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閑話8 ユリスの一日(後編)
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「ブルース兄様にいじめられた。あいつは酷い奴だ」
「へ、へぇ。災難だったね」
ひくりと頰を引き攣らせたオーガス兄様は「なんでここに戻ってくるの? え、もしかして僕のせいで喧嘩になった感じ?」とオドオドしている。
「なんでニックがいない時に喧嘩なんてするの」
「ニックも嫌い。俺と遊んでくれないもん」
「ニックは今日お休みなんだから勘弁してあげて」
頭を抱えたオーガス兄様は「どうしよう」と何度も呟いている。
「アロンは遊んでくれないの?」
「アロンも忙しいって嘘つく」
「そうなんだぁ」
苦笑した兄様は「まさかアロンがこんなに有難い存在だなんて知らなかったな」と眉を寄せている。一体どこでアロンの有り難さを実感しているのか。相変わらずオーガス兄様の思考は意味不明だな。
「ジャンと遊んであげなよ」
「もう遊んだ」
「そうかい」
うんうん唸る兄様は「あ! そうだ」と手を叩く。
「ロニーと遊んでおいでよ。お気に入りなんだろ?」
それがいいと勝手に納得する兄様はさりげなく俺を部屋から追い出そうとしてくる。だがそれもいいな。ロニーと遊ぶのは楽しいし。
「オーガス兄様いいこと言うね」
「どうも」
かくして俺はロニーと遊ぶべく騎士棟へと足を向けた。
※※※
「ミゲル!」
「うわ、ユリス様」
ジャンと共に騎士棟へと向かった俺。玄関前にいたミゲルに駆け寄れば、彼は明らかに一瞬嫌そうな顔をしていた。相変わらずユリスのことが苦手らしい。
「なにしてるの?」
「仕事です、はい」
落ち着きなく眼鏡を触るミゲルは、騎士団の事務方だ。事務のお兄さんである彼は騎士たちに比べて弱そうな体格をしている。
「ミゲルも一緒に遊ぶ?」
「あー、いえ。仕事があるので、すみません」
「そう。ロニーどこ?」
「ロニーさんなら中にいると思いますよ」
ミゲルにお礼を言って別れる。騎士棟内へ踏み入った俺は、玄関先にいた適当な騎士たちにロニーの居場所を聞いてまわる。後ろでジャンがそわそわしているのがわかる。きっと知らない人に囲まれて緊張しているのだろう。
そうやって片っ端から声をかけていけば、なにやら焦った様子のロニーが向こうから走ってきた。
「ユリス様」
「ロニー!」
お目当ての長髪男子くんに飛び込めば、危なげなく受け止めてくれる。少し屈み込んだ彼は「どうかされましたか?」と不安気な顔をしていた。どうやら俺がロニーを探し回っていることを聞きつけて走ってきたらしい。なんかご迷惑をかけてしまったかもしれない。
「ごめんね。ちょっと遊ぼうと思っただけなんだけど」
「そういうことでしたか。なにかあったのかと心配いたしました」
やっぱりロニーは優しい。アロンと大違いだ。早速ロニーの手をとった俺は一緒に遊ぼうとお誘いしてみる。だが反応が芳しくない。ちょっと眉を寄せたロニーは困ったように小首を傾げている。
「申し訳ありません、ユリス様。まだ仕事が残っていまして」
えー。
マジかよ。でもオーガス兄様にロニーと遊んでこいって言われた。でもロニーにご迷惑はかけられない。悩んだ末に「わかった」と頷いておく。
せっかく騎士棟まで来たのに無駄足になってしまった。動きの止まった俺を、ジャンが心配そうに見ている。ちらりとジャンの顔を伺う。
「……ジャン」
「はい、ユリス様」
「俺と遊ぶか?」
ぎゅっと一度強く目を瞑ったジャンは「私でよろしければ」と襟を整える。仕方がない。もう一度ジャンと遊んでやるか。
「白い猫を持ってきて」
「白い猫、ですか」
うんうん頷けば、ジャンが固まってしまう。黒猫が居たんだから白猫が居てもおかしくはない。だから探しに行こうとジャンの手を引くが微妙な顔をされてしまった。そういえばジャンは犬派だったな。考えた末に俺は妥協することにした。大人なので。
「じゃあ犬でもいいよ。犬探そう」
「は、はぁ」
なにやら渋い顔をするジャンは不満そうだった。犬派なのに?
