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No02 次期君主は山猫を飼いたいらしい
008 IN後宮
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シャンマオが顔馴染みの妓楼の客と会話していると、領主の元から帰って来て早々、それを見たドウンが物凄く不機嫌そうに睨み付けたらしい。ドウンの殺気で、その場の空気が凍り付く。
「李ハオシュエン!張ハオユー!」
呼ばれた2人は呼ばれる前から苦笑いし…、年上風吹かせ「「シャンマオ、困った事に遭ったら相談して来いよ」」とシャンマオに言い…、年下の上司ドウンには、ハオユーの方が「我々はシャンマオの友人です。毎月崩す体の弱さも知っており、体調が心配になり声を掛けておりました。申し訳ありません。持ち場に戻ります。」と適当な事を言って持ち場である馬車の少し後方へと戻って行った……。
ドウンの方は半信半疑で[その言葉]を受け入れ、さっきまで渋々受け入れていた父ダオレンの命令[シャンマオの後宮入り]を…部下に[シャンマオを持って行かれるくらいなら]と嬉々として受け入れる事にしたらしい……。
ドウンは深い溜息を吐き「シャンマオの身柄は、父上…領主の後宮、正三品[婕妤]の預かりとなった。馬車で待機していれば、そのまま宦官達が連れて行ってくれるだろう。後の事は、ショウヨに従えば良い。」と言ってハオシュエン・ハオユー含む部下を引き連れて行ってしまった。シャンマオは相変わらず最初から最後までレース編みを続けており、特に興味を示さず。「そうですか、了解しました。」とドウンには今まで通りの形式的な返答しか返さなかった。
この直後、ドウンはハオシュエン・ハオユーだけを自室に呼び出し、シャンマオが実は[女]で、自分は、そんなシャンマオと上手く話せず。頑張っても堅い口調に成り。シャンマオと打ち解けて話せない。どうやったら良いのか?と言う事を打ち明ける。
「それ、マジですか?俺的には、10年程前に上半身裸で俺の剣術の指南を受けていた生徒が[女]だったとは信じたくないですね。」←byハオシュエン
「同じく…近い時期に僕から半裸で体術の教えを請うていたシャンマオが[女の子]と言うのには、少し疑問が……。」←byハオユー
「もし女なら、あの頃でも少しは成長が見られる筈だよな?」
「同年代の僕等の娘と比較して、明らか成長が無かったですよねw」
「オマエ達、結婚してたのか?!」
「「言ってませんでしたっけ?」」
「…で、成長とは、何の成長の話だ?」
「「胸」」
「…っだが、馬車にシャンマオが乗り込んで来た時からずっと、焚きしめた香とは違う微かな甘い花の匂いがしていたぞ!」
「あぁ~それなら、香油や香水の類いでしょう。極西の方では主流だとシャンマオが…」
「そうそうwシャンマオは、その手の商品を自作販売してんですよw俺も前にシャンマオの勧めで手荒れに良いとか言う練り香水の一種のハンドクリームとやらを娘に買い与えたんだが…」と話が脱線。女への[喜ばれる贈り物の話]となり、ドウンが興味を持ってしまった為、この3人の会話の中で、シャンマオの正しい性別に関する真相に辿り着く事は出来なかった。
後宮へ行く事と成り。自らが知らぬ内に誤解を放置、又は悪化させる事になっているシャンマオの方は、案内役の普通の宦官より艶やかな後宮の宦官と出会い。一般人より地位の高い者の方が、特に自分の性別を勘違いする訳にも出会い。一定以上の納得をする。
宦官の兵士にも、自分より女性的なのが居たのだが…ココの宦官達は別格だったのである……。如何足掻いても、シャンマオの女子力では太刀打ちできない程に皆が見目麗しかった。
(あぁ~…近くて遠い[この場所]に存在する彼等の御陰で、私は性別を誤魔化し続けられてたのか……。有り難い反面、女としては世知辛いなw利用できるから別に良いけどww)
色々、思う所があったシャンマオは、ドウンに対して見せる事の無かった社交性を発揮する事に努めるのである。
そして辿り着いた先は、[敦]の名を皇帝から賜った領主[ダオレン]の後宮。ダオレンが自らが選んだ唯一の寵姫[婕妤]の部屋。ダオレンと婕妤の御前だった。
(マジでかぁ~…)事前に領主が居る事を知らされたシャンマオは、名を呼ばれての入室の際から、しっかり礼儀を弁え、遠目から領主と寵妃の顔を確認し、大凡の停止位置で立ち止まり。昔、ハオシュエン・ハオユーに教えて貰った軍部の作法を実践し、掌と拳を会わせて礼をし、視線を下げ過ぎず上げ過ぎて上位の者の表情を見ない事に努め跪いた。
ダオレンの方から感心したかの様な吐息が漏れる。と同時にシャンマオに駆け寄る軽い足音。シャンマオに駆け寄って来たのは婕妤様で、その華奢な手をシャンマオの顔を確認するのに使い。
同じ手でシャンマオの簡易的に巻いてるターバンを外し、時に切って付け毛にして売る為に不揃いになっている長い髪を曝し。続いてシャンマオの服へ…襟の高い衣服のボタンを外し…、喉仏と胸の確認をしたかったらしい……。婕妤様は「あらやだw本当に女の子だわ!」と言い。
