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5.反撃
35.命令違反
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巨大な艦体を有するi701には、通常の潜水艦では有り得ない装備や設備がある。
専用の会議室もその一つだ。
菊池艦長はアラカフト姉妹と今後について協議するため、彼女らが待機する会議室へ赴いた。副長の早希、民間技師の鈴木奈緒美、そして巻波佳奈恵少尉が同行した。奈緒美はテクニカル面のサポート、巻波少尉は護衛のためだ。
開口一番、キルワは不満をぶちまけた。
「ハッキリ言ってこの艦の兵器には失望したぞ。この艦の戦闘力では帝国の艦に到底歯が立たん」
姉妹はこの艦の搭載兵器——殊に攻撃兵器がいわゆる「通常兵器」であることに姉妹はひどく幻滅していた。
「これでは姫様が護れぬ」
一方で姉妹が唯一期待をかけたのが、亜空間航行を可能にするiシステムだった。
「この艦の動力源や航行システムは私たちにとっては謎です」
とラウワは言う。
「どうやら反物質反応炉をエネルギー源としているようですが、正直言って私たちでさえ実現出来ていない反物質の制御を、地球の技術で実現できる訳がありません——でも
この艦では現実にそれを実現している・・・正直謎です」
「i701と遭遇してから僅かな時間によくそこまで推測しましたね」
奈緒美が感心した様に応じた。
「私たちの探査装置は、この艦が初めて稼働した時からその存在をキャッチしていました」
「まさか、そんな・・・」
「本当です。あなたたちの想像もつかない技術で探査可能です。それにこのシステムの生み出す亜空間は、地球上では特異な空間ですから探査は比較的容易です」
奈緒美が肩をすくめる。
「それでは到底、私たちに勝ち目はありませんね」
「しかし今も言ったように、この艦の動力源や航行システム、それらを統合制御しているであろうメインシステムは、私たちの技術でさえ解明出来ません」
キルワ。
「だからこそ、司令官のカルア自らこの艦に乗り込んで来たのだ。いくらでもチャンスがありながら破壊しなかったのはらこの艦の拿捕が目的だ」
ラウワが菊池艦長に視線を向けた。
「そこでお願いがあります。この艦の動力源——心臓部を私に見せて下さい」
動力源。心臓部。
それは即ちiシステムそのものだ。
「そんな事は出来ません!」
早希が即座に反応した。
iシステムの開示は通常兵器システムを開示するのとは訳が違う。
その強い拒否反応はラウワを困惑させた。
「唯一、帝国の知らない技術で作られているものはこれだけなのです。つまり反撃の糸口はこれだけだと言っても過言ではありません」
「しかし——」
なおも食い下がろうとする早希を菊池艦長が制した。
「副長。彼女の言う事は正しい。私たちは彼女たちについて何も知らないわ。対抗できる可能性があるとすれば、それはiシステムしかない」
「ではiシステムの開示を認めるというのですか」
艦長はそれには答えず、アラカフト姉妹の方を向いた。
「副長の言う通り、本来これは簡単に決定出来ることではありません。——それでも私は敢えてこの場で決断します。貴女たちを信じてこの艦の心臓部をお見せします」
艦長の即決に姉のキルワは満足気に頷いた。
「さすがは司令官殿だ。それはとても賢明な決断だ。我ら姉妹も全力のサポートを約束する」
一方、ラウワは新たな要望を口にした。
「この艦の中枢部——特に反物質反応炉の制御には、私の推測では人間の思考を使って稼働するシステムを使っているはず。私はそのオペレーションを体験する事を希望します」
奈緒美の顔色が変わった。
その様子を見て早希がラウワに問うた。
「何故、実際のオペレーションを希望されるのですか」
「そうしなければこの艦の性能をフルに発揮させるプランを立てることが出来ないでしょう」
奈緒美が艦長に耳打ちした。
「艦長。少しよろしいですか」
そう促され室の端へ移動すると、奈緒美が囁くように、しかし力強く言った。
「菊池艦長。ハッキリ申し上げます。ラウワはかなりiシステムについて把握していると思われます」
「どうして彼女がiシステムについて知っているの」
「それは解りません。彼女のいうように私たちに想像もつかない探査装置で観測した結果から推測したのでしょう。そしてその事実は彼女にiシステムのオペレーションを体験させると、システムの九〇パーセント以上の秘密を握られるという事を意味します。それを踏まえた上で慎重に決定を下すべきです」