「何色の犬でもいいよ」
そう付け足してやるがジャンの顔色は晴れない。あんまり乗り気ではないのかな。別にいいや。
そのままぐいぐいジャンの腕を引っ張って庭を進む。途中で噴水の前を通ったのでジャンに言って水を汲んでもらった。
「あのユリス様。この水は一体?」
「泥団子作る」
前回は水の量を間違えて上手く行かなかったからな。今回は慎重に行こう。バケツを持ったジャンが「犬はもうよろしいのですか」と小さく抗議してくる。申し訳ないが犬はジャンひとりで探してくれ。俺はそんなに興味ないから。
さて、地面に水を撒こう! と意気込んだところで邪魔が入った。
「ユリス様」
いつの間に。
ジャンからバケツを奪いとったクレイグ団長が渋い顔をしている。マジでいつからいたの? 忍者かよ。
「泥遊びはもうやらないと約束いたしましたよね」
「これは遊びじゃないの。俺のお仕事だからセーフ」
子供は寝るのと遊ぶのが仕事だ。つまりはこれも仕事である。
「屁理屈言わないでください」
そのままクレイグ団長はバケツの水を近くの花壇に撒いてしまう。せっかくジャンが運んできたのに。
「もうそろそろお昼ですよ。屋敷にお戻りください。午後からはティアンも来ますから」
どうやら団長は、俺を部屋に戻したいらしい。俺に乗馬の練習をさせようとするわ、庭遊びの邪魔するわ。最近色々と彼に翻弄されている気がする。口うるさいところがティアンにそっくりだ。
「ティアンに朝から来るよう言っといて。俺が暇」
「愚息も勉強やらなにやらありますので。そういうわけにはまいりません」
眉を寄せたクレイグ団長は「ユリス様もお勉強をサボってはいけませんよ」と釘を刺してくる。これは嫌な流れだ。さっさと撤退しよう。
「お昼ご飯の時間だから。さようなら」
ばいばいと手を振って駆け出す俺。後ろから慌てたジャンが追いかけてくる。こうしてクレイグ団長を撒いた俺は、自分の部屋に駆け込んだ。
※※※
「今日の朝は大変だった」
午後からのんびりやって来たティアンに朝の出来事をいちから説明してやれば「はぁ」と気の抜けた返事があった。
「ユリス様ってなんでそんなに暇そうなんですか?」
「暇じゃない。今日はオーガス兄様のお仕事も手伝ったから忙しかった」
「どこがですか」
文句を言ってくるティアンと共に黒猫ユリスを撫でまくる。『やめろ、触るな』と言われるが聞こえないフリをしておく。こいつは温室でぬくぬくしているくせにおやつの時間になると部屋に戻ってくる嫌な奴だ。俺のおやつが減ってしまう。
やがて黒猫ユリスが起き上がってふらりと逃げてしまう。愛想のない奴だ。
「ところで猫ちゃんの名前はどうなったんですか?」
散々俺のつけた名前にダメ出ししてきたティアンは今更そんなことを言う。
「猫」
「あ、もう諦めたんですね?」
なんだその顔は。だってこいつユリスだし。違う名前で呼ぶのは可哀想な気がする。だったら猫でいいやという妥協である。本人も特に文句言わないし。
「遊ぶぞ! 猫!」
『勝手に遊んでろ。僕に構うな、鬱陶しい』
ふにゃふにゃ鳴いている黒猫ユリスを抱えて室内を走り回る。いえーいと猫を振り回せば『やめろ! 馬鹿!』と短い前足をバタバタ動かして抗議してくるが痛くも痒くもない。
「それ楽しいですか?」
ティアンが冷たい目を向けてくる。猫と遊んでいるんだぞ? 楽しいに決まっている。
「ブルース兄様にも見せに行こう」
「お邪魔ですよ。というか喧嘩したんじゃなかったんですか?」
そうして俺は猫を自慢するべく再びブルース兄様の部屋に突入したのであった。
「へ、へぇ。災難だったね」
ひくりと頰を引き攣らせたオーガス兄様は「なんでここに戻ってくるの? え、もしかして僕のせいで喧嘩になった感じ?」とオドオドしている。
