COLORFUL_WARS

綺羅星宇宙

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2章・試験と過去

色取り取りの宴と

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「で?この船はドコに向かってるんですかー」 
紅の国のテスト以来、ふて腐れているエースは勝者及び頑張りを見せた者が蒼の国の豪華客船で墨の国へと向かっている。
「墨の国やなんも知らんのかアンタはリューノスケに負けたからってふて腐れてんちゃうぞ」
墨の国のサクラがエースに言い放った。
「……負けた者もチラホラいるけどどういうことだ?」
船に乗っている者は紅のエース、ルージュ、ロキ、キルシュ。
蒼のロメ、純白のオフェリア、クリーム翠のアルテミス紫のエレファスが同乗していた。
「ロキお前試験の時どこいたんだよ」
エースが客船の食べ放題軽食の魚とクリームのサンドイッチを食べながらロキに聞いた。
「それはこの先で解る各国の生徒だっていなかった連中いるだろ?」
ロキは真剣な表情で見えてきた墨の国を見ていた。

 墨の国に辿りついた、港町は栄えており彼方此方で店や交渉人が歩いている。
「流石に凄いわね~流石、“あきない”の国」
ルージュは指を唇に当てて感心したように周りを見た。
「久方ぶりだな、お前達全員帰って来れてて良かったぜ」
紅消鼠の刀のように尖った長髪に深緑のキモノを着流している男性がエース達に近寄ってきた。
その場にいるテスト生全員が何処かしらに“絶対勝てない”と悟れるほどの覇気を放ちながら、だがその覇気は優しげだった。
「当たり前やろ!」
「ボクテン会いたかったよ」
サクラが詰め寄ろうとするとリンドウが男を抱きしめた
「おーよしよし、俺はボクテンってゆーんだ、ま!よろしく頼む!さて、とお前らついてきな!」
親指をグッと塔に向けボクテンは歩き始めた。

 「皆様~お帰りなさいませ~」
八重の塔に入ると女性が白く短いキモノを着てエース達を案内した。
「コレが墨の国の普通なのか?」
エースは小声でリュウノスケに聞いた
「ボク達はテスト最終まで残り試験突破したんだし宴をするに値するってウチの大将が思ったんじゃない?だから至れり尽くせりなんだよ」
リュウノスケはケープを女性に渡しながらエースに言う
「まぁでもあんまり嫌われてないって事なんだよね?良かった~」
まぬけな声はどこかエースのヒリヒリした部分を逆撫でし、大広間へと案内された。
「みんな、御苦労だった」
漆黒の長髪は絹の様であり、肌は白く珠のよう、瞳は紅翠をしておりキリッとしていた。
彼女こそが墨の国魔法学校のトップ、ナデシコである
「積もる話もあるが長旅で疲れただろう?さ、宴だ騒いでくれ」
ニコリと笑うと先ほどの女性達が豪華な食事を持ってきだした。
「お前の剣、抜かねえの?」
運ばれた食事を食べながらエースはリュウノスケに聞く
「あの時に俺が抜かなかったのまだ根に持ってるの~?“その内いやでも”解るから安心しなって」
リュウノスケは水飴を上から垂らし食べながらエースに言い放った。

 宴も始まり落ち着き始めてから撫子が口を開いた。
「さて、もうここにいない子達も聞かされてると思うがテストを受けきった君達に仕事を頼みたい」
明らかに1人で食べる量では無かった食事を平らげ撫子はエース達を見た。
「大陸で問題になってるサーカスだろ?」
ロキが真面目に口を開いた。
「そうだ、何人かは知ってるのかもしれないなパレット大陸で各政府機関に攻撃をする輩がいてな、サーカスと名乗って各地を転々としているそしてソレが何故この様に問題になってるか言うと」
「政府機関に潜伏し機密事項を盗もうとしているから」
クリームがペロリと茶菓子を食べ撫子を見た。
「そうだ、今回のテストを受けた者全員に参加して貰う勿論むこうは殺すつもり来る命は各自守って貰う降りるなら各々の国へ戻り大将に相談してくれ」
墨国の戦女神、噂は各地でも広まっている、愛刀を振るい戦場を翔け勝利へと導く者。
「すげー………」
ポカーンとしていた余所の国の男性達にサクラが捲し立てるように話す。
「撫子様はなー!墨国でも有名な家の出なんやぞ!優しくて強くてなぁ愛刀でもあるーーーー」
「ふふっサクラありがとう」
まだ話してる最中のサクラを止め撫子は笑顔を振りまいた。
「リュウノスケ、サクラ、リンドウ、そしてフジとキクスケ……」
リュウノスケ達は駈け寄り空から出てきたのはシノビと呼ばれる者であった、赤銅色の髪の毛、浅黄のマフラーで目からしたを隠している、腰と腕には暗器がびっしりとあり腰には短刀を携えている男
「こいつがフジ」
リュウノスケが紹介するもフジは無反応で撫子に擦り寄った。
藤納戸の髪は撫子と同じくらいとはいかないがサラサラとしており口元には畳んだ扇子を当てている。
「こっちが変わった格好かもしれないけどキクスケ仲良くね~」
2人の紹介が終えるとリュウノスケ達は楽しそうに撫子と話していた。

ここにいるメンバーが決意を固めようとする、船に乗るまで故郷に帰るまで。
エースはこの宴が終わらなければ良いと思っていた
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