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閑話7 頼ってはいけない人
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「クレイグ団長が最近うるさい。俺に乗馬の練習しろって言ってくる」
「俺とやります?」
「絶対いや」
ふるふると首を左右に振って、アロンの申し出を拒否しておく。
最近俺は毎日雨が降ればいいのにと願っている。理由は簡単。天気がいいとクレイグ団長がやってくるから。彼の息子であるティアンにどうにかしろと何度も言っているのだが、どうにかしてくれる気配はない。それどころか「そろそろ馬に乗れないとダメですよ」と俺をどうにかしようとしてくる始末だ。
この件についてはジャンも役に立たない。困ったように笑うだけで、俺を団長から助けてくれない。俺の子分のくせして。でもジャンが役に立つことなんてほとんどないから今更気にしないけど。
悩んだ俺は、クレイグ団長をどうにかしてくれそうな大人に相談することにした。それがアロンだ。ジャンに彼を呼び出すよう頼めば、アロンはすぐに俺の部屋にやってきた。さすがは暇人。行動が早い。
アロンはクソ野郎である。それゆえに目上の者相手であってもずかずかと文句を言ってくれる。これ以上の適任はいないだろう。
「クレイグ団長をどうにかして」
「どうにか? なにか不祥事でもでっち上げてクビに追い込みます?」
「クソ野郎め」
誰もそこまでやれとは言っていない。足元で丸まっていた黒猫ユリスが『面白そうだな!』と異様なくらいに食いついている。クレイグ団長がピンチだ。
「そんなことさせませんよ」
父親の危機にティアンがムスッとしている。ちなみにセドリックは相変わらずの無関心だ。団長の危機なのに。
「乗馬の練習を諦めさせてきて」
「むっず」
希望を伝えればアロンは顎に手をやって考え込んでしまう。「団長を追い出す方がはやいですって」と物騒なことを呟いている。それに黒猫ユリスが『そうだそうだ』と嫌な合いの手を入れている。こいつら気が合うんだな。
「ユリス様がはやく乗馬できるようになればいいだけの話では?」
「ティアン。人には向き不向きがあるんだよ」
「ろくに練習もしていないのに諦めがはやすぎます」
なぜか俺を説得にかかるティアンは完全にクレイグ団長の味方であることが判明した。こいつに頼ってはいけない。じりじりと距離をとれば「なんですか」と睨まれた。
「とりあえずどうにかして。アロンは暇でしょ?」
「忙しいです」
「嘘つき」
「今のどこに嘘つき呼ばわりされる要素がありましたか」
眉を顰めたアロンは憮然と腕を組む。おかしい。だってこいつはブルース兄様の側でうだうだしているだけの暇人のはずなのに。
まぁ大人ぶって忙しいフリをしたいだけなのだろう。変な見栄を張っているらしい。困った奴だな。
「……なんだかすごく失礼なこと考えてません?」
俺をひと睨みしたアロンは「いいでしょう」と目線を合わせてくる。
「俺が団長を諦めさせることができたらなんか褒美をくださいね」
「隠してるお菓子あげる」
「そういうのではなく」
確かジャンに見つからないよう戸棚の奥に隠したまま放置していたお菓子があったはず。「え! まだ隠していらっしゃるんですか」と背後でジャンがうるさい。こいつは俺の隠しお菓子を奪っていく最低な奴だ。
随分前に隠してなんだか賞味期限が危うい気がするのでそれをアロンにあげてしまおうと画策していたのに拒否されてしまった。
「もっといいものくださいよ」
図々しいアロンはそんなことを言う。お菓子よりいい物?