「判ったわ。——でも、他に選択肢は無い」
これは賭けだ。
しかし安全牌だけで乗り切れるほど現状は甘くない。
部屋の隅でこそこそと話す二人が気に入らないらしく、キルワが少し声を荒げた。
「おいっ、何を密談しておるのだ」
艦長はキルワの方に向き直ると、力強く言った。
「了解したわ。iシステムのオペレーションを認めます」
アラカフト姉妹と巻波少尉、それに奈緒美を残して、菊池艦長と早希は会議室を後にした。
艦長の決断に早希は驚いていた。
——自分には決して出来ない決断だ
そう思う。
そうは思うが・・・
早希は口にせずにはいられなかった。
「艦長。やはり呉に指示を仰ぐべきではありませんか?」
菊池艦長は首を振った。
「呉で決断出来るかどうか判らないわ。——恐らく即決は出来ない。多分横須賀に判断を仰ぐことになるでしょう」
呉の潜水艦総隊の司令部、横須賀の海軍総司令部のことを指していた。
「今は判断を待っている時間は無い。それにもし許可が出なければ、それは我が国の敗北を意味するわ」
「しかしこれは命令違反です」
艦長の言うことはもっともだが、副長として指摘すべき事を黙っている訳にはいかない。
「iシステムを開示してはいけないという明確な命令は無いわ」
(そんなの、屁理屈よ・・・)
副長として早希には艦長を守る使命がある。
「司令部が、艦長の解釈を認めるとは思えません。全ての責任を艦長が負うことになりかねません」
「いい? 恐らく横須賀でも決めかねるに違いないわ。責任がどうこう言っている暇はない。今はとにかく時間が惜しいの!」
いつになく強い口調の艦長の様子に、早希はそれ以上何も言えなかった。
艦長命令で既に機関室で待機しているルイをはじめ、機関室の誰もが緊張を隠せないでいた。
海底人の姉妹が機関室にやってくる。
機関室の誰もが好奇心と不安の同時攻撃に無言を強いられていた。
海底人=サマエ・ズィムア人にiシステムをオペレーションさせるという艦長の指示はルイを驚かせた。同時に反対だった。しかし一介の学生の反対で、艦長の決定が覆されるはずが無く、あえてそれは口にしなかった。
ルイは知らなかったがi701の士官の多くが反対を表明していた。
たとえ彼女らの目的が姫=琴愛を守るためとは言え、本当に自分達の味方かどうかこの短時間では判断できない——それが士官たちの反対理由だ。
しかしルイの反対理由は違う。
自分の居場所を侵食されてしまう。
そんな気がするからだった。
やがて早希と共にアラカフト姉妹が現れると、機関室の緊張が最高潮に達した。
ルイをはじめ、機関室のクルーがサマエ・ズィムア人の姿を実際に目にしたのはこれが初めてだった。
自分たちとあまり変わらない姿に意外な思いがした。
「彼女がこのマザーシステムのメイン・オペレーターの桜沢ルイです」
早希が紹介するとラウワはニコリとして、右手を差し出した。
海底人にも握手の習慣があるの?
ルイは少し意表を突かれながらも応じた。
「アラカフト・ラウワよ。よろしくね」
素敵な笑顔に、ルイは先ほどまでの警戒心が和らいだ。
「桜沢ルイです。こちらこそよろしくお願いします」
悪い人じゃ無さそう・・・
そんな気がした。
しかし根拠も無くそう考えるのは危険だ。
「アラカフト・キルワだ」
ぶっきら棒に名乗ると、ぎこちなく右手を差し出した。キルワは握手に慣れていないようだった。
この人、怖そう・・・
どっちの人がiシステムの体験オペレーションをするのだろうかと、ルイは少し不安になった。
彼女たちがどんな女性なのか、まもなくハッキリするだろう。
これまでの経験からiシステムで他人と繋がる事で、思考までは読めないとしても、相手がどんなタイプの人間か判断出来る自信がルイにはある。
「緊張してるの?」
ラウワに問われた通り、ルイは緊張を隠せないでいた。
iシステムで他部門のシステムを操る紗穂莉や琴愛や真里花たちの心と繋がってはいたが、マザーシステムを二人で操るのは初めてだった。
それに——
「海底人の方とiシステムのオペレーションをするのは初めてなので・・・」
ルイの言葉に、姉妹は顔を見合わせた。
直後、キルワがムッとした口調で言った。
「海底人だと? 我らはそのようなものでは無いぞ」
対照的にラウワは残念そうな笑みを浮かべている。
「そうね・・・あなたたちから見れば海の底から現れた海底人に見えるのでしょうね」
その言葉に副長の早希が反応した。
「ちょっと待ってください。あなたたちは海底人ではないのですか?」
「馬鹿なことを申すな。海底で人類が文明を築ける訳が無いではないか」
海底人では無い?
人類?
