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一部 同じ日のループ

③※

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「……やっぱり今回もダメだったか」
「え?」

 今度こそ、涼太と身も心も結ばれると思っていたのに。今回もダメだった。あんなに好きと言ってくれたのに、肝心な時にはいつもこうだ。泣きながら許しを乞う涼太が可哀想で仕方がない。
 それでも涼太を解放してやるつもりはなかったけど。

「ねえ、涼太。涼太は俺が好き?」
「す、すき……」
「うん、じゃあ、ちょっと怖くなっちゃっただけ?」
「うん」

 涼太は海斗のことが好きで、それでも体を繋げることはどうしても恐ろしくて、体と心がちぐはぐになってしまっている。可哀想に。本当はちゃんと一緒になりたくてあんなに顔を赤くしながら海斗を誘ったのに。
 泣きじゃくる涼太の顔中にキスをして宥める。
 そうすると今日はもうしなくていいと思ったのか、少しずつ落ち着いてくる。

「じゃあ、今日は一回だけにしようね」
「……いっかい?」

 首を傾げながら聞き返してくる涼太が可愛くて、またキスをしてやる。
 今度は触れるだけではなくて、唇の隙間から舌を侵入させる。奥に縮こまって隠れている涼太の舌を絡め取る。

「んっ……ふぅ、……んんっ」

 涼太は唇も舌も乳首も唾液も精液も、どこもかしこも甘い。きっと砂糖菓子で出来ているんじゃないかとさえ思う。
 夢中になって舌を吸う。海斗の口内へ引きずり込むと、ほんの少しだけ歯を立ててやる。

「んんっ!」

 それだけで気持ちいいのか、またビクビクと体を跳ねさせる。
 こんなにいやらしい体をしていてよく一週間も我慢できたものだと感心してしまう。

 長いキスで意識をとろんとさせた涼太のアナルに再び指を挿入する。

「ひぁっ♡やっ、やだっ!」

 せっかく泣き止んだのにまたポロポロと涙を流しながら体を震わせる。可哀想だけど、ちゃんと海斗のものだって体に教えてやらないといけないのだから仕方がない。
 嫌がるわりに体は正直で、涼太のアナルは美味しそうに指を飲み込んでいく。
 リセットしているから処女のはずなのに、体が海斗のことを覚えているらしい。
 嫌だ怖いと震えて泣きながらも、ペニスはしっかりと勃起したままだし、説得力がない。

 そのギャップがまた淫靡なのだけれど。

「あっ♡やっ♡♡ズプズプ、やだぁっ」

 いやらしく腰をくねらせながら、海斗の指を受け入れて、甘く鳴くのが可愛くて。嫌だと言う涼太のそこを狙っていく。涼太が簡単にメスイキできるようになっているのを知っているのはまだ、海斗だけだった。

「あっ♡こわいっ♡♡へんなのっ♡♡♡」
「うん、もう入れてあげるね」
「やだぁっ」

 そこにペニスをあてがうとアナルが物欲しそうに収縮する。まだ入口にキスしてるだけだというのに、飲み込みたくて仕方ないとばかりに口を開く。
 どうしてそんなことになっているのかわからない涼太は絶望したような表情で海斗を見上げている。

「――ひぁあああっ♡♡♡」

 一気に貫くと、悲鳴とともに射精する。トコロテンしてしまうなんて本当にいやらしい体だ。
 まだ達したばかりで敏感な涼太を、深く深く串刺しにする。

「あっ♡まだっ、イッてる♡♡イッてるからぁっ♡♡♡やっ♡♡」
「うん、だから涼太の中、ビクビクして気持ちいいね」
「やっ♡♡むりっ♡♡」




 そのまま奥までいっぱいハメて、約束通り一回だけ中に出した。
 本当はそのまま何回もしたかったのだけど、涼太が泣くので我慢した。

 だけど、やっぱりダメだった。

「……おれ、かいとのこと……?おれ、すき?すきなの?」

 セックスした後の涼太は壊れたようにうわ言を繰り返す。
 海斗のことを本当に好きなのか、わからなくなってしまうのだ。

「おれは、みうらが……きらい……すき?」

 だから、海斗は壊れてしまった涼太をリセットするしかなかった。

「――リセット」

 次はちゃんと壊れずに愛し合えるといいのだけれど。




 リセットしても好きな人に受け入れて貰えないヤンデレの話





――――――
もしも三浦がリセットボタンを拾っていたら……?という話でした。
三浦くんヤバいやつだなーと思いながら書きました。
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