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攻め:退魔神官、受け:淫魔のパターン
退魔神官(攻め)と淫魔(受け)。神官が淫魔を退治しようとするパターン。
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「ふぅ……」
退魔神官アナンは、神殿の中にある自室へと戻った。
アナンは白い肌の男だ。金色の髪に青色の瞳。溌剌とした肉体は神に祝福されたようだ。優秀な神官らしく、真面目な容貌をしている。
「さて……」
寝る前の祈りを捧げ、あとはベッドに横になるだけだ。
だが――。
「アナン~~♥」
ベッドの中から声がした。掛け布がもそりと盛り上がり、中から美青年が顔を出す。ひらひらと手を振る。
「な……っ、ラアル!?」
美青年の名はラアル。人間ではない。淫魔である。
ラアルは褐色の肌に、猫を思わせるしなやかな体つきをしている。額には魔族のあかしとして、角がちょこんと生えている。
アナンは一瞬驚いたが、つとめて冷静さを保とうとする。
「な、なにをしにきた?」
「んー、淫魔がベッドに来たら目的はひとつっしょ?」
ラアルはクスクスと笑う。
アナンは頬が赤くなるのを感じた。
「アナンを堕落させたいなぁ♥」
「できるものか! 私は神の代理人として――」
「じゃあ、退治してみなよ、アナン♥」
ラアルはぺろりと舌を出して見せた。ピンク色の舌だった。
***
「あんっ、あんっ♥ アナン、すごい♥ すごいぃ♥」
淫魔の喉から、甘ったるく乱れた声が転がり出る。
ラアルはアナンに組み敷かれ、正常位で貫かれていた。蕩けた菊座が、アナンの陽根を咥え込んでいる。
「くそ……ッ、どうだ、淫魔め! さっさと退治されろ!」
「やんっ、やんっ♥ 退治されちゃう♥ アナンに退治されちゃうよぉ♥」
アナンはラアルを何度も揺さぶる。抽挿を繰り返す。
ラアルは淫らに蕩けた表情で、アナンに両腕を伸ばす。
「アナン、キスしよ♥ あんっ♥ キスしてぇ♥」
「この淫魔が……! 私の聖なるくちづけを受けろ!」
「うれしい……はむ、ちゅ、ちゅぅ♥」
アナンはいたって真面目に、ラアルにキスをする。舌を絡め、唾液を飲ませる。
ラアルは嬉々としてキスを受け入れる。アナンの唾液を飲み、彼を情熱的に抱きしめる。
「んっ、んっ♥ ぷは……あっ、アナンおっきくなってきてる……♥ 射精しそうなんだね♥」
「ああ……! 思い切り、聖なる力を込めてやるからな! 今日こそ退治されろ、淫魔め!」
「アナン……」
ラアルが潤んだ瞳でアナンを見つめる。
「淫魔じゃなくて、ラアルって呼んでぇ……♥」
「くぅ……わかった、ラアル!」
アナンは激しく腰を突き入れた。太い陽根が、ラアルの体内をえぐる。
ラアルはあられもない声を上げて、のけぞる。甘く勃起したラアルの陰茎から、わずかに精液が飛ぶ。
「おっ♥ おほぉっ♥ イくっ、イくぅ♥」
「私もイくぞ……ラアル! 受け止めろ!」
アナンの陽根が、ラアルの体内で膨らむ。
無意識なのだろう。アナンはラアルを強く抱きしめた。ラアルの首筋を甘噛みして、精を放つ。
「ラアル、ラアル……!」
「あ、ああ――――ッ!!♥」
ラアルは大きく叫んで、仰け反った。ビクビクと痙攣する。陰茎から薄く濁った体液を飛ばす。
アナンはラアルの内部に、何度も精を放った。白濁とした液体が、淫魔の体内を満たしていくようだった。
「はぁ、はぁ……!」
「アナン……♥」
ラアルはアナンの顔を愛おしそうに見つめ、キスをする。
アナンは荒く息を吐き、ベッドに突っ伏した。気絶するように、眠ってしまう。
「ふふ、相変わらず余韻はそっけないね」
ラアルが満足げにアナンの頬を撫でる。
ラアルはアナンと何度も交わっている。が、一向に退治される気配はない。
そもそも、淫魔が性行為で退治されるはずがない。最初から、ラアルは巧みにアナンを誘導し、誘惑したのだ。気づいていないのは、アナンだけだ。
「大好きだよ、アナン♥」
ラアルは小悪魔のような笑みを浮かべた。
