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バッドエンド
⑭あと何度繰り返せば(三浦視点)
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リセットして最初に確かめたのは自身の肩に歯型が残っていないかということだった。やはりそこには何の凹みもなく残念に思った。せっかく涼太が海斗に残してくれた痕だったのに、勿体なかったかもしれない。
リセットしても涼太の体の方は海斗を覚えているようで、触れればすぐに快楽でぐずぐずになった。けれど、涼太自身はなかなかそれを認めようとしない。
どうしたら涼太が海斗を素直に好きになってくれるのだろう。何度体から落とそうとしてみても、涼太は海斗を嫌いだと、好きにならないと言う。
リセットボタンさえ手に入ればあとは簡単だと思っていた。元々涼太は快楽に弱くて段々と海斗に溺れていて。それでもなかなか素直になってくれないものだから、これで終わりにしようと言ったのに。
リセットする度に、状況が悪化しているような気がする。
――お前なんか、嫌い
やっぱりそうしてハッキリ言われると辛い。
…………まあ、だからといって今更諦めるつもりなんてないのだけど。
リセットボタンが海斗の物になってから、涼太を捕まえやすくなった気がする。涼太は記憶が無いながらも何かから逃げなくてはならないと思っているようなのだが、その相手が海斗だということや、捕まればどうなるかまではわかっていない。そんな状態なのだからあっさり捕まえられる。
体育倉庫に引きずり込んで、鍵をかけて、マットの上に転がす。怯えた表情が寂しくも思えたが、ひどく興奮もした。
「みう、ら?」
ここに来てようやく、捕まってはいけない相手が海斗だったと気がついたようだが、もう遅い。涼太の上にのしかかり、その柔らかな唇を塞いだ。
こうしてリセットするのは何度目になるだろう。涼太が海斗を否定する度にリセットして、また涼太を捕まえて。
あと何度繰り返せばこのループが終わるのだろう。
「ん……ぅ」
涼太の甘い唇を堪能していると、弱々しく胸を叩かれる。息が苦しいのかもしれない。キスを止めると涼太が涙を溢れさせているのが目に入った。
酸素が足りなくなったのだろう。ゼーハーと色気のない音を立てて酸素を取り込んでいるのだが、零れた涙が、ほんのり赤く染まった頬が、色っぽい。
まだ自分の身に何が起きているのかわかっていないうちに涼太のズボンを下ろす。悲鳴を上げかけたが、自身の格好に気づき、口元を抑えている。
「……涼太、愛してる」
愛しているから今回も犯すしかないようだ。
リセットしても涼太の体の方は海斗を覚えているようで、触れればすぐに快楽でぐずぐずになった。けれど、涼太自身はなかなかそれを認めようとしない。
どうしたら涼太が海斗を素直に好きになってくれるのだろう。何度体から落とそうとしてみても、涼太は海斗を嫌いだと、好きにならないと言う。
リセットボタンさえ手に入ればあとは簡単だと思っていた。元々涼太は快楽に弱くて段々と海斗に溺れていて。それでもなかなか素直になってくれないものだから、これで終わりにしようと言ったのに。
リセットする度に、状況が悪化しているような気がする。
――お前なんか、嫌い
やっぱりそうしてハッキリ言われると辛い。
…………まあ、だからといって今更諦めるつもりなんてないのだけど。
リセットボタンが海斗の物になってから、涼太を捕まえやすくなった気がする。涼太は記憶が無いながらも何かから逃げなくてはならないと思っているようなのだが、その相手が海斗だということや、捕まればどうなるかまではわかっていない。そんな状態なのだからあっさり捕まえられる。
体育倉庫に引きずり込んで、鍵をかけて、マットの上に転がす。怯えた表情が寂しくも思えたが、ひどく興奮もした。
「みう、ら?」
ここに来てようやく、捕まってはいけない相手が海斗だったと気がついたようだが、もう遅い。涼太の上にのしかかり、その柔らかな唇を塞いだ。
こうしてリセットするのは何度目になるだろう。涼太が海斗を否定する度にリセットして、また涼太を捕まえて。
あと何度繰り返せばこのループが終わるのだろう。
「ん……ぅ」
涼太の甘い唇を堪能していると、弱々しく胸を叩かれる。息が苦しいのかもしれない。キスを止めると涼太が涙を溢れさせているのが目に入った。
酸素が足りなくなったのだろう。ゼーハーと色気のない音を立てて酸素を取り込んでいるのだが、零れた涙が、ほんのり赤く染まった頬が、色っぽい。
まだ自分の身に何が起きているのかわかっていないうちに涼太のズボンを下ろす。悲鳴を上げかけたが、自身の格好に気づき、口元を抑えている。
「……涼太、愛してる」
愛しているから今回も犯すしかないようだ。
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