COLORFUL_WARS

綺羅星宇宙

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2章・試験と過去

森の篭でうちとける

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「はぁはぁ……ロキ、そろそろ見つかりそうか?」
エースが獣道の草木を斬り歩きながらロキに聞く。
「もう少しっ……よし!あった!」
ロキは小さな小屋を見つけエースに指さした。
「はぁ……野宿は屋根が手に入ったありがとうロキ」
エースは力の抜けた溜息をしロキと共に小屋へ入った。
  
 比較的に綺麗でベッドも二つある、戸棚には保存食がいくらかあり2人は明かりをつけ食事の準備、ベッドの布団を清潔にするために呪文を唱えた。
「レイキーキイレーセーツ、アーレ!」
エースが呪文が書かれた小さなノートを見ながら唱えると布団や枕はエースのエムブレム、心臓のマークと火花の魔方陣に吸い込まれていった。
「お前の魔方陣、心臓と火花なんだな」
ロキはランプをつけ別に持ってきた缶詰を暖め始めた。
「魔方陣は1人に1つその人にあったエムブレム、ロキお前のはなんなんだよ」
エースは厚い上着を脱ぎながらロキに聞く。
「オレは、これだ」
ロキは小屋全体の掃除をするために魔方陣をだした。
牝馬と両手のエムブレムをしており左手は女性、右手は男性の手をしていた。
「ロキらしい魔方陣だな」エースは飲み物を飲みながらロキに言う。
「……こんな機会ないから……」
ロキはポソリと話し始めた。
「なんだよ」
エースはどこか不思議そうに眉をひそめた。
「オレの過去」
そして2人しかいない小屋は魔法で綺麗にされながら2人はうち解ける、うち蕩ける





 「坊主お前独りか?」痩せ細った少年は毛布に包まり微かな声を聞いた。
産まれたときから親の顔は見たことなく時々投げつけられるパンや囓ったあとのある菓子類、命がけの盗みで食いつないでいる日々、少年はそんな世界しかしらない。
「安心しろお前を別世界へ連れに来た」男はしゃがみ込み少年を毛布から引っ張り出した。
赤ワインの様な髪、赤黒い帽子、ブドウ色のスーツの上は色のないスラム街には目立ちすぎるコチニール色のコートを着ていた。
「このダガー、僕の宝物」
少年はダガーを抱きしめ乱れた髪の毛を揺らした。
「安心しろって俺達はなにも盗らない」男はくしゃりと少年の頭を撫で魔道車に少年と共に乗り込んだ。

 「自己紹介まだだったなオレはルチアーノだ」
へへん!と胸を張り自己紹介をした男。
「私はキャルベットと申しますルチアーノ様や皆様のお世話係よろしくお願い致しますね」
ゴージャスな巻き髪をしたメイド服姿の女性は少年に微笑みかけた。
「よし!着いたな!キャルベット!コイツ風呂に入れてやってくれ!」
ルチアーノは少年をポイッとキャルベットに投げ忙しそうに屋敷に入った。
「ふふ、立派でしょ?ルチアーノ様の本邸、さぁお身体綺麗にしてあげますね」
言われるがまま少年は人生で初めて風呂という物に入った。
長年の汚れをキャルベットは一生懸命丁寧に洗っており長時間掛けて少年は清潔になった。
「さぁ坊主!今日からお前はルチアーノファミリーの一員だ!」
目の前には大勢の大人達と見たこともない豪勢なご馳走が。
「坊主、お前名前はあんのか?」
ルチアーノはメイドを膝に乗せワイングラスを揺らしながら少年に聞いた。
「名前?」少年は顔を傾け困った表情になった。
「無いのか今日から御前はロキだ!解ったな?ロキ」
ニシシと笑いながらルチアーノはロキの頭を撫でた。
「楽しかった」
ロキは自分に与えられた部屋の大きなベッドの布団に包まっているスラム街のような毛布ではない。
「今日からロキ様はルチアーノ様の教え子です毎日おふろも入れます美味しい物も召し上がれます」
キャルベットはロキが包まっていた毛布を洗濯し再びロキの元に持ってきた。
「それ……!」
「気分を害されましたら処分致します申し訳ござ」
キャルベットの言葉をよそにロキは毛布を手に取った。
「大好きなんだこの毛布……」
「左様でございますか、では」
キャルベットは再び毛布をロキに掛け直した。


