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第14号 「俺にしなよ...。」
画面に現れた救世主。 その3
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携帯越しに聞こえてきた、琉架の焦った声に、ただ事ではないことを悟った坂沢は、謹慎中の身ではあるが...さっと家を飛び出し、琉架の元へと向かっていた。
「...琉架??...お前...今病院にいるのかよ...!(汗)それを早く言えよな...!!!(汗)それなのに...それを俺は...ごめん、琉架...今すぐにお前に...お前の顔見ないと...俺は...。(汗)」
自転車を走らせて、琉架のいると思われる病院へと向かう坂沢は、いつものどこか抜けた感じではなく、大切な人を思う気持ちそのものだった。
その頃...一人、病院の待合室で佇んでいた琉架は、さっき医師に聞いた言葉を、何度も頭でリピートし続けて、必死に自分を落ち着かせようとしていた。
「...大丈夫...きっと...大丈夫...。亜衣希さんが...死ぬはずない...。(汗)ううん、明日になったらきっと...コロッとして...鬱陶しいぐらい俺に絡んでくるに決まってる...。(笑)...また前みたいに写真撮って貰えるようになってるはず...。(笑)だって...あのストーカーだって...警察官が......あっ!!ストーカー...どうなったのかな...。俺...亜衣希さんと女の人の関係を疑うことに必死になってて...自分の置かれている状況を忘れてた...。(汗)...なんで俺ばっかり...。」
琉架はぐっと拳を握り、次から次へと絶え間なく出てくる不安を取り去るように力なく待合室の椅子に腰をかけ、自らの身体を抱きしめると、パニックになる自分に暗示をかけるのだった。
そんな時...慌ただしく病院の自動ドアが開き、息を荒らげて入ってきたのは...さっきまで、琉架と電話をしていた坂沢だった。
「...るか...琉架!!(汗)」
「えっ......坂沢!??...なんでここに...!??(汗)」
琉架は自分のことを呼ぶ声に、ハッとして病院の入口に目を向けると、そこには息を切らして焦った顔をした、坂沢が立っていた。
坂沢は琉架の姿を見つけると、安心したように、琉架の前まで駆け寄ってきた。
「...琉架...良かった...。さっき病院に居るのが分かって...なんで教えてくれなかったんだ...。(汗)俺...お前が病院にいるだなんて...大切な人が大変なことになってるなんて知らなくて...。(汗)無神経で...身勝手な事言ってごめん...。(汗)...琉架のことが気になったら、いてもたってもいられなくなって、琉架のことが心配で、自転車をかっ飛ばしてた...。(汗)」
「...坂沢......坂沢、ありがとう。...俺...坂沢のおかげで、なんとか正気を保ててた...。(泣)坂沢が連絡をくれていなければ...恐らく俺は...亜衣希さんに置いていかれたくなくて......死んでた...。だから、ほんとにありが『...なぁ、琉架...。俺...にしないか...?...俺なら、琉架をこんな目に合わせたりしない。...不幸にだってさせない...。危険な目にも、絶対あわせない...。実は...俺聞いたんだ。ある人から...琉架が、悪い女の人につけられているって...その原因を作ったのは...琉架が言ってる...亜衣希さんっていう人だって...。』...っ...それ...どこで聞いたの...。そんなの...答えろよ...坂沢...どこで聞いたんだよ!!(汗)」
琉架は目の前の坂沢が、自分と亜衣希さんと警察官...その他身近な人しか知らないはずの情報を、一度も話したことがない坂沢が知っていることに、驚きを隠せず、不信感を抱き強い口調で坂沢を問いただした。
だが、坂沢はじっと琉架を見つめると表情はそのままでこう返したのだった...。
「...分からない...。知っていても...教えない...。(汗)琉架は、亜衣希って言う人の暗示にかかっているんだ...。その人さえいなければ、琉架は...今も学校に来て俺と馬鹿やって...楽しい高校生活だって送っていたはずだろ???『いいや、それは違う!!!(汗)そんなことない!!!(汗)暗示だなんて...俺は...俺はずっと亜衣希さんに助けて貰ってた...。亜衣希さんが俺を救ってくれたんだ!!!(怒)』...それが...奴のやり方だったのかもしれないだろ...?『...勝手なこと言うなよ!!(怒)亜衣希さんのこと、何も知らないくせに!!!(怒)』...っ!!!」
坂沢が琉架を思い、亜衣希のことを否定すると、琉架は信じられないといった様子で、坂沢を鋭く睨みつけると、坂沢の頬を思い切り平手打ちした。
琉架は坂沢に手を出したあと、ようやく自分のした事に気がつき、途端に焦った顔をしていたが、坂沢はそんな琉架をただ優しく...愛おしそうな眼差しを向けると、一言こういった。
