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一部 同じ日のループ

9-⑤どちらを選ぶべきでしょうか※

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「…………んんっ」

 口内に三浦の舌が入り込む。柔らかな舌に自分のそれを絡み取られ、甘く噛まれると背筋がゾクゾクする。
 そうして甘いキスを繰り返しながら、軽く尻を撫でられる。ゆっくりと揉みしだかれると、ローションだとか、林に塗られた軟膏だとかでぐちゃぐちゃになった何かが溢れてくる。三浦はそれをすくい取ると指を濡らして涼太の中に挿入してくる。
 そこをかき回されると耳を塞ぎたくなるようなひどい音が響く。

「あっ♡」

 気持ちよくて、何も考えられなくて。早くそこを貫いて欲しいのに。指の一本では足りないのに。三浦は焦らすようにゆっくりと中を慣らしていく。

「ねえ、涼太。入れて欲しい?もっと太いのでズプズプして種付けして欲しい?」
「やっ♡種付け、やだぁっ」
「じゃあ俺じゃなくて林先生にしてもらう?ほら、先生も涼太のこと欲しそうに見てるよ」

 そう言われて林の方を見ると、たしかに熱のこもった目が涼太をとらえていた。羞恥から目をつぶり、ただ黙って首を振る。

「林先生と俺、どっちの精子飲みたい?」

 どちらも嫌に決まっている。それなのに尻穴はそこに精液を浴びせられる感覚を思い出してきゅんとしてしまう。
 三浦を選ばなければ、この行為が終わることは無いだろう。林を選んだら酷い目に遭うだろう。
 だが、そうでなかったとしても、選ぶのは三浦なのではないか。

 三浦にされたら気持ちいいとわかっているから。そこに好意なんてきっとないはずなのに。

「……三浦の、」

 三浦の「で」いいと、三浦の「が」いいではだいぶ意味合いが変わる。
 はたして自分はどう思っているのだろう。
 林と比べたら、三浦の方がマシだろう。だって林はこんなことに巻き込まれなければ涼太のことを犯す要素がない。三浦は何度リセットしたところで涼太のことを犯そうとしてくる。だったらそれが一回増えたところで、そう変わらない気がする。まだ逃げることを諦めた訳では無いけれど、三浦だけに犯されることと、それ以外の人間にも犯されることではだいぶ精神的に違う。

「三浦の方がいい」

 そう答えると三浦は満足気に微笑む。乱れた涼太の服を着せて、手を引いて、保健室を後にする。
 保健室には呆然とする林だけが残された。


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