「なんでニックがいない時に喧嘩なんてするの」
「ニックも嫌い。俺と遊んでくれないもん」
「ニックは今日お休みなんだから勘弁してあげて」
頭を抱えたオーガス兄様は「どうしよう」と何度も呟いている。
「アロンは遊んでくれないの?」
「アロンも忙しいって嘘つく」
「そうなんだぁ」
苦笑した兄様は「まさかアロンがこんなに有難い存在だなんて知らなかったな」と眉を寄せている。一体どこでアロンの有り難さを実感しているのか。相変わらずオーガス兄様の思考は意味不明だな。
「ジャンと遊んであげなよ」
「もう遊んだ」
「そうかい」
うんうん唸る兄様は「あ! そうだ」と手を叩く。
「ロニーと遊んでおいでよ。お気に入りなんだろ?」
それがいいと勝手に納得する兄様はさりげなく俺を部屋から追い出そうとしてくる。だがそれもいいな。ロニーと遊ぶのは楽しいし。
「オーガス兄様いいこと言うね」
「どうも」
かくして俺はロニーと遊ぶべく騎士棟へと足を向けた。
※※※
「ミゲル!」
「うわ、ユリス様」
ジャンと共に騎士棟へと向かった俺。玄関前にいたミゲルに駆け寄れば、彼は明らかに一瞬嫌そうな顔をしていた。相変わらずユリスのことが苦手らしい。
「なにしてるの?」
「仕事です、はい」
落ち着きなく眼鏡を触るミゲルは、騎士団の事務方だ。事務のお兄さんである彼は騎士たちに比べて弱そうな体格をしている。
「ミゲルも一緒に遊ぶ?」
「あー、いえ。仕事があるので、すみません」
「そう。ロニーどこ?」
「ロニーさんなら中にいると思いますよ」
ミゲルにお礼を言って別れる。騎士棟内へ踏み入った俺は、玄関先にいた適当な騎士たちにロニーの居場所を聞いてまわる。後ろでジャンがそわそわしているのがわかる。きっと知らない人に囲まれて緊張しているのだろう。
そうやって片っ端から声をかけていけば、なにやら焦った様子のロニーが向こうから走ってきた。
「ユリス様」
「ロニー!」
お目当ての長髪男子くんに飛び込めば、危なげなく受け止めてくれる。少し屈み込んだ彼は「どうかされましたか?」と不安気な顔をしていた。どうやら俺がロニーを探し回っていることを聞きつけて走ってきたらしい。なんかご迷惑をかけてしまったかもしれない。
「ごめんね。ちょっと遊ぼうと思っただけなんだけど」
「そういうことでしたか。なにかあったのかと心配いたしました」
やっぱりロニーは優しい。アロンと大違いだ。早速ロニーの手をとった俺は一緒に遊ぼうとお誘いしてみる。だが反応が芳しくない。ちょっと眉を寄せたロニーは困ったように小首を傾げている。
「申し訳ありません、ユリス様。まだ仕事が残っていまして」
えー。
マジかよ。でもオーガス兄様にロニーと遊んでこいって言われた。でもロニーにご迷惑はかけられない。悩んだ末に「わかった」と頷いておく。
せっかく騎士棟まで来たのに無駄足になってしまった。動きの止まった俺を、ジャンが心配そうに見ている。ちらりとジャンの顔を伺う。
「……ジャン」
「はい、ユリス様」
「俺と遊ぶか?」
ぎゅっと一度強く目を瞑ったジャンは「私でよろしければ」と襟を整える。仕方がない。もう一度ジャンと遊んでやるか。
「白い猫を持ってきて」
「白い猫、ですか」
うんうん頷けば、ジャンが固まってしまう。黒猫が居たんだから白猫が居てもおかしくはない。だから探しに行こうとジャンの手を引くが微妙な顔をされてしまった。そういえばジャンは犬派だったな。考えた末に俺は妥協することにした。大人なので。
「じゃあ犬でもいいよ。犬探そう」
「は、はぁ」
なにやら渋い顔をするジャンは不満そうだった。犬派なのに?
