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12歳
307 弟
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綿毛お兄さんの手が、俺の頬に触れるその瞬間。
ぐいっと、咄嗟に白猫をお兄さんの眼前に突き出せば、彼はピタリと動きを止めた。
「猫、触るか?」
沈黙に耐えかねて質問するが、お兄さんは答えない。眠そうな白猫エリスちゃんを、そろそろと下におろして、彼の様子を確認する。僅かに目を見開いているお兄さんは、やがて顔を俯けた。
「……なんか、ごめんねぇ」
「うん。いいよ」
よくわからんが、謝罪されたので赦してあげる。俺、偉い。
「坊ちゃん。魔導書どこにあるの?」
「俺、持ってないよ」
疑いの目を向けてくるお兄さんは、「坊ちゃんから、間違いなく魔法の気配がする」と、変なことを口走る。魔法の気配ってなに。やっぱり変な人だな。見た目は大人っぽいのに。
「綿毛お兄さん。何歳?」
「んー? 内緒でーす」
ふざけた返答をするお兄さんの頭を、ペシッと叩いておく。
「何歳? 俺より年下?」
「んなわけないじゃん。だが、そのチャレンジ精神はいいと思うよぉ」
結局、何歳なのか教えてくれないお兄さん。姿だけ見れば、兄様たちと同じくらいかな。暗くてよくわからないや。
「で? 魔導書どこよ」
諦め悪いお兄さんは、どうしても魔導書が必要みたいな雰囲気だ。もしかして、彼も魔導書のせいで犬になったのだろうか。だとしたら、手助けしてあげたいとは思うのだが、魔導書は、現在ユリスが保管している。俺が見せてと言っても、見せてくれない。独り占めしているのだ。
しかし、それをこのお兄さんに教えてもいいのだろうか。そもそも、彼の目的がよくわからない。
「魔導書どうするの?」
「あれオレのだから。返してほしいんだけど」
「……本当に?」
「本当に」
嘘だな。
だってあれは、湖に沈んでいた物を、オーガス兄様が潜ってとってきたのだ。お兄さんの物だという証拠がない。それに、あの湖はヴィアン家の敷地内にある。ヴィアン家とは無関係にみえるお兄さんが、あそこに魔導書を落としたとは考え難い。俺の中で、疑いが強くなるが、お兄さんが諦めてくれる気配もない。
正直、俺ひとりで対処するのにも限界がある。
うーんと悩んだ結果、ユリスに相談してみてもいいかもしれないと思い直す。喋る犬の件はしばらく黙っておこうと考えていたが、魔導書云々の話が出てくれば、ユリス以上に適任はいないだろう。オーガス兄様は頼りにならないけど、ユリスだったら話くらいは聞いてくれるし、魔法についても現状、この屋敷ではユリスが一番詳しい。
「魔導書ね。ユリスが持ってるよ」
「誰それ」
「俺の弟」
坊ちゃん、弟いるの? と驚くお兄さんに、頷いておく。
「案内してあげる。行くぞ、猫」
「猫ちゃんも連れて行くの? 寝かせてあげなよ」
「猫、眠くないって言ってる」
「嘘はよくない。めっちゃ寝てるよ、その子」
さすが犬のお兄さん。猫に寄り添う発言をしてくる。だが、エリスちゃんをここにひとりで残すのは可哀想だ。
むにゃむにゃ言ってる猫を抱っこして、そろそろと廊下に出る。
「静かにしてね。ロニーが起きてきちゃう」
「おうよ。任せておきな」
足音を殺して、明るい廊下に出る。そこでようやく、お兄さんの姿がはっきり確認できた。
細くて長い銀色にきらめく髪。俺が先程、無理矢理結ばせたため、なんだかいい感じの長髪男子さんになっている。
二十代後半くらいだろうか。背の高いお兄さんだ。なんか全体的にキリッとした顔なのに、へらっと笑うから印象が軽くなる。
薄灰色の瞳が、怪しく細められる。
「……お兄さん、いい感じにイケメンだね」
「どうも」
照れたように後頭部に手を遣るお兄さんを引き連れて、ユリスの部屋に向かう。夜中に目が覚めた時とか、彼の部屋に忍び込むのはお手のものである。