「あなたたちも人類なのですか?」
「当然ではないか!」
ラウワが静かに言った。
「人類と言っても、あなた達とはもちろん異なります。そう——あなた達にとって私たちは『宇宙人』と説明するのが最も判り易いでしょう」
機関室を支配していた好奇心と不安が、驚きへと変わった。
専用の会議室もその一つだ。
菊池艦長はアラカフト姉妹と今後について協議するため、彼女らが待機する会議室へ赴いた。副長の早希、民間技師の鈴木奈緒美、そして巻波佳奈恵少尉が同行した。奈緒美はテクニカル面のサポート、巻波少尉は護衛のためだ。
開口一番、キルワは不満をぶちまけた。
「ハッキリ言ってこの艦の兵器には失望したぞ。この艦の戦闘力では帝国の艦に到底歯が立たん」
姉妹はこの艦の搭載兵器——殊に攻撃兵器がいわゆる「通常兵器」であることに姉妹はひどく幻滅していた。
「これでは姫様が護れぬ」
一方で姉妹が唯一期待をかけたのが、亜空間航行を可能にするiシステムだった。
「この艦の動力源や航行システムは私たちにとっては謎です」
とラウワは言う。
「どうやら反物質反応炉をエネルギー源としているようですが、正直言って私たちでさえ実現出来ていない反物質の制御を、地球の技術で実現できる訳がありません——でも
この艦では現実にそれを実現している・・・正直謎です」
「i701と遭遇してから僅かな時間によくそこまで推測しましたね」
奈緒美が感心した様に応じた。
「私たちの探査装置は、この艦が初めて稼働した時からその存在をキャッチしていました」
「まさか、そんな・・・」
「本当です。あなたたちの想像もつかない技術で探査可能です。それにこのシステムの生み出す亜空間は、地球上では特異な空間ですから探査は比較的容易です」
奈緒美が肩をすくめる。
「それでは到底、私たちに勝ち目はありませんね」
「しかし今も言ったように、この艦の動力源や航行システム、それらを統合制御しているであろうメインシステムは、私たちの技術でさえ解明出来ません」
キルワ。
「だからこそ、司令官のカルア自らこの艦に乗り込んで来たのだ。いくらでもチャンスがありながら破壊しなかったのはらこの艦の拿捕が目的だ」
ラウワが菊池艦長に視線を向けた。
「そこでお願いがあります。この艦の動力源——心臓部を私に見せて下さい」
動力源。心臓部。
それは即ちiシステムそのものだ。
「そんな事は出来ません!」
早希が即座に反応した。
iシステムの開示は通常兵器システムを開示するのとは訳が違う。
その強い拒否反応はラウワを困惑させた。
「唯一、帝国の知らない技術で作られているものはこれだけなのです。つまり反撃の糸口はこれだけだと言っても過言ではありません」
「しかし——」
なおも食い下がろうとする早希を菊池艦長が制した。
「副長。彼女の言う事は正しい。私たちは彼女たちについて何も知らないわ。対抗できる可能性があるとすれば、それはiシステムしかない」
「ではiシステムの開示を認めるというのですか」
艦長はそれには答えず、アラカフト姉妹の方を向いた。
「副長の言う通り、本来これは簡単に決定出来ることではありません。——それでも私は敢えてこの場で決断します。貴女たちを信じてこの艦の心臓部をお見せします」
艦長の即決に姉のキルワは満足気に頷いた。
「さすがは司令官殿だ。それはとても賢明な決断だ。我ら姉妹も全力のサポートを約束する」
一方、ラウワは新たな要望を口にした。
「この艦の中枢部——特に反物質反応炉の制御には、私の推測では人間の思考を使って稼働するシステムを使っているはず。私はそのオペレーションを体験する事を希望します」
奈緒美の顔色が変わった。
その様子を見て早希がラウワに問うた。
「何故、実際のオペレーションを希望されるのですか」
「そうしなければこの艦の性能をフルに発揮させるプランを立てることが出来ないでしょう」
奈緒美が艦長に耳打ちした。
「艦長。少しよろしいですか」
そう促され室の端へ移動すると、奈緒美が囁くように、しかし力強く言った。
「菊池艦長。ハッキリ申し上げます。ラウワはかなりiシステムについて把握していると思われます」
「どうして彼女がiシステムについて知っているの」
「それは解りません。彼女のいうように私たちに想像もつかない探査装置で観測した結果から推測したのでしょう。そしてその事実は彼女にiシステムのオペレーションを体験させると、システムの九〇パーセント以上の秘密を握られるという事を意味します。それを踏まえた上で慎重に決定を下すべきです」
「判ったわ。——でも、他に選択肢は無い」
これは賭けだ。
しかし安全牌だけで乗り切れるほど現状は甘くない。
部屋の隅でこそこそと話す二人が気に入らないらしく、キルワが少し声を荒げた。
