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幼なじみの僕ら【ユウト】
恋人視点から見たショウちゃん
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バスを待ってる時に隣に立ってるショウちゃんが顔を覗きこんできた。
「ねぇユウト、手繋いでもいい?」
「ダメ。」
「なんで?」
「もし知り合いがいて付き合ってるって思われたら大変じゃん。」
「いいじゃん。ユウトの恋人は俺ですって俺は知らせたい。」
「でも僕ら仮の恋人じゃん。」
「……本当の恋人になったら繋いでいいの?」
「まぁ……そうだね。考えとく。」
「ふふっ本当の恋人になれたらいいな。」
ショウちゃん本当に僕と付き合いたいのかな……?
僕がショウちゃんに冷たくしたからちょっと拗ねただけじゃないのかな?
僕は……ショウちゃんと恋人になってから毎日楽しい。
言い合いになることも多いけどショウちゃんといると感情が忙しくて、でも心地いい忙しさで嫌いじゃない。
だから、僕らが恋人になることお互いにとって悪くないことならこのままお付き合い続けたい。
ショウちゃんにとって良いことなのかな?
ショウちゃん……朝起きるの苦手なのに無理してるし、元々僕ら遊び方も違うし……僕とお付き合いしてからショウちゃん我慢してることがたくさんある気がする……。
「もう着くよ。」
「う、うん……」
バスに乗ってからまた一人の世界に入って考え事してしまっていた。
ショウちゃんはそういう時も僕のペースを尊重してくれる。
だから昔からショウちゃんといるのが心地よかったし、ショウちゃんのことが好きだった。
(でもこれって恋人になる相手への好きなのかな……?)
考え事をしたままバスを下車した。
二人で並んで少し歩くと目に飛び込んだのは昔来たことがある場所だった。
「ここ……」
「昔一緒にプラネタリウム見に来たでしょ?」
「ショウちゃん覚えててくれたの?」
「うん。」
嬉しくなって笑いかけるとショウちゃんも嬉しそうな表情を浮かべてくれた。
チケットを買って館内に入った。
そこは思い出よりも少し草臥れた印象だった。
(それくらい年月が経ってるんだよな……)
あの時はとてつもなく広くて壮大に感じた設備も小ぢんまりしたように感じた。
(僕らも少し大人になったんだな。)
プラネタリウムで星座を観賞した。
疑似でも星空を眺めるのはワクワクした。
施設のお姉さんが星座に纏わる話をしてくれてるのを聞き入ってると、ショウちゃんがそっと手を重ねてきた。
僕はびっくりしてショウちゃんを見た。
「暗いからバレないでしょ?」
小声でそう呟かれて僕はすごく顔が熱くなった。
ショウちゃんと指を絡ませて手を繋いでる……それだけで心臓がバクバクしていた。
星空の下、ショウちゃんと手を繋いでるって思うとすごくロマンチックな気分になった。
上映が終了して館内が明るくなった。
だけどショウちゃんがまだ握った手を離してくれない。
様子を伺うとショウちゃんは熟睡していた。
(うぅ……ロマンチックって思ってたの僕だけだったんだ……!)
ちょっとショックでショウちゃんの手を振りほどいて先にプラネタリウムの部屋から出た。
手が離れたことで目が覚めたショウちゃんは、寝ぼけた様子で後を追ってきた。
その後二人で館内を回ってるとショウちゃんが僕を楽しませようと頑張ってくれた。
昔来た時も遊んだ科学実験をモチーフにした数々の遊具、それを久しぶりに二人で遊んでみると懐かしさと楽しさで僕は満たされて自然と気持ちが明るくなってきた。
それにやっぱりショウちゃんと遊びに出かけられたことが嬉しかった。
楽しいって思って横を見たらショウちゃんがいる。
それが僕には幸せに思えた。
「ユウト、腹減ってない?」
「うん、空いた。」
「じゃあ飯行こう。」
ショウちゃんと施設を出てファミレスに入った。
正直お洒落なお店や人が混んでるお店だと落ち着かないからありがたかった。
(ショウちゃん僕の気持ち察してこのお店選んでくれたのかな……)
ショウちゃんって昔っからそういうことをさらっとしてくれる。
「俺何頼むか決めた。」
「え……」
「いいよ、ゆっくり選んで。」
「うん……」
(ショウちゃんのこういう所も好き……)
普段登校してる時もエスコートしてもらったり、フォローしてもらったりすることがよくある。
行動の幅が広がるデートだとよりいっそうショウちゃんの気遣いや優しさを感じた。
正直幼なじみの関係の時より甘やかされてる所もある気がする。
(ショウちゃん、恋人には甘々なんだ……)
(ショウちゃんの本当の恋人だった人たちが羨ましいな……)
ショウちゃんには内緒でひっそり想いを馳せた。
「ねぇユウト、手繋いでもいい?」
「ダメ。」
「なんで?」
「もし知り合いがいて付き合ってるって思われたら大変じゃん。」
「いいじゃん。ユウトの恋人は俺ですって俺は知らせたい。」
「でも僕ら仮の恋人じゃん。」
「……本当の恋人になったら繋いでいいの?」
「まぁ……そうだね。考えとく。」
「ふふっ本当の恋人になれたらいいな。」
ショウちゃん本当に僕と付き合いたいのかな……?
