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prologue
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四半世紀の時を超え、炙り出された真実。友人と関係者の両方の表記がある女達と途中で会話に参加したマコトと言う存在の会話には[撫子]が依頼した理由であろう事柄が余す事無く複数語られていた。
女達にとって[マコト]は共有財産的なモノらしく「マコトの隣で私が打った定型文に喜んで…」「ソレ私も思った」等、共有できるエピソードに笑い合う。撫子がマコトの事で、一喜一憂する姿が面白かったらしい。
「少女漫画じゃあるまいし、んなシンデレラストーリーある訳が無いのにね~…」
皆が知っていて騙されているとも知らず、相談を持ち掛けて来る姿が腹を抱える程に笑えたそうだ。
そこへ「楽しそうだね何の話をしているんだい?」と会話に参加した[マコト]と呼ばれる声の主。彼女等に「撫子の話」と言われ、彼は「俺の知ってる子?」と言った。
爆笑する幾つもの声が木霊するかの如く「ホント、マジで?」「悪い男だよw」と言いながらも暫く続いた。
ここでやっと、道方は資料の幾つかの部分が痛んで皺に成っている理由に気付き、帰宅を促し、資料を持ち帰ってから確認する事を進められた理由にも気付けた。
道方の母親である撫子は、この資料を持ち帰らず…その場で繙き…、マイクロSDカードに録音された会話を耳にしたのかも知れない……。名前すら忘れられていたとか、覚えていて貰えなかったとか、きっと多分、それだけでもショックだと思われるのに、爪より小さなマイクロSDカードに録音された撫子へ与えられた不条理な不義理は続く、引き続き笑い話の様に語られ続ける。
そもそも撫子とマコトの出会いから別れまでが計画されていた事らしい。
「処女は、楽しめない。阿婆擦れは、面白みが無い。気持ち良い事を覚え立ての経験が少ない女が良いって先輩等がリクエストしてきたから…」そんな理由で見定められ「身綺麗で真面目そうなのをナカセタイとも言ってたから」選ばれた存在の中に居たのかも知れないと会話の中で纏められ、マコトにとって撫子が、「最初から[そのつもり]で手に入れた存在の[一つ]だったのならば分らない」と、マコトが「そんなの逐一覚えていないよ」と言う。皆が笑い、ソレが悪い事だと誰も思わないらしい。
それどころか「最後に[マコト]って付けたポケベルのメッセで呼び出される度に、生け贄にされるとも知らず着飾って行くとかさぁ~…」「ホント学習能力の無い子だったよねw私、テレクラで釣ったのの餌食にしてやった事あるよww」語られる武勇伝。
「何をされても、黙ってるとか…」と、他人を食い物にして笑う者達の会話に対して道方は吐き気を覚える。
道方の母親の妹弟が言う道方の母親は「誰とも分らぬ男の子供を産んだふしだらな女」と言う言葉の真相は、この録音の中に存在し…、道方の母親の母親が住んでいた[このアパート]の住人曰く、道方の母親は「禁欲的で神経質」「他人を信じず寄せ付けなかった」と言う理由も、この録音の中に存在していた。
録音データを聞き終え、道方は一度、気持ちをリセットする為にキッチンの水道にて頭から水を被り顔を洗い。もう一度、資料と向き合う。
その資料の友人の方では無く[関係者]とだけ表記される者の中に、気持ちが悪い程、道方の顔立ちに似た男が存在した。関係者と表記された男達は皆、素行が悪く、暴行や強姦等での逮捕歴がある者しか存在していない。
録音を耳にする事で希望は総て打ち砕かれ、道方の心に残されたのは絶望しか無かった。
それにしても、 名前は何とも言えないが…、道方の母[撫子]が頼った興信所は、依頼者の意志や尊厳を無料だけでは渡さない…、依頼者が存在しなくなっても金を受け取った仕事を無かった事にはしない…、商売上手で、一定以上の信頼関係を金で買える質の良い興信所の様だ……。