「……じゃあ俺の猫貸してあげる」
一晩くらいなら貸してやってもいい。苦渋の決断をする俺に黒猫ユリスが『勝手に僕を貸し出すな』と文句を言ってくる。だがアロンは不満そうだ。なぜ。
「文句ばっかり言って。じゃあアロンはなにがいいの?」
「なんで俺ちょっと怒られてんですか」
話が進まないことに苛立って問いかけてやれば、アロンはにっこりと笑った。
「じゃあ俺と結婚してください」
「頭がどうかしてんのか?」
「ひでぇ」
どうやらアロンはまだ俺と結婚云々を望んでいるらしい。いい加減目を覚ますべきだと思う。いくら自分に優しくしてくれたのが俺だけだからって。ちょろすぎないか。いや俺は美少年だからね。気持ちはわかるけどさ。
アロンの唐突な告白を聞いた黒猫ユリスがぴくりと耳を動かしている。
『こいつ、おまえのこと好きなのか? 面白いな。使える』
性格の悪いにゃんこだ。わるにゃんこと呼んでやる。
「で? そういうことでいいですか?」
「ブルース兄様がいいって言ったら考えてあげる」
「それ実質ダメじゃないですか」
「じゃあ諦めて」
肩を落とすアロンの背中をぽんぽん叩いて励ましてやれば、「やれるだけ頑張ってみます。ブルース様も俺が真剣だとわかれば考えてくださいますよ」と非常に前向きなお答えが返ってきた。ポ、ポジティブ。
というわけでクレイグ団長のことはアロンがどうにかしてくれることになった。満足していると、これまでの流れを見守っていたティアンが「アロン殿に頼るのはいい加減やめた方がいいと思いますけど」と苦言を呈してくる。
「なんで?」
「なんでって。あの人に任せると絶対にいらん騒動を起こしますよ」
「そんなことない。大丈夫」
アロンは大人だから。俺は信じている。
※※※
「アロンを信じた俺が馬鹿だった」
「ようやく理解していただけましたか」
偉そうに頷いたティアン。こうなるとわかっていたのならもうちょっと強く止めて欲しかった。
クレイグ団長をどうにかすると息巻いたアロンが俺の元を去ってから一時間程が経過。俺はクレイグ団長にガチ切れされるアロンを遠目からぼんやりと眺めていた。そろそろ団長のお怒りがこっちにも飛び火しそうである。早々に撤退せねば。でも今こっちはいいところなんだよな。あと少しで完成しそう。アロンにはもうちょっと粘ってもらわねば。
クズでクソなお兄さんであるアロンは、クレイグ団長が俺の練習に付き合う時間がなくなれば万事解決と思ったらしい。そのためにクレイグ団長の仕事を増やした。具体的にはアロンの仕事を全部団長に押し付けた。しかも俺を口実にして。俺の相手をしなければならないから云々言って見事に押し付けた。こんな時だけ手際の良さを発揮するのだ。
それだけならまだしも、念には念を入れるという最低のクズっぷりを発揮したアロンは、クレイグ団長を俺から遠ざけるために奮闘した。
団長の行く先々でいらんトラブルを起こしてみせた。通りすがりのニックに泥団子を投げつけて、団長を巻き込んで喧嘩してみたり。ちなみにアロンが投げつけた泥団子は俺が作った。
あとはものすごくわざとらしく手を滑らせて団長に水を引っ掛けたり。ちなみにアロンが団長にぶち撒けた水は俺が噴水から汲んできたものだった。泥団子を作るために汲んだやつ。
俺の庭遊びも邪魔しつつ、団長の邪魔もするという完璧な仕事をやってのけたアロンであったが途中で団長がわざとだと気が付いた。そうして今、アロン相手にブチ切れている。
庭の一角にある地面に水をどばどば撒いて粘土状の泥を作り上げた俺は黙々と泥団子を作っていた。横では黒猫ユリスも一生懸命に泥を踏んでいる。どうやら踏み心地を気に入ったらしい。
ちょっと水気が多くてなかなか固まらないがこれはこれで楽しい。服が汚れると言って遠巻きにこちらを見ているティアンはすごく嫌そうな顔をしている。俺の遊び相手のくせに全然遊んでくれない。ジャンはなにか言いたげにこちらに手を伸ばしたまま「あぁ、汚れ、あぁ」と悲痛な声をあげている。セドリックは相変わらずの無関心。
そうして頑張って泥団子を作り上げる俺に近寄ってきたクレイグ団長は、ひくりと頰を引き攣らせた。その目がセドリックに向けられる。
「なぜ止めない?」
怪訝な顔をしたセドリックは、ちらりと団長を眺めてから俺に寄ってくる。
「ユリス様。服が汚れますのでおやめになった方がよろしいかと」
「もう汚れてる」
「左様で」
