78 / 637
73 確保
しおりを挟む
お菓子泥棒はなかなか姿を現さない。途中で焼き立ておやつをモグモグしてから再び隠れる。部屋できちんと座って食べるよりもこういう摘み食いの方が美味しい気がする。ティアンにも勧めたのだが「お行儀悪いですよ」と眉を顰められた。お子様のくせにお菓子を我慢するとは。やるな。
「今初めてティアンのことを見直したよ」
「そんなくだらないことで見直さないでください」
そのまましばらく息を潜めていると、ついに厨房へと近づいてくる影が見えた。
その人物はカツカツと呑気に足音を響かせながら厨房を覗き込んだ。いまだ。
「行くぞ、ティアン!」
「え」
目を丸くするティアンを待っている暇はなかった。厨房に足を踏み入れた人物に突進していけば「おっと」という声と共に件の彼が立ち止まった。
「捕まえたぞ! お菓子泥棒め!」
「やはりアロン殿でしたか」
呑気に侵入してきたアロンの足にしがみつけば、ティアンが冷たい目でアロンを睨みあげる。それをなんだか不満そうな顔で流したアロンは、「えっと、ユリス様」と頰を掻く。
「俺まだなにもしていませんが」
「お菓子盗みにきたんでしょ」
「そういうのって普通手を出した瞬間に捕まえるものでは? 俺はまだ厨房に入っただけです」
「往生際が悪いぞ」
「いやいや。冤罪ですよ、こんなの」
なにやら文句を垂れるアロンは納得いかないと顔を顰めている。さすが、クソ野郎。諦めが非常に悪い。
「よし。行くぞ、ティアン」
「どちらに?」
アロンの手をとって歩き出す。渋々足を動かしたアロンは思ったよりも大人しくついてくる。ようやく観念したらしい。ぐいぐい引っ張りながら階段に足をかければ、眉を寄せたアロンが俺を抱っこしてしまう。まぁいいや。
「ブルース兄様の部屋に行く」
腕を叩いて行き先を告げれば「はいはい」とアロンが肩をすくめる。捕まったくせに随分と偉そうだ。
「ブルース様。戻りました」
まっすぐブルース兄様の部屋に向かったアロン。室内にはなぜかセドリックもいる。兄様と仕事の話でもしていたのだろうか。
「兄様みて! お菓子泥棒捕まえた」
「俺にはおまえが捕まっているように見えるんだが」
失礼な。どう見ても俺がアロンを捕まえている。アピールするようにアロンの腕を掴んでみれば、兄様は「おまえが満足ならそれでいいんじゃないのか」と適当な返事をよこす。おそらく俺がアロンに抱っこされていることが原因だろう。
「降ろして、アロン」
「どうしましょうかね」
なんだその返事は。
力任せにアロンの腕を叩けば「まったく痛くも痒くもありませんね」とどや顔で言われた。
「アロン。十歳児相手に張り合って楽しい?」
「ユリス様ってたまにすごく嫌なこと言いますよね」
言葉通り顔を引き攣らせたアロンは、やっとのことで俺を降ろしてくれる。ようやく自由になった俺は仕事中の兄様に右手を差し出した。
「……なんだその手は」
顔を上げた兄様は相変わらず察しが悪い。
「お菓子泥棒捕まえた」
「よかったな」
それだけか? 他にあるだろ。これだから脳筋は。気が利かなくて困る。
「お手柄だから、なんかよこせ」
ブルース兄様が無言でこちらを睨みつけてくる。ティアンが呆れたように「それが目的ですか」とわかったような口を利く。ジャンはなにもかも諦めたような顔で部屋の隅に突っ立っている。
なんだか進展のなさそうな空気に、セドリックが動いた。
「ユリス様。お手柄でございましたね」
「そうだろう」
「ブルース様も大変お喜びでございます」
「うんうん」
兄様はあまり喜んでいるようには見えないけどな。しかし兄様は照れ屋さんだから素直に喜べないのだろう。そうに違いない。
にやにやと兄様の様子を見ていたら、セドリックが何かを差し出してきた。反射的に受け取って、俺は両手を上げた。
「お菓子!」
なんか美味しそうなやつだ。中身はわからないがちょっと高そうな包みで非常によろしいと思う。
ひとり喜んでいるとアロンが「いやそれ。さっき俺がとってきたやつ」と文句を言っている。どうやら彼が入手してきた代物らしい。だがもう俺の物だ。アロンにはあげない。
「もう満足したなら帰れ。俺は忙しいんだ」
「そんな忙しいアピールしてもあげないから」
「いらん」
しっしと犬を追い払うかのような失礼な扱いをしたブルース兄様。お菓子をゲットした俺は上機嫌でアロンを振り返った。
「もうお菓子泥棒しちゃダメだよ」
「……はい」
セドリックに背中を小突かれたアロンが渋々頷く。俺に捕まったことがよほど悔しいらしい。
「料理長が困ってたよ。毎日お菓子がなくなるって」
「……毎日?」
なんだかやる気のなかったアロンが急に声を大きくした。
「毎日なくなっているんですか?」
「そう言ってたよ。料理長」
おまえが毎日お菓子泥棒してるんだろうが。なんでそんなに驚いているのか。しかしアロンはそれは自分ではないと無茶な言い逃れを始める。
「俺はやっても週に一回くらいですよ。毎日なんてとんでもない。それは俺じゃないです」
「週一ではやってるんだ」
なんかさらりと自白したな、こいつ。というか往生際が悪すぎる。毎日でなければ見逃してもらえるとでも思っているのか。なんてクソ野郎だ!