ノックもしないで、ガチャリとドアを開ける。ここは元々俺が過ごしていた部屋でもある。続きの部屋に侵入すれば、ベッドで横になるユリスがいた。
「起きろ! ユリス」
ガバッと布団を剥ぎ取って、ベッドに飛び乗る。そのままユリスの頭を叩いていれば、「あの、坊ちゃん。もうちょい優しくしてあげなよ」と、綿毛お兄さんが控えめに口を挟んでくる。
だが、ユリスは起きない。毎朝、起きてからしばらくはボケッとしているのだ。朝に弱いのだろう。
一向に起きる気配のないユリスを、ひたすらに揺さぶってみる。そうして、ようやく低く唸ったユリスは「うるさい」と、弱々しく吐き捨てて寝返りを打つ。いや、起きろよ。
試しに猫を乗っけてみるが、ユリスは動かない。なんて手強いんだ。
「お兄さん。朝になってからでいい? ユリス起きない」
「えー、それは困る。昼間は大人たちがいるだろ。オレが人間になれることとか知られたくないのよ」
「我儘だな」
ペットなんだから、少しは遠慮しろ。
しかし、諦めの悪いお兄さんが、じっとユリスが起きるのを待っている。仕方がない。ぎゅっと拳を握りしめた俺は、猫をベッドの端に移動させる。
「起きろ」
小声で呼びかけるが、身じろぎひとつしないユリスの体を、頑張って押す。ベッドから突き落とそうと奮闘すれば、お兄さんが慌てたように割り込んできた。
「手荒にも程があるよ? 弟なんでしょ? もうちょっと優しくしてあげなよ」
なんか急にいい人っぽい振る舞いを始めるお兄さんに、俺は半眼となる。そっちがユリスを起こせと騒いだのが原因だろうが。俺が悪いみたいな言い方するんじゃない。
「それにしても、顔そっくりだね」
「双子になったから」
「なったからってなに? 元から双子なんでしょ?」
「違うよ。最近双子になったんだよ」
「どういうことだよ」
よくわからないと頭を抱えるお兄さん。なんでわからないのか。魔導書のせいでこうなったと説明していれば、ユリスが小さく動いた。
「……うるさ」
微かに目を開けたユリスの頭を、すかさず叩いておく。二度寝されたら大変だ。痛いと抗議してきたユリスは、不機嫌な様子で俺を睨み付けてきた。
「いま何時だ。うるさい。寝るなら静かに入ってこい」
「みて、ユリス」
ベッド横にしゃがみ込む綿毛お兄さんを指差す。ボケッと眺めていたユリスは、ゆっくりと体を起こした。
「誰だ」
「俺の新しいペットの犬。昼間、庭で拾ったの」
「……は?」
怪訝な顔をしたユリスは、俺とお兄さんを何度も見比べる。寝起きで頭が働いていないのかな。
もう一発叩いてやろうかと思案していたところ、ユリスに腕を引っ張られた。前触れのない行動だったため、体勢が崩れてしまう。
「なにする!」
「おまえは馬鹿なのか?」
突然の罵倒。
俺とお兄さんを引き離したユリスは、お兄さんを鋭く睨み付けている。なんか警戒しているらしい。ただの毛玉なのに。
「ユリス。このお兄さん、いい人だよ」
「いい人なわけあるか。いいか。ペットを自称する大人なんてろくなもんじゃないぞ。そんなもの拾ってくるな」
あっち行けと、お兄さんをあしらうユリスは、しまいには「このド変態が」と強めに吐き捨てている。これに、綿毛お兄さんが泣いた。
「ひでぇ、オレは単なる毛玉なのに」
「弟に近寄るんじゃない」
「ユリス坊ちゃんだっけ? 兄弟思いのいい子だね。ところで、君らどっちが弟なんだい?」
シクシク泣き真似するお兄さんが、可哀想になってきた。怪しいお兄さんではないと必死に説明するが、ユリスは半信半疑だ。
「犬が人間になるわけないだろ」
「ユリスも猫だったくせに」
口で説明しても、理解してもらえない。犬に戻ってみて、とお兄さんにお願いすれば、彼は「そうだね。それがいいね」と賛成してくれる。
どうやら、犬と人間、好きに姿を変えることができるらしい。
「よく見ておけよ! 坊ちゃんたち」
なぜか張り切っているお兄さんは、ぎゅっと目を瞑る。そうして、なにやら一瞬だけ念じた彼の姿が消えてしまう。