僕がショウちゃんに冷たくしたからちょっと拗ねただけじゃないのかな?
僕は……ショウちゃんと恋人になってから毎日楽しい。
言い合いになることも多いけどショウちゃんといると感情が忙しくて、でも心地いい忙しさで嫌いじゃない。
だから、僕らが恋人になることお互いにとって悪くないことならこのままお付き合い続けたい。
ショウちゃんにとって良いことなのかな?
ショウちゃん……朝起きるの苦手なのに無理してるし、元々僕ら遊び方も違うし……僕とお付き合いしてからショウちゃん我慢してることがたくさんある気がする……。
「もう着くよ。」
「う、うん……」
バスに乗ってからまた一人の世界に入って考え事してしまっていた。
ショウちゃんはそういう時も僕のペースを尊重してくれる。
だから昔からショウちゃんといるのが心地よかったし、ショウちゃんのことが好きだった。
(でもこれって恋人になる相手への好きなのかな……?)
考え事をしたままバスを下車した。
二人で並んで少し歩くと目に飛び込んだのは昔来たことがある場所だった。
「ここ……」
「昔一緒にプラネタリウム見に来たでしょ?」
「ショウちゃん覚えててくれたの?」
「うん。」
嬉しくなって笑いかけるとショウちゃんも嬉しそうな表情を浮かべてくれた。
チケットを買って館内に入った。
そこは思い出よりも少し草臥れた印象だった。
(それくらい年月が経ってるんだよな……)
あの時はとてつもなく広くて壮大に感じた設備も小ぢんまりしたように感じた。
(僕らも少し大人になったんだな。)
プラネタリウムで星座を観賞した。
疑似でも星空を眺めるのはワクワクした。
施設のお姉さんが星座に纏わる話をしてくれてるのを聞き入ってると、ショウちゃんがそっと手を重ねてきた。
僕はびっくりしてショウちゃんを見た。
「暗いからバレないでしょ?」
小声でそう呟かれて僕はすごく顔が熱くなった。
ショウちゃんと指を絡ませて手を繋いでる……それだけで心臓がバクバクしていた。
星空の下、ショウちゃんと手を繋いでるって思うとすごくロマンチックな気分になった。
上映が終了して館内が明るくなった。
だけどショウちゃんがまだ握った手を離してくれない。
様子を伺うとショウちゃんは熟睡していた。
(うぅ……ロマンチックって思ってたの僕だけだったんだ……!)
ちょっとショックでショウちゃんの手を振りほどいて先にプラネタリウムの部屋から出た。
手が離れたことで目が覚めたショウちゃんは、寝ぼけた様子で後を追ってきた。
その後二人で館内を回ってるとショウちゃんが僕を楽しませようと頑張ってくれた。
昔来た時も遊んだ科学実験をモチーフにした数々の遊具、それを久しぶりに二人で遊んでみると懐かしさと楽しさで僕は満たされて自然と気持ちが明るくなってきた。
それにやっぱりショウちゃんと遊びに出かけられたことが嬉しかった。
楽しいって思って横を見たらショウちゃんがいる。
それが僕には幸せに思えた。
「ユウト、腹減ってない?」
「うん、空いた。」
「じゃあ飯行こう。」
ショウちゃんと施設を出てファミレスに入った。
正直お洒落なお店や人が混んでるお店だと落ち着かないからありがたかった。
(ショウちゃん僕の気持ち察してこのお店選んでくれたのかな……)
ショウちゃんって昔っからそういうことをさらっとしてくれる。
「俺何頼むか決めた。」
「え……」
「いいよ、ゆっくり選んで。」
「うん……」
(ショウちゃんのこういう所も好き……)
普段登校してる時もエスコートしてもらったり、フォローしてもらったりすることがよくある。
行動の幅が広がるデートだとよりいっそうショウちゃんの気遣いや優しさを感じた。
正直幼なじみの関係の時より甘やかされてる所もある気がする。
(ショウちゃん、恋人には甘々なんだ……)
(ショウちゃんの本当の恋人だった人たちが羨ましいな……)
ショウちゃんには内緒でひっそり想いを馳せた。
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