秋良のシェアハウス。(ワケあり)

日向 ずい

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阿久津ルート(主に秋良目線。)

...何で貴方が...??(阿久津目線。)

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 俺は、目を覚ますと...ある一室に閉じ込められていた...。
 初めは、意識が朦朧(もうろう)としていたが... 次第にハッキリしてくると...俺は、目を見張った...。
 だって、目の前にあったのは...男の人のプライベートな写真が...壁一面...いや、部屋一面に張り巡らされていたのだから...。
 さらに...俺と...秋良の...キスの写真が...しかも...どう考えても...これは......秋良の部屋で撮られたものだった...。
 でも、どうしてこんな...普通...有り得ないだろ...だって、仮に秋良がこれをここに貼ったとしても...公共の場で、キスすること自体怒るのに...こんな誰でも見れるような所に貼るか...??(汗)
 ...じゃあ、一体誰が...こんな悪趣味な...。そんなことを考えていると背後から声が聞こえた...。
 「ん??...あー、分かってるよ...うん、ちゃんとやってる。...えっ...あー、はいはい...今、アジトに連れてきてでもまだ眠ってると思うけど...??...分かってるって...ちゃんと別れるように言うから...で、これが上手く行けば、あの子は、貰ってもいいんだろ???...おう、分かった。...じゃあ、終わり次第連絡入れるわ。(笑)」
 ...この声...顔を見なくてもわかる......かなめさんだ...でも、どうしてかなめさんが...かなめさんは、最近大学に顔を出してないんじゃ...。
 こんなことを考えていると、かなめさんと思われる男が俺に話しかけてきた...。
「...おーい、りゅーちゃん??...おい、起きろや...狸寝入りなんて...舐めた真似したら...まじで、今すぐに首絞めて殺してやるから...。(怒)」
と言ったかなめさん?は、次の瞬間床に倒れていた俺の髪の毛を乱暴に引っ掴んだと思ったら上に持ち上げて、自分の方を向かせた。
 俺は、怖かったが、恐る恐る目を開けた...すると...やはり予想は...的中してしまった...目の前には、いつも明るく話しかけてくれる...かなめさんの姿は、どこにもなく...鬼のような形相をした...俺の知らない...かなめさんがいた。
 そんな俺にかなめさんは
「...なぁ、りゅーちゃん...俺が、どうしてここにいるのか...訳が分からないって顔だな...。...俺は、優しいからな...教えてやるよ...お前は...俺の女を取ったんだ...だから、ちょっと痛い目見てもらいたいって思ったのと、俺と同じ気持ちを味わって欲しいって思ったから...俺を襲った狩人に協力したってわけ...。(笑)」
 そう言ったかなめさんは、気味の悪い笑みを浮かべてじっと俺を見つめている...。だが、俺は...かなめさんの彼女さんをとった覚えはない...だって、俺には、後にも先にも秋良しかいないのだから...。何も言わない俺にかなめさんは、さらに続けた。
「...それで...お前に取り引きを持ちかけるんだが...お前...今すぐにあの秋良とかいう男と別れろ...。...さもないと、お前もあいつも狩人に食わせるから...言っとくけど、これは脅しじゃないぜ...忠告だ...あいつらは、悪魔よりも恐ろしい存在だ...現に俺は、あいつらに殺されかけた...ほら、証拠にこの腕にまいた包帯に滲む血でわかるだろ...??...と言うことだから...今すぐ別れるように...あと、一応俺も狩人側の人間だから、お前らがこの先も付き合い続けるのであれば、危害を加えることも頭に入れとけよ...?(怒)」
 こういうと掴んでいた俺の髪の毛を離し、俺の頭は、力なく地面に落ちた。
 俺は、気になっていたことを恐る恐る聞いた。
「...あの、かなめさん...あそこに貼ってある写真って...一体誰が...『...あー、あれはな...いつだったかな...そうそう1か月前ぐらいにお前の家にお邪魔した時が、あっただろう...??...その時にちょーっと部屋に細工をな...(笑)』。」
俺が言い終わる前にニヤニヤと笑いながらかなめさんが答えた...俺は、目を見開いて
「...かなめさんは、そんなことする人じゃないと信じていたのに...他人のプライベートな写真を撮るなんて...趣味が悪っ...!??」
俺が、かなめさんを、地面に倒れた状態で睨みつけて訴えると、かなめさんが俺の腹を勢いよくけってきた...そして痛みに体を丸めた俺に...
「...うるせぇーな...てめぇーのそういう所...本当にうざい...まじで...先輩誰に対しても...俺って正義感の塊です~!!みたい...みんな大学で...お前のそういう所気に食わないって言ってたぞ...そんなことにも気づいてなかったとか...まじでクズ以下だな...(笑)...この世の厳しさ...全部俺が教えてやる...(笑)」
こういったかなめさんは、俺の腹...頭...足...腕...体全部を殴ったり...蹴ったり...踏みつけたり...ナイフで...切りつけられたり...俺は、あまりの激痛で...ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべるかなめさんを最後に、意識を失った...。
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