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榛名ルート(主に秋良目線。)
榛名さんの過去...
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榛名さんに怒られてから数日がたったある日、今日は、大学の講義が午前中までしかないということもあり、たまには、シェアハウスでお昼ご飯を食べるのもいいかもしれないと思い、友達の誘いを断って帰路についた。
家に帰ると、玄関で加来さんが出迎えてくれた。
「おかえり...なんか最近、青波と初めてあった時よりも、距離ができた気がするんだけど...何かあった??」
と言って俺に心配そうな顔を向けてきた。
俺は、この間の榛名さんのお母さんの話を思い出し...
「...はい...実は...。」
と言ってこの間の出来事を加来さんに話した。
すると加来さんは、一瞬悩んだ表情をしたが、すぐにいつもの優しい表情に戻り
「...お昼は...まだだったらちょっと外に食べに行かないかな...??...その...青波のこと...過去のこと...お話したいなーって...。(笑)」
と言って笑いかけてきたので、俺は、即答で
「はい、是非...!」
と言って俺たちは、外にランチをしに行くことに。
「お待たせ致しました!タラコパスタと野菜のスープのセットでございます!ごゆっくりどうぞ~!!」
こう言ってお店の定員さんは、去っていった...今、俺と加来さんは、最近人気のある洋風のお店に来ている。どうやら、加来さんは、パスタが好きなようで俺も麺類が好きなこともあり、ナポリタンのセットに決めてから15分ぐらいずっとどのパスタにしようか...一生懸命に考えていたみたいで、目の前で悩んでいる加来さんは、いつもの大人の余裕はなく、玩具をひとつだけ買ってあげると言われて悩む子供のように見えて、なんだか面白かった...(笑)
とまぁ、無事に料理は、来たんだけどね...(笑)
そんな事を頭で考えていると加来さんが
「...さぁ、冷める前に食べよう!(笑)頂きます!!!」
と言って先にパスタを食べ始めたので俺も、冷めないうちにと思い、パスタを口に運んだ。
パスタを一口食べ、顔を綻ばせた加来さんは、俺に向き直ると思い出したように話し出した。
「...あっ、そうそう、さっき言ってた青波の過去についてなんだけど...母が死んだことを、自分のせいだと言っているのは...あいつは...昔、虐待を受けていたんだ...。...俺と青波は、同じ家で育った。俺は、一人っ子だったからという事と、俺と青波は、友人だったこともあって青波の母が亡くなった時に 行き場のない青波と一緒に暮らしていいと俺の両親が言ったことから俺たちは、家族同然で育ったんだ...でも、俺の家に来た青波の体には、沢山の痛々しいあざがあった...。そう...若くして自分の最愛の人を失った事により、気が狂ってしまった実の父親から...母が亡くなったのは、青波のせいだと...青波が、踊りなんてしていたからだと...父親は、言ったんだそうだ...あの頃の青波は、本当に踊るのが大好きで、よく俺に見せてくれた(笑)ほんとに上手くて...。でも、あの時の青波は、まだ10歳で、父親の言ったことを鵜呑(うの)みにしてしまい、その日を境に...踊ることをやめてしまった...。...更に、学校の同級生も小学生だったこともあって、青波に親がいないことを馬鹿にした...だけど、高校生になった時に青波は、自分には、やっぱりダンスが無いと生きていけないと知り...踊った動画をネットに上げたんだ...そしたら...瞬く間に人気が出て...その日から、いつものように学校に行くと、高校で自分の事を、いじって遊んでいたヤツらに...今度、遊びに行こうぜ!と誘われるようになったんだと...それから...あいつは、人を信じることに恐怖を覚え...今のような性格になってしまったんだと思う...。」
と言っておもむろにパスタを口に運んでは、また顔を綻ばせた。
そんな事には、気づいていない俺は
「...加来さん...榛名さんについて教えて下さりありがとうございました...。」
と言って、自らの心の中である決意をした...。
加来さんとランチに行った日の夕方...俺は、例の空き地に来ていた。
榛名さんが、嫌だと言っていた...あの曲を携帯で流して、ダンスの練習を始めた...。俺は、この時...榛名さんが踊りを辞めようと...お母さんの死を自分のせいだと考えた...この苦い曲を...俺の力で...俺が大学受験の時に元気をもらったように...今度は...俺が榛名さんを助ける番だ...絶対にあの頃の榛名さんを取り戻してみせる...。という決意のために必死にダンスの練習に励んでいた...。
家に帰ると、玄関で加来さんが出迎えてくれた。
「おかえり...なんか最近、青波と初めてあった時よりも、距離ができた気がするんだけど...何かあった??」
と言って俺に心配そうな顔を向けてきた。
俺は、この間の榛名さんのお母さんの話を思い出し...
