔。
 「逃げたきゃ逃げろよ、親殺し。お前が遊んでくれねえならロンのところに行くから」
 この男は真性の馬鹿か?
 タジマの正気を疑り、扉を背に声をひそめる。
 「ロンは今入院中だ。先日のペア戦で重傷を負い医務室にて絶対安静を義務付けられてる」
 「知ってるよんなこたあ、ペア戦じゃ凱相手にはでにやったって看守のあいだでも評判だ。だからどうした?ベッドにしばりつけられて動けねえんじゃかえって好都合だ、思う存分犯してやるよ」
 信じられない。
 僕のベッドに腰掛けたタジマは罪悪感などかけらもなく、劣情に顔を火照らせ、唾をまきちらして下劣な哄笑をあげている。ロンは凱戦で肋骨を折り全身十三箇所の打撲傷を負いひとりじゃ動けない絶対安静の状態だ。もし今タジマに襲われたらひとたまりもない、まったく抵抗できずに犯されてしまう。
 タジマは正気か。正気で本気で、ベッドに横たわった包帯だらけの怪我人を犯すつもりなのか。そこまで最低な人間なのか。僕を脅迫してるだけで、いくらタジマでも実行に移したりは……
 ……いや、それこそ甘い考えだ。タジマは確実にやる。
 僕はタジマの本性を知っている。売春班での一週間でさんざん思い知らされたのだ。
 喉がからからに乾く。片手に本を握り締め、片手でノブを掴み、決死の説得を試みる。
 「現在医務室には安田がいる、五十嵐もいる。医師もいる。僕につれなくされたその足で医務室に行ったら大変だぞ」
 「へえ、いいこと聞いた。それじゃロンを犯すのは安田がいなくなってからだ。五十嵐と医者はなんとでもなる、ちょっと脅しつければ一部始終見て見ぬふりしてくれるだろうさ」
 僕の焦りを手にとるようにタジマが嘲笑する。説得は逆効果だ。苦渋の面持ちで黙り込んだ僕をにやにやと眺め、タジマが畳みかける。
 「ロンが壊れても知るかってんだ。壊れたら取り替えりゃいい。お前ら囚人は俺たち看守のオモチャ、所詮取り替えのきく玩具なんだ。次から次へと新しいのが入ってくるから替えには困らねえしな」
 凄まじい憎悪が沸騰した。
 僕ら囚人のことを取り替えのきく玩具と言ってはばからないタジマは、僕が今この場から逃げれば確実にロンを犯す。肋骨を折り全身十三箇所の打撲傷を負い足首を捻挫し、ベッドに横たわり一歩も動けないロンの服を脱がして嬉々と犯すに決まっている。それでロンがどうなろうがタジマは一切関知しないし興味もない、自分の快楽を優先した結果ロンが壊れても新しいオモチャをさがせばいいだけだ。
 タジマに対する殺意を押し殺し、唇を噛んで俯く。タジマはにやにやと笑っている。
 ロンを救うも見捨てるもすべてお前次第だと威圧感をこめた笑顔。
 「命令だ、こっちへ来い。お前がおとなしく言うこと聞きゃロンは見逃してやる」
 タジマの言うことなどなにひとつ信用できない。が、今は従順に従うしかないと逡巡をふりきり苦渋の決断を下す。タジマに手招きされ、扉をはなれ、ぎこちなく歩き出す。
 ロンなどどうなってもかまうものか、自分さえ助かればそれでいいじゃないか、またサムライとの約束を破る気かと耳の裏で誰かが囁くが足は止まらない。僕は何故タジマの言うなりにタジマのもとへ歩いてるのだろう。今からでも遅くない、方向転換して扉へ急げ、廊下へ逃げろと脳裏で警鐘が鳴る。
 ロンの身代わりになるつもりはない。
 これはあくまで僕の判断で、僕が選択したことだ。他人に責任転換して見苦しく言い訳するなど天才のプライドが許さない。半面、サムライとの約束を破りたくないという気持ちが抑止力となりタジマのもとへむかう足を鈍らせ矛盾に引き裂かれそうだ。サムライ以外の男に体をさわらせるのはいやだ、不快だ、生理的嫌悪に耐えられない。
 体を這いまわる手の悪夢が脳裏にまざまざと甦り、歩きながら嘔吐感をおぼえる。
 タジマにさわられるのは苦痛以外のなにものでもない。
 タジマの手に服を脱がされ素肌をまさぐられ下肢をなでられ芋虫めいた指を後ろに―
 「よおし、上出来だ」
 手前で立ち止まれば、タジマが満足げに頷く。これから何をされるのか、どんなおぞましい行為を強制されるのか考えたくもないが考えてしまう。売春班の体験は遠い日の悪夢ではない。体を這いまわる手の感触はきっと一生忘れられず、下肢を引き裂かれる激痛を反芻するたびに恐怖で身が竦む。
 本当はタジマのところへなど来たくなかった。逃げたかった。