ジト目でアロンを見つめていると部屋の冷たい空気に気がついたらしいアロンが声を大きくする。
「ほんとですって! 確かに俺はたまには余計なことをしますけど」
「たまにではなくない? 結構やってるよ」
むしろアロンが余計なことをしない方が珍しい。だが彼は引かない。
「バレたらちゃんと認めてたでしょ! でも今回は違いますって。マジで俺じゃないです」
眉を顰めたブルース兄様は完全に仕事の手を止めていた。
「おまえ以外にそんなことする奴居ないだろうが」
「そんなこと言われても。信じてくださいよ! 毎日はやってないです! それは俺じゃない」
なんだかアロンにしては必死だな。
いつも悪事がバレても開き直るか飄々とやり過ごすかのどちらかだ。それがこんなにも懸命に否定するのは珍しい。もしかして本当にアロンじゃない?
「とにかく! 俺は毎日はやってないです! そんなに暇じゃないです!」
アロンの剣幕にブルース兄様も戸惑ったようだ。「おまえがそこまで否定するのは珍しいな」と首を捻っている。
もし本当にアロンの仕業でないのなら、お菓子泥棒がもうひとり居ることになってしまう。そんなことってある?
「今初めてティアンのことを見直したよ」
「そんなくだらないことで見直さないでください」
そのまましばらく息を潜めていると、ついに厨房へと近づいてくる影が見えた。
その人物はカツカツと呑気に足音を響かせながら厨房を覗き込んだ。いまだ。
「行くぞ、ティアン!」
「え」
目を丸くするティアンを待っている暇はなかった。厨房に足を踏み入れた人物に突進していけば「おっと」という声と共に件の彼が立ち止まった。
「捕まえたぞ! お菓子泥棒め!」
「やはりアロン殿でしたか」
呑気に侵入してきたアロンの足にしがみつけば、ティアンが冷たい目でアロンを睨みあげる。それをなんだか不満そうな顔で流したアロンは、「えっと、ユリス様」と頰を掻く。
「俺まだなにもしていませんが」
「お菓子盗みにきたんでしょ」
「そういうのって普通手を出した瞬間に捕まえるものでは? 俺はまだ厨房に入っただけです」
「往生際が悪いぞ」
「いやいや。冤罪ですよ、こんなの」
なにやら文句を垂れるアロンは納得いかないと顔を顰めている。さすが、クソ野郎。諦めが非常に悪い。
「よし。行くぞ、ティアン」
「どちらに?」
アロンの手をとって歩き出す。渋々足を動かしたアロンは思ったよりも大人しくついてくる。ようやく観念したらしい。ぐいぐい引っ張りながら階段に足をかければ、眉を寄せたアロンが俺を抱っこしてしまう。まぁいいや。
「ブルース兄様の部屋に行く」
腕を叩いて行き先を告げれば「はいはい」とアロンが肩をすくめる。捕まったくせに随分と偉そうだ。
「ブルース様。戻りました」
まっすぐブルース兄様の部屋に向かったアロン。室内にはなぜかセドリックもいる。兄様と仕事の話でもしていたのだろうか。
「兄様みて! お菓子泥棒捕まえた」
「俺にはおまえが捕まっているように見えるんだが」
失礼な。どう見ても俺がアロンを捕まえている。アピールするようにアロンの腕を掴んでみれば、兄様は「おまえが満足ならそれでいいんじゃないのか」と適当な返事をよこす。おそらく俺がアロンに抱っこされていることが原因だろう。
「降ろして、アロン」
「どうしましょうかね」
なんだその返事は。
力任せにアロンの腕を叩けば「まったく痛くも痒くもありませんね」とどや顔で言われた。
「アロン。十歳児相手に張り合って楽しい?」
「ユリス様ってたまにすごく嫌なこと言いますよね」
言葉通り顔を引き攣らせたアロンは、やっとのことで俺を降ろしてくれる。ようやく自由になった俺は仕事中の兄様に右手を差し出した。
「……なんだその手は」
顔を上げた兄様は相変わらず察しが悪い。
「お菓子泥棒捕まえた」
「よかったな」
それだけか? 他にあるだろ。これだから脳筋は。気が利かなくて困る。
「お手柄だから、なんかよこせ」
ブルース兄様が無言でこちらを睨みつけてくる。ティアンが呆れたように「それが目的ですか」とわかったような口を利く。ジャンはなにもかも諦めたような顔で部屋の隅に突っ立っている。
なんだか進展のなさそうな空気に、セドリックが動いた。
「ユリス様。お手柄でございましたね」
「そうだろう」
「ブルース様も大変お喜びでございます」
「うんうん」
兄様はあまり喜んでいるようには見えないけどな。しかし兄様は照れ屋さんだから素直に喜べないのだろう。そうに違いない。
にやにやと兄様の様子を見ていたら、セドリックが何かを差し出してきた。反射的に受け取って、俺は両手を上げた。
「お菓子!」
なんか美味しそうなやつだ。中身はわからないがちょっと高そうな包みで非常によろしいと思う。