「おいっ、何を密談しておるのだ」
艦長はキルワの方に向き直ると、力強く言った。
「了解したわ。iシステムのオペレーションを認めます」
アラカフト姉妹と巻波少尉、それに奈緒美を残して、菊池艦長と早希は会議室を後にした。
艦長の決断に早希は驚いていた。
——自分には決して出来ない決断だ
そう思う。
そうは思うが・・・
早希は口にせずにはいられなかった。
「艦長。やはり呉に指示を仰ぐべきではありませんか?」
菊池艦長は首を振った。
「呉で決断出来るかどうか判らないわ。——恐らく即決は出来ない。多分横須賀に判断を仰ぐことになるでしょう」
呉の潜水艦総隊の司令部、横須賀の海軍総司令部のことを指していた。
「今は判断を待っている時間は無い。それにもし許可が出なければ、それは我が国の敗北を意味するわ」
「しかしこれは命令違反です」
艦長の言うことはもっともだが、副長として指摘すべき事を黙っている訳にはいかない。
「iシステムを開示してはいけないという明確な命令は無いわ」
(そんなの、屁理屈よ・・・)
副長として早希には艦長を守る使命がある。
「司令部が、艦長の解釈を認めるとは思えません。全ての責任を艦長が負うことになりかねません」
「いい? 恐らく横須賀でも決めかねるに違いないわ。責任がどうこう言っている暇はない。今はとにかく時間が惜しいの!」
いつになく強い口調の艦長の様子に、早希はそれ以上何も言えなかった。
艦長命令で既に機関室で待機しているルイをはじめ、機関室の誰もが緊張を隠せないでいた。
海底人の姉妹が機関室にやってくる。
機関室の誰もが好奇心と不安の同時攻撃に無言を強いられていた。
海底人=サマエ・ズィムア人にiシステムをオペレーションさせるという艦長の指示はルイを驚かせた。同時に反対だった。しかし一介の学生の反対で、艦長の決定が覆されるはずが無く、あえてそれは口にしなかった。
ルイは知らなかったがi701の士官の多くが反対を表明していた。
たとえ彼女らの目的が姫=琴愛を守るためとは言え、本当に自分達の味方かどうかこの短時間では判断できない——それが士官たちの反対理由だ。
しかしルイの反対理由は違う。
自分の居場所を侵食されてしまう。
そんな気がするからだった。
やがて早希と共にアラカフト姉妹が現れると、機関室の緊張が最高潮に達した。
ルイをはじめ、機関室のクルーがサマエ・ズィムア人の姿を実際に目にしたのはこれが初めてだった。
自分たちとあまり変わらない姿に意外な思いがした。
「彼女がこのマザーシステムのメイン・オペレーターの桜沢ルイです」
早希が紹介するとラウワはニコリとして、右手を差し出した。
海底人にも握手の習慣があるの?
ルイは少し意表を突かれながらも応じた。
「アラカフト・ラウワよ。よろしくね」
素敵な笑顔に、ルイは先ほどまでの警戒心が和らいだ。
「桜沢ルイです。こちらこそよろしくお願いします」
悪い人じゃ無さそう・・・
そんな気がした。
しかし根拠も無くそう考えるのは危険だ。
「アラカフト・キルワだ」
ぶっきら棒に名乗ると、ぎこちなく右手を差し出した。キルワは握手に慣れていないようだった。
この人、怖そう・・・
どっちの人がiシステムの体験オペレーションをするのだろうかと、ルイは少し不安になった。
彼女たちがどんな女性なのか、まもなくハッキリするだろう。
これまでの経験からiシステムで他人と繋がる事で、思考までは読めないとしても、相手がどんなタイプの人間か判断出来る自信がルイにはある。
「緊張してるの?」
ラウワに問われた通り、ルイは緊張を隠せないでいた。
iシステムで他部門のシステムを操る紗穂莉や琴愛や真里花たちの心と繋がってはいたが、マザーシステムを二人で操るのは初めてだった。
それに——
「海底人の方とiシステムのオペレーションをするのは初めてなので・・・」
ルイの言葉に、姉妹は顔を見合わせた。
直後、キルワがムッとした口調で言った。
「海底人だと? 我らはそのようなものでは無いぞ」
対照的にラウワは残念そうな笑みを浮かべている。
「そうね・・・あなたたちから見れば海の底から現れた海底人に見えるのでしょうね」
その言葉に副長の早希が反応した。
「ちょっと待ってください。あなたたちは海底人ではないのですか?」
「馬鹿なことを申すな。海底で人類が文明を築ける訳が無いではないか」
海底人では無い?
人類?
「あなたたちも人類なのですか?」
「当然ではないか!」
ラウワが静かに言った。
「人類と言っても、あなた達とはもちろん異なります。そう——あなた達にとって私たちは『宇宙人』と説明するのが最も判り易いでしょう」
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