「...はい...実は...。」
と言ってこの間の出来事を加来さんに話した。
すると加来さんは、一瞬悩んだ表情をしたが、すぐにいつもの優しい表情に戻り
「...お昼は...まだだったらちょっと外に食べに行かないかな...??...その...青波のこと...過去のこと...お話したいなーって...。(笑)」
と言って笑いかけてきたので、俺は、即答で
「はい、是非...!」
と言って俺たちは、外にランチをしに行くことに。
「お待たせ致しました!タラコパスタと野菜のスープのセットでございます!ごゆっくりどうぞ~!!」
こう言ってお店の定員さんは、去っていった...今、俺と加来さんは、最近人気のある洋風のお店に来ている。どうやら、加来さんは、パスタが好きなようで俺も麺類が好きなこともあり、ナポリタンのセットに決めてから15分ぐらいずっとどのパスタにしようか...一生懸命に考えていたみたいで、目の前で悩んでいる加来さんは、いつもの大人の余裕はなく、玩具をひとつだけ買ってあげると言われて悩む子供のように見えて、なんだか面白かった...(笑)
とまぁ、無事に料理は、来たんだけどね...(笑)
そんな事を頭で考えていると加来さんが
「...さぁ、冷める前に食べよう!(笑)頂きます!!!」
と言って先にパスタを食べ始めたので俺も、冷めないうちにと思い、パスタを口に運んだ。
パスタを一口食べ、顔を綻ばせた加来さんは、俺に向き直ると思い出したように話し出した。
「...あっ、そうそう、さっき言ってた青波の過去についてなんだけど...母が死んだことを、自分のせいだと言っているのは...あいつは...昔、虐待を受けていたんだ...。...俺と青波は、同じ家で育った。俺は、一人っ子だったからという事と、俺と青波は、友人だったこともあって青波の母が亡くなった時に 行き場のない青波と一緒に暮らしていいと俺の両親が言ったことから俺たちは、家族同然で育ったんだ...でも、俺の家に来た青波の体には、沢山の痛々しいあざがあった...。そう...若くして自分の最愛の人を失った事により、気が狂ってしまった実の父親から...母が亡くなったのは、青波のせいだと...青波が、踊りなんてしていたからだと...父親は、言ったんだそうだ...あの頃の青波は、本当に踊るのが大好きで、よく俺に見せてくれた(笑)ほんとに上手くて...。でも、あの時の青波は、まだ10歳で、父親の言ったことを鵜呑(うの)みにしてしまい、その日を境に...踊ることをやめてしまった...。...更に、学校の同級生も小学生だったこともあって、青波に親がいないことを馬鹿にした...だけど、高校生になった時に青波は、自分には、やっぱりダンスが無いと生きていけないと知り...踊った動画をネットに上げたんだ...そしたら...瞬く間に人気が出て...その日から、いつものように学校に行くと、高校で自分の事を、いじって遊んでいたヤツらに...今度、遊びに行こうぜ!と誘われるようになったんだと...それから...あいつは、人を信じることに恐怖を覚え...今のような性格になってしまったんだと思う...。」
と言っておもむろにパスタを口に運んでは、また顔を綻ばせた。
そんな事には、気づいていない俺は
「...加来さん...榛名さんについて教えて下さりありがとうございました...。」
と言って、自らの心の中である決意をした...。
加来さんとランチに行った日の夕方...俺は、例の空き地に来ていた。
榛名さんが、嫌だと言っていた...あの曲を携帯で流して、ダンスの練習を始めた...。俺は、この時...榛名さんが踊りを辞めようと...お母さんの死を自分のせいだと考えた...この苦い曲を...俺の力で...俺が大学受験の時に元気をもらったように...今度は...俺が榛名さんを助ける番だ...絶対にあの頃の榛名さんを取り戻してみせる...。という決意のために必死にダンスの練習に励んでいた...。
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