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第一章 グローリア編
18、奇跡の光(一)/ 19、奇跡の光(二)
しおりを挟む18、奇跡の光(一)
地下で問題が起きたと最初に報告を受けたのは、今回の『聖女』誘拐事件の為に派遣された騎士団の指揮を任されていたリック・アイゼンであった。
平民出身のリックは剣術大会で優勝した実績を持ち、部下をまとめる統率力と武術の才能を認められ、二十歳という若さで第一騎士団第三分隊の隊長に任命されている。そしてその才能を買われ、騎士団総司令官のマティアス侯爵から直々に命令が下り、共にこの屋敷へやって来たのだった。
異例の抜擢に驚く者も多かったが、まだ経験が浅いリック自身も何故自分が選ばれたのか納得のいく答えが見つからず、この数日間頭を悩ませていた。そして今夜また新たな問題に直面しそうだと予感したのは、報告をしに来た部下達の様子が尋常ではなかったからだ。
彼らと共に地下の入り口へと向かいながら話を聞いていると、やはり嫌な予感は的中していた。
「―――それで地下の中を確認したところ、階段下で二人の少女が倒れていました。うち一人は出血が酷く息をしていない状態でしたので、先に騎士団に同行させていた医師見習いを呼びに行かせております」
「地下牢には誘拐事件に関わった罪人を捕らえていると聞いている。私は先に行って現状を把握しておこう。この事を総司令官閣下に報告して、可能であれば地下へお越しいただくよう、人を送って伝えてくれ」
リックが地下に降りてみると、話に聞いていた通り、一人はフードに覆われて顔の半分以上が見えない状態で仰向けに倒れており、少し離れた奥では医師見習いの者がもう一人の容態を診ているところだった。
リックは現場を監視していた部下に話かけた。
「現状を報告してくれ」
「はい。一人は命に別状はないようですが、まだ意識が戻っておりません。しかしこの者は打ちどころが悪かったようで、先ほどあの医師に診せましたが、やはり死亡していることが確認されました」
「そうか…」
地下からの脱走を防ぐために作られた螺旋上の階段を見上げて、リックはため息をついた。
「ここの地下牢には人がいたはずだ。牢屋にいなければ二人のうちどちらがその者かわかるか」
「……容姿と体型から判断して、恐らく向こうで治療を受けている者がそうだと思われます」
「それでは息をしていないこの者は誰だ。この屋敷の使用人か?」
「それが…この通り深いフード付きのマントを着ていまして、地下内の明かりも乏しい為、まだ誰なのかわかっておりません」
「そうか。この屋敷の執事を呼ぶ必要があるな。早く誰なのか分かればいいが…」
よく見ようとしても手に持っている松明の明かりだけでは視界が悪く心許ない。「もっと明かりを用意しろ」と命令を出したリックは部下達が松明の数を増やしている間、フードで顔半分が隠れたまま寝かされている遺体に向き合った。
片膝をついてよく観察してみると、体を隠しているマントは上質な生地で作られており、フードの中は赤い血が溜まっていた。明かりを近づけると、血に交じって金髪の髪が隠れているのが垣間見えた。
「まさか…」
そっとフードを押し上げてみるが、少女の整った顔立ちが見えた瞬間、手を離して勢いよく立ち上がったリックは何が起きているのか理解できず困惑した。
(まさか、オリビア様か!?)
