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一部 同じ日のループ
【番外編】付き合い始めて一週間
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ワードパレットより 観察される 突起 自制心 でした!
海斗と付き合い始めて一週間が過ぎた。元々海斗の告白から付き合い始めた二人だったが、涼太もまた海斗のことを想っていたため、戸惑いながらもすぐに頷いたのだ。あの海斗がどうして平凡な涼太を好きになったのか疑問だったが、そう尋ねれば「ずっと好きだったんだ」と微笑まれてなかなかの破壊力だった。イケメンの笑顔はヤバい。それも好きな人の笑顔というのがヤバい。
海斗は何もかもが初めての涼太に合わせてくれて、二人はやっと手を繋ぐだけだった。
手を繋ぐだけ、だったのだけど。
「……海斗?」
まただ。
二人で学校から帰ろうと歩いていると、隣からの視線が気になって仕方なくなる。
隣というのは隣を歩く海斗なのだけど。とにかく海斗は涼太をじいっと見ている。それこそ穴が空きそうなくらい。
この一週間、ずっとそうだ。気が付くと海斗はこちらを見ている。
「うん、涼太は可愛いなって思って」
「いや、可愛くはない」
付き合えたことが嬉しくて、気が付くと涼太を見てしまっているというのだ。そんなものだろうか。たしかに涼太とて海斗の顔を眺めるのが好きだけど、それとはちょっと違うような気がした。
なんとなく、ゾクリとするような。どことなく嫌な感じ。
いや、恋人にそれはないだろうと思いなおして、涼太は海斗の手に自分の指を絡ませる。恋人繋ぎというやつだ。それに海斗は嬉しそうに笑う。
「涼太、好きだよ」
「……俺も」
海斗が涼太を好きと言うたびに、嬉しくて、背筋がゾクゾクする。早く海斗に愛されたいと体中が訴えてくるような気がした。
「今日、うち、誰もいないんだけど」
指の震えが海斗に伝わらないように、何でもない調子で話す。
キスだってまだなのに、どうしてかその先も求めてしまう。ずっと海斗としたかったような気がする。まだ付き合って一週間なのに、早すぎるだろうか?引かれるだろうか?
色々と考えていると、海斗が肉食獣みたいな目でじっと涼太を見て、「そんなに可愛いと食べちゃうよ」と囁いた。
……食べて欲しくて言っているので、問題ない。
※※※
これは何度目の涼太だっただろうか。ぼんやりと考える。
三浦海斗がそのボタンを拾ったのは偶然だった。帰り道で拾った怪しげなリセットボタン。それが本物だなんて思いもしなかった。
ボタンが本物だと知っても、特に使うつもりはなかった。いつか使うことがあるだろうと何となくポケットに入れていた。
それを使おうと思ったのは、告白に失敗してからだった。海斗の告白にOKしてくれたと思って、嬉しくてそのままセックスしたら、終わった後に泣かれてしまった。これは取り返しがつかないことをしてしまったようだと気が付いて、リセットした。
何度告白しても涼太は頷いてくれず、戸惑うばかりだった。その度に海斗は我慢できなくなって涼太を押し倒した。そうして気が付けば精液にまみれた涼太が泣いていて、リセットした。
どうして上手くいかないのだろう。こんなに好きなのに。涼太は何度告白しても頷いてくれない。
リセットして犯す度に、涼太の感度が上がっていくことに気づいたのは、五度目の告白の後だった。
抵抗がだんだんと形だけになっていったのに気づいたのは十度目の頃。
両手両足では数えられなくなった頃に、涼太は海斗の告白を受け入れるようになった。まるで最初からずっと涼太も海斗のことを好きだったみたいな顔で。俺も好き、と。
夢みたいな展開だ。何度もリセットしてきたかいがあった。
やっぱり我慢できなくて、その日すぐに自宅へ呼んで、セックスしようとした。ところが上手くいかなかった。それまで海斗のことを好きだと言っていたのに、いざ体を繋げようとすると恐怖に震えだす。
