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14歳
353 覚悟
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しんと静まり返る室内。
そろそろとロニーを見上げれば、彼は驚いたように目を見開いていた。
ばくばくと、心臓が音を立て始める。さらっと言葉が出てきたはいいが、その後のことを考えていなかった。綿毛ちゃんとの作戦会議でも、どうやって告白するかを話し合っただけで、次に言うべき言葉はなにも考えていなかった。
ロニーの答えを待ってみるが、彼が動く気配はない。唐突過ぎたかもしれない。だが「やっぱり今のなし!」という言葉で有耶無耶にはしたくなかった。だってせっかく頑張って伝えたのだ。
辛抱強く待っていれば、ロニーが顔を俯けてしまう。俺から顔を逸らしたまま、淡々と口を開くロニーは、いつもとは違う強張った声を発する。
「今の言葉は、聞かなかったことにさせてください」
予想外の返答に、頭が真っ白になる。それってどういう意味なのか。
俺が問いかける前に顔を上げたロニーは、いつも通りの微笑みを浮かべていた。「おやすみなさい」と言い残して立ち去ろうとする彼の背中に「待って」と投げかける。
なかったことにするつもりだ。理由はわからないけど、ロニーは俺の告白をなかったことにしようとしている。そんなのってあんまりだと思う。告白を決意してから、今日に至るまで。もう三日も費やしていた。すごくすごく悩んだ。ロニーを前にして、何度も好きと伝えようとしては、言葉が出てこなくて諦めた。そんな俺の悩みや頑張りを否定するかのような態度に、目頭が熱くなる。何度も瞬きを繰り返して、涙がこぼれないようにと踏ん張った。
「嫌なら嫌ってはっきり言えばいいじゃん。なんでそんなこと言うの? 俺すごく悩んだのに。俺にしてはすごく考えて、頑張って伝えたのに」
別に手放しで受け入れてくれることを望んでいたわけではない。好きって気持ちは伝えたほうがいいと思っただけだ。そりゃあ付き合えたら嬉しいなとは思うけど、無理なら無理って言ってくれても構わない。ロニーからすれば、俺なんてまだ子供だろう。眼中にない可能性はぼんやりと考えていた。それなのに、それすら言ってくれないロニーに、むしゃくしゃとした気分になる。怒りなのか、虚しさなのか。上手く言葉にできないもやもやとした気持ちが抑えきれなくなって、溢れてきた涙を袖口で乱暴に拭う。
「すみません。聞かなかったことにするのは、流石に卑怯でしたね」
戻ってきたロニーが、ベッドの傍らに膝をつく。
目元を擦る俺の手をやんわりと止めて、代わりにハンカチを差し出してくれる。
気まずい沈黙。なにか言わなければと、口を開いてはみるのだが、喉の奥でつっかえたように言葉が出てこない。ハンカチで目元をギュッと押さえて、ロニーの顔を視界に入れないようにしてみる。じっと考えるように沈黙するロニーは、俺と同じく言葉を探しているようだった。
もう寝る時間だというのに、皺ひとつない綺麗なハンカチは、ロニーの性格をよく表していると思う。きっちりしていて隙がない。そして優しい。ずっと見ているから気が付いたのだが、ロニーはいつもハンカチをふたつ持っている。ひとつは自分で使う用。そしてもうひとつは俺に渡す用。
俺が庭で遊んで汗をかいたり、水遊びして濡れてしまったり。前はジャンがいちいちタオルを取りに行っていたのだが、いつからかロニーがさっとハンカチを渡してくれるようになった。実は俺のポケットにも、毎朝ジャンが用意してくれるハンカチが入っている。けれども、くすくすと微笑を浮かべながらハンカチを差し出してくれるロニーの優しさが大好きで、俺のハンカチが毎回未使用のままなのは、俺とジャンだけの秘密である。
「ロニーは、俺のこと嫌い?」
ぎゅっとハンカチを握りしめて、結局はそんな言葉が口をついた。
「いいえ。嫌いなわけ」
静かに応じるロニーは、「これは私の問題です」と緩く首を左右に振った。
「ルイス様のお気持ちは嬉しいですよ。ですが、すみません。それに応えることはできません」
「俺が子供だから?」
成長した気にはなっていたが、それでもまだ十四歳だ。ロニーから見れば、まだまだ子供の域を出ないことは、わかっている。
だが、ロニーは直接の答えはよこさないで、何度も迷うように俯いたり目を瞬いたりを繰り返している。
「私は騎士です。ルイス様とは到底つり合いません」
「そんなこと」
拒絶するような言い方に、胸が締めつけられる。ブルース兄様やユリスが、距離の取り方を覚えろと常々言っていたことを思い出した。