「ロキ!お前に任務だ!」
ルチアーノはある程度背も伸び、戦闘技術と潜入技術を叩き込んでいるロキの部屋に勝手に入り楽しそうに叫んだ
「……すぐ行かなきゃダメなのか?」
ロキはヤレヤレと魔法筆を置きメイド服が開けて露わな肌を出しているキャルベットを隠すようにルチアーノの見た。
「おいおいメイドに“目印”着けようってのか?オレみたいになってきたな」
ガハハと笑いながらルチアーノはロキをからかう。
「私の身も心もロキ様の物ですわ」
開けた肌には豊満な胸の間にカードと鍵穴の魔法印が描かれている途中だった、キャルベットは慣れた手つきでメイド服を着直し小さな背もたれを両手で持ち足を少し広げながら座っていたが服を着直し背もたれを後ろに戻し座り直した。
「キャルベットはオレ専用メイドだろ?ルチアーノみたいに何人もいやしねーよ、んで仕事ってのは?」
ロキはキャルベットにもたれ掛かりながらルチアーノに聞く。
「おう!そうだった!潜入だ、ガンヤードファミリーの第三別荘で今度華やかなパーティーがあるんだがロキ、お前ソコに潜入しろ、女装で、んで地下になにか隠してあるみたいなんだソレ探ってこい」
とだけ言うとルチアーノは紙をロキに渡し部屋を出て行った。
「ロキ坊ちゃまお仕事ですご準備致しますね」
キャルベットはロキを離そうとするがロキがキャルベットの両胸を掴み動こうとしない。
「仕事はあと4時間後だまだ魔法印を書き終えてないキャルベットはオレ専用になるのが嫌なのか?」
ロキはムスッとしながらキャルベットに言う年相応の子供が駄々をこねるように。
「いいえ、ロキ坊ちゃま私キャルベットはもう魔法印などなくとも全てロキ坊ちゃまのモノですわまだお時間がございましたら遊びましょう」
キャルベットはロキの手を離さずにボタンを外していく
シュルリと音を立てリボンを外す、その音は広い部屋に艶っぽく響く。
「どうせ仕事帰りは夜中だ夜中だろうと“遊ぶ”からな」
ロキは露わになったキャルベットの肌に魔法印を描いてゆく、本来マフィアが自分専用の“人”に魔法印を書くのは
1、自分以外に秘密をバラさないようにするため
2、自分専用の召使いにするため
が殆どでありロキもまたキャルベットに同じ理由で魔法印を書こうとしていた、キャルベット自身は魔法印など無くともロキに骨抜き状態なのだ。
あらゆる“遊び”で遊ばれまた本人もこの上ない幸福感に包まれながら終始ロキの遊びとして片時も離れず
仕事とならば仕事に必要な準備をする。
「あぁ……ロキ坊ちゃま私は幸せですマフィアのメイドでも私ほど大事にされてるメイドはおりません」
無事に魔法印が書き終えられロキが同じ魔法印を右掌に描きキャルベットに向ける。
「オレ、ロキはキャルベットを専用のメイド及び召使い及び玩具として永遠に手放さず如何なる理由があろうと永久にキャルベットの持ち主となる!」
そう叫ぶと互いの魔法印が光を放ち消え入った、契約内容を互いが理解し、納得の上であれば魔法印は消え契約完了となる。
失敗すれば契約内容を言った者は全身から魔力が抜け1日から1週間ほど魔法が使えなくなってしまう。
「ん……これでロキ坊ちゃまの……ロキ様専用……」
キャルベットは力が抜け、床に倒れ込み絶頂に達したかのような顔で天を仰いでいる。
「まだ“遊んでない”のによー“遊び”の時はもっと……まぁ良いか、キャルベット」
床に倒れ込んだキャルベットをベッドに凭れさせ魔法印を翳す。
「ロキ坊ちゃま?コレは……」
ロキの右掌とキャルベットの魔法印が共鳴してゆく
「キャルベットにプレゼントだキャルベットはある程度戦えるが不意を突かれた時に必ずお前を護ってくれる」
そう言ってロキはキャルベットの魔法印に小さな魔法石の欠片をいれた。
「オレへの気持ちで魔法石は大きくなってより強力になるオレを愛せ、求めろ、依存しろもっとだ良いな?」
ロキは真っ直ぐキャルベットを見つめ深い口づけをし仕事に出て行った。



