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3 主人公ライアン
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次はライアンの観察に行かないと。
公爵家の騎士団本部は敷地内にある。ロルフを伴って騎士棟を目指すぼく。がんばって歩いていると、ようやく見えてきた。
「ライアンいますか?」
外にある訓練場にて。
なんだかがんばって訓練している騎士のひとりをとっ捕まえて、ライアンの所在を尋ねる。
「こんにちは、アル様」
「こんちは」
ぺこりと頭を下げてご挨拶しておく。汗を拭った騎士さんは、首を伸ばしてきょろきょろする。
「副団長ならさっきそこに居たんですけどね」
「近くに居ますか?」
「そうですね。騎士棟近くにいらっしゃるかと」
「ありがと」
お礼を言って背を向ける。ロルフがついてきていることを確認してから足を進める。
「ロルフ。ちゃんとついてきてね」
「アル様。前見て歩かないと危ないですよ」
「ロルフも。ぼくのことばっかり見ていないで前を見て。転んじゃうよ」
「俺はアル様のことを見ておくのが仕事なので」
そうなのか。
そうして騎士棟周辺をロルフと共にうろうろした。「この徘徊、なにか意味があるんですか」と首を捻っているロルフは、目的を忘れているらしい。今はライアン副団長を見つけるのだ。
「ライアン。ライアンはいませんかぁ!?」
「アル様。先程からこれっぽっちも進んでおりませんが抱っこしましょうか?」
「遠慮する」
五歳児の一歩は小さいのだ。おまけに体力もスピードもない。でも今がんばって歩いているところだから大丈夫。そうしてしばらくうろうろしていると、前方からお目当てのライアンが走ってきた。
「アル様」
慌てたようにぼくの名前を呼ぶライアン。なんでぼくが探しているって気が付いたのだろうか。さすが副団長。感心していると「アル様が大声で呼びまわるからですよ」とロルフがそっと教えてくれた。
「ライアン。元気ですか」
「はい。元気ですよ」
小さく笑ったライアンはかっこいい。さすが主人公である。ちなみにライアンは攻め。幼馴染騎士くんが受けである。
ライアン・サンフォード。二十歳。
騎士団の副団長を任されている強い騎士である。リオラお兄様のそばに長く居た人物で、お兄様はずっとライアンの背中を追いかけていた。リオラお兄様にとって、憧れのお兄さん兼初恋のお相手なのだ。
副団長なだけあって体格がいい。筋肉ばっちりの背の高いライアンの顔を見るのはひと苦労である。赤みの強い髪は強さの象徴みたいだ。
「ライアン。今度はいつリオラお兄様と遊ぶ予定?」
「リオラ様とですか」
変な顔をしたライアン。横にしゃがみ込んだロルフが「ライアン副団長は大人ですから。リオラ様とは遊ばないのでは?」と衝撃の事実を告げてくる。え? 一緒に遊ばないの? じゃあどうやってふたりは仲良くなるの?
静かに目を見開いていると「アル様?」と心配そうにライアンが顔を覗き込んできた。
は! いけない。目的を達成せねば。
「ライアンはリオラお兄様のこと好きですか?」
「はい。お慕いいたしておりますよ」
おぉ。これはあれだ。いい感じだ。どうやらまだ、リオラお兄様による嫌がらせは行われていないらしい。ひと安心である。
「これからもお兄様と仲良くしてね」
「もちろんでございます」
爽やかに笑ったライアンは、マジもんの主人公だった。かっこいい。
※※※
ライアンとリオラお兄様の仲は、今のところ良好である。したがって、このままリオラお兄様が暴走しないよう見張ることにする。
原作小説では、見事結ばれたライアンと幼馴染。しばらくはそのままオルコット公爵家の騎士団で勤務を続ける。だが嫉妬したリオラお兄様が、ライアンの幼馴染相手にえげつない嫌がらせをするのだ。公爵家令息、すなわち私営騎士団の上司という立場を利用して嫌がらせをしまくるのだ。
それに嫌気の差したライアンは、騎士団を辞めてしまう。もちろん幼馴染も一緒に。
そこから何がどうなったのかはわからないが、お兄様は破滅する。たぶん自暴自棄になってしまうのだろう。悪役のリオラお兄様を倒した主人公ふたりは末長く幸せに暮らしましたとさ、というエンドである。お兄様可哀想。
正直言って、原作小説でリオラの破滅エンドはいらなかったと思う。主人公ふたりが騎士団辞めて幸せに暮らすだけでよかった気がする。だがそこは大人の事情というやつだ。ちょうどざまぁ系小説が流行っていた影響である。流行のせいで無意味な破滅をしたお兄様がすごく可哀想。なんとかせねば。
今のところ、オルコット家はごくごく平和である。
「アル様。お勉強もしないとダメですよ」
