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二部 セーブ地点変更後
8-④ちょっとだけって言ったのに※
しおりを挟むちょっとだけならと言ったのに、当然だけどちょっとだけでは済まされなかった。涼太の許可を得て、嬉々として入ってきた指は、涼太の弱いところばかりを重点的に責める。
「あっ♡♡♡だめっ♡♡♡やだぁ……っ♡」
「ずっとやだって言ってるけど、勃起してるよね。大丈夫、怖くないよ」
「やっ♡♡♡」
海斗の指に前立腺をぐりぐりされて、呆気なく射精する。
……こわいって何だっけ?
怖い……そうだ、怖いっていう設定だった。
海斗のことは好きだけど、まだ怖いから最後まではできないって。言わなくちゃいけない。拒まなくちゃいけない。だから今日はまだダメって。
「痛くしないから、ちょっとだけ入れていい?」
「ひゃんっ♡♡♡ズプズプしちゃ、だめえっ♡♡♡」
イッたばかりなのに中の指を増やされて、また前立腺を刺激される。
「イク♡♡♡またイッちゃう♡♡♡♡♡」
また射精しそうになった瞬間、中から指が抜かれた。
もう少しで達することができたのに、直前で放り出されてしまったのだ。
「や、……なんで……」
「イキたい?じゃあ――」
イキたい。
頭の中はそんなことでいっぱいで、だから、その後に囁かれた海斗の言葉にもあっさりと頷いてしまった。
「あっ♡♡♡あついの、中にいっぱい出てる♡♡♡♡」
何度目かの精をそこで受け止めて、腹がぽっこりと膨れているような気がした。
海斗のベッドは涼太の出した精液と涙と涎とでぐちゃぐちゃで、これ、どうやって処理するんだろうと変な心配をしてしまう。海斗なんて困ればいいだけなのに。
ようやく中からペニスを抜かれるが、長時間海斗のペニスを咥えこんでいたそこはぽっかりと口を開けて、注ぎ込まれた精液をこぼしている。
「…………ごめんね、ちょっとやりすぎちゃった」
とにかく疲れて、今なら目を開けたまま寝れるんじゃないかと思いながらぼうっとしていると海斗の声が聞こえてくる。珍しく殊勝なことを言うものだから、こいつは本当に三浦海斗だろうかと疑ってしまう。
「涼太がやっと素直になってくれて、嬉しくて」
「……そうか」
素直ってなんだ。ああ、好きって言ったからか。
せっかくの作戦もやっぱり上手くいかなかった。そもそも涼太に海斗が操縦できるはずがないのだ。次はもっとまともな作戦を練ろう。
ベッドに横になって、少しだけ休んだら、また隙を見てリセットしよう。
そう思って、目を閉じようとした時に、視界の隅におかしな物が見えた。
あれ、リセットボタンによく似ているけど、どうして海斗が持っているんだろう。
「――じゃあ『これ』はもう要らないよね」
そう言って、海斗が手の中のそれを壁に叩きつけようとして、反射的に体が動いた。
もう体に力なんて残ってないと思っていたのに、気がついたら海斗からリセットボタンを奪い取って、押していた。
――――――
→reset
――――――
【次回、第三部スタート。
海斗はなぜ、いつから、リセットボタンの存在を知っていたのか?涼太の最後の戦いが始まる!――のかも】
――――――――
ルルルンさん
いっそ逃げない立ち向かう
告白を受け入れたように見せかけて好きだから
大事にされたいといい焦らす(でも主人公が我慢できなさそう)
でした。ありがとうございます!
次回は第三部の前にラブラブな番外編をアップする予定です!
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