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幽霊…?
〜ミカゼ視点
しおりを挟むアル達にずっと気付かないふりしてくれてありがとう。とだけ伝えて家に戻った。
家の前で立ち止まり凛のいない場所なんて入りたくない…近場の公園にいってベンチで座った。
これからどうしよう…凛がいないぜ顔で生きてける?いや無理だ
俺が会いに行こうかな、そうしようか
マイナス方向ばかり進む脳内に頭を抱えていると、歩く音がした。近づいてくる、、
見上げると凛がいた。
「………凛、お前はもう死んでるんだな」
「今のお前は俺が作り出した幻覚か?」
「それはミカゼ次第だよ。一緒に帰ろう」
「そうだな、お前がいない家になんて帰りたくない…」
「私を連れて行って…お願い」
お互い歩き出し無言のまま家に向かう。
人影もなく夕方なのに光ってて蒼白の肌。
あぁ、本当に死んじゃってるんだって悲しくなった。
本当は嘘じゃないかって頭のどこかで思ってた。ドッキリとか
「ごめんな、俺がお前を縛りつけてるんだろ?解放してあげられなくてごめん…」
「んーん、私がミカゼといたいんだ!」
無邪気に笑いながら手を出す凛。
すり抜ける手だったけど体温を確かに感じた気がした。
家の中に入ると消えた。
別れも言ってないのに…早くないか?諦められず家の中を探し回った。
寝室に行くと、日記が落ちてた。
それをパラパラめくると、俺への愚痴や、不安、色々書いてた。
「うわ、悪口ばっか…」
【でもミカゼと話すと不思議と幸せになる。やっぱ愛の力かなー?私がミカゼを嫌いになることないかも笑】と書いてあった。
あの頃は自分に夢中であいつを放置しがちだった、てか正直邪魔扱いしてた。
でも…こんな好んでくれてたんだな
「…凛…りん…」
「なーに?」
凛と透き通った声にびっくりし、背後を振り向くとベットに座って足パタパタしてた。
「凛……凛、りん、凛」
ニコニコしてる可愛い顔が少しずつ透けていく、身体も
「凛!いくな、、頼む…置いてかないで」
「ミカゼには幸せになってほしいんだ。だけど…もし辛かったらきてもいーよ」
寂しそうな顔…きっと自分以外と幸せになるのを本当は嫌なんだろう。
「えへ、最後のは……」
最後のはなに?聞こえない…
「なんで言ったの?もう一回いって?」
口は喋ってるのに聞こえてこない。
そして消えてった。
「聞こえなかっただろっなんていったんだよ…うぅ…っっ、…いくな、、」
さっきまで凛が座ってたはずのベッドにすがるように泣いた。「温もり…感じないや」
目を覚ますと隣に温もりがない、あぁ本当にこれで最後だったんだな…
泣きすぎて腫れた目が不細工すぎて笑えた。
「くくっ…あいつが見たらバカにされそう、落ち込んでてもしゃーねーなぁ」
とりあえず今を全力で生きてこう。
あいつ以上は無理だけど楽しい物を探してみよう、限界だったら凛に逢いに行こう…
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