リセットしてもヤンデレに犯される俺の話

多崎リクト

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4-③好きな子と閉じ込められた(三浦視点)

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 好きな子と、視聴覚室に閉じ込められた。

 ぼんやりと授業を受けていたら忘れ物をしてしまい、取りに戻ったら、涼太も忘れ物をしていたことに気がついて。これを届けてやれば仲良くなれるかもしれないと思った。告白しようと思っても昨日は涼太が休みだったし、なかなか上手くいかなくて。少しずつ好感度を上げていくことはできないかと思ったから。

 そしたら、忘れ物を取りに来た涼太と鉢合わせた。嬉しい偶然。
 だけど涼太はすぐに出ていこうとして、もっと一緒にいたかったなあと思って、そうしたら、視聴覚室に閉じ込められていた。ううん、ラッキーなのか?


 海斗としてはすごく嬉しいのだけど、涼太の方はと言えばものすごくこちらを警戒している。どうしてだろう。身に覚えが全くない。
 警戒心をあらわにしている涼太は野良猫みたいで可愛い。
 でも、安心させてやらないと。

 大好きな子と密室に二人きり。襲い掛かりそうになるのをぐっと堪えて、涼太が好きだからと自分も見始めた特撮ヒーローの話で盛り上がる。興奮する涼太が可愛くて、こうやって友達みたいになれればそれでもいいのではないかと考える。
 でも、きっとそれだけじゃすぐに我慢できなくなる。




「…………海斗」



 あ、涼太って俺の名前知ってたんだとか上目遣いヤバいなとか服の裾掴むなんて可愛すぎではとか、一瞬で色んな思いが駆け巡って。
 理性なんて簡単に消し飛んだ。

「涼太」

 呼ぶと、発情したような目をした涼太が海斗を見る。
 密室に二人きりで、警戒しながらも発情してるって、どれだけえっちなんだろうか。

「……涼太、好き」

 どうせ閉じ込められて二人きりなことは変わらないのだから、このシチュエーションを楽しむしかないのかもしれない。

 抱きしめて、唇を近づけると、涼太はキスを待つように目を閉じる。
 ちゃんと少しずつ好きになってもらおうと思ったのに、もう海斗の理性はどこにも残っていない。


「んっ♡♡んんっ♡」

 柔らかい唇に触れて、キスをしているだけなのに可愛らしくもいやらしい声が響く。夢中になって舌を絡める。涼太は逃げるわけでも抵抗する訳でもなく、ただそれを受け入れている。

「涼太が誘ったんだから、覚悟できてるよね?」

 とろんとした大きな目が海斗を見ている。
 獲物を逃がすまいと見つめると、涼太の喉が期待に震えるのがわかった。


「……誘ってない」

 そう言うのなら、なんとかして逃げればいいのに、それをしないのだから。やっぱり誘っているんだろうなあ。

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