どうだ、止めたぞと言わんばかりの勢いでセドリックは団長を見遣る。セドリックは割と適当なところあるよね。自分の職務外の行為には関わろうとしない節がある。今回も別に服を汚してもセドリックが洗濯するわけではないから無関心を貫いていたに違いない。
眉を寄せた団長は仕方ないといった感じで俺に話しかけてくる。
「ユリス様。庭を荒らすのはおやめください。庭師が苦労しております」
「別に荒らしてはいない」
「地面が悲惨なことになっております」
そのまま俺の両脇に手を入れて、せっかく作り上げた泥エリアから俺を引き離してしまう。
「まだ作ってたのに!」
「ティアン。もっとマシな遊びをさせてくれ」
「そう言われましても。僕だって苦労しているんです」
肩をすくめたティアンは「そんなに汚して」と俺に冷たい目を向けてくる。
泥遊びは二度とやらないとクレイグ団長相手に約束させられた俺。可哀想。
怒りがおさまらないらしいクレイグ団長はアロンを引っ張ってどこかへ去って行った。ばいばいと手を振っておけば「俺わりと上手くやりましたよね⁉︎ さっきの話考えてくれますよね!」とまったく反省していない素振りをみせてきた。さすがクソ野郎。図太いな。
「俺とやります?」
「絶対いや」
ふるふると首を左右に振って、アロンの申し出を拒否しておく。
最近俺は毎日雨が降ればいいのにと願っている。理由は簡単。天気がいいとクレイグ団長がやってくるから。彼の息子であるティアンにどうにかしろと何度も言っているのだが、どうにかしてくれる気配はない。それどころか「そろそろ馬に乗れないとダメですよ」と俺をどうにかしようとしてくる始末だ。
この件についてはジャンも役に立たない。困ったように笑うだけで、俺を団長から助けてくれない。俺の子分のくせして。でもジャンが役に立つことなんてほとんどないから今更気にしないけど。
悩んだ俺は、クレイグ団長をどうにかしてくれそうな大人に相談することにした。それがアロンだ。ジャンに彼を呼び出すよう頼めば、アロンはすぐに俺の部屋にやってきた。さすがは暇人。行動が早い。
アロンはクソ野郎である。それゆえに目上の者相手であってもずかずかと文句を言ってくれる。これ以上の適任はいないだろう。
「クレイグ団長をどうにかして」
「どうにか? なにか不祥事でもでっち上げてクビに追い込みます?」
「クソ野郎め」
誰もそこまでやれとは言っていない。足元で丸まっていた黒猫ユリスが『面白そうだな!』と異様なくらいに食いついている。クレイグ団長がピンチだ。
「そんなことさせませんよ」
父親の危機にティアンがムスッとしている。ちなみにセドリックは相変わらずの無関心だ。団長の危機なのに。
「乗馬の練習を諦めさせてきて」
「むっず」
希望を伝えればアロンは顎に手をやって考え込んでしまう。「団長を追い出す方がはやいですって」と物騒なことを呟いている。それに黒猫ユリスが『そうだそうだ』と嫌な合いの手を入れている。こいつら気が合うんだな。
「ユリス様がはやく乗馬できるようになればいいだけの話では?」
「ティアン。人には向き不向きがあるんだよ」
「ろくに練習もしていないのに諦めがはやすぎます」
なぜか俺を説得にかかるティアンは完全にクレイグ団長の味方であることが判明した。こいつに頼ってはいけない。じりじりと距離をとれば「なんですか」と睨まれた。
「とりあえずどうにかして。アロンは暇でしょ?」
「忙しいです」
「嘘つき」
「今のどこに嘘つき呼ばわりされる要素がありましたか」
眉を顰めたアロンは憮然と腕を組む。おかしい。だってこいつはブルース兄様の側でうだうだしているだけの暇人のはずなのに。
まぁ大人ぶって忙しいフリをしたいだけなのだろう。変な見栄を張っているらしい。困った奴だな。
「……なんだかすごく失礼なこと考えてません?」
俺をひと睨みしたアロンは「いいでしょう」と目線を合わせてくる。
「俺が団長を諦めさせることができたらなんか褒美をくださいね」
「隠してるお菓子あげる」
「そういうのではなく」
確かジャンに見つからないよう戸棚の奥に隠したまま放置していたお菓子があったはず。「え! まだ隠していらっしゃるんですか」と背後でジャンがうるさい。こいつは俺の隠しお菓子を奪っていく最低な奴だ。
随分前に隠してなんだか賞味期限が危うい気がするのでそれをアロンにあげてしまおうと画策していたのに拒否されてしまった。
「もっといいものくださいよ」
図々しいアロンはそんなことを言う。お菓子よりいい物?
