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メリーバッドエンド
③結局いつも通りです※
しおりを挟む「入れられただけでイッちゃったんだね」
白く汚れた壁を指摘され、イッたばかりの体を容赦なく突き上げられる。
「あっ♡♡だめ、だめっ♡♡まだ、やんっ♡♡」
「外で、誰かに見られるかもしれないのに。ペニス入れられただけで悦んで射精しちゃって。こんなところ見られたら変態だって思われるのは涼太の方だよ」
「ちが、ぁっ♡♡」
「こんな体で俺から逃げてどうする気だったの?もうお尻に入れられないとイケないよね」
「や、あぅ♡♡ちがっ♡♡♡」
海斗の言葉をどんなに否定したくても体内に挿入されたもののせいで上手く言葉にならない。違う、変態じゃない。変態なのは海斗だけで、涼太はまだまともなはずだ。海斗の言葉を鵜呑みにするな。
「涼太はどんなに逃げたって体が疼いて堪らなくなったと思うよ。お尻がムズムズして眠れなくなって、俺のところに『抱いて』って来ただろうね」
「やっ♡♡あっ♡あっ♡♡」
「本当のこと言われると恥ずかしくて気持ちよくなっちゃうね。口では違うって言ってもアナルは素直にキュンキュンしてる」
壁に頭を擦り付けるようにして快感に耐える。海斗の言葉を半分も理解できなくなってきたが、その言葉を否定しなければならないことだけはわかる。
結合部からは淫らな音が響いていて、海斗が奥を突き上げる度に肌と肌とがぶつかって別の音を立てる。
こんな淫らな音が響いていたら誰かが来てしまうのではないか。早く、早く行為を終わらせなければ。必死で腹に力を込めて海斗のものを締め付ける。
「も、はやく……イケよ」
さっさと終わらせてリセットして、この時間を無かったことにしたい。どうせ誰かに見られても、リセットすればいいのだけど。それでもできれば誰かに見られる前にリセットしたいし。
「『海斗の精子中にちょうだい』って言ってくれたらすぐイケそう」
「…………っ」
「言って貰えないとしばらくイケないかも」
仕方なく、だ。
誰かに見られる前に終わらせたいから。早く解放されたいから。
「……あっ♡♡か、かいとのせーし、ちょうだい……っ♡♡♡」
「もっといやらしく言ってくれたら出ちゃいそう」
「やっ♡♡かいとの、せーし、俺の中に注いで♡♡赤ちゃん孕ませて♡♡♡」
腰を引かれ、行き止まりだと思っていたところより更に奥にペニスが入り込んでくる。
「あっ♡だめっ♡♡赤ちゃんできちゃう♡♡♡」
こんな深く入ったらありもしない子宮に本当に精子が届いて妊娠してしまうんじゃないか。快楽に蕩けながらも恐怖する。
海斗の精液を受け止め、早くこの行為を無かったことにしてしまいたいと思いながら、重力に逆らえず目を閉じた。
結局いつも通りで何も変わらない。
……いや、今回は何か言っていたんじゃなかったっけ。
そこで涼太の思考は途切れた。
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