いずれアナンを堕落させたいと思っている。しかし、アナンをからかうのが楽しくて、つい先延ばしにしている。
「おやすみなさい、僕のアナン♥」
――おわり
退魔神官アナンは、神殿の中にある自室へと戻った。
アナンは白い肌の男だ。金色の髪に青色の瞳。溌剌とした肉体は神に祝福されたようだ。優秀な神官らしく、真面目な容貌をしている。
「さて……」
寝る前の祈りを捧げ、あとはベッドに横になるだけだ。
だが――。
「アナン~~♥」
ベッドの中から声がした。掛け布がもそりと盛り上がり、中から美青年が顔を出す。ひらひらと手を振る。
「な……っ、ラアル!?」
美青年の名はラアル。人間ではない。淫魔である。
ラアルは褐色の肌に、猫を思わせるしなやかな体つきをしている。額には魔族のあかしとして、角がちょこんと生えている。
アナンは一瞬驚いたが、つとめて冷静さを保とうとする。
「な、なにをしにきた?」
「んー、淫魔がベッドに来たら目的はひとつっしょ?」
ラアルはクスクスと笑う。
アナンは頬が赤くなるのを感じた。
「アナンを堕落させたいなぁ♥」
「できるものか! 私は神の代理人として――」
「じゃあ、退治してみなよ、アナン♥」
ラアルはぺろりと舌を出して見せた。ピンク色の舌だった。
***
「あんっ、あんっ♥ アナン、すごい♥ すごいぃ♥」
淫魔の喉から、甘ったるく乱れた声が転がり出る。
ラアルはアナンに組み敷かれ、正常位で貫かれていた。蕩けた菊座が、アナンの陽根を咥え込んでいる。
「くそ……ッ、どうだ、淫魔め! さっさと退治されろ!」
「やんっ、やんっ♥ 退治されちゃう♥ アナンに退治されちゃうよぉ♥」
アナンはラアルを何度も揺さぶる。抽挿を繰り返す。
ラアルは淫らに蕩けた表情で、アナンに両腕を伸ばす。
「アナン、キスしよ♥ あんっ♥ キスしてぇ♥」
「この淫魔が……! 私の聖なるくちづけを受けろ!」
「うれしい……はむ、ちゅ、ちゅぅ♥」
アナンはいたって真面目に、ラアルにキスをする。舌を絡め、唾液を飲ませる。
ラアルは嬉々としてキスを受け入れる。アナンの唾液を飲み、彼を情熱的に抱きしめる。
「んっ、んっ♥ ぷは……あっ、アナンおっきくなってきてる……♥ 射精しそうなんだね♥」
「ああ……! 思い切り、聖なる力を込めてやるからな! 今日こそ退治されろ、淫魔め!」
「アナン……」
ラアルが潤んだ瞳でアナンを見つめる。
「淫魔じゃなくて、ラアルって呼んでぇ……♥」
「くぅ……わかった、ラアル!」
アナンは激しく腰を突き入れた。太い陽根が、ラアルの体内をえぐる。
ラアルはあられもない声を上げて、のけぞる。甘く勃起したラアルの陰茎から、わずかに精液が飛ぶ。
「おっ♥ おほぉっ♥ イくっ、イくぅ♥」
「私もイくぞ……ラアル! 受け止めろ!」
アナンの陽根が、ラアルの体内で膨らむ。
無意識なのだろう。アナンはラアルを強く抱きしめた。ラアルの首筋を甘噛みして、精を放つ。
「ラアル、ラアル……!」
「あ、ああ――――ッ!!♥」
ラアルは大きく叫んで、仰け反った。ビクビクと痙攣する。陰茎から薄く濁った体液を飛ばす。
アナンはラアルの内部に、何度も精を放った。白濁とした液体が、淫魔の体内を満たしていくようだった。
「はぁ、はぁ……!」
「アナン……♥」
ラアルはアナンの顔を愛おしそうに見つめ、キスをする。
アナンは荒く息を吐き、ベッドに突っ伏した。気絶するように、眠ってしまう。
「ふふ、相変わらず余韻はそっけないね」
ラアルが満足げにアナンの頬を撫でる。
ラアルはアナンと何度も交わっている。が、一向に退治される気配はない。
そもそも、淫魔が性行為で退治されるはずがない。最初から、ラアルは巧みにアナンを誘導し、誘惑したのだ。気づいていないのは、アナンだけだ。
「大好きだよ、アナン♥」
ラアルは小悪魔のような笑みを浮かべた。
いずれアナンを堕落させたいと思っている。しかし、アナンをからかうのが楽しくて、つい先延ばしにしている。
「おやすみなさい、僕のアナン♥」
――おわり
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