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仕事に戻るというリッキーを見送って、立ち上がる。ぱたぱたとお尻の土を払って、証拠隠滅を図るが、きれいに土が落ちたのかは自分では確認できなかった。
「ロルフ! お尻汚れてない?」
「あー、まぁ大丈夫じゃないですか?」
「もう! どっちなの!」
大丈夫です、と適当にお答えするロルフの言葉はいまいち信用できない。
仕方がない。諦めよう。もしもお兄様に叱られたら、その時にどうするか考えようと思う。最悪、転んだとでも言っておこう。
「落ちてるお兄さん! どこですかぁ!」
ありったけの大声を出しておくが、成果はない。今日はお仕事忙しいのかもしれない。思えば、落ちてるお兄さんは、いつも死にそうな顔をしていた。きっとへとへとになるまで働いているのだろう。
そうしてお兄さんを諦めたぼくは、ぼけっと空を見上げる。青い空に、白い雲がぷかぷかしている。実に平和である。
このまま平和が続いて、リオラお兄様が破滅回避できればいいな。
「よしっ」
気合を入れて、ロルフを振り返る。お兄様のためにも、のんびりしている暇はない。
「ロルフ! 落ちてるお兄さんを探しにいくよ」
「ですから、騎士棟ですって」
「嘘つきロルフめ! ガストン団長のことじゃないもん!」
「もん……」
「もぉ!」
ぼくのことを馬鹿にするつもりか。「もん」と繰り返すロルフに蹴りを入れといてやる。
まったく動じないロルフは、「よぉし。追いかけっこでもしますか?」と空気の読めない発言をしてくる。人の話はきちんと聞きなさい。
※※※
「っ、ア、アル様。お久しぶり、ですねっ」
「落ちてるお兄さん。お疲れですか?」
その後もひたすら、落ちてるお兄さんを探し続けた。途中でロルフが「あぁ! すみません! ちょっと用事を思い出しましたぁ!」とわざとらしい叫びを残して、どこかへ走り去って行ったが、すぐに戻ってきた。
そうして戻ってきたロルフの後ろには、なぜか息を切らせる落ちてるお兄さんがいた。
肩で大きく息をするお兄さんは、今にも死にそうな顔をしていた。とはいえ、髪の毛が邪魔で、表情はいまいちはっきり見えないのだが。
いつものように、薄手の白シャツ姿のお兄さんは、汗をかいていた。どうやらここまで全力疾走でやって来たらしい。休憩場所の確保のために走ってきたのかな。すごい信念である。もはや休憩に命をかけていると言っても過言ではないだろう。これくらい強い信念があれば、リオラお兄様の恋人候補としてバッチリである。
「落ちてるお兄さん。ぼくはアルっていいます」
「存じております」
ようやく息が整ったらしいお兄さんは、電池切れしたらしい。どさりと地面に倒れて、いつものように行き倒れお兄さんを演じ始める。何度見ても、変な人だな。
「つかれた、マジで。もう仕事やめてぇ」
ぶつぶつ呟くお兄さんの側にしゃがんで、頭をなでなでしておく。ピシッと固まったお兄さんは、それきり動かなくなってしまった。なんてこった。
ずるいずるいと大騒ぎを始めるロルフは、大人げない。
「俺の頭も撫でてください!」
「ロルフはお疲れじゃないから。だめ」
「はぁ!? すごくお疲れですけど!?」
「お疲れの人は、そんな大声出さないでしょ」
「理不尽!」
膝から崩れ落ちるロルフは、顔を覆って本気で悔しそうである。なんて大人げない従者だ。
ロルフから視線を逸らして、落ちてるお兄さんへと集中することにする。
「落ちてるお兄さん! 恋人いますか?」
「突然ですね」
地面の伏せたまま、顔だけを持ち上げたお兄さんは、相変わらず前髪が邪魔でお顔が見えない。
「いませんね。残念ながら。これも全て仕事が忙しすぎるせいですかね」
「ほほう」
なにやら恋人いないことを仕事のせいにしたお兄さんは、悔しそうに拳を握っている。
「落ちてるお兄さん」
「その呼び方、やめません?」
ぼくの話を遮ったお兄さんは、不満を訴えてくる。確かに、落ちてるお兄さん呼ばわりはあんまりかもしれない。
「お兄さんのお名前はなんですか?」
「お、お名前!?」
ぼく、なにか不自然なこと言ったかな。あり得ないくらいに動揺したお兄さんは、ガバリと身を起こす。なぜだか冷や汗たらたらのお兄さんは、考え込むように黙ってしまった。
落ちてるお兄さん呼ばわりは失礼だから、お名前を尋ねただけである。思い返しても、何もおかしなことは訊いていない。
ロルフに助けを求めれば、彼は半眼で落ちてるお兄さんを見つめていた。
やがて顎に手をやったお兄さんは「ええっと」と不思議なくらいに考え込んでしまう。
「もしかして、自分のお名前忘れたの?」
まさかと思い尋ねると、お兄さんがごくりと息を呑む。
「そういうわけでは。そうですね、シャー、いや。そうだな。シャル、シャル! シャルと呼んでください!」
「……もしかして、お名前今考えた?」
「そんなわけ! 私は生まれてからずっとシャルですよ!」
「ふーん?」
疑いの目。
怪しいな、このお兄さん。まぁ、出会い方からして大分おかしかったから、今更ではあるのだが。
「シャルお兄さん」
「はい! アル様」
元気にお返事してくれたシャルお兄さん。もう休憩は終わったのかな?