ロニーはそういう話をしているらしい。確かに貴族の存在する世界だが、俺が今まで生きてきた限り、そんなに身分差というものを明確に意識したことはない。一体なにがダメなのか。ロニーだって、普段から俺と一緒に遊んでくれていたのに。
「俺は、そういうの気にしない」
ロニーは気にするみたいだけど、俺はそんなの気にならない。ロニーが騎士だから諦めようという考えは、これっぽっちもない。拙い言葉で想いを伝えようと頑張るが、ロニーは首を縦には振ってくれない。
「私は、ルイス様には幸せでいてほしいと思っています」
ベッドの傍らに膝をついて、俺のことを見上げるロニーは、とても真剣な目をしていた。
「ルイス様が幸せに暮らせるのであれば、その隣に居るのは私じゃなくても構わないと考えています。上手く言葉にできませんが」
ぎゅっと目をつむるロニーは、言い聞かせるように、ゆっくりと言葉を紡ぐ。それは俺に対して語りかけているようにも、ロニー自身が納得するために己に言い聞かせているようにも見える。
「ルイス様には、いつまでも楽しく、明るく、そういう穏やかな日常を送っていてもらいたいと。私の勝手な願いではありますが。そう考えた時に、私の存在はルイス様の足枷になってしまう。私のせいでルイス様が不自由な生活を強いられることは、あってはならないことです」
わかってくださいと、懇願するように顔を俯けてしまうロニーに、一度は止まったはずの涙がポロポロ溢れてくる。
「俺はロニーのこと、そんな風に思わない。邪魔だなんて思ってない」
「それはわかっています。ルイス様がお優しいことは、私もよく知っています。ですが」
半ば無理矢理飲み込むようにして言葉を切ったロニーは、「ダメですね」と泣き笑いのような表情を浮かべた。
「ルイス様を言い訳にしてはダメですよね。これは私の気持ちの問題です」
「俺のこと、好きじゃない?」
乱れてもいない前髪を整えるロニーは、小さく首を左右に振った。
「私は貴族ではありません。それに男ですし、ルイス様と歳も離れています。私とルイス様が、仮に付き合うようなことがあったら、よく思わない人たちも出てきます」
「それは、そうかもしれないけど」
思い出すのはオーガス兄様とキャンベルが結婚した時のことである。オーガス兄様と結婚したい人はたくさんいた。その中には、もちろん有力貴族もいた。その状況で選ばれたのが男爵令嬢ということもあり、キャンベルは裏で色々と言われていた。
あれでもキャンベルは男爵家の令嬢という肩書きがあっただけマシな方だとロニーは言う。ロニーは平民の出だから、それ以上にあれこれ言われると。
「はっきり言って、茨の道です。確かに、そういう困難を乗り越えてという道もあるでしょう。ですが私には。私には、ルイス様をそのような道に引きずり込む覚悟がありません」
だからごめんなさい、と。
頭を下げられてしまえば、それ以上食い下がることもできなかった。俺が良くても、ロニーが良しとしないことを彼に強いるのは、俺だって嫌だ。
ロニーは優しい。いつだって優しい。
静かに立ち上がるロニーは、俺のベッドを整えてから、最後に俺の顔を覗き込んでくる。普段通りの穏やかな笑みに、安心する気持ちと失恋したんだという悲しい気持ちとがごちゃ混ぜになって、嗚咽が込み上げてくる。
「ロニー」
「はい」
何度も聞いた優しい声音に、思わず縋りたくなるのを堪えて、代わりに枕元で必死に気配を消していた綿毛ちゃんを掴んでおく。微かに身じろぎする綿毛ちゃんを抱え込んで、「ごめんね」という言葉がこぼれ落ちた。
「ロニーを困らせたかったわけじゃなくて」
「はい」
「俺は、ロニーのこと好きなだけで。振られちゃったけど。その、なんていうか。明日も一緒に遊んでくれる?」
今日のことが原因で、距離を取られるのは絶対に嫌だ。我儘かもしれないが、今まで通りの関係でいてほしい。
おそるおそるロニーの様子を窺えば、彼は「もちろんです」としっかり頷いてくれた。
ロニーが去った後の室内で、俺は綿毛ちゃんを抱きしめたまま呆然としていた。
『ごめんねぇ。オレがたきつけたせいだよね』
しょんぼりと肩を落とす綿毛ちゃんは、なにも悪くない。告白すると決めたのは俺自身だ。綿毛ちゃんはそれを応援してくれていただけ。
「俺、振られちゃった」
改めて口にすれば、再び涙が込み上げてくる。でも後悔はしていない。ロニーはちゃんと俺の話を聞いてくれたし、ロニーの考えも教えてくれた。子供の戯れ言だと一蹴せずに、ちゃんと耳を傾けてくれた。
「綿毛ちゃん。好きって難しいね」
