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バッドエンド
⑩鏡越しに目が合いました※
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…………
………
……
…
ふと、何かを忘れているような気がした。気がしただけで、実際には何も忘れていないのかもしれない。思い出してみればどうでもいいことなのかもしれない。
どことなく疲れているような気がしたが、思い当たる原因が何も無い。ただあまりに怠いので具合が悪いことにして帰ろうと担任に声をかけたら、許可が降りるどころか顔色を心配された。
そんなにヤバいのかとトイレの鏡をじっと覗き込む。たしかに少し白いような気がするが、自分ではよくわからない。サボりを疑われずに帰れるのだからラッキーと思っておくべきなのか。
どうせ授業中で誰も入ってこない。どんな様子なら弱っているように見えるだろうと鏡に向かって表情を作って遊んでいると、鏡の向こうに何かが見えた。
「涼太」
そこに映っていたのはクラスメイトの、あまり話したことの無い男子だ。クラスの中心にあるような人物で、涼太とはあまり縁のない男。
少なくとも親しげに名前で呼びかけられるような関係ではないはずだった。
名前を呼ばれると背筋がゾクゾクして、肌が粟立つような気がした。
「三浦……」
鏡の中の男を呼ぶと、そいつは嬉しそうに微笑んだ。
今は授業中なはずなのに。なんでこんな所に三浦がいるのだろう。好青年そのものといった笑顔なのにすごく嫌な感じがするのは何故だろう。
……そのまま、本能の告げる通り逃げればよかったのだと気づいた時にはもう遅かった。
「…………あっ♡」
訳も分からないうちにズボンと下着を奪われ、手洗い場に手をつかされ、三浦に向かって尻を突き出すようなポーズを取らされる。三浦は涼太の尻を軽く揉んだかと思うと、その狭間を軽く撫でてくる。
ビックリして変な声が出てしまった。
……最悪だ。
「涼太のここは、俺のペニスを欲しがる性器なんだよ」
「な、なに言って……」
「軽く撫でただけでヒクヒクしてる」
「ちが、……あっ♡♡」
違う、と否定したくて開いた口からやけに甘い声が漏れる。三浦の指が尻穴を撫でる度にそこが期待したように収縮する。
……こんなの、おかしい。
そんなはずは無いのに、自分の体はそこを暴かれる快感を知っているように思えた。
授業中とはいえいつ誰が入ってきてもおかしくない場所だ。こんなところを誰かに見られたら……。
せめて個室の中に連れて行ってくれないだろうか。そんなことを口にしかけて、いや、そもそもこんなことをやめさせなければと思い直す。
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ふと、何かを忘れているような気がした。気がしただけで、実際には何も忘れていないのかもしれない。思い出してみればどうでもいいことなのかもしれない。
どことなく疲れているような気がしたが、思い当たる原因が何も無い。ただあまりに怠いので具合が悪いことにして帰ろうと担任に声をかけたら、許可が降りるどころか顔色を心配された。
そんなにヤバいのかとトイレの鏡をじっと覗き込む。たしかに少し白いような気がするが、自分ではよくわからない。サボりを疑われずに帰れるのだからラッキーと思っておくべきなのか。
どうせ授業中で誰も入ってこない。どんな様子なら弱っているように見えるだろうと鏡に向かって表情を作って遊んでいると、鏡の向こうに何かが見えた。
「涼太」
そこに映っていたのはクラスメイトの、あまり話したことの無い男子だ。クラスの中心にあるような人物で、涼太とはあまり縁のない男。
少なくとも親しげに名前で呼びかけられるような関係ではないはずだった。
名前を呼ばれると背筋がゾクゾクして、肌が粟立つような気がした。
「三浦……」
鏡の中の男を呼ぶと、そいつは嬉しそうに微笑んだ。
今は授業中なはずなのに。なんでこんな所に三浦がいるのだろう。好青年そのものといった笑顔なのにすごく嫌な感じがするのは何故だろう。
……そのまま、本能の告げる通り逃げればよかったのだと気づいた時にはもう遅かった。
「…………あっ♡」
訳も分からないうちにズボンと下着を奪われ、手洗い場に手をつかされ、三浦に向かって尻を突き出すようなポーズを取らされる。三浦は涼太の尻を軽く揉んだかと思うと、その狭間を軽く撫でてくる。
ビックリして変な声が出てしまった。
……最悪だ。
「涼太のここは、俺のペニスを欲しがる性器なんだよ」
「な、なに言って……」
「軽く撫でただけでヒクヒクしてる」
「ちが、……あっ♡♡」
違う、と否定したくて開いた口からやけに甘い声が漏れる。三浦の指が尻穴を撫でる度にそこが期待したように収縮する。
……こんなの、おかしい。
そんなはずは無いのに、自分の体はそこを暴かれる快感を知っているように思えた。
授業中とはいえいつ誰が入ってきてもおかしくない場所だ。こんなところを誰かに見られたら……。
せめて個室の中に連れて行ってくれないだろうか。そんなことを口にしかけて、いや、そもそもこんなことをやめさせなければと思い直す。
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