確信がもてずに動揺しているが、この遺体がもしあのオリビア様であればここに居合わせた全員が職務怠慢でどんな罰を受けるかわからない。そう判断したリックは、医師見習いと数名の部下だけを残し、他の者達は全員上で待つようにと言って地下から引き上げさせた。
彼らとすれ違いのタイミングで、マティアス侯爵と執事のアーノルドが地下に到着したが、リックが人払いをしていることに気づいている侯爵の表情は硬く冷たい。
「報告を聞こう」
「…はい。見張り役が意識を失って倒れていた為、中を調べたところ倒れている二人の少女が発見されました。階段の上から落ちてきた様です。地下牢にいたと思われる者は、意識不明のまま奥の方で治療を受けています。そしてこの者ですが…息をしておりません。まだ身元がわかっていないのでアーノルド殿に確認をお願いしたいのですが、よろしいでしょうか」
リックの報告を聞いていた侯爵はアーノルドに無言で頷いて見せると、彼は渋々怯えながら遺体に近づいた。リックが松明をかざしながらフードをしっかりと持ち上げた瞬間、アーノルドと侯爵の表情は一変した。
「お、オリビアお嬢様…!!」
はっきりとその名を叫んだアーノルドは、青ざめた表情でそのまま腰を抜かした。侯爵もその場から動けずに現状を把握するのに時間がかかっている。そんな二人の反応を見たリックは「あぁ、やはり…」と頭の中で呟いた。
誰もがその場から動けず、時間が止まったような空間の中で端を発したのは、奥で治療を続けていた医師見習いの声だった。
「意識が戻りました!」
その言葉で我に返った侯爵は身を翻し、声がした場所へと向かった。
「どけ!」
侯爵は乱暴に医師見習いの男を突き飛ばし、サラの胸ぐらをつかんで持ち上げた。
意識を朦朧とさせながら目を開けたサラが、すぐ目の前にいるのがマティアス侯爵だと気づくのにそう時間はかからなかった。
「だ、旦那さまっ…!」
サラの脳裏には罰を下された時の恐怖が甦るが、侯爵はそんな事など気にも留めず恫喝した。
「お前が最初にオリビアを『聖女』だと言ったそうだな!お前にも同じ力があるのか!?」
「わ、私は…、お嬢様に言われて、ただ、真似事をさせられただけで…」
サラの答えは曖昧なものだったが、侯爵は何かをすぐに察したのか、サラの腕を掴んで引きずるように歩かせるとオリビアの遺体の前で突き放した。
「オリビアは死んでいる!その『力』で生き返らせてみろ!」
侯爵の怒鳴り声が地下牢に響き渡った。しかし今まで意識を失っていたサラは何が起きているのかまだわからず、立ち上がることもできない。
「え?オリビア様…?」
不思議に思って顔を上げて見ると、目の前に横たわっているのは間違いなくマントを着たままのオリビアだった。先ほどまで生きていたはずのオリビアが死ぬはずがないと、サラは自分の目を疑った。
「う、うそ…、嘘です。そんなはずは…」
目覚めたばかりのサラはすぐに現実を直視することができない。眠るオリビアを起こそうと手を伸ばしたその手首には、しっかりとオリビアの手の跡と爪痕が残っていた。
(お嬢様が……死んでる…?死んでるの?)
周囲を見回せば、怒りを露わにサラを見下ろしている侯爵と、顔面蒼白で座りこんでいるアーノルド、そして固唾を呑んで見守る数名の騎士達がいる。
再び目の前にあるものに視線を戻せば、息をしていないオリビアがフードの中で顔を沈めていた。
(私に人を生き返らせる力があるはずがない…。だってこの世界の聖女はオリビアだもの…!)
――――――――――――――――――
19、奇跡の光(二)
オリビアの遺体を前に、サラの頭の中では『孤独な聖女と皇子様』の物語のストーリーが駆け巡っている。ヒロインは聖女の力を使って魔物に襲われた人達の命を救いながら戦っていた。ハッピーエンドに向かっていくはずの小説通りならば、きっとオリビアはいずれ皇后になって皇子殿下と共にこの帝国を平和に導いてく存在になるはずだと、これまでずっとそう信じていた。
(ここで、ヒロインが死んでしまったら…私のせいでオリビア様が死んでしまったら…この世界の人達はどうなるの?)
そう思うサラの目には涙があふれていた。
全員が沈黙し緊張した空気が漂う中、サラはゆっくりとオリビアの頭を膝の上に乗せて、そっと冷たくなった頬に両手を当てた。手についてしまった血がオリビアの顔を汚してしまったことに気づいて、また申し訳ない気持ちが込み上がり涙を落とした。
(もしまだ私に『聖女の力』が残っていたら…?お嬢様はあの時、何て言ったんだっけ…)
二人で屋敷を抜け出して『聖女の力』を試しているうちに、いつの間にか楽しい時間を共有していた記憶の中で、オリビアが言った呪文をサラは思い出そうとしている。
(お願い。生き返って…)
「『再生』」
サラがそう一言つぶやくと、優しい光がオリビアの頭を包み始め、薄暗い地下の中で輝き出した。不思議な現象を目の当たりにした他の者達が目を見張った次の瞬間、光は少女達の姿を覆い隠し、誰もがその輝きに耐え切れずに目を覆った。