目を見開くユリス。
『どうだ! これでオレが可愛い毛玉だって信じてくれた?』
お兄さんがいた場所には、一匹のもさもさ犬が、ちょこんとお座りしていた。
ぐいっと、咄嗟に白猫をお兄さんの眼前に突き出せば、彼はピタリと動きを止めた。
「猫、触るか?」
沈黙に耐えかねて質問するが、お兄さんは答えない。眠そうな白猫エリスちゃんを、そろそろと下におろして、彼の様子を確認する。僅かに目を見開いているお兄さんは、やがて顔を俯けた。
「……なんか、ごめんねぇ」
「うん。いいよ」
よくわからんが、謝罪されたので赦してあげる。俺、偉い。
「坊ちゃん。魔導書どこにあるの?」
「俺、持ってないよ」
疑いの目を向けてくるお兄さんは、「坊ちゃんから、間違いなく魔法の気配がする」と、変なことを口走る。魔法の気配ってなに。やっぱり変な人だな。見た目は大人っぽいのに。
「綿毛お兄さん。何歳?」
「んー? 内緒でーす」
ふざけた返答をするお兄さんの頭を、ペシッと叩いておく。
「何歳? 俺より年下?」
「んなわけないじゃん。だが、そのチャレンジ精神はいいと思うよぉ」
結局、何歳なのか教えてくれないお兄さん。姿だけ見れば、兄様たちと同じくらいかな。暗くてよくわからないや。
「で? 魔導書どこよ」
諦め悪いお兄さんは、どうしても魔導書が必要みたいな雰囲気だ。もしかして、彼も魔導書のせいで犬になったのだろうか。だとしたら、手助けしてあげたいとは思うのだが、魔導書は、現在ユリスが保管している。俺が見せてと言っても、見せてくれない。独り占めしているのだ。
しかし、それをこのお兄さんに教えてもいいのだろうか。そもそも、彼の目的がよくわからない。
「魔導書どうするの?」
「あれオレのだから。返してほしいんだけど」
「……本当に?」
「本当に」
嘘だな。
だってあれは、湖に沈んでいた物を、オーガス兄様が潜ってとってきたのだ。お兄さんの物だという証拠がない。それに、あの湖はヴィアン家の敷地内にある。ヴィアン家とは無関係にみえるお兄さんが、あそこに魔導書を落としたとは考え難い。俺の中で、疑いが強くなるが、お兄さんが諦めてくれる気配もない。
正直、俺ひとりで対処するのにも限界がある。
うーんと悩んだ結果、ユリスに相談してみてもいいかもしれないと思い直す。喋る犬の件はしばらく黙っておこうと考えていたが、魔導書云々の話が出てくれば、ユリス以上に適任はいないだろう。オーガス兄様は頼りにならないけど、ユリスだったら話くらいは聞いてくれるし、魔法についても現状、この屋敷ではユリスが一番詳しい。
「魔導書ね。ユリスが持ってるよ」
「誰それ」
「俺の弟」
坊ちゃん、弟いるの? と驚くお兄さんに、頷いておく。
「案内してあげる。行くぞ、猫」
「猫ちゃんも連れて行くの? 寝かせてあげなよ」
「猫、眠くないって言ってる」
「嘘はよくない。めっちゃ寝てるよ、その子」
さすが犬のお兄さん。猫に寄り添う発言をしてくる。だが、エリスちゃんをここにひとりで残すのは可哀想だ。
むにゃむにゃ言ってる猫を抱っこして、そろそろと廊下に出る。
「静かにしてね。ロニーが起きてきちゃう」
「おうよ。任せておきな」
足音を殺して、明るい廊下に出る。そこでようやく、お兄さんの姿がはっきり確認できた。
細くて長い銀色にきらめく髪。俺が先程、無理矢理結ばせたため、なんだかいい感じの長髪男子さんになっている。
二十代後半くらいだろうか。背の高いお兄さんだ。なんか全体的にキリッとした顔なのに、へらっと笑うから印象が軽くなる。
薄灰色の瞳が、怪しく細められる。
「……お兄さん、いい感じにイケメンだね」
「どうも」
照れたように後頭部に手を遣るお兄さんを引き連れて、ユリスの部屋に向かう。夜中に目が覚めた時とか、彼の部屋に忍び込むのはお手のものである。
ノックもしないで、ガチャリとドアを開ける。ここは元々俺が過ごしていた部屋でもある。続きの部屋に侵入すれば、ベッドで横になるユリスがいた。
