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第2号 「俺と八神さん。」

...え、八神さん...あなた何者...?

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 「はーい!じゃあ、早速ポーズとってみよーか!!」
と言ってカメラのレンズをのぞき込んでピントを調節している八神は、目の前にたつ琉架に合図した。
 「...えっと...はい。...あの...。」
と言って一向にポーズをとろうとしない琉架を不思議に思ったのか八神は、レンズから目を離して琉架を見ると
「...琉架くん??どうしたのかな...??何か...困ったことでも...『いいえ!!ちっ違うんです!!その...俺...普段姫崎るかとしてカメラに写ってるので、可愛いポーズはキメれるんですけど...かっこいいポーズは、全然ダメで...。(汗)』...あはは!なんだ、そんなことか!!大丈夫!自分の好きなポーズをとってみて!!」
と言ってニコニコと笑っている八神に、琉架は焦った顔をして
「...あの...なにかアドバイスとか...。」
と言ってポーズのとり方を聞いたが、八神はひとつ息をつくと
「はぁ...。琉架くん。もし仮に俺が、君にこういうポーズをモデルさんがよくとるから、とってみて!!とアドバイスをしたとする。でもそれは...全く君らしくなくて...むしろ不自然になる。だって彼らは、自分が一番輝けるポーズを何度も何度も考えて、華麗にポーズをキメられるようになっているんだから...。みんな、初めはできないのが当たり前!...ということで、まずはカメラになれることから始めよう!!」
と言っていつの間にか琉架の前まで来ていた八神は、琉架の頭に手を置くとぽんぽんと軽く叩き、ニコッと笑いかけた。
 そんな八神に琉架は
「...えっと...その...はい。(照)...よろしくお願いします!!」
と言って勢いよく頭を下げた。
 そんな琉架に八神は、うんうんと頷くとカメラの方に戻っていき、琉架の方を振り返ると
「さぁ!!本当の自分と精一杯このときを楽しもう!!(笑)」
と言った。琉架は、そんな八神をじっと見つめると
「...はい!!八神さん!!!俺自身を撮ってください!!!(笑)」
と言って八神に笑いかけ、所定の位置に着いた。
 初めは、緊張でぎこちなかったポーズも八神との会話で次第にリラックスすることが出来、撮影最後の一枚を撮り終えた時には、満面の笑みで華麗にポーズをキメれるまでになっていた。
 「はい!!おーしまい!!琉架くん、お疲れ様。琉架くんは、やっぱり人気モデルやってるだけあるね!!一日でポーズのとり方習得しちゃうなんて!!ありがとう!!おかげでいい写真が撮れたよ!!」
と言って、カメラの片付けをし始めた八神に琉架は
「...あの...ありがとうございました!!俺...普段姫崎るかとして写真撮ってる時よりも...今日の...男の琉架で写真を撮ってた時の方が...楽しかったし、充実感がありました!!俺...この一回で終わるなんて...正直嫌です...。」
と言って近づいてきた琉架に驚いた八神は
「あはは...じゃあさ!!このまま、ここで琉架くんとしてモデルやってみない??俺も、ほかのモデル撮ってる時よりも、琉架くん撮った今回の撮影が一番上手くいった気がするしさ!!(笑)ねぇ??どう??やってみない??」
と言って琉架の手を握り、首をかしげた。
 そんな八神に琉架は
「えっ...俺...いいんですか...??」
と言うと目の前の八神が優しい表情をして
「うん!もちろん!!ということで、これからもよろしくね!!!」
と言ってニコッと笑いかけた。
 そんな八神に琉架は
「えっと...はい!!よろしくお願いします!!」
と言って笑い返したのだった。
 その後、今後のことについて少し話しをしたいと言われ、八神の家に向かうこととなった琉架だったが、この後...琉架の予想だにしないことが起ころうとしていた。
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