「きっと、本物の山猫よ!」と喜んでいた。
「李ハオシュエン!張ハオユー!」
呼ばれた2人は呼ばれる前から苦笑いし…、年上風吹かせ「「シャンマオ、困った事に遭ったら相談して来いよ」」とシャンマオに言い…、年下の上司ドウンには、ハオユーの方が「我々はシャンマオの友人です。毎月崩す体の弱さも知っており、体調が心配になり声を掛けておりました。申し訳ありません。持ち場に戻ります。」と適当な事を言って持ち場である馬車の少し後方へと戻って行った……。
ドウンの方は半信半疑で[その言葉]を受け入れ、さっきまで渋々受け入れていた父ダオレンの命令[シャンマオの後宮入り]を…部下に[シャンマオを持って行かれるくらいなら]と嬉々として受け入れる事にしたらしい……。
ドウンは深い溜息を吐き「シャンマオの身柄は、父上…領主の後宮、正三品[婕妤]の預かりとなった。馬車で待機していれば、そのまま宦官達が連れて行ってくれるだろう。後の事は、ショウヨに従えば良い。」と言ってハオシュエン・ハオユー含む部下を引き連れて行ってしまった。シャンマオは相変わらず最初から最後までレース編みを続けており、特に興味を示さず。「そうですか、了解しました。」とドウンには今まで通りの形式的な返答しか返さなかった。
この直後、ドウンはハオシュエン・ハオユーだけを自室に呼び出し、シャンマオが実は[女]で、自分は、そんなシャンマオと上手く話せず。頑張っても堅い口調に成り。シャンマオと打ち解けて話せない。どうやったら良いのか?と言う事を打ち明ける。
「それ、マジですか?俺的には、10年程前に上半身裸で俺の剣術の指南を受けていた生徒が[女]だったとは信じたくないですね。」←byハオシュエン
「同じく…近い時期に僕から半裸で体術の教えを請うていたシャンマオが[女の子]と言うのには、少し疑問が……。」←byハオユー
「もし女なら、あの頃でも少しは成長が見られる筈だよな?」
「同年代の僕等の娘と比較して、明らか成長が無かったですよねw」
「オマエ達、結婚してたのか?!」
「「言ってませんでしたっけ?」」
「…で、成長とは、何の成長の話だ?」
「「胸」」
「…っだが、馬車にシャンマオが乗り込んで来た時からずっと、焚きしめた香とは違う微かな甘い花の匂いがしていたぞ!」
「あぁ~それなら、香油や香水の類いでしょう。極西の方では主流だとシャンマオが…」
「そうそうwシャンマオは、その手の商品を自作販売してんですよw俺も前にシャンマオの勧めで手荒れに良いとか言う練り香水の一種のハンドクリームとやらを娘に買い与えたんだが…」と話が脱線。女への[喜ばれる贈り物の話]となり、ドウンが興味を持ってしまった為、この3人の会話の中で、シャンマオの正しい性別に関する真相に辿り着く事は出来なかった。
後宮へ行く事と成り。自らが知らぬ内に誤解を放置、又は悪化させる事になっているシャンマオの方は、案内役の普通の宦官より艶やかな後宮の宦官と出会い。一般人より地位の高い者の方が、特に自分の性別を勘違いする訳にも出会い。一定以上の納得をする。
宦官の兵士にも、自分より女性的なのが居たのだが…ココの宦官達は別格だったのである……。如何足掻いても、シャンマオの女子力では太刀打ちできない程に皆が見目麗しかった。
(あぁ~…近くて遠い[この場所]に存在する彼等の御陰で、私は性別を誤魔化し続けられてたのか……。有り難い反面、女としては世知辛いなw利用できるから別に良いけどww)
色々、思う所があったシャンマオは、ドウンに対して見せる事の無かった社交性を発揮する事に努めるのである。
そして辿り着いた先は、[敦]の名を皇帝から賜った領主[ダオレン]の後宮。ダオレンが自らが選んだ唯一の寵姫[婕妤]の部屋。ダオレンと婕妤の御前だった。
(マジでかぁ~…)事前に領主が居る事を知らされたシャンマオは、名を呼ばれての入室の際から、しっかり礼儀を弁え、遠目から領主と寵妃の顔を確認し、大凡の停止位置で立ち止まり。昔、ハオシュエン・ハオユーに教えて貰った軍部の作法を実践し、掌と拳を会わせて礼をし、視線を下げ過ぎず上げ過ぎて上位の者の表情を見ない事に努め跪いた。
ダオレンの方から感心したかの様な吐息が漏れる。と同時にシャンマオに駆け寄る軽い足音。シャンマオに駆け寄って来たのは婕妤様で、その華奢な手をシャンマオの顔を確認するのに使い。
同じ手でシャンマオの簡易的に巻いてるターバンを外し、時に切って付け毛にして売る為に不揃いになっている長い髪を曝し。続いてシャンマオの服へ…襟の高い衣服のボタンを外し…、喉仏と胸の確認をしたかったらしい……。婕妤様は「あらやだw本当に女の子だわ!」と言い。
「きっと、本物の山猫よ!」と喜んでいた。
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