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第5号 「俺の仕事。」
最近の俺。
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八神とひと悶着あってから、しばらくたったある日、琉架は「メイドアリス」に来ていた。
「おはようございます。...あの、八神さんは...。『おはよう!琉架!!来てくれたんだね!!!よし、じゃあ、早速撮影といこうか!!!』...ええっと、あっ、はい、お願いします...。(笑)」
琉架が、事務所の扉を遠慮がちに開けて、八神を呼んだ時...琉架の背後から、八神が大きな声をかけてきたため、琉架は勢いよく背後にいる八神に目線を向けた。そんな琉架とは裏腹に、ニコニコと笑っている八神に何も言うことが出来ず、ただ苦笑いを返した琉架なのであった。
いつものように撮影している最中、八神はいきなりカメラのシャッターをきることをやめた。
「...ねぇ??琉架。俺のこと...いつになったら下の名前で読んでくれるの???」
「えっ...だって、それは...『...それは??』...それは...八神さんで通ってることと...俺が...その...まだ...。」
琉架を見つめながら首をかしげた八神に対して琉架は、はっとして途端に頬を赤らめだした。
そんな琉架の様子におかしくなり、八神は、カメラから手を離すと、撮影場所に立つ琉架に近づき、顎を掬いとると自分の方を向かせた。
「...ねぇ??琉架が...何??...言ってくれないと...分からないけど...??(笑)」
こう言うと、琉架を意地悪い顔で見つめた。
そんな八神に琉架は
「...だから...その...俺が...俺が、恥ずかしいから...んっ!!」
琉架は、照れながら必死で八神の問いに答えた。その姿と言葉を聞いた途端、八神は、我慢メーターが限界まで来たようで、琉架が最後まで言い終わる前に、琉架の唇を強引に奪った。
そんな八神に琉架は、驚いて八神をつき飛ばそうとしたが、八神にそれを制されてしまい...受け入れるしかなくなった。
「...んっ...んん。...はぁ、もう...八神さん...。こういうこと...やめません...??俺も...八神さんに写真撮ってもらいたいので...これは、交換条件で許すという約束はしましたけど...。(汗)流石に...こういう性癖は、隠した方が...『ん??あー、大丈夫!「メイドアリス」の人間は、俺の性癖みんな分かってるから!(笑)』...あっ、そうなんですね...。(汗)はははっ、俺の逃げ場がない...。(汗)」
琉架は最近、八神のことを何故だか、受け入れるようになっていた。
琉架は八神と最初の頃、自分が女装してモデルをしている事を、外に口外しないことと引き換えに、八神に男の姿で自らの写真を撮らせるという契約を結んでいた。だが最近では、琉架と恋仲になるということと引き換えに琉架自身が、八神に写真を撮ってもらうという契約に変わっていたのである。
理由は、そのうち分かるだろう...。
そのため琉架は、八神のキスを素直に受け入れていたが...メイドアリスの人に、こんなところを見られては、八神のメンツが丸つぶれだと思った瞬間...八神に焦ったように注意を促したのだった。
そんな心配そうな琉架の様子とは裏腹に、八神は微笑むと、琉架の頭をヨシヨシと手のひらで撫でた。
突然のことで呆気に取られていた琉架に、八神はおもむろに話題を元に戻した。
「...でね、琉架。俺のこと...さっきも名前で呼んでくれなかった...。恋仲になるっていう条件で写真撮ってあげてるんだから...ねぇ??せめて...名前ぐらいは...。(笑)」
と言って、琉架の耳元で甘く囁いた八神に琉架は、危険を察知して
「...えっと...亜衣希(あいき)さん...。その...これで...勘弁してくだ...ん!!?」
今にも消え入りそうな声で、琉架が八神の下の名前を呼び...その様子にまた理性が抑えられなくなった八神は、琉架にさっきよりも、より一層深いキスをした。
一体これからどうなるのやら...それは、琉架にも作者にも分からないことなのである。
「おはようございます。...あの、八神さんは...。『おはよう!琉架!!来てくれたんだね!!!よし、じゃあ、早速撮影といこうか!!!』...ええっと、あっ、はい、お願いします...。(笑)」
琉架が、事務所の扉を遠慮がちに開けて、八神を呼んだ時...琉架の背後から、八神が大きな声をかけてきたため、琉架は勢いよく背後にいる八神に目線を向けた。そんな琉架とは裏腹に、ニコニコと笑っている八神に何も言うことが出来ず、ただ苦笑いを返した琉架なのであった。
いつものように撮影している最中、八神はいきなりカメラのシャッターをきることをやめた。
「...ねぇ??琉架。俺のこと...いつになったら下の名前で読んでくれるの???」
「えっ...だって、それは...『...それは??』...それは...八神さんで通ってることと...俺が...その...まだ...。」
琉架を見つめながら首をかしげた八神に対して琉架は、はっとして途端に頬を赤らめだした。
そんな琉架の様子におかしくなり、八神は、カメラから手を離すと、撮影場所に立つ琉架に近づき、顎を掬いとると自分の方を向かせた。
「...ねぇ??琉架が...何??...言ってくれないと...分からないけど...??(笑)」
こう言うと、琉架を意地悪い顔で見つめた。
そんな八神に琉架は
「...だから...その...俺が...俺が、恥ずかしいから...んっ!!」
琉架は、照れながら必死で八神の問いに答えた。その姿と言葉を聞いた途端、八神は、我慢メーターが限界まで来たようで、琉架が最後まで言い終わる前に、琉架の唇を強引に奪った。
そんな八神に琉架は、驚いて八神をつき飛ばそうとしたが、八神にそれを制されてしまい...受け入れるしかなくなった。
「...んっ...んん。...はぁ、もう...八神さん...。こういうこと...やめません...??俺も...八神さんに写真撮ってもらいたいので...これは、交換条件で許すという約束はしましたけど...。(汗)流石に...こういう性癖は、隠した方が...『ん??あー、大丈夫!「メイドアリス」の人間は、俺の性癖みんな分かってるから!(笑)』...あっ、そうなんですね...。(汗)はははっ、俺の逃げ場がない...。(汗)」
琉架は最近、八神のことを何故だか、受け入れるようになっていた。
琉架は八神と最初の頃、自分が女装してモデルをしている事を、外に口外しないことと引き換えに、八神に男の姿で自らの写真を撮らせるという契約を結んでいた。だが最近では、琉架と恋仲になるということと引き換えに琉架自身が、八神に写真を撮ってもらうという契約に変わっていたのである。
理由は、そのうち分かるだろう...。
そのため琉架は、八神のキスを素直に受け入れていたが...メイドアリスの人に、こんなところを見られては、八神のメンツが丸つぶれだと思った瞬間...八神に焦ったように注意を促したのだった。
そんな心配そうな琉架の様子とは裏腹に、八神は微笑むと、琉架の頭をヨシヨシと手のひらで撫でた。
突然のことで呆気に取られていた琉架に、八神はおもむろに話題を元に戻した。
「...でね、琉架。俺のこと...さっきも名前で呼んでくれなかった...。恋仲になるっていう条件で写真撮ってあげてるんだから...ねぇ??せめて...名前ぐらいは...。(笑)」
と言って、琉架の耳元で甘く囁いた八神に琉架は、危険を察知して
「...えっと...亜衣希(あいき)さん...。その...これで...勘弁してくだ...ん!!?」
今にも消え入りそうな声で、琉架が八神の下の名前を呼び...その様子にまた理性が抑えられなくなった八神は、琉架にさっきよりも、より一層深いキスをした。
一体これからどうなるのやら...それは、琉架にも作者にも分からないことなのである。
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