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バッドエンド

⑤イキたくてもイケない※

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 体が熱い。あちこちムズムズして、特に尻穴が疼いてたまらない。

「や、……やだぁっ♡♡」

 先程塗られたものがローションなどではなく、何かおかしな薬だったのかもしれない。異物を入れられたままのそこが中のものをキュンと締め付けてしまう度に体中が甘く震える。

「涼太は俺の事好きになってくれるよね」
「な、何……」

 三浦が手の中のリモコンをカチカチと弄ると、腹の中に入っていたものが蠢く。

「やっ、やだ♡♡♡あっ♡♡うっ♡♡」

 ビクビクと魚のように惨めに体を跳ねさせる。ただでさえ中が熱いのにそれがどんどん熱くなって、もっとめちゃくちゃに突いて欲しいと思ってしまう。
 ペニスは貞操帯のせいで射精できず、かといってアナルに入っているものを引きずり出すこともできず、ただみっともなく悲鳴を上げてすすり泣いた。
 やだ、変になる。無理。助けて。うまく言葉にならなかったけれどそんなことを三浦に向かって言った気がする。

「ぬ、ぬいてっ♡♡♡」
「涼太の手はもう自由なんだから自分で抜けばいいんじゃないかな」
「むり、むりぃ……っ♡♡♡」

 なんでそんな酷いことをするのだろう。三浦の視線は冷たくて、だからもしかすると涼太のことが嫌いだからこんなことをするのかもしれない。
 三浦にここまで嫌われるようなこと、したっけ?

「も、ゆるしてっ♡♡たすけて……」
「涼太は嫌いな相手に助けを求めるの?」
「ひぁっ♡♡♡う、ぁっ♡♡……きら、い?」
「普通、嫌いな相手に助けなんて求めないよ。それに、嫌いって言われた人間が助けるはずないよね」

 三浦の言っていることがわからない。どうしたら助けてもらえるのか。ただ涼太の本能が勝手に言葉を紡ぐ。

「ごめんなさ……イキたい…………んぁっ♡♡ごめんなさい♡♡♡」
「俺の事嫌いじゃない?」
「きら、い……じゃ……ない?あっ♡♡イキたい♡♡♡」

 意味もわからず三浦の言葉を繰り返して。イキたい。射精したい。尻穴にもっと刺激が与えられれば。ペニスが自由になれば。

 ――ブブブブッ

「うぁあああっ♡♡♡♡」

 突然、腹の中の物が大きな音を立てた。でも、ペニスの貞操帯のせいでイケない。

「やっ♡イク♡♡イク♡♡♡」
「涼太、俺の事好き?」
「ひぁっ♡♡あっ♡♡♡や♡♡♡出る♡♡♡」
「好きだよね、涼太」
「うぁっ♡♡す、き……?」

 三浦の唱える呪文のような言葉を繰り返すと、貞操帯の鍵が外される。同時にペニスからトロトロと精液が溢れ出す。

「あっ♡イク♡♡イッてる♡♡♡」
「いいよ、沢山イッて」
「だめ、今触っちゃ……あっ♡ああああああああぁぁぁっ♡♡♡♡」

 勢いのない射精を続けるペニスを擦られ、マズいと思った時にはもう遅く、呆気なく、『精液ではない何か』が勢いよく飛び出してくる。

「上手に潮吹きできたね」

 そんなとんでもないことを言いながら頭を撫でてこようとする三浦の手を拒んで、腹の中の玩具もそのままに床を這って逃げようとした。



「……やっぱり今回もダメかなあ」

 そんな声がしたと思ったら、急に涼太の意識は途切れた。
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