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第1章 「出来損ないの私。」
私の...父親
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母と姉が乗った馬車を、自室の窓から見えなくなるまで見つめていると
「コンコンッ。」
と突然部屋のドアがノックされる音がして...エピーヌは、咄嗟に身がまえた...何故なら...。...エピーヌは、深呼吸をひとつすると
「...はい...どうぞ...。」
と言って手をぐっと握り、拳を作った。
「...入るぞ。」
とひと言いって、部屋に入ってきたのは...エピーヌの父親であるジャルースだった...。
ジャルースは、エピーヌの部屋に入るなり
「...エピーヌ!...お前また、ヴァニーユのものを勝手に盗んだんだってな...。ほんとに...お前という奴は...そんな奴には、罰を与えないとな...(笑)」
と言ってニヤッと気色の悪い笑みを浮かべて一歩ずつエピーヌに近づいて来た...。
エピーヌは、そんなジャルースを見ると顔から血の気が引き...真っ青な顔をして
「...すみません...ジャルース父様...どうか...お許し下さい...。(汗)」
と言って必死に頭を下げた。
そんなエピーヌにジャルースは、ゆっくりと距離をつめながら
「...ふん...エピーヌ...お前は、いつもそうだ...。面倒事ばかり起こしやがって...この出来損ないが!!!(怒)」
こういったジャルースは、自分の持っていた杖で頭を下げた状態のエピーヌの背中を思いっきり、殴りつけた。
「...うっ!?...ぐはっ...はぁ...はぁ...。」
その瞬間...エピーヌは、呻(うめ)き声を上げ、衝撃に耐えきれず膝をつき、力なく地面に倒れてしまった...。
そんなエピーヌの様子が気に食わなかったのか、ジャルースは、床に倒れたエピーヌに更に罵声(ばせい)を浴びせた。
「...誰が床に寝ろと言った!!(怒)...あっ!!そうだ、いい事を思いついたぞ...(笑)」
と言ったジャルースは、エピーヌを見つめて何かを思いついたようにニヤニヤとしながら自分の胸ポケットを漁りだした...。
そんなジャルースにエピーヌは
「...申し...訳...ございません...。今...立ち上がりますので...。」
と言って痛みに顔を歪めながら立ち上がろうと体を起こした瞬間...ジャルースは、エピーヌの背中に護身用のナイフを突き立てた。
「...うっ...いっ...痛い...。ジャルース父様...やめて...ください...。」
と言ってジャルースに必死に対抗した...。だが、ジャルースは、そんなエピーヌの事は、知らないというふうにナイフを何度も何度もエピーヌの背中に突き立てると何かを彫り出した...。
「...誰がやめるか...!!エピーヌは、このくらいのことをしたのが、分かっとらんのか!!もう一生このような事がないように、印を刻んどいてやるだけだ!!(笑)ありがたく思えよ!!(笑)」
と言って、苦痛で意識が遠のいていくエピーヌをよそに、ジャルースは、もくもくと不敵な笑みを浮かべ...ナイフを何度も何度もエピーヌの背中に突き立てては、何かを彫り続けるのだった...。
「...うっ...(もうイヤだ...いっそ殺してくれた方がマシだわ...お願い私を...)。」
激痛にもう声が出せなくなったエピーヌは、そのまま意識を失った...。
そんなエピーヌにジャルースは
「...ん?...エピーヌ...?まったく、父がおる前だというのに、気を失うとは...やはりお前は...出来損ないだな...。いっその事...このまま死んでくれても構わんくらいだわい...。」
ジャルースは、エピーヌの真っ赤に染まった背中を見て、冷ややかな目で言い放ち、エピーヌの部屋を後にした。
バタンッと扉の閉まる音と共に...エピーヌの部屋からは、深く悲しい血の香りが漂っていた。
「コンコンッ。」
と突然部屋のドアがノックされる音がして...エピーヌは、咄嗟に身がまえた...何故なら...。...エピーヌは、深呼吸をひとつすると
「...はい...どうぞ...。」
と言って手をぐっと握り、拳を作った。
「...入るぞ。」
とひと言いって、部屋に入ってきたのは...エピーヌの父親であるジャルースだった...。
ジャルースは、エピーヌの部屋に入るなり
「...エピーヌ!...お前また、ヴァニーユのものを勝手に盗んだんだってな...。ほんとに...お前という奴は...そんな奴には、罰を与えないとな...(笑)」
と言ってニヤッと気色の悪い笑みを浮かべて一歩ずつエピーヌに近づいて来た...。
エピーヌは、そんなジャルースを見ると顔から血の気が引き...真っ青な顔をして
「...すみません...ジャルース父様...どうか...お許し下さい...。(汗)」
と言って必死に頭を下げた。
そんなエピーヌにジャルースは、ゆっくりと距離をつめながら
「...ふん...エピーヌ...お前は、いつもそうだ...。面倒事ばかり起こしやがって...この出来損ないが!!!(怒)」
こういったジャルースは、自分の持っていた杖で頭を下げた状態のエピーヌの背中を思いっきり、殴りつけた。
「...うっ!?...ぐはっ...はぁ...はぁ...。」
その瞬間...エピーヌは、呻(うめ)き声を上げ、衝撃に耐えきれず膝をつき、力なく地面に倒れてしまった...。
そんなエピーヌの様子が気に食わなかったのか、ジャルースは、床に倒れたエピーヌに更に罵声(ばせい)を浴びせた。
「...誰が床に寝ろと言った!!(怒)...あっ!!そうだ、いい事を思いついたぞ...(笑)」
と言ったジャルースは、エピーヌを見つめて何かを思いついたようにニヤニヤとしながら自分の胸ポケットを漁りだした...。
そんなジャルースにエピーヌは
「...申し...訳...ございません...。今...立ち上がりますので...。」
と言って痛みに顔を歪めながら立ち上がろうと体を起こした瞬間...ジャルースは、エピーヌの背中に護身用のナイフを突き立てた。
「...うっ...いっ...痛い...。ジャルース父様...やめて...ください...。」
と言ってジャルースに必死に対抗した...。だが、ジャルースは、そんなエピーヌの事は、知らないというふうにナイフを何度も何度もエピーヌの背中に突き立てると何かを彫り出した...。
「...誰がやめるか...!!エピーヌは、このくらいのことをしたのが、分かっとらんのか!!もう一生このような事がないように、印を刻んどいてやるだけだ!!(笑)ありがたく思えよ!!(笑)」
と言って、苦痛で意識が遠のいていくエピーヌをよそに、ジャルースは、もくもくと不敵な笑みを浮かべ...ナイフを何度も何度もエピーヌの背中に突き立てては、何かを彫り続けるのだった...。
「...うっ...(もうイヤだ...いっそ殺してくれた方がマシだわ...お願い私を...)。」
激痛にもう声が出せなくなったエピーヌは、そのまま意識を失った...。
そんなエピーヌにジャルースは
「...ん?...エピーヌ...?まったく、父がおる前だというのに、気を失うとは...やはりお前は...出来損ないだな...。いっその事...このまま死んでくれても構わんくらいだわい...。」
ジャルースは、エピーヌの真っ赤に染まった背中を見て、冷ややかな目で言い放ち、エピーヌの部屋を後にした。
バタンッと扉の閉まる音と共に...エピーヌの部屋からは、深く悲しい血の香りが漂っていた。
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