 しかし、もう遅い。僕は自らの意思でタジマのところへ来てしまった。タジマの笑顔を直視すれば吐き気をおぼえるのが必至で、片手に本を抱いたまま所在なげに立ち竦み、足元の床を見下ろす。 
 乾いた音が耳朶にふれる。ズボンのジッパーを下げる音だとすぐにわかった。続くベルトのバックルが触れ合う金属音。ズボンの前を寛げベルトを緩め準備万端のタジマが嬉々と命じる。
 「顔を上げろ」
 上げたくない。が、逆らえばなにをされるかわからない。固く目を閉じ決意を固め、ゆっくりと顔を上げる。目の前にタジマがいた。手前に立った僕に股間がよく見えるように両足を開いてベッドに腰掛ける。
 そして、自慰を始めた。
 「このまえは安田と組んで余計なことしてくれたな、親殺し」
 「安田と組んでなどいない」
 即座に反駁する。が、タジマは無視する。
 「お前が余計なことしてくれたせいでこちとら囚人どもにリンチされるわ謹慎食らうわさんざんだ、責任とってもらわなきゃ割にあわねえよ。おまえはこの一週間どうしてた、俺にさわってもらえなくて寂しかったろ?お前真性のマゾだもんな、俺に警棒で叩かれてうずくまって、でもしっかり股間はふくらんでたもんな」
 断じてそんなことはない、根拠のない言いがかりだ。が、タジマは僕に反論の余地も与えず饒舌な狂気に取り憑かれて妄想を垂れ流す。
 「俺に言葉でいたぶられて興奮してたくせに、俺に組み敷かれてちゃんと感じてたくせに、いまさら不感症ですなんて言い訳すんなよ。売春班じゃ飽きるほど妹の名前呼ばせただろうが。覚えてるか?めぐみぃいめぐみいぃ、っていい声で鳴いてたくせに今さら忘れましたは通用しねえぜ。で、どうだ?俺にヤられながら妹とヤッてるとこ想像したのか」
 「想像してない」
 衣擦れの音がひどく耳障りだ。目の前で行われるのは悪夢めいておぞましい光景。両手で股間を摩擦するタジマから目を逸らしたくてたまらないが、目を逸らしたら最後警棒がとんでくるのは必至。
 体の脇で手を握り締め、極大の生理的嫌悪に顔を歪め、褪せるほどに唇を噛んで懸命に吐き気と戦いつつ、早く終わってくれ気が済んでくれ解放してくれと一心に祈る。恵のことにふれるな、売春班での日々を思い出させるなと心が軋んで悲鳴をあげる。   
 慄然と立ち竦んだ僕を凝視し、嗜虐心を満足させたタジマが手は休めずに続ける。
 「隠すなよ、妹ひとり占めしたくて両親刺殺したってネタ割れてんだ。素直に吐いちまえよ、ラクになるぜ。想像の中じゃ何回も何十回も何百回も妹犯しまくったんだろ。ピンク色の乳首かじってひらたい腹をなめて毛も生えてない股開かせて何回もイッたんだろ」
 嘘だ、でたらめを言うな、僕は恵に対して恋愛感情など抱いてないし性欲を感じたことなど一度もない。恵は僕の大切な家族で僕が心を許した人間で大事な妹で庇護の対象で絶対汚したくない存在なんだ、頼むそれ以上言うな、言わないでくれ、恵を貶めるのはやめてくれ!
 想像の中で恵を汚すのはやめてくれ、僕ならいい、僕はもう既に汚れてるんだからこれ以上汚れようがないんだからどれだけ汚してもかまわない、でも恵まで巻きこまないでくれ恵には一生綺麗なままでいてほしい僕の庇護の対象でいてほしいのに!
 恥辱と憎悪が胸裏で燃え盛り発狂しそうだ。全身が熱く火照って頬に血が上って、体の脇で握り締めたこぶしがかすかに震え出す。本を抱いた手は力のいれすぎで血の気がひいていた。
 「そんな品よさげなツラして頭の中じゃ飽きずに妹犯しまくって……真性の変態だな、お前は。どうだ刑務所で男を知った感想はよ。ケツに突っ込まれる快感に目覚めて妹にも試してやろうって、」
 殺してやる。
 我慢の限界だった。これ以上変態の戯言は聞きたくない、警棒で殴り倒されてもかまうものかと足を踏み出した時だ。
 「!うっ、」
 低くうめき、タジマが達した。かってに満足したタジマが、弛緩した顔つきで虚空を見まわし、茫然自失の僕に笑みかける。僕が普段使ってる毛布と僕のズボンに白濁が散っていた。
 サムライが留守にした房でタジマと二人きり。
 タジマの笑顔はこれで終わりじゃないと告げていた。本番はこれからだと暗に示唆していた。
 手足の先から絶望が染みて、急速に現実感が薄れてゆき、僕は本を取り落とした。
 タジマに押し倒されたのは、その直後だった。
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