『難しいね』
好きって気持ちだけでは、どうにもならないことがある。突然突きつけられた現実に、ロニーに手渡されたハンカチをぎゅっと握りしめた。
そろそろとロニーを見上げれば、彼は驚いたように目を見開いていた。
ばくばくと、心臓が音を立て始める。さらっと言葉が出てきたはいいが、その後のことを考えていなかった。綿毛ちゃんとの作戦会議でも、どうやって告白するかを話し合っただけで、次に言うべき言葉はなにも考えていなかった。
ロニーの答えを待ってみるが、彼が動く気配はない。唐突過ぎたかもしれない。だが「やっぱり今のなし!」という言葉で有耶無耶にはしたくなかった。だってせっかく頑張って伝えたのだ。
辛抱強く待っていれば、ロニーが顔を俯けてしまう。俺から顔を逸らしたまま、淡々と口を開くロニーは、いつもとは違う強張った声を発する。
「今の言葉は、聞かなかったことにさせてください」
予想外の返答に、頭が真っ白になる。それってどういう意味なのか。
俺が問いかける前に顔を上げたロニーは、いつも通りの微笑みを浮かべていた。「おやすみなさい」と言い残して立ち去ろうとする彼の背中に「待って」と投げかける。
なかったことにするつもりだ。理由はわからないけど、ロニーは俺の告白をなかったことにしようとしている。そんなのってあんまりだと思う。告白を決意してから、今日に至るまで。もう三日も費やしていた。すごくすごく悩んだ。ロニーを前にして、何度も好きと伝えようとしては、言葉が出てこなくて諦めた。そんな俺の悩みや頑張りを否定するかのような態度に、目頭が熱くなる。何度も瞬きを繰り返して、涙がこぼれないようにと踏ん張った。
「嫌なら嫌ってはっきり言えばいいじゃん。なんでそんなこと言うの? 俺すごく悩んだのに。俺にしてはすごく考えて、頑張って伝えたのに」
別に手放しで受け入れてくれることを望んでいたわけではない。好きって気持ちは伝えたほうがいいと思っただけだ。そりゃあ付き合えたら嬉しいなとは思うけど、無理なら無理って言ってくれても構わない。ロニーからすれば、俺なんてまだ子供だろう。眼中にない可能性はぼんやりと考えていた。それなのに、それすら言ってくれないロニーに、むしゃくしゃとした気分になる。怒りなのか、虚しさなのか。上手く言葉にできないもやもやとした気持ちが抑えきれなくなって、溢れてきた涙を袖口で乱暴に拭う。
「すみません。聞かなかったことにするのは、流石に卑怯でしたね」
戻ってきたロニーが、ベッドの傍らに膝をつく。
目元を擦る俺の手をやんわりと止めて、代わりにハンカチを差し出してくれる。
気まずい沈黙。なにか言わなければと、口を開いてはみるのだが、喉の奥でつっかえたように言葉が出てこない。ハンカチで目元をギュッと押さえて、ロニーの顔を視界に入れないようにしてみる。じっと考えるように沈黙するロニーは、俺と同じく言葉を探しているようだった。
もう寝る時間だというのに、皺ひとつない綺麗なハンカチは、ロニーの性格をよく表していると思う。きっちりしていて隙がない。そして優しい。ずっと見ているから気が付いたのだが、ロニーはいつもハンカチをふたつ持っている。ひとつは自分で使う用。そしてもうひとつは俺に渡す用。
俺が庭で遊んで汗をかいたり、水遊びして濡れてしまったり。前はジャンがいちいちタオルを取りに行っていたのだが、いつからかロニーがさっとハンカチを渡してくれるようになった。実は俺のポケットにも、毎朝ジャンが用意してくれるハンカチが入っている。けれども、くすくすと微笑を浮かべながらハンカチを差し出してくれるロニーの優しさが大好きで、俺のハンカチが毎回未使用のままなのは、俺とジャンだけの秘密である。
「ロニーは、俺のこと嫌い?」
ぎゅっとハンカチを握りしめて、結局はそんな言葉が口をついた。
「いいえ。嫌いなわけ」
静かに応じるロニーは、「これは私の問題です」と緩く首を左右に振った。
「ルイス様のお気持ちは嬉しいですよ。ですが、すみません。それに応えることはできません」
「俺が子供だから?」
成長した気にはなっていたが、それでもまだ十四歳だ。ロニーから見れば、まだまだ子供の域を出ないことは、わかっている。
だが、ロニーは直接の答えはよこさないで、何度も迷うように俯いたり目を瞬いたりを繰り返している。
「私は騎士です。ルイス様とは到底つり合いません」
「そんなこと」
拒絶するような言い方に、胸が締めつけられる。ブルース兄様やユリスが、距離の取り方を覚えろと常々言っていたことを思い出した。