ひとり喜んでいるとアロンが「いやそれ。さっき俺がとってきたやつ」と文句を言っている。どうやら彼が入手してきた代物らしい。だがもう俺の物だ。アロンにはあげない。
「もう満足したなら帰れ。俺は忙しいんだ」
「そんな忙しいアピールしてもあげないから」
「いらん」
しっしと犬を追い払うかのような失礼な扱いをしたブルース兄様。お菓子をゲットした俺は上機嫌でアロンを振り返った。
「もうお菓子泥棒しちゃダメだよ」
「……はい」
セドリックに背中を小突かれたアロンが渋々頷く。俺に捕まったことがよほど悔しいらしい。
「料理長が困ってたよ。毎日お菓子がなくなるって」
「……毎日?」
なんだかやる気のなかったアロンが急に声を大きくした。
「毎日なくなっているんですか?」
「そう言ってたよ。料理長」
おまえが毎日お菓子泥棒してるんだろうが。なんでそんなに驚いているのか。しかしアロンはそれは自分ではないと無茶な言い逃れを始める。
「俺はやっても週に一回くらいですよ。毎日なんてとんでもない。それは俺じゃないです」
「週一ではやってるんだ」
なんかさらりと自白したな、こいつ。というか往生際が悪すぎる。毎日でなければ見逃してもらえるとでも思っているのか。なんてクソ野郎だ!
ジト目でアロンを見つめていると部屋の冷たい空気に気がついたらしいアロンが声を大きくする。
「ほんとですって! 確かに俺はたまには余計なことをしますけど」
「たまにではなくない? 結構やってるよ」
むしろアロンが余計なことをしない方が珍しい。だが彼は引かない。
「バレたらちゃんと認めてたでしょ! でも今回は違いますって。マジで俺じゃないです」
眉を顰めたブルース兄様は完全に仕事の手を止めていた。
「おまえ以外にそんなことする奴居ないだろうが」
「そんなこと言われても。信じてくださいよ! 毎日はやってないです! それは俺じゃない」
なんだかアロンにしては必死だな。
いつも悪事がバレても開き直るか飄々とやり過ごすかのどちらかだ。それがこんなにも懸命に否定するのは珍しい。もしかして本当にアロンじゃない?
「とにかく! 俺は毎日はやってないです! そんなに暇じゃないです!」
アロンの剣幕にブルース兄様も戸惑ったようだ。「おまえがそこまで否定するのは珍しいな」と首を捻っている。
もし本当にアロンの仕業でないのなら、お菓子泥棒がもうひとり居ることになってしまう。そんなことってある?
554
お気に入りに追加
3,136
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
とある文官のひとりごと
きりか
BL
貧乏な弱小子爵家出身のノア・マキシム。
アシュリー王国の花形騎士団の文官として、日々頑張っているが、学生の頃からやたらと絡んでくるイケメン部隊長であるアベル・エメを大の苦手というか、天敵認定をしていた。しかし、ある日、父の借金が判明して…。
基本コメディで、少しだけシリアス?
エチシーンところか、チュッどまりで申し訳ございません(土下座)
ムーンライト様でも公開しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした
和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。
そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。
* 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵
* 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
その捕虜は牢屋から離れたくない
さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。
というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
愛する人
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
「ああ、もう限界だ......なんでこんなことに!!」
応接室の隙間から、頭を抱える夫、ルドルフの姿が見えた。リオンの帰りが遅いことを知っていたから気が緩み、屋敷で愚痴を溢してしまったのだろう。
三年前、ルドルフの家からの申し出により、リオンは彼と政略的な婚姻関係を結んだ。けれどルドルフには愛する男性がいたのだ。
『限界』という言葉に悩んだリオンはやがてひとつの決断をする。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる