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 クッタリしているわたしは息を整えている。彼はわたしを後ろから抱きしめたままだ。
 気持ちよすぎて癖になる。もう彼なしじゃ生きていけないかもしれない。
 まだ入ったままの彼のモノを抜こうと身じろぎしたら気持ちいいところに当たったみたいで思わず声が漏れる。
「んっ」
 その瞬間みるみるうちに元気を取り戻した彼。
「え?」
 またひっくり返され、驚いて彼の顔を見るとニヤリと笑っていて。
「我慢した分頑張ってもらわないと」
 再び動き始める彼にまたまた喘がされ続け、結局日が昇るまで貪られ続けた。




 目を覚ますともう夕方で、日が暮れ始めていた。
 体のあちこちが痛い……
 そんなわたしを満足そうにみている彼を睨みつけていた。
 全く動けずベッドの上で生活をする。そんなわたしを甲斐甲斐しく世話をする彼は実に楽しそうだ。

「さ、お風呂へ行こうか」
 わたしを横抱きにして浴室へ連れて行ってくれた。
 椅子に座らされると、なんだかあそこから何かが溢れた感覚がある。なんだろうと思い見るとそこには白濁した液。
 これって……
「あぁ、まだ残っていたか」
 彼はそういい、わたしのナカに指を入れる。
「ちょっ、なんでっ」
「掻き出さないと腹痛くなるぞ」
 そういえば聞いたことがある。ちゃんと出さないと体調が悪くなることがあるらしい。自分でやる勇気はないから諦めて彼にやってもらうことにする。
 や、そうしたんだけど……!
「あっ、ちょっと!」
 掻き出すだけなのに感じてしまう。というか、指を三本も入れてバラバラ動かしている。これ、遊んでるでしょ!
「どうした?掻き出すだけなのに感じてんのか」
 意地悪な笑顔を貼り付けた彼をみてわざとだと確信する。
 彼を腕で押しのけようとするも力が入らない。抵抗しようがなかった。
 そのまま浴槽へ連れて行かれて後ろから抱き抱えられた状態でお湯に浸かる。
 彼のモノが当たっていて。わたしの腰を掴み浮かせるとそのまま下へ一気に腰を下ろす。
「んあっ」
 朝まで致していたためか奥を突かれるとすぐに感じてしまう。ズンズンとしたから突き上げられて喘ぐことしかできない。
「あ、やだっ、っっっ」
 体がびくびくと跳ね上がり、イってしまった。彼も同時に精を吐き出す。のぼせかかっていたのもあり、そのまま意識を失った。




 その日から毎晩彼に抱かれている。二日に一回は朝まで抱かれ続け、わたしはへろへろだ。
 こんなに抱かれていたら子供ができてしまう。前世でも結婚前の妊娠はあまり世間ではよく思われない。彼は、この国の王族で、なおさらなのではないだろうか。

「ねぇノア様。わたし達はまだ婚約段階なんですよね?」
 わたしを自分の足の間に座らせ、頭を撫でている彼に問う。
「そうだな」
「こんなにしてたら、子供できちゃうと思うんですけど……」
 頭を撫でている手をとめ、わたしを抱き締める。
「子供、欲しくないのか」
「いや、そうじゃなくて……結婚していないのに子供ができるのは……」
「早く結婚できていいじゃないか。俺は君との子供なら欲しい」
 頬が赤く染まる。そんなわたしの顎を掴み彼の方を向かせられ、キスされる。
「早く結婚したい。兄上にもう一度直談判してくるか」
 本当にわたしを心から好きでいてくれると実感できる言葉に、嬉しくなる。
「わたしもです」
 その言葉がいけなかったのだろう。わたしは二日連続で朝まで抱かれてしまった。

 起きては抱かれ、気絶して起きたらまた抱かれ。そんな日々を過ごしていたわたしにある日王宮からの手紙が届いた。





「……行きたくないんだが」
 ポツリとこぼす彼にお義兄様はすかさず突っ込む。
「仕事です。各国から要人が集まるんですからノア様が出るのは必然でしょう」
 そう、どうやら各国から要人が集まっての大規模な夜会のようだ。その際、どうやらわたし達の婚約発表がされるそう。
「そうですよ。婚約発表もあるならいかないと……」
 わたしも透かさずフォローする。一応わたし達のお披露目なのだ。すっぽかすなんてできない。
「嫌な予感がする。クレバーも連れていくか」
 流石に王宮は警備は万全だと思うんだけど……

 そんなこんなで王宮の夜会へ参加する準備を始めたのだった。
 ちなみに前日は夜のお誘いは断った。ものすごい顔で抗議されて、加減するって言われたけど、きっと動けなくなるに違いない。どうにか断ってその日は久しぶりに一人で寝た。





 さすが王宮、全てが煌びやかで豪華だ。名前を呼ばれ入場するといろんな人の視線が突き刺さる。思わずビクッと肩を揺らすと、彼は肩を抱いてくれて。そのまま王族のいるところまで連れて行かれた。

「婚約おめでとう、ノア」
 陛下と王妃様がお祝いを述べてくれる。彼はそんな陛下に
「早く結婚させろ」
 と要求している。
 そんな彼に困った表情をした陛下が、時期はだいぶはやめているからもう少し待ってほしいと告げていた。いろいろあるのだろう。王族って大変だなって人ごとのように思っていた。

 彼についてあちこち挨拶する。その中にはマルクスさんの姿も見えて驚いた。
「マルクスさん?どうしてこちらに」
 マルクスさんはわたしの生家のあるグロリア国の商人だったはずだ。
「実は縁あってこちらに来ているのです。王弟殿下にお世話になりまして」
 どうやら彼がマルクスさんのことを気に入って贔屓にしているのだという。その噂が広まり、今ではアルメリア国一の商会にまでなったんだとか。
「そういえば、気をつけてくださいね。彼、ここに来てますよ」
 マルクスさんのいう彼とは誰だろうか。首を傾げていると、ルカ様が来た。
「ノア様は少し外すようですので、私がそばにいます。離れないように」
 そう言われたけれど御手洗いに行きたくなってしまい、ルカ様に断って向かった。扉前で待機してくれているみたい。 
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