リセットしてもヤンデレに犯される俺の話

二部 セーブ地点変更後

8-②流されやすいです※

「キスしていい？」

　海斗のことを好きという設定なのだから、断る理由はないだろう。頷くと触れるだけの大人しいキスをされた。

「……涼太、好き」

　囁くように言われ、また唇が重なる。キスの合間に何度も愛を囁かれて耳がくすぐったくなりそうだった。

「ね、涼太の舌も食べたい」
「…………いいけど」

　海斗の舌がぺろりと涼太の唇を舐める。反射的に開いた隙間からそっと舌が入り込んでくる。

「っ……」

　海斗とのキスにはあまり抵抗がなくなってきている。気持ちいいし、まあアップに耐えられる顔だし。キスという行為そのものは嫌いじゃない。満たされるような気持ちになるから。
　舌と舌を絡め合い、含みきれないほどの唾液を送り込まれる。口いっぱいに流し込まれてから「飲んで」と言われたままに嚥下する。

　涼太を見守る海斗の笑顔にはおそらく「涼太の体内に俺の体液が取り込まれた」とかそういう思いが含まれているに違いない。
　……やっぱり変態だ。



「――いい？」
「……んっ」


　キスでぼんやりした意識に、海斗の声が振ってくる。またキスだろうか。ぼうっとしたまま頷くと、開いたシャツの間に顔を埋めてくる。

「やんっ♡」

　キスはキスでも乳首へのキスだった。でも上半身だからセーフだろうか？
　考えている間にも何度もそこにキスされる。
　いつもだったらもっと舐めしゃぶられてるのに、今回はただキスされるだけだ。それなのに反応してしまう自身が恥ずかしい。

「この可愛い乳首、吸ってもいい？」

　どうしていちいち聞いてくるのだろう。勝手にすればいいのに。
　コクコクと頷いて、海斗の頭を抱きしめた。

「あっ♡♡♡」
「気持ちいい？」
「きもちいっ♡♡♡」

　ちゅぱちゅぱと赤子がそうするように乳首を吸われて、気持ちよくなってしまう。


「乳首吸われて気持ちよくなっちゃうんだね。こっちも吸っていい？」
「やっ……だめっ…………」
「でも涼太もイキたいでしょ？」

　ズボンの上からペニスを撫でられる。
　そこを脱がされたらヤバい。それだけは拒まないといけない。
　快楽に流されそうになりながらも必死で拒めば、ズボンは脱がされずに済んだ。


　――ジュルッ……ちゅぱっ……


「やんっ♡♡♡あっ♡♡だめぇっ♡♡♡♡」


　その代わり乳首を舌で激しく扱かれて、強く吸われる。慌てて海斗の頭を引き剥がそうとするが、ビクともしない。

「乳首は吸っていいって言ったよね」
「やっ♡♡♡そんな吸ったら、とれちゃうっ♡♡♡」
「……じゃあ、代わりにこっち吸ってもいい？」
「いいからぁっ……やんっ♡♡」

　許可するとあっさりズボンが下ろされ、先走りのせいでぐっしょりと色の変わった下着があらわになる。

　……あれ？

　どうしたらいいんだっけ？
　どうやって拒めばいいんだったっけ？