「やっ……やだ、……許して」
ぽろぽろと涙を流す涼太に興奮して、結局そのまま犯した。嫌だ嫌だと抵抗する涼太はリセット前と変わらないように思えた。両想いになったはずなのにどうしてこうなってしまったのだろうか。
結局またリセットして。それから告白して。涼太は受け入れてくれるけれど、体は受け入れてくれなかった。だからまたリセットした。
そうしてリセットし続けて、今度こそはと思った。今度は焦らずに、少しずつ進展していこう。そうすればきっと涼太も受け入れてくれる。
手を繋いだりはするけれど、キスはまだしない。並んで歩きながらも涼太がいつ海斗を嫌いと言ってくるか怖くてじっと観察してしまう。大丈夫だ、まだ、怖がられていない。
我慢するのは大変だったけれど、涼太に怖がられるのも嫌だった。何回も失敗してきたけど、今度こそはきちんと涼太と結ばれたいと思っていた。
それでも隣にいる涼太はいつだって美味しそうで、シャツの下でぷくんと主張している突起を舐めしゃぶりたくて仕方なくなる。
「……海斗?」
海斗の視線に気づいたのか、涼太が不思議そうにこちらを見上げてくる。その上目遣いも理性を簡単に崩壊させてくるのでやめてほしい。
「うん、涼太は可愛いなって思って」
「いや、可愛くはない」
そう言いながらも涼太は海斗の手に自分の指を絡ませてくる。恋人繋ぎというやつだ。
涼太からそうして触れてきてくれることが嬉しくて、顔の筋肉がだらしなく緩んでしまう。
「涼太、好きだよ」
「……俺も」
海斗が涼太を好きと言うと、そうやって返してくれる。たまらなく幸福なことだ。この幸せが永遠に続いてくれることを祈る。今度こそ、逃したくない。
「今日、うち、誰もいないんだけど」
繋いだ涼太の手がわずかに震えている。
これはお誘いと考えて間違いないだろう。涼太の真っ赤な耳を見ながら考える。
この誘いに乗っても大丈夫なのだろうか?また振り出しに戻ることにならないだろうか?
それでもそんなに可愛いご馳走を前にしては、自制心などもろく崩れ去る。
「そんなに可愛いと食べちゃうよ」と耳元で囁いた。
海斗と付き合い始めて一週間が過ぎた。元々海斗の告白から付き合い始めた二人だったが、涼太もまた海斗のことを想っていたため、戸惑いながらもすぐに頷いたのだ。あの海斗がどうして平凡な涼太を好きになったのか疑問だったが、そう尋ねれば「ずっと好きだったんだ」と微笑まれてなかなかの破壊力だった。イケメンの笑顔はヤバい。それも好きな人の笑顔というのがヤバい。
海斗は何もかもが初めての涼太に合わせてくれて、二人はやっと手を繋ぐだけだった。
手を繋ぐだけ、だったのだけど。
「……海斗?」
まただ。
二人で学校から帰ろうと歩いていると、隣からの視線が気になって仕方なくなる。
隣というのは隣を歩く海斗なのだけど。とにかく海斗は涼太をじいっと見ている。それこそ穴が空きそうなくらい。
この一週間、ずっとそうだ。気が付くと海斗はこちらを見ている。
「うん、涼太は可愛いなって思って」
「いや、可愛くはない」
付き合えたことが嬉しくて、気が付くと涼太を見てしまっているというのだ。そんなものだろうか。たしかに涼太とて海斗の顔を眺めるのが好きだけど、それとはちょっと違うような気がした。
なんとなく、ゾクリとするような。どことなく嫌な感じ。
いや、恋人にそれはないだろうと思いなおして、涼太は海斗の手に自分の指を絡ませる。恋人繋ぎというやつだ。それに海斗は嬉しそうに笑う。
「涼太、好きだよ」
「……俺も」
海斗が涼太を好きと言うたびに、嬉しくて、背筋がゾクゾクする。早く海斗に愛されたいと体中が訴えてくるような気がした。
「今日、うち、誰もいないんだけど」
指の震えが海斗に伝わらないように、何でもない調子で話す。
キスだってまだなのに、どうしてかその先も求めてしまう。ずっと海斗としたかったような気がする。まだ付き合って一週間なのに、早すぎるだろうか?引かれるだろうか?
