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一部 同じ日のループ
4-①修羅場かもしれません
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リセットが終わり、気がつくとまた靴箱の前にいた。
さて、どうしたものか。おそらく三回目では、涼太が手紙を見たあともずっと涼太の後をついてきていたのだろう。そうして一緒に電車に乗った。
わけがわからない。どうしてそこまで執着するのだろうか。
三浦とはほとんど話したことがない、すれ違っても挨拶を交わすかどうかのレベルの付き合いしかない。
そんな三浦が、どうしてこんなことをしてくるのか。
手紙を読みながら、考える。
今度こそ、リセットを終わらせる。
そのためには、きちんと三浦と向き合おう。逃げたりせず、ちゃんと正面から三浦を受け止める。
「よし、」
放課後までの時間は長い。
「涼太のことが好きなんだ」
放課後、校舎裏でこうやって三浦に告白されるのは二度目になる。初回の三浦がしてきたときと同じように、真剣に真っ直ぐこちらを見つめて、涼太に告白する。
「ごめん、三浦のこと、そういう風に見れない。三浦とは付き合えない」
だから、ハッキリとそう断る。
聞き返して「はい?」と言っただけでイエスと答えたと思うような浮かれた頭の三浦でも、さすがにここまでストレートに答えればわかるだろう。
「……どうしても、好きになってもらえない?俺、尽くすよ?涼太のこと大事にするよ?なんで付き合ってもらえないの?」
「えーと、」
「もしかして他に好きなやつがいるの?」
「…………そう!好きなやつがいる!だから三浦とは付き合えない」
「誰?」
「えっと………………柴田?」
すまん、柴田。勝手に片想い相手にしてしまったが許してくれ。それもこれも涼太の処女を守るためである。
「…………そう」
あ、三浦の顔が怖い。これまた選択肢ミスしたやつかなあ。
「帰ろうぜ、涼太……あれ、三浦?変な組み合わせだな」
そして、最悪なタイミングで現れる柴田。
校舎裏に迎えに来て欲しいと頼んでおいたのは涼太の方だったが。まさかこんなことになるとは思わなかったのだ。
三浦は柴田を刺し殺しそうな殺気のこもった目で見てる。ひえっ。どうしよう。
「ちょっと来て、涼太。柴田も」
三浦に逆らうような空気ではなくて。普段空気の読めない柴田でもさすがにそれはわかったらしく、涼太と柴田は三浦についていくことになった。
さて、どうしたものか。おそらく三回目では、涼太が手紙を見たあともずっと涼太の後をついてきていたのだろう。そうして一緒に電車に乗った。
わけがわからない。どうしてそこまで執着するのだろうか。
三浦とはほとんど話したことがない、すれ違っても挨拶を交わすかどうかのレベルの付き合いしかない。
そんな三浦が、どうしてこんなことをしてくるのか。
手紙を読みながら、考える。
今度こそ、リセットを終わらせる。
そのためには、きちんと三浦と向き合おう。逃げたりせず、ちゃんと正面から三浦を受け止める。
「よし、」
放課後までの時間は長い。
「涼太のことが好きなんだ」
放課後、校舎裏でこうやって三浦に告白されるのは二度目になる。初回の三浦がしてきたときと同じように、真剣に真っ直ぐこちらを見つめて、涼太に告白する。
「ごめん、三浦のこと、そういう風に見れない。三浦とは付き合えない」
だから、ハッキリとそう断る。
聞き返して「はい?」と言っただけでイエスと答えたと思うような浮かれた頭の三浦でも、さすがにここまでストレートに答えればわかるだろう。
「……どうしても、好きになってもらえない?俺、尽くすよ?涼太のこと大事にするよ?なんで付き合ってもらえないの?」
「えーと、」
「もしかして他に好きなやつがいるの?」
「…………そう!好きなやつがいる!だから三浦とは付き合えない」
「誰?」
「えっと………………柴田?」
すまん、柴田。勝手に片想い相手にしてしまったが許してくれ。それもこれも涼太の処女を守るためである。
「…………そう」
あ、三浦の顔が怖い。これまた選択肢ミスしたやつかなあ。
「帰ろうぜ、涼太……あれ、三浦?変な組み合わせだな」
そして、最悪なタイミングで現れる柴田。
校舎裏に迎えに来て欲しいと頼んでおいたのは涼太の方だったが。まさかこんなことになるとは思わなかったのだ。
三浦は柴田を刺し殺しそうな殺気のこもった目で見てる。ひえっ。どうしよう。
「ちょっと来て、涼太。柴田も」
三浦に逆らうような空気ではなくて。普段空気の読めない柴田でもさすがにそれはわかったらしく、涼太と柴田は三浦についていくことになった。
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