光が薄れた気配を感じたリックがそっと目を開けて視線を戻すと、そこにはさっきとほぼ変わらない少女達の姿があった。変わっていたのはオリビアの頭を支えたままの状態で、意識を失い壁にもたれかかるサラの姿だけだった。
誰もが呆然としている中、状況を見守っていた医師見習いが何かに気づいてオリビアのもとに駆け寄った。
「わずかですが息をしております!早く上へ運び出しましょう!」
その言葉で我に戻ったアーノルドは、医師見習いと数名の騎士と共に、オリビアを運ぶため屋敷内へとつながる階段を先導して駆け上がっていった。
地下牢に残ったマティアス侯爵はリックにこう告げた。
「まだどちらが『聖女』であるかはっきりしていない。この娘が目を覚ましても逃げないように見張りをつけろ。今度はしくじるなよ。リック・アイゼン」
フルネームで呼ばれたリックは黙って一礼をすると、気を失ったサラを抱きかかえて、階段を上がりながら背後に感じる男の存在に恐怖を感じていた。
(自分が指揮官として選ばれたのは、実力が認められたからだけではなく、平民という身分で騎士としても経験が浅いからか…)
侯爵にとってリックは使える駒であってもその存在価値は薄く、いつでも口封じができると踏んでここへ連れて来られたのだという事を、この時彼は気づいたのだった。
※ ※ ※
サラが再び目を覚ましたのはそれから二日後だった。目が覚めて、そこにメイドのジェーンと数名の使用人、他に騎士の格好をした男達の姿があることに気づいたサラはベッドから起き上がれずに怯えて震えていた。その異変に気づいたジェーンが近づいてきて優しくサラに声をかけた。
「サラ、大丈夫よ。お嬢様は…とにかく無事だって。とりあえず無理にでも何か食べて力をつけなくちゃ。みんな心配しているわ」
ジェーンに励まされ今の状況が最悪のものでないとわかったサラは、出されたスープをゆっくりと飲み干し、助けを借りながら湯浴みをさせられた。
これまでの扱われ方と打って変わった現状に戸惑うが、お嬢様を助けたということで待遇が変わったのかもしれないと、ひとまず言われるがまま医師の診察も受けたのであった。
その日の夕方、マティアス侯爵と執事のアーノルドは、サラが休んでいる部屋へ二人でやって来た。侯爵を一目見るなり怯え出したサラを見たアーノルドが侯爵に小声で話しかけた。
「私から話を聞いたほうがよさそうです。あちらでお待ちいただけますか」
侯爵は無言のまま頷いてソファに座り込んだ。ベッドの横に腰かけを持ってきたアーノルドはそれに座ってサラと向き合った。
「サラ。君のおかげでお嬢様の命を救うことができたんだ。何があったかもう一度最初から説明してくれないか?」
アーノルドの言葉を聞いたサラは、今こそここですべてを言わなくてはいけないと悟った。それからしばらく陽が沈むまでの間、これまで起こった出来事を丁寧に説明した。
しかしサラには誰にも言えない秘密がある。自分が転生者であり、この世界が誰かの手によって書かれた世界だと話せば、気でも触れたかと思われてまた監禁されかねない為、そのことだけは伏せていた。
小説に書かれていた通り当然のようにオリビアが『聖女』であることを前提にずっと話をしていたので、「何故その力をサラが使えたのか」と尋ねられた時はこう答えた。
「オリビア様が私に『力』を与えてくださったのです。一時的なものだと思っていましたが…」
「では、その『力』でオリビア様を救ったということだね」
「それについては私自身も何がどうなっているのかわかっていません。すべてを把握していたのは、他ならぬオリビア様だけでしたから…」
すべてを聞き終えたアーノルドは椅子から立ち上がり、侯爵へ顔を向けた。
「以上でございます。いかがでしょうか、旦那様」
話に夢中になっていたサラはその存在がまだそこにあることを思い出して、ブランケットを体に引き寄せ顔を隠した。
「サラと言ったな。オリビアは頭を打って即死状態だった。お前の『力』で怪我は治ったようだがまだ意識を取り戻していない。医者によれば脳死に近い状態だと言われた」
「そんな…!」
思わず口からこぼした一言でサラはしまったと思いつつ、観念してブランケットから顔を出した。サラの顔を見た侯爵は「ふむ」と考えをまとめた様子で言葉を続けた。
「私にとって大事なのは、誰が『聖女』とその『力』を手にするかということだ」
マティアス侯爵から冷ややかな目で見つめられたサラは、心臓が止まるような感覚に陥り、息もできず、その視線をそらすこともできなくなった。
「お前はオリビアを危険に晒しただけでなく、今回の脱走の企ても失敗し、オリビアを二度と目覚めない体にしてしまった。その責任は一生をかけて償ってもらおう」
息をする方法を忘れたサラの体は、ブランケットを握りしめたまま再びベッドの上で意識を失ったのだった。
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