「だからね、ロルフ。ぼくは今お勉強よりも大事なことをしているの」
「それってもしかして、リオラ様の追っかけのこと言ってます?」
「うんうん」
ぼくは絶賛、リオラお兄様を見張っている最中であった。破滅の原因はリオラお兄様による嫌がらせ行為である。であれば、お兄様を見張って嫌がらせ行為を妨害してやれば全部まるっと解決するのだ。ぼく天才。
視線の先で書類仕事をするリオラお兄様は、なんだか苦悩の表情をしていた。
ぼくはお兄様に見つからないよう、執務室の扉をこっそりちょびっとだけ開けて隙間から室内を覗いている。後ろにはロルフもいる。
「ロルフ。ちょっと静かに。お兄様に気付かれちゃうよ」
「もう気付いておられると思いますがね」
ネガティブな発言をしたロルフ。彼はどうにも後ろ向きな性格で困る。ぼくが何かをする時には、いっつもネガティブ発言をするのだ。
だが今はお兄様だ。廊下にしゃがんだまま視線を室内に戻せば、お兄様がなんだか決心するように前髪を掻き上げた。
「なにをしているのかな、アル」
「は! 気付かれた」
なんてこった。さすがお兄様。気配に敏感だ。
ちょいちょいとぼくを手招きしたお兄様は、苦い顔をしていた。呼ばれるがままに入室して、お兄様の前まで歩いて行く。ロルフも一緒だ。
「アル。用があるならきちんと声をかけること。わかった?」
「はい、お兄様!」
ビシッと手を挙げて頷いておく。
「それで? 私になにか用事かな?」
「いいえ。特にありません」
そうなの? と首を捻ったお兄様は、不思議そうな顔をしていた。ダメだ。納得してもらえていない。
「あのですね、お兄様の観察をしていました」
「どうして?」
「んー? お兄様がなんか大変なことにならないように見てました」
正確には見張りだ。ライアンの幼馴染相手に嫌がらせしないよう見張っているのだ。だがお兄様は「そうか」となにやら感動したように目を見開く。
「私の心配をしてくれたのかい? 優しい子だね」
よくわからんが頷いておく。ありがとうとお礼を言ったお兄様は、お菓子をくれた。
公爵家の騎士団本部は敷地内にある。ロルフを伴って騎士棟を目指すぼく。がんばって歩いていると、ようやく見えてきた。
「ライアンいますか?」
外にある訓練場にて。
なんだかがんばって訓練している騎士のひとりをとっ捕まえて、ライアンの所在を尋ねる。
「こんにちは、アル様」
「こんちは」
ぺこりと頭を下げてご挨拶しておく。汗を拭った騎士さんは、首を伸ばしてきょろきょろする。
「副団長ならさっきそこに居たんですけどね」
「近くに居ますか?」
「そうですね。騎士棟近くにいらっしゃるかと」
「ありがと」
お礼を言って背を向ける。ロルフがついてきていることを確認してから足を進める。
「ロルフ。ちゃんとついてきてね」
「アル様。前見て歩かないと危ないですよ」
「ロルフも。ぼくのことばっかり見ていないで前を見て。転んじゃうよ」
「俺はアル様のことを見ておくのが仕事なので」
そうなのか。
そうして騎士棟周辺をロルフと共にうろうろした。「この徘徊、なにか意味があるんですか」と首を捻っているロルフは、目的を忘れているらしい。今はライアン副団長を見つけるのだ。
「ライアン。ライアンはいませんかぁ!?」
「アル様。先程からこれっぽっちも進んでおりませんが抱っこしましょうか?」
「遠慮する」
五歳児の一歩は小さいのだ。おまけに体力もスピードもない。でも今がんばって歩いているところだから大丈夫。そうしてしばらくうろうろしていると、前方からお目当てのライアンが走ってきた。
「アル様」
慌てたようにぼくの名前を呼ぶライアン。なんでぼくが探しているって気が付いたのだろうか。さすが副団長。感心していると「アル様が大声で呼びまわるからですよ」とロルフがそっと教えてくれた。
「ライアン。元気ですか」
「はい。元気ですよ」
小さく笑ったライアンはかっこいい。さすが主人公である。ちなみにライアンは攻め。幼馴染騎士くんが受けである。
ライアン・サンフォード。二十歳。
騎士団の副団長を任されている強い騎士である。リオラお兄様のそばに長く居た人物で、お兄様はずっとライアンの背中を追いかけていた。リオラお兄様にとって、憧れのお兄さん兼初恋のお相手なのだ。
副団長なだけあって体格がいい。筋肉ばっちりの背の高いライアンの顔を見るのはひと苦労である。赤みの強い髪は強さの象徴みたいだ。
「ライアン。今度はいつリオラお兄様と遊ぶ予定?」
「リオラ様とですか」
変な顔をしたライアン。横にしゃがみ込んだロルフが「ライアン副団長は大人ですから。リオラ様とは遊ばないのでは?」と衝撃の事実を告げてくる。え? 一緒に遊ばないの? じゃあどうやってふたりは仲良くなるの?