御丁寧に[各個人の住所などの情報は別料金と成っております。裁判を起こされる場合等、弁護士も御紹介できますのでどうぞ利用下さい。]と資料の文末には必ず記載されていた。
女達にとって[マコト]は共有財産的なモノらしく「マコトの隣で私が打った定型文に喜んで…」「ソレ私も思った」等、共有できるエピソードに笑い合う。撫子がマコトの事で、一喜一憂する姿が面白かったらしい。
「少女漫画じゃあるまいし、んなシンデレラストーリーある訳が無いのにね~…」
皆が知っていて騙されているとも知らず、相談を持ち掛けて来る姿が腹を抱える程に笑えたそうだ。
そこへ「楽しそうだね何の話をしているんだい?」と会話に参加した[マコト]と呼ばれる声の主。彼女等に「撫子の話」と言われ、彼は「俺の知ってる子?」と言った。
爆笑する幾つもの声が木霊するかの如く「ホント、マジで?」「悪い男だよw」と言いながらも暫く続いた。
ここでやっと、道方は資料の幾つかの部分が痛んで皺に成っている理由に気付き、帰宅を促し、資料を持ち帰ってから確認する事を進められた理由にも気付けた。
道方の母親である撫子は、この資料を持ち帰らず…その場で繙き…、マイクロSDカードに録音された会話を耳にしたのかも知れない……。名前すら忘れられていたとか、覚えていて貰えなかったとか、きっと多分、それだけでもショックだと思われるのに、爪より小さなマイクロSDカードに録音された撫子へ与えられた不条理な不義理は続く、引き続き笑い話の様に語られ続ける。
そもそも撫子とマコトの出会いから別れまでが計画されていた事らしい。
「処女は、楽しめない。阿婆擦れは、面白みが無い。気持ち良い事を覚え立ての経験が少ない女が良いって先輩等がリクエストしてきたから…」そんな理由で見定められ「身綺麗で真面目そうなのをナカセタイとも言ってたから」選ばれた存在の中に居たのかも知れないと会話の中で纏められ、マコトにとって撫子が、「最初から[そのつもり]で手に入れた存在の[一つ]だったのならば分らない」と、マコトが「そんなの逐一覚えていないよ」と言う。皆が笑い、ソレが悪い事だと誰も思わないらしい。
それどころか「最後に[マコト]って付けたポケベルのメッセで呼び出される度に、生け贄にされるとも知らず着飾って行くとかさぁ~…」「ホント学習能力の無い子だったよねw私、テレクラで釣ったのの餌食にしてやった事あるよww」語られる武勇伝。
「何をされても、黙ってるとか…」と、他人を食い物にして笑う者達の会話に対して道方は吐き気を覚える。
道方の母親の妹弟が言う道方の母親は「誰とも分らぬ男の子供を産んだふしだらな女」と言う言葉の真相は、この録音の中に存在し…、道方の母親の母親が住んでいた[このアパート]の住人曰く、道方の母親は「禁欲的で神経質」「他人を信じず寄せ付けなかった」と言う理由も、この録音の中に存在していた。
録音データを聞き終え、道方は一度、気持ちをリセットする為にキッチンの水道にて頭から水を被り顔を洗い。もう一度、資料と向き合う。
その資料の友人の方では無く[関係者]とだけ表記される者の中に、気持ちが悪い程、道方の顔立ちに似た男が存在した。関係者と表記された男達は皆、素行が悪く、暴行や強姦等での逮捕歴がある者しか存在していない。
録音を耳にする事で希望は総て打ち砕かれ、道方の心に残されたのは絶望しか無かった。
それにしても、 名前は何とも言えないが…、道方の母[撫子]が頼った興信所は、依頼者の意志や尊厳を無料だけでは渡さない…、依頼者が存在しなくなっても金を受け取った仕事を無かった事にはしない…、商売上手で、一定以上の信頼関係を金で買える質の良い興信所の様だ……。
御丁寧に[各個人の住所などの情報は別料金と成っております。裁判を起こされる場合等、弁護士も御紹介できますのでどうぞ利用下さい。]と資料の文末には必ず記載されていた。
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