「……じゃあ俺の猫貸してあげる」
一晩くらいなら貸してやってもいい。苦渋の決断をする俺に黒猫ユリスが『勝手に僕を貸し出すな』と文句を言ってくる。だがアロンは不満そうだ。なぜ。
「文句ばっかり言って。じゃあアロンはなにがいいの?」
「なんで俺ちょっと怒られてんですか」
話が進まないことに苛立って問いかけてやれば、アロンはにっこりと笑った。
「じゃあ俺と結婚してください」
「頭がどうかしてんのか?」
「ひでぇ」
どうやらアロンはまだ俺と結婚云々を望んでいるらしい。いい加減目を覚ますべきだと思う。いくら自分に優しくしてくれたのが俺だけだからって。ちょろすぎないか。いや俺は美少年だからね。気持ちはわかるけどさ。
アロンの唐突な告白を聞いた黒猫ユリスがぴくりと耳を動かしている。
『こいつ、おまえのこと好きなのか? 面白いな。使える』
性格の悪いにゃんこだ。わるにゃんこと呼んでやる。
「で? そういうことでいいですか?」
「ブルース兄様がいいって言ったら考えてあげる」
「それ実質ダメじゃないですか」
「じゃあ諦めて」
肩を落とすアロンの背中をぽんぽん叩いて励ましてやれば、「やれるだけ頑張ってみます。ブルース様も俺が真剣だとわかれば考えてくださいますよ」と非常に前向きなお答えが返ってきた。ポ、ポジティブ。
というわけでクレイグ団長のことはアロンがどうにかしてくれることになった。満足していると、これまでの流れを見守っていたティアンが「アロン殿に頼るのはいい加減やめた方がいいと思いますけど」と苦言を呈してくる。
「なんで?」
「なんでって。あの人に任せると絶対にいらん騒動を起こしますよ」
「そんなことない。大丈夫」
アロンは大人だから。俺は信じている。
※※※
「アロンを信じた俺が馬鹿だった」
「ようやく理解していただけましたか」
偉そうに頷いたティアン。こうなるとわかっていたのならもうちょっと強く止めて欲しかった。
クレイグ団長をどうにかすると息巻いたアロンが俺の元を去ってから一時間程が経過。俺はクレイグ団長にガチ切れされるアロンを遠目からぼんやりと眺めていた。そろそろ団長のお怒りがこっちにも飛び火しそうである。早々に撤退せねば。でも今こっちはいいところなんだよな。あと少しで完成しそう。アロンにはもうちょっと粘ってもらわねば。
クズでクソなお兄さんであるアロンは、クレイグ団長が俺の練習に付き合う時間がなくなれば万事解決と思ったらしい。そのためにクレイグ団長の仕事を増やした。具体的にはアロンの仕事を全部団長に押し付けた。しかも俺を口実にして。俺の相手をしなければならないから云々言って見事に押し付けた。こんな時だけ手際の良さを発揮するのだ。
それだけならまだしも、念には念を入れるという最低のクズっぷりを発揮したアロンは、クレイグ団長を俺から遠ざけるために奮闘した。
団長の行く先々でいらんトラブルを起こしてみせた。通りすがりのニックに泥団子を投げつけて、団長を巻き込んで喧嘩してみたり。ちなみにアロンが投げつけた泥団子は俺が作った。
あとはものすごくわざとらしく手を滑らせて団長に水を引っ掛けたり。ちなみにアロンが団長にぶち撒けた水は俺が噴水から汲んできたものだった。泥団子を作るために汲んだやつ。
俺の庭遊びも邪魔しつつ、団長の邪魔もするという完璧な仕事をやってのけたアロンであったが途中で団長がわざとだと気が付いた。そうして今、アロン相手にブチ切れている。
庭の一角にある地面に水をどばどば撒いて粘土状の泥を作り上げた俺は黙々と泥団子を作っていた。横では黒猫ユリスも一生懸命に泥を踏んでいる。どうやら踏み心地を気に入ったらしい。
ちょっと水気が多くてなかなか固まらないがこれはこれで楽しい。服が汚れると言って遠巻きにこちらを見ているティアンはすごく嫌そうな顔をしている。俺の遊び相手のくせに全然遊んでくれない。ジャンはなにか言いたげにこちらに手を伸ばしたまま「あぁ、汚れ、あぁ」と悲痛な声をあげている。セドリックは相変わらずの無関心。
そうして頑張って泥団子を作り上げる俺に近寄ってきたクレイグ団長は、ひくりと頰を引き攣らせた。その目がセドリックに向けられる。
「なぜ止めない?」
怪訝な顔をしたセドリックは、ちらりと団長を眺めてから俺に寄ってくる。
「ユリス様。服が汚れますのでおやめになった方がよろしいかと」
「もう汚れてる」
「左様で」
どうだ、止めたぞと言わんばかりの勢いでセドリックは団長を見遣る。セドリックは割と適当なところあるよね。自分の職務外の行為には関わろうとしない節がある。今回も別に服を汚してもセドリックが洗濯するわけではないから無関心を貫いていたに違いない。
眉を寄せた団長は仕方ないといった感じで俺に話しかけてくる。
「ユリス様。庭を荒らすのはおやめください。庭師が苦労しております」
「別に荒らしてはいない」
「地面が悲惨なことになっております」
そのまま俺の両脇に手を入れて、せっかく作り上げた泥エリアから俺を引き離してしまう。
「まだ作ってたのに!」
「ティアン。もっとマシな遊びをさせてくれ」
「そう言われましても。僕だって苦労しているんです」
肩をすくめたティアンは「そんなに汚して」と俺に冷たい目を向けてくる。
泥遊びは二度とやらないとクレイグ団長相手に約束させられた俺。可哀想。
怒りがおさまらないらしいクレイグ団長はアロンを引っ張ってどこかへ去って行った。ばいばいと手を振っておけば「俺わりと上手くやりましたよね⁉︎ さっきの話考えてくれますよね!」とまったく反省していない素振りをみせてきた。さすがクソ野郎。図太いな。
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