静かに目を見開いていると「アル様?」と心配そうにライアンが顔を覗き込んできた。
は! いけない。目的を達成せねば。
「ライアンはリオラお兄様のこと好きですか?」
「はい。お慕いいたしておりますよ」
おぉ。これはあれだ。いい感じだ。どうやらまだ、リオラお兄様による嫌がらせは行われていないらしい。ひと安心である。
「これからもお兄様と仲良くしてね」
「もちろんでございます」
爽やかに笑ったライアンは、マジもんの主人公だった。かっこいい。
※※※
ライアンとリオラお兄様の仲は、今のところ良好である。したがって、このままリオラお兄様が暴走しないよう見張ることにする。
原作小説では、見事結ばれたライアンと幼馴染。しばらくはそのままオルコット公爵家の騎士団で勤務を続ける。だが嫉妬したリオラお兄様が、ライアンの幼馴染相手にえげつない嫌がらせをするのだ。公爵家令息、すなわち私営騎士団の上司という立場を利用して嫌がらせをしまくるのだ。
それに嫌気の差したライアンは、騎士団を辞めてしまう。もちろん幼馴染も一緒に。
そこから何がどうなったのかはわからないが、お兄様は破滅する。たぶん自暴自棄になってしまうのだろう。悪役のリオラお兄様を倒した主人公ふたりは末長く幸せに暮らしましたとさ、というエンドである。お兄様可哀想。
正直言って、原作小説でリオラの破滅エンドはいらなかったと思う。主人公ふたりが騎士団辞めて幸せに暮らすだけでよかった気がする。だがそこは大人の事情というやつだ。ちょうどざまぁ系小説が流行っていた影響である。流行のせいで無意味な破滅をしたお兄様がすごく可哀想。なんとかせねば。
今のところ、オルコット家はごくごく平和である。
「アル様。お勉強もしないとダメですよ」
「だからね、ロルフ。ぼくは今お勉強よりも大事なことをしているの」
「それってもしかして、リオラ様の追っかけのこと言ってます?」
「うんうん」
ぼくは絶賛、リオラお兄様を見張っている最中であった。破滅の原因はリオラお兄様による嫌がらせ行為である。であれば、お兄様を見張って嫌がらせ行為を妨害してやれば全部まるっと解決するのだ。ぼく天才。
視線の先で書類仕事をするリオラお兄様は、なんだか苦悩の表情をしていた。
ぼくはお兄様に見つからないよう、執務室の扉をこっそりちょびっとだけ開けて隙間から室内を覗いている。後ろにはロルフもいる。
「ロルフ。ちょっと静かに。お兄様に気付かれちゃうよ」
「もう気付いておられると思いますがね」
ネガティブな発言をしたロルフ。彼はどうにも後ろ向きな性格で困る。ぼくが何かをする時には、いっつもネガティブ発言をするのだ。
だが今はお兄様だ。廊下にしゃがんだまま視線を室内に戻せば、お兄様がなんだか決心するように前髪を掻き上げた。
「なにをしているのかな、アル」
「は! 気付かれた」
なんてこった。さすがお兄様。気配に敏感だ。
ちょいちょいとぼくを手招きしたお兄様は、苦い顔をしていた。呼ばれるがままに入室して、お兄様の前まで歩いて行く。ロルフも一緒だ。
「アル。用があるならきちんと声をかけること。わかった?」
「はい、お兄様!」
ビシッと手を挙げて頷いておく。
「それで? 私になにか用事かな?」
「いいえ。特にありません」
そうなの? と首を捻ったお兄様は、不思議そうな顔をしていた。ダメだ。納得してもらえていない。
「あのですね、お兄様の観察をしていました」
「どうして?」
「んー? お兄様がなんか大変なことにならないように見てました」
正確には見張りだ。ライアンの幼馴染相手に嫌がらせしないよう見張っているのだ。だがお兄様は「そうか」となにやら感動したように目を見開く。
「私の心配をしてくれたのかい? 優しい子だね」
よくわからんが頷いておく。ありがとうとお礼を言ったお兄様は、お菓子をくれた。
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