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バッドエンド002

⑨命令通りに動いてしまいます※

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 泣きながら強請ると、ようやくその先を許された。

「右手はそのまま乳首を弄ってて。左手は口の中に、ペニスしゃぶるみたいに」
「んんっ♡♡ふ♡♡」
「夢中でしゃぶってる。えっちだね」

 海斗に見られ、詰られながら自慰をしているのだと思うと、興奮する。左手の人差し指と中指とに、ねっとりと唾液を絡ませる。海斗を誘うように意識しながら。この先の行為に期待しながら。

「いいよ、指入れて」
「――んぅっ♡♡♡」

 許可され、ようやく濡れた指をそこに押し入れる。まずは一本。ゆっくり挿入し、中をぐるりとかき混ぜる。海斗に見えるよう足を大きく開き、すぐに二本目も入れた。

「ぁあっ♡あっ♡」
「すごいね、もう二本入っちゃった」
「たりな、かいと……はやく……っ♡」

 二本の指で中をまたかき混ぜ、今度は中で指を広げる。くぱっと口を開けたそこを見つめる海斗の目はたしかに欲情していたのに、まだ手を出してくれそうになかった。

 この一ヶ月、入試を理由にセックスはやめようと言い出したのはたしかに涼太だったけれど。海斗と同じ大学に行くためだからと言ったからかむしろ嬉しそうにしていたのに。
 勉強の合間に一人で慰めようとしたけれど、ペニスを弄ってもダメで、乳首を弄ってもダメで、アナルを弄っても達することは出来なかった。いっそ海斗に泣きつこうかとも思ったのを堪えて、それでも太いものを求めて疼くアナルを弄らずにはいられなかった。

 指の二本や三本、何度も入れた。それよりももっと太くて熱いものを欲しているとよくわかっていた。

「ほし、……海斗のちんこ入れて♡」

 先程よりいやらしく強請ったからか唾液を飲み込む音が大きく響いた。海斗も興奮している。はやく、我慢なんてしないで挿入してしまえばいいのに。
 海斗が椅子から降りて、ベッドに上がってくる。ぎし、と響く音がいよいよだと胸を高鳴らせる。


「――まだ、駄目」


「……え」

 それなのに、今日の海斗は意地悪だ。

 涼太の痴態に興奮していることは明らかなのに、シャツのボタン一つ外す様子がない。ただじっとこちらを観察しているだけだ。
 代わりに、涼太の前に何かが放り投げられる。

「それ、使っていいよ」

 つまり『使え』という命令だろう。
 シーツに沈む物が何なのか確認しようとして、眉をひそめた。
 寄越されたものは二つ。一つは透明な液体の入ったボトルで、何も書かれていないがローションだろう。それはまあいいとして問題はもう一つだ。いやらしく黒光りしたディルドは海斗のものより一回りほど小さい。が、凹凸がハッキリしていて、硬そうだ。あれで中を擦ったらいったいどうなってしまうのか、想像してしまう。
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