「...琉架...。悪いことは言わないから...俺を選べ...。」
琉架は、目の前でいつになく真剣な表情をした坂沢に対して、何も言葉を返すことが出来なかった。
「...琉架??...お前...今病院にいるのかよ...!(汗)それを早く言えよな...!!!(汗)それなのに...それを俺は...ごめん、琉架...今すぐにお前に...お前の顔見ないと...俺は...。(汗)」
自転車を走らせて、琉架のいると思われる病院へと向かう坂沢は、いつものどこか抜けた感じではなく、大切な人を思う気持ちそのものだった。
その頃...一人、病院の待合室で佇んでいた琉架は、さっき医師に聞いた言葉を、何度も頭でリピートし続けて、必死に自分を落ち着かせようとしていた。
「...大丈夫...きっと...大丈夫...。亜衣希さんが...死ぬはずない...。(汗)ううん、明日になったらきっと...コロッとして...鬱陶しいぐらい俺に絡んでくるに決まってる...。(笑)...また前みたいに写真撮って貰えるようになってるはず...。(笑)だって...あのストーカーだって...警察官が......あっ!!ストーカー...どうなったのかな...。俺...亜衣希さんと女の人の関係を疑うことに必死になってて...自分の置かれている状況を忘れてた...。(汗)...なんで俺ばっかり...。」
琉架はぐっと拳を握り、次から次へと絶え間なく出てくる不安を取り去るように力なく待合室の椅子に腰をかけ、自らの身体を抱きしめると、パニックになる自分に暗示をかけるのだった。
そんな時...慌ただしく病院の自動ドアが開き、息を荒らげて入ってきたのは...さっきまで、琉架と電話をしていた坂沢だった。
「...るか...琉架!!(汗)」
「えっ......坂沢!??...なんでここに...!??(汗)」
琉架は自分のことを呼ぶ声に、ハッとして病院の入口に目を向けると、そこには息を切らして焦った顔をした、坂沢が立っていた。
坂沢は琉架の姿を見つけると、安心したように、琉架の前まで駆け寄ってきた。
「...琉架...良かった...。さっき病院に居るのが分かって...なんで教えてくれなかったんだ...。(汗)俺...お前が病院にいるだなんて...大切な人が大変なことになってるなんて知らなくて...。(汗)無神経で...身勝手な事言ってごめん...。(汗)...琉架のことが気になったら、いてもたってもいられなくなって、琉架のことが心配で、自転車をかっ飛ばしてた...。(汗)」
「...坂沢......坂沢、ありがとう。...俺...坂沢のおかげで、なんとか正気を保ててた...。(泣)坂沢が連絡をくれていなければ...恐らく俺は...亜衣希さんに置いていかれたくなくて......死んでた...。だから、ほんとにありが『...なぁ、琉架...。俺...にしないか...?...俺なら、琉架をこんな目に合わせたりしない。...不幸にだってさせない...。危険な目にも、絶対あわせない...。実は...俺聞いたんだ。ある人から...琉架が、悪い女の人につけられているって...その原因を作ったのは...琉架が言ってる...亜衣希さんっていう人だって...。』...っ...それ...どこで聞いたの...。そんなの...答えろよ...坂沢...どこで聞いたんだよ!!(汗)」
琉架は目の前の坂沢が、自分と亜衣希さんと警察官...その他身近な人しか知らないはずの情報を、一度も話したことがない坂沢が知っていることに、驚きを隠せず、不信感を抱き強い口調で坂沢を問いただした。
だが、坂沢はじっと琉架を見つめると表情はそのままでこう返したのだった...。
「...分からない...。知っていても...教えない...。(汗)琉架は、亜衣希って言う人の暗示にかかっているんだ...。その人さえいなければ、琉架は...今も学校に来て俺と馬鹿やって...楽しい高校生活だって送っていたはずだろ???『いいや、それは違う!!!(汗)そんなことない!!!(汗)暗示だなんて...俺は...俺はずっと亜衣希さんに助けて貰ってた...。亜衣希さんが俺を救ってくれたんだ!!!(怒)』...それが...奴のやり方だったのかもしれないだろ...?『...勝手なこと言うなよ!!(怒)亜衣希さんのこと、何も知らないくせに!!!(怒)』...っ!!!」
坂沢が琉架を思い、亜衣希のことを否定すると、琉架は信じられないといった様子で、坂沢を鋭く睨みつけると、坂沢の頬を思い切り平手打ちした。
琉架は坂沢に手を出したあと、ようやく自分のした事に気がつき、途端に焦った顔をしていたが、坂沢はそんな琉架をただ優しく...愛おしそうな眼差しを向けると、一言こういった。
「...琉架...。悪いことは言わないから...俺を選べ...。」
琉架は、目の前でいつになく真剣な表情をした坂沢に対して、何も言葉を返すことが出来なかった。
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