 「ガンヤード様のパーティーに呼ばれたラブです」
猫なで声で女装したロキはドレスを身にまといガンヤードファミリーの一アジトの見取り図を書き出していった
大広間ではワイワイと騒いでおり大広間のある1階以外は休憩所として解放している部屋に入っていく者以外“外は”静かである。
「ねぇ貴男も何処かに飼われてるの?」
ロキが気配も無く後ろを盗られ振り返るとベビー・ピンクの髪、唇はローズ色の口紅を塗っている同い年ぐらいの少女だった。
「………ルチアーノファミリーだアンタは?」
ロキは胸元に隠し持ってる魔剣から手を離さずに聞く。
「アタシはスパイ組織、名前は知らないの地下に仲間がいるみたいだから助けに来たの」
勝負しなは年齢とは釣り合わない発育をした胸から短い鞭を出した鞭としては短く馬に使うような長さだがヒールを履いていなければ扱うのが難しいのだろう。
「んー後ろに6人、前に2人人が来てるから隠ましょっ」
少女はロキの手を取り近くの解放された部屋に引き釣り混んだ。
少女は慣れた手つきで鍵を閉めドアに口づけをした、すると扉は外から姿を消しガンヤード邸から隔離された。
「オレも地下に何が隠されてるか調べなきゃならないんだ協力といこうぜ」
ロキはドレスを息苦しかったせいか緩め着崩した。
「……貴男、女装すごく上手だからアタシが仕上げしてあげる」
そう言うと少女は口紅を塗りロキに深く口づけた。
長い口づけが終わるとロキは誰が観ても見破れないほど“女の子”になっていた。
「……メルティー・リップローズの一員だろアンタ」
ロキは少女こ顔を離して唇すれすれで喋る。
「なーんだ知ってるんだスパイ組織の、ね流石マフィアは専用の女の子だけじゃ物足りないんだ」
少女は立ち上がり子供2人には大きすぎるベッドにダイブした。
「メイドとは違ったなだがな、オレはオレ専用のメイドに教育していくのが楽しいんだよ」
ロキもベッドにダイブに部屋にあった飲み物をがぶ飲みした。
「オレは遊ぶ、でもメイドは遊ばせない」
「ある意味そのメイドさんも幸せモンだ」
少女はスッと立ちあがりロキに手を出した
「行こうそろそろ」
「あぁ」
ロキは少女の手を取りおきあがると同時に胸を掴んだ
「コレ天然?」
「天然よ失礼ね」
2人は初めて笑い合い地下へと向かった。
 地下には女性が何人も軟禁されておりガンヤードファミリーは女性を使って女性しか契約できない魔物との契約を強制的に結ばせ、魔物の毛皮や爪などを密輸していたのだった、少女は無事にスパイ仲間を助けだしロキに手を振った。
「アンタは名前は?」ロキは少女に不思議そうに聞く。
「言ったでしょ名前はないのまだ貰えてない」
少女は女性をおぶさりながら投げキッスをし帰る準備をしていた。
「アンタの唇すごく魅力的だぜもっと自信もてよ!」
「……ありがとう」
少女は年相応の微笑みを見せ、魔方陣に飛び込んだ。




 「なるほどなー密輸か」ルチアーノには報告をしにロキはルチアーノ邸に戻ってきた。
「本人には会わずにやってきたぜコレ見取り図」
「ありがとうな明日は1日休みだ、キャルベットも休ませてやれよ」
ニヤニヤとしながらルチアーノはロキに報酬金と女性用の下着をロキに手渡した。
「……これルチアーノの趣味だろ」
「どうせ今から“遊ぶ”んだろ着けとけよ」
そう言うとルチアーノは奥から来た短い丈のメイド服を着させたメイドと遊び始めロキは空気を読むように部屋を出た。
「ロキ坊ちゃまお帰りなさいませ」
私室には沸かしてある風呂に食事が用意されていた。
「ただいまーこれルチアーノから一応着けておいて」
ルチアーノから貰った下着をキャルベットに手渡した
「まぁ……ドロシーもこの前着けておりましたルチアーノ様のご趣味にピッタリ……!」
フフッと笑いながらキャルベットはぴらぴらと広げた
「キャルベットって元々ルチアーノのメイドだったよなルチアーノなんか激しそうー」
ロキは少し悔しい思いを胸にキャルベットを見た
「フフフッ激しさの種類が違います私はロキ様とのお遊びがとても愉しいです」
その言葉を聞くとロキは風呂に入った。
 「さぁロキ様っ」
風呂に入り食事を済ませ広いベッドにロキは座る。
「今日はどうされますか?診察、尋問、罠解除、乗馬それとも……」
キャルベットがゆっくりとロキに舌を攻める。
「乗馬」
「かしこまりました」
そう言うとキャルベットはメイド服のまま器用に下だけ外しロキに跨がった。
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