ロニーはそういう話をしているらしい。確かに貴族の存在する世界だが、俺が今まで生きてきた限り、そんなに身分差というものを明確に意識したことはない。一体なにがダメなのか。ロニーだって、普段から俺と一緒に遊んでくれていたのに。
「俺は、そういうの気にしない」
ロニーは気にするみたいだけど、俺はそんなの気にならない。ロニーが騎士だから諦めようという考えは、これっぽっちもない。拙い言葉で想いを伝えようと頑張るが、ロニーは首を縦には振ってくれない。
「私は、ルイス様には幸せでいてほしいと思っています」
ベッドの傍らに膝をついて、俺のことを見上げるロニーは、とても真剣な目をしていた。
「ルイス様が幸せに暮らせるのであれば、その隣に居るのは私じゃなくても構わないと考えています。上手く言葉にできませんが」
ぎゅっと目をつむるロニーは、言い聞かせるように、ゆっくりと言葉を紡ぐ。それは俺に対して語りかけているようにも、ロニー自身が納得するために己に言い聞かせているようにも見える。
「ルイス様には、いつまでも楽しく、明るく、そういう穏やかな日常を送っていてもらいたいと。私の勝手な願いではありますが。そう考えた時に、私の存在はルイス様の足枷になってしまう。私のせいでルイス様が不自由な生活を強いられることは、あってはならないことです」
わかってくださいと、懇願するように顔を俯けてしまうロニーに、一度は止まったはずの涙がポロポロ溢れてくる。
「俺はロニーのこと、そんな風に思わない。邪魔だなんて思ってない」
「それはわかっています。ルイス様がお優しいことは、私もよく知っています。ですが」
半ば無理矢理飲み込むようにして言葉を切ったロニーは、「ダメですね」と泣き笑いのような表情を浮かべた。
「ルイス様を言い訳にしてはダメですよね。これは私の気持ちの問題です」
「俺のこと、好きじゃない?」
乱れてもいない前髪を整えるロニーは、小さく首を左右に振った。
「私は貴族ではありません。それに男ですし、ルイス様と歳も離れています。私とルイス様が、仮に付き合うようなことがあったら、よく思わない人たちも出てきます」
「それは、そうかもしれないけど」
思い出すのはオーガス兄様とキャンベルが結婚した時のことである。オーガス兄様と結婚したい人はたくさんいた。その中には、もちろん有力貴族もいた。その状況で選ばれたのが男爵令嬢ということもあり、キャンベルは裏で色々と言われていた。
あれでもキャンベルは男爵家の令嬢という肩書きがあっただけマシな方だとロニーは言う。ロニーは平民の出だから、それ以上にあれこれ言われると。
「はっきり言って、茨の道です。確かに、そういう困難を乗り越えてという道もあるでしょう。ですが私には。私には、ルイス様をそのような道に引きずり込む覚悟がありません」
だからごめんなさい、と。
頭を下げられてしまえば、それ以上食い下がることもできなかった。俺が良くても、ロニーが良しとしないことを彼に強いるのは、俺だって嫌だ。
ロニーは優しい。いつだって優しい。
静かに立ち上がるロニーは、俺のベッドを整えてから、最後に俺の顔を覗き込んでくる。普段通りの穏やかな笑みに、安心する気持ちと失恋したんだという悲しい気持ちとがごちゃ混ぜになって、嗚咽が込み上げてくる。
「ロニー」
「はい」
何度も聞いた優しい声音に、思わず縋りたくなるのを堪えて、代わりに枕元で必死に気配を消していた綿毛ちゃんを掴んでおく。微かに身じろぎする綿毛ちゃんを抱え込んで、「ごめんね」という言葉がこぼれ落ちた。
「ロニーを困らせたかったわけじゃなくて」
「はい」
「俺は、ロニーのこと好きなだけで。振られちゃったけど。その、なんていうか。明日も一緒に遊んでくれる?」
今日のことが原因で、距離を取られるのは絶対に嫌だ。我儘かもしれないが、今まで通りの関係でいてほしい。
おそるおそるロニーの様子を窺えば、彼は「もちろんです」としっかり頷いてくれた。
ロニーが去った後の室内で、俺は綿毛ちゃんを抱きしめたまま呆然としていた。
『ごめんねぇ。オレがたきつけたせいだよね』
しょんぼりと肩を落とす綿毛ちゃんは、なにも悪くない。告白すると決めたのは俺自身だ。綿毛ちゃんはそれを応援してくれていただけ。
「俺、振られちゃった」
改めて口にすれば、再び涙が込み上げてくる。でも後悔はしていない。ロニーはちゃんと俺の話を聞いてくれたし、ロニーの考えも教えてくれた。子供の戯れ言だと一蹴せずに、ちゃんと耳を傾けてくれた。
「綿毛ちゃん。好きって難しいね」
『難しいね』
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