「起きろ! ユリス」
ガバッと布団を剥ぎ取って、ベッドに飛び乗る。そのままユリスの頭を叩いていれば、「あの、坊ちゃん。もうちょい優しくしてあげなよ」と、綿毛お兄さんが控えめに口を挟んでくる。
だが、ユリスは起きない。毎朝、起きてからしばらくはボケッとしているのだ。朝に弱いのだろう。
一向に起きる気配のないユリスを、ひたすらに揺さぶってみる。そうして、ようやく低く唸ったユリスは「うるさい」と、弱々しく吐き捨てて寝返りを打つ。いや、起きろよ。
試しに猫を乗っけてみるが、ユリスは動かない。なんて手強いんだ。
「お兄さん。朝になってからでいい? ユリス起きない」
「えー、それは困る。昼間は大人たちがいるだろ。オレが人間になれることとか知られたくないのよ」
「我儘だな」
ペットなんだから、少しは遠慮しろ。
しかし、諦めの悪いお兄さんが、じっとユリスが起きるのを待っている。仕方がない。ぎゅっと拳を握りしめた俺は、猫をベッドの端に移動させる。
「起きろ」
小声で呼びかけるが、身じろぎひとつしないユリスの体を、頑張って押す。ベッドから突き落とそうと奮闘すれば、お兄さんが慌てたように割り込んできた。
「手荒にも程があるよ? 弟なんでしょ? もうちょっと優しくしてあげなよ」
なんか急にいい人っぽい振る舞いを始めるお兄さんに、俺は半眼となる。そっちがユリスを起こせと騒いだのが原因だろうが。俺が悪いみたいな言い方するんじゃない。
「それにしても、顔そっくりだね」
「双子になったから」
「なったからってなに? 元から双子なんでしょ?」
「違うよ。最近双子になったんだよ」
「どういうことだよ」
よくわからないと頭を抱えるお兄さん。なんでわからないのか。魔導書のせいでこうなったと説明していれば、ユリスが小さく動いた。
「……うるさ」
微かに目を開けたユリスの頭を、すかさず叩いておく。二度寝されたら大変だ。痛いと抗議してきたユリスは、不機嫌な様子で俺を睨み付けてきた。
「いま何時だ。うるさい。寝るなら静かに入ってこい」
「みて、ユリス」
ベッド横にしゃがみ込む綿毛お兄さんを指差す。ボケッと眺めていたユリスは、ゆっくりと体を起こした。
「誰だ」
「俺の新しいペットの犬。昼間、庭で拾ったの」
「……は?」
怪訝な顔をしたユリスは、俺とお兄さんを何度も見比べる。寝起きで頭が働いていないのかな。
もう一発叩いてやろうかと思案していたところ、ユリスに腕を引っ張られた。前触れのない行動だったため、体勢が崩れてしまう。
「なにする!」
「おまえは馬鹿なのか?」
突然の罵倒。
俺とお兄さんを引き離したユリスは、お兄さんを鋭く睨み付けている。なんか警戒しているらしい。ただの毛玉なのに。
「ユリス。このお兄さん、いい人だよ」
「いい人なわけあるか。いいか。ペットを自称する大人なんてろくなもんじゃないぞ。そんなもの拾ってくるな」
あっち行けと、お兄さんをあしらうユリスは、しまいには「このド変態が」と強めに吐き捨てている。これに、綿毛お兄さんが泣いた。
「ひでぇ、オレは単なる毛玉なのに」
「弟に近寄るんじゃない」
「ユリス坊ちゃんだっけ? 兄弟思いのいい子だね。ところで、君らどっちが弟なんだい?」
シクシク泣き真似するお兄さんが、可哀想になってきた。怪しいお兄さんではないと必死に説明するが、ユリスは半信半疑だ。
「犬が人間になるわけないだろ」
「ユリスも猫だったくせに」
口で説明しても、理解してもらえない。犬に戻ってみて、とお兄さんにお願いすれば、彼は「そうだね。それがいいね」と賛成してくれる。
どうやら、犬と人間、好きに姿を変えることができるらしい。
「よく見ておけよ! 坊ちゃんたち」
なぜか張り切っているお兄さんは、ぎゅっと目を瞑る。そうして、なにやら一瞬だけ念じた彼の姿が消えてしまう。
目を見開くユリス。
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