「何色の犬でもいいよ」
そう付け足してやるがジャンの顔色は晴れない。あんまり乗り気ではないのかな。別にいいや。
そのままぐいぐいジャンの腕を引っ張って庭を進む。途中で噴水の前を通ったのでジャンに言って水を汲んでもらった。
「あのユリス様。この水は一体?」
「泥団子作る」
前回は水の量を間違えて上手く行かなかったからな。今回は慎重に行こう。バケツを持ったジャンが「犬はもうよろしいのですか」と小さく抗議してくる。申し訳ないが犬はジャンひとりで探してくれ。俺はそんなに興味ないから。
さて、地面に水を撒こう! と意気込んだところで邪魔が入った。
「ユリス様」
いつの間に。
ジャンからバケツを奪いとったクレイグ団長が渋い顔をしている。マジでいつからいたの? 忍者かよ。
「泥遊びはもうやらないと約束いたしましたよね」
「これは遊びじゃないの。俺のお仕事だからセーフ」
子供は寝るのと遊ぶのが仕事だ。つまりはこれも仕事である。
「屁理屈言わないでください」
そのままクレイグ団長はバケツの水を近くの花壇に撒いてしまう。せっかくジャンが運んできたのに。
「もうそろそろお昼ですよ。屋敷にお戻りください。午後からはティアンも来ますから」
どうやら団長は、俺を部屋に戻したいらしい。俺に乗馬の練習をさせようとするわ、庭遊びの邪魔するわ。最近色々と彼に翻弄されている気がする。口うるさいところがティアンにそっくりだ。
「ティアンに朝から来るよう言っといて。俺が暇」
「愚息も勉強やらなにやらありますので。そういうわけにはまいりません」
眉を寄せたクレイグ団長は「ユリス様もお勉強をサボってはいけませんよ」と釘を刺してくる。これは嫌な流れだ。さっさと撤退しよう。
「お昼ご飯の時間だから。さようなら」
ばいばいと手を振って駆け出す俺。後ろから慌てたジャンが追いかけてくる。こうしてクレイグ団長を撒いた俺は、自分の部屋に駆け込んだ。
※※※
「今日の朝は大変だった」
午後からのんびりやって来たティアンに朝の出来事をいちから説明してやれば「はぁ」と気の抜けた返事があった。
「ユリス様ってなんでそんなに暇そうなんですか?」
「暇じゃない。今日はオーガス兄様のお仕事も手伝ったから忙しかった」
「どこがですか」
文句を言ってくるティアンと共に黒猫ユリスを撫でまくる。『やめろ、触るな』と言われるが聞こえないフリをしておく。こいつは温室でぬくぬくしているくせにおやつの時間になると部屋に戻ってくる嫌な奴だ。俺のおやつが減ってしまう。
やがて黒猫ユリスが起き上がってふらりと逃げてしまう。愛想のない奴だ。
「ところで猫ちゃんの名前はどうなったんですか?」
散々俺のつけた名前にダメ出ししてきたティアンは今更そんなことを言う。
「猫」
「あ、もう諦めたんですね?」
なんだその顔は。だってこいつユリスだし。違う名前で呼ぶのは可哀想な気がする。だったら猫でいいやという妥協である。本人も特に文句言わないし。
「遊ぶぞ! 猫!」
『勝手に遊んでろ。僕に構うな、鬱陶しい』
ふにゃふにゃ鳴いている黒猫ユリスを抱えて室内を走り回る。いえーいと猫を振り回せば『やめろ! 馬鹿!』と短い前足をバタバタ動かして抗議してくるが痛くも痒くもない。
「それ楽しいですか?」
ティアンが冷たい目を向けてくる。猫と遊んでいるんだぞ? 楽しいに決まっている。
「ブルース兄様にも見せに行こう」
「お邪魔ですよ。というか喧嘩したんじゃなかったんですか?」
そうして俺は猫を自慢するべく再びブルース兄様の部屋に突入したのであった。
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