「ロルフ! お尻汚れてない?」
「あー、まぁ大丈夫じゃないですか?」
「もう! どっちなの!」
大丈夫です、と適当にお答えするロルフの言葉はいまいち信用できない。
仕方がない。諦めよう。もしもお兄様に叱られたら、その時にどうするか考えようと思う。最悪、転んだとでも言っておこう。
「落ちてるお兄さん! どこですかぁ!」
ありったけの大声を出しておくが、成果はない。今日はお仕事忙しいのかもしれない。思えば、落ちてるお兄さんは、いつも死にそうな顔をしていた。きっとへとへとになるまで働いているのだろう。
そうしてお兄さんを諦めたぼくは、ぼけっと空を見上げる。青い空に、白い雲がぷかぷかしている。実に平和である。
このまま平和が続いて、リオラお兄様が破滅回避できればいいな。
「よしっ」
気合を入れて、ロルフを振り返る。お兄様のためにも、のんびりしている暇はない。
「ロルフ! 落ちてるお兄さんを探しにいくよ」
「ですから、騎士棟ですって」
「嘘つきロルフめ! ガストン団長のことじゃないもん!」
「もん……」
「もぉ!」
ぼくのことを馬鹿にするつもりか。「もん」と繰り返すロルフに蹴りを入れといてやる。
まったく動じないロルフは、「よぉし。追いかけっこでもしますか?」と空気の読めない発言をしてくる。人の話はきちんと聞きなさい。
※※※
「っ、ア、アル様。お久しぶり、ですねっ」
「落ちてるお兄さん。お疲れですか?」
その後もひたすら、落ちてるお兄さんを探し続けた。途中でロルフが「あぁ! すみません! ちょっと用事を思い出しましたぁ!」とわざとらしい叫びを残して、どこかへ走り去って行ったが、すぐに戻ってきた。
そうして戻ってきたロルフの後ろには、なぜか息を切らせる落ちてるお兄さんがいた。
肩で大きく息をするお兄さんは、今にも死にそうな顔をしていた。とはいえ、髪の毛が邪魔で、表情はいまいちはっきり見えないのだが。
いつものように、薄手の白シャツ姿のお兄さんは、汗をかいていた。どうやらここまで全力疾走でやって来たらしい。休憩場所の確保のために走ってきたのかな。すごい信念である。もはや休憩に命をかけていると言っても過言ではないだろう。これくらい強い信念があれば、リオラお兄様の恋人候補としてバッチリである。
「落ちてるお兄さん。ぼくはアルっていいます」
「存じております」
ようやく息が整ったらしいお兄さんは、電池切れしたらしい。どさりと地面に倒れて、いつものように行き倒れお兄さんを演じ始める。何度見ても、変な人だな。
「つかれた、マジで。もう仕事やめてぇ」
ぶつぶつ呟くお兄さんの側にしゃがんで、頭をなでなでしておく。ピシッと固まったお兄さんは、それきり動かなくなってしまった。なんてこった。
ずるいずるいと大騒ぎを始めるロルフは、大人げない。
「俺の頭も撫でてください!」
「ロルフはお疲れじゃないから。だめ」
「はぁ!? すごくお疲れですけど!?」
「お疲れの人は、そんな大声出さないでしょ」
「理不尽!」
膝から崩れ落ちるロルフは、顔を覆って本気で悔しそうである。なんて大人げない従者だ。
ロルフから視線を逸らして、落ちてるお兄さんへと集中することにする。
「落ちてるお兄さん! 恋人いますか?」
「突然ですね」
地面の伏せたまま、顔だけを持ち上げたお兄さんは、相変わらず前髪が邪魔でお顔が見えない。
「いませんね。残念ながら。これも全て仕事が忙しすぎるせいですかね」
「ほほう」
なにやら恋人いないことを仕事のせいにしたお兄さんは、悔しそうに拳を握っている。
「落ちてるお兄さん」
「その呼び方、やめません?」
ぼくの話を遮ったお兄さんは、不満を訴えてくる。確かに、落ちてるお兄さん呼ばわりはあんまりかもしれない。
「お兄さんのお名前はなんですか?」
「お、お名前!?」
ぼく、なにか不自然なこと言ったかな。あり得ないくらいに動揺したお兄さんは、ガバリと身を起こす。なぜだか冷や汗たらたらのお兄さんは、考え込むように黙ってしまった。
落ちてるお兄さん呼ばわりは失礼だから、お名前を尋ねただけである。思い返しても、何もおかしなことは訊いていない。
ロルフに助けを求めれば、彼は半眼で落ちてるお兄さんを見つめていた。
やがて顎に手をやったお兄さんは「ええっと」と不思議なくらいに考え込んでしまう。
「もしかして、自分のお名前忘れたの?」
まさかと思い尋ねると、お兄さんがごくりと息を呑む。
「そういうわけでは。そうですね、シャー、いや。そうだな。シャル、シャル! シャルと呼んでください!」
「……もしかして、お名前今考えた?」
「そんなわけ! 私は生まれてからずっとシャルですよ!」
「ふーん?」
疑いの目。
怪しいな、このお兄さん。まぁ、出会い方からして大分おかしかったから、今更ではあるのだが。
「シャルお兄さん」
「はい! アル様」
元気にお返事してくれたシャルお兄さん。もう休憩は終わったのかな?
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