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第8号 「RANRAと琉架。」

琉架の日々。 その2

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 「...宮口さんは!??どこっ!???
 こういって、事務所のデスクに走ってきた竹下は、ドアを開くなり宮口を探した。
 ちょうど参考資料を作っていた宮口は、焦った様子の竹下を不思議に思い、首を傾げたが、次に竹下の発した言葉により、宮口も血相を変えることとなった。
「...たっ大変...!!!(汗)るか...琉架見なかったかしら!!!さっきから、控え室で待っていたんだけど...何分たっても、戻ってこないのよ!!!(汗)」
「えっ...姫崎さんが!???...あっ、もしかしたら...すみません...!!すぐ戻るので、竹下さんは、控え室に姫崎さんが戻ってないか、再度見に行ってみてください!!!(汗)」
「...わっ、分かったわ!!!(汗)」
 宮口は、はっと息を飲み込み、急いでRANRAのいる控え室に向かった。
 宮口の言葉に納得した竹下も、琉架が控え室に帰っていないかを調べるため、控え室へと向かった。

 「...はぁ...はぁ...はぁ。もう...ダメだ...。声が...出ない...。(苦)おばけよりも...俺が限界...。」
 こういって、倉庫のドアを背もたれに力なく座り込むと、琉架は、急にひどい眠気に襲われ...そのまま、意識を失ってしまった。

「RANRA...さん!!!いらっしゃいますか???(汗)...あれ、いない...。えっ...。これって...姫崎さん!!!!(汗)」
 宮口は、RANRAの控え室にたどり着き、悪いとは思ったが、ノックもなしにドアを乱暴に開けた...が、そこには、RANRAの姿はなく、机の上には...乱暴に置かれた雑誌に映る琉架のページが、ビリビリに破かれて置いてあった。さらに、その近くのゴミ箱には...倉庫の鍵が...捨ててあったのだ。
 全てを察した宮口は、倉庫の鍵を引っつかむと、走って倉庫へと向かった。
 「...はぁ...はぁ...。姫崎さん...無事でいてください...!!...はぁ...はぁ...『あら...宮口じゃないのよ...。もうすぐ撮影の時間なんだけど...。(怒)一体、どこへ行くつもりなのかしら??(怒)』...あっ...RANRA...さん...。(汗)すみません...所用がございまして...撮影までには、スタジオの方に参りますので...すみませんが、御容赦ください...。(汗)」
 こう言うと、宮口は目の前で腕組をした、いかにも不機嫌丸出しのRANRAに、一礼して倉庫の方に向かった。
 その後ろ姿を見つめてRANRAは、声を荒らげていた。
「...全く...ほんと使えない...!!(怒)」
 宮口の後ろ姿にガンを飛ばすと、RANRAは、自分の控え室へと入ったのだった。
 控え室に入り、ふと琉架のことが気になったRANRAは、ため息をひとつつくと、鍵の置いてある机の方に歩いていった。
「そろそろ...あの子も理解しただろうし...出してあげるか...。」
こう言うと、ゴミ箱に捨てた倉庫の鍵を拾おうとゴミ箱を見たが...鍵がないことに気づいた。
「...えっ、なんで鍵がないのよ...!!ここに確かに...。(汗)...もしかして...誰かが、私の控え室に無断で立ち入ったのかしら...。(汗)いいえ、そんなことできるはずがないわ...。じゃあ、誰が......あっ、宮口...アイツだわ...!!(汗)全く、私のしたことに手を出すなんて...なんて奴なの!???(怒)マネージャーとして...失格よ!!!(怒)...この裏切り者!!(怒)」
 RANRAは、真っ赤な顔をして控え室の壁に、自分の持っていたポーチから口紅を出すと、乱暴に文字を書き出したのだった。
 もう誰も...彼女を止めることは出来ない...。彼女は、嫉妬という悪魔に心を囚われてしまったのだから...。
 「いやー!!!!!もう誰も...信じないわ!!!!(狂)」

 「はぁ...はぁ...はぁ...『あっ...宮口!!!(汗)どう???るかは...見つかった!???(汗)』...いえ、でも、いると思われる場所が分かったので、今から向かおうとしていたところです...!!(汗)」
 こう言う宮口に、こくりと頷いた竹下は、宮口の後ろに続いた。
「はぁ...はぁ...。ここです...!!!」
「えっ...ここって...。倉庫...???でも、だってありえない!!!(汗)あの子は...お化けが大嫌いなのよ!!!?(汗)この倉庫には、お化けが出るって有名だから...あの子も決して入ることは...。」
「...誰かに呼ばれたのだとしたら...話は違います...。」
 宮口は、こう言うと倉庫の鍵を使い、倉庫を開けた。
 ドアを開くと...そこには、地面に横たわる琉架の姿が...。
「...!?るか...!??琉架!!!!(汗)...って、寝てるの...??」
「...えぇ、寝ているようですね...。」
 竹下は、床に倒れている琉架を目に捉えた瞬間...血相を変えて琉架に近づいたが、琉架が寝息を立てていることに気づき、拍子抜けしてしまった。
 その様子に...宮口も開いた口が塞がらないようだった。
「まぁ、とりあえず...今日の撮影は、明日に延期してもらって...まずは、控え室に戻らないと...。(汗)」
 こう言うと竹下は、琉架の腕をつかみ、起き上がらせようとしたが...琉架は、男の子...当然、持ち上がるはずもなく...その様子を見かねて、宮口が琉架を横抱きにした。
「...こうなったのは...俺のせいだと思われるので...控え室まで、運ばせてください。(悔)」
 静かに竹下に言うと、宮口はそのまま歩き出してしまった。
 宮口の表情は、とても曇っており、それを間近で見ていた竹下は、宮口に何も言えず...ただ、後ろをついて行くことしか出来なかった...。
 なぜなら、宮口の表情から...いつもなら、すぐに分かる感情を、今日は、読み取ることが出来なかったから...。
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