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デートプラン
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一日目の月曜日。
私は課外授業の後、着替えて川遊びにでかけた。
山から流れてくる水は冷たく、木々が光合成をしているのか、空気も美味しい。
久々に、何年ぶりか、思いっきり川の中で遊んだ。
高台から飛び降りたり、服はびしょ濡れになったが、ちゃんとタオルを用意してくれるあたり、思いやりがある子だ。
二日目の火曜日。
課外授業の後、今日は公園でキャッチボールをした。
ボールを投げるなんて、体育の測定のソフトボール投げくらいしかしたことがなくて、グローブの仕方から教えてもらった。
最近は、ボール遊び禁止の公園が多い中、ちゃんと調べてくれるしっかり者だ。
三日目の水曜日。
課外授業の後、少し遠出をして海に来た。
プールなら近くにあるのに、お金がかかるからとただ波打ち際で遊んだり、砂遊びをした。
このあたりから、明日のデートは何をするのかな?、と、私も半ば楽しくなってきた。
明るく元気で楽しませようと頑張っている男の子だ。
四日目の木曜日。
課外授業の後、入園無料の動物園に来た。
動物園と言っても、小動物しかいなく、可愛いヒヨコ達やウサギ達と触れあえる、未就学児向けの施設である。
でも、高校生の私でも、かなり癒された。
見てるだけでも癒されるのに、触れるだなんて幸せだった。
この子は、ちゃんと女心もわかっているのだな、と、感心した。
五日目の金曜日。
課外授業の後、町の公民館の図書室に来た。
とうとうネタ切れかと思われたが、どうやら私に勉強をさせたいらしい。
勉強を教えてならまだしも、遊んでばかりだと罪悪感があるから、勉強してほしい、とのことだ。
私の勉強風景をただ見つめるナツオ。
ナツオは、これの何が楽しいのだろうか……頬杖をついて、にこにことただこちらを見ている。不思議な子だ。
六日目の土曜日。
本日も課外授業で、終わってすぐにナツオを見つけて手をつなぐ。
今日は近くでお祭りがあるので、夕方からお祭りデートであった。
屋台はあっても所持金がないので、ただお祭りの雰囲気を手を繋いで感じて、打ち上げる花火をただ見ていた。
「明日で一週間だね」
私が切り出すと、ナツオが続いて聞いてくる。
「明日は、学校ないんだよね?」
「うん、日曜日は休みだよ」
「じゃあさ、明日の最後のデートなんだけど……」
ーー最後のデート。
その言葉に少し胸が痛くなる私がいた。
最初は、小学生のカップルごっこに付き合っていたはずだったのに、なんだろう、この気持ち。
「ナナミさんの家に行って、おうちデートしたいです」
「え……え?」
いきなりの提案に、私は花火そっち抜けでナツオの真剣な眼差しと目があった。
私は課外授業の後、着替えて川遊びにでかけた。
山から流れてくる水は冷たく、木々が光合成をしているのか、空気も美味しい。
久々に、何年ぶりか、思いっきり川の中で遊んだ。
高台から飛び降りたり、服はびしょ濡れになったが、ちゃんとタオルを用意してくれるあたり、思いやりがある子だ。
二日目の火曜日。
課外授業の後、今日は公園でキャッチボールをした。
ボールを投げるなんて、体育の測定のソフトボール投げくらいしかしたことがなくて、グローブの仕方から教えてもらった。
最近は、ボール遊び禁止の公園が多い中、ちゃんと調べてくれるしっかり者だ。
三日目の水曜日。
課外授業の後、少し遠出をして海に来た。
プールなら近くにあるのに、お金がかかるからとただ波打ち際で遊んだり、砂遊びをした。
このあたりから、明日のデートは何をするのかな?、と、私も半ば楽しくなってきた。
明るく元気で楽しませようと頑張っている男の子だ。
四日目の木曜日。
課外授業の後、入園無料の動物園に来た。
動物園と言っても、小動物しかいなく、可愛いヒヨコ達やウサギ達と触れあえる、未就学児向けの施設である。
でも、高校生の私でも、かなり癒された。
見てるだけでも癒されるのに、触れるだなんて幸せだった。
この子は、ちゃんと女心もわかっているのだな、と、感心した。
五日目の金曜日。
課外授業の後、町の公民館の図書室に来た。
とうとうネタ切れかと思われたが、どうやら私に勉強をさせたいらしい。
勉強を教えてならまだしも、遊んでばかりだと罪悪感があるから、勉強してほしい、とのことだ。
私の勉強風景をただ見つめるナツオ。
ナツオは、これの何が楽しいのだろうか……頬杖をついて、にこにことただこちらを見ている。不思議な子だ。
六日目の土曜日。
本日も課外授業で、終わってすぐにナツオを見つけて手をつなぐ。
今日は近くでお祭りがあるので、夕方からお祭りデートであった。
屋台はあっても所持金がないので、ただお祭りの雰囲気を手を繋いで感じて、打ち上げる花火をただ見ていた。
「明日で一週間だね」
私が切り出すと、ナツオが続いて聞いてくる。
「明日は、学校ないんだよね?」
「うん、日曜日は休みだよ」
「じゃあさ、明日の最後のデートなんだけど……」
ーー最後のデート。
その言葉に少し胸が痛くなる私がいた。
最初は、小学生のカップルごっこに付き合っていたはずだったのに、なんだろう、この気持ち。
「ナナミさんの家に行って、おうちデートしたいです」
「え……え?」
いきなりの提案に、私は花火そっち抜けでナツオの真剣な眼差しと目があった。
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