色々と考えていると、海斗が肉食獣みたいな目でじっと涼太を見て、「そんなに可愛いと食べちゃうよ」と囁いた。
……食べて欲しくて言っているので、問題ない。
※※※
これは何度目の涼太だっただろうか。ぼんやりと考える。
三浦海斗がそのボタンを拾ったのは偶然だった。帰り道で拾った怪しげなリセットボタン。それが本物だなんて思いもしなかった。
ボタンが本物だと知っても、特に使うつもりはなかった。いつか使うことがあるだろうと何となくポケットに入れていた。
それを使おうと思ったのは、告白に失敗してからだった。海斗の告白にOKしてくれたと思って、嬉しくてそのままセックスしたら、終わった後に泣かれてしまった。これは取り返しがつかないことをしてしまったようだと気が付いて、リセットした。
何度告白しても涼太は頷いてくれず、戸惑うばかりだった。その度に海斗は我慢できなくなって涼太を押し倒した。そうして気が付けば精液にまみれた涼太が泣いていて、リセットした。
どうして上手くいかないのだろう。こんなに好きなのに。涼太は何度告白しても頷いてくれない。
リセットして犯す度に、涼太の感度が上がっていくことに気づいたのは、五度目の告白の後だった。
抵抗がだんだんと形だけになっていったのに気づいたのは十度目の頃。
両手両足では数えられなくなった頃に、涼太は海斗の告白を受け入れるようになった。まるで最初からずっと涼太も海斗のことを好きだったみたいな顔で。俺も好き、と。
夢みたいな展開だ。何度もリセットしてきたかいがあった。
やっぱり我慢できなくて、その日すぐに自宅へ呼んで、セックスしようとした。ところが上手くいかなかった。それまで海斗のことを好きだと言っていたのに、いざ体を繋げようとすると恐怖に震えだす。
「やっ……やだ、……許して」
ぽろぽろと涙を流す涼太に興奮して、結局そのまま犯した。嫌だ嫌だと抵抗する涼太はリセット前と変わらないように思えた。両想いになったはずなのにどうしてこうなってしまったのだろうか。
結局またリセットして。それから告白して。涼太は受け入れてくれるけれど、体は受け入れてくれなかった。だからまたリセットした。
そうしてリセットし続けて、今度こそはと思った。今度は焦らずに、少しずつ進展していこう。そうすればきっと涼太も受け入れてくれる。
手を繋いだりはするけれど、キスはまだしない。並んで歩きながらも涼太がいつ海斗を嫌いと言ってくるか怖くてじっと観察してしまう。大丈夫だ、まだ、怖がられていない。
我慢するのは大変だったけれど、涼太に怖がられるのも嫌だった。何回も失敗してきたけど、今度こそはきちんと涼太と結ばれたいと思っていた。
それでも隣にいる涼太はいつだって美味しそうで、シャツの下でぷくんと主張している突起を舐めしゃぶりたくて仕方なくなる。
「……海斗?」
海斗の視線に気づいたのか、涼太が不思議そうにこちらを見上げてくる。その上目遣いも理性を簡単に崩壊させてくるのでやめてほしい。
「うん、涼太は可愛いなって思って」
「いや、可愛くはない」
そう言いながらも涼太は海斗の手に自分の指を絡ませてくる。恋人繋ぎというやつだ。
涼太からそうして触れてきてくれることが嬉しくて、顔の筋肉がだらしなく緩んでしまう。
「涼太、好きだよ」
「……俺も」
海斗が涼太を好きと言うと、そうやって返してくれる。たまらなく幸福なことだ。この幸せが永遠に続いてくれることを祈る。今度こそ、逃したくない。
「今日、うち、誰もいないんだけど」
繋いだ涼太の手がわずかに震えている。
これはお誘いと考えて間違いないだろう。涼太の真っ赤な耳を見ながら考える。
この誘いに乗っても大丈夫なのだろうか?また振り出しに戻ることにならないだろうか?
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