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俺のヒロインはお前だけ!(恋目線です。)
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あれ??もう学校に来ていつものように机に突っ伏している時間なのに、尊がいない。
一体どこに行ったんだろう??
俺は、教室のドアを開けてクラスの子との挨拶もそこそこにあいつの席を見る。だが、いつもならいるはずの尊の姿がどこにも見えない...。もしかして今日は、休みなのかな...だとしたらテンションダダ下がりじゃん...。
なんて考えていると、教室のドアが開いて俺のお目当ての尊がゆっくりと重々しい足取りで入ってきた。
俺は、その姿を目で捉えると急いで自分の席を立ち尊の方へと駆け寄っていった。こういうところを、クラスの奴らからは尊のペットみたいとからかわれたことがあったが、あながち間違いでもない気がする。
尊に近づきながら
「おーい!!尊!!!おはよう!!!...ん??どうした...??いつもよりもなんか元気なさそうな気がするんだが...。」
近づいてみてやっぱり思ったが、尊は、具合が悪そうだった。尊の肩を組み一緒に尊の席に向かいながら、尊の顔を覗き込んだ。
すると尊は、困ったように
「...いや...何でもないよ...ただ、少し...悩み事があっただけ...。」
なんて言ってきた。尊を、直感で抱きしめたくなった俺は、尊の肩を掴んでいた手をグッと引っ張って、尊を背後からギュッと抱きしめた。
尊は、そんな俺に対して
「...!?...おい!??恋!??ちょっ...からかってるならマジで怒るぞ!!」
って言ってきてますます可愛いと思ってしまい、声を低くして尊にしか聞こえないように耳元で
「...俺がもしからかってないって言ったら...どうする??」
なんて我ながら羞恥心が試されるセリフを吐いてしまった...すると、尊が真っ赤になって勢いよく俺の足を踏みつけてきた。
死ぬほど痛かった俺は
「...痛っ!!!???」
と叫んで飛び跳ねてしまった。
流石にやりすぎたと思ったが、時すでに遅し。尊は、さっさと自分の席に座ってすぐに机に突っ伏していた。
俺は、さっきからずっと尊の前の椅子に座り何度も謝っているんだが、全く許してもらえる気配がなかった...。
俺は諦めずに
「...だから!ごめんって!!なぁー、尊...冗談だから...いい加減機嫌直せって!!」
と謝って両手を顔の前で合わせていた。
すると、尊は、諦めたように
「...もう...いいから。...だから、いい加減謝るのやめなよね...。」
なんて言って、すぐに机に突っ伏した。
そんな尊を見て、俺は無意識に尊の頭に手を伸ばしてクシャッと撫でていた。
咄嗟に顔を上げる尊と目が合い、俺が笑いかけると、鋭い目付きで睨みつけてきた。
そんな尊にまた可愛いと思ってしまい、意を決して尊に聞いてみた。
「...さっき...俺...お前を抱きしめたじゃんか...あれって、もしかして初めて??」
こう聞いたら、尊は、何を思い出したのか頬を赤らめて俯いてしまった。
俺は、不安になり、尊を急かすように
「...おい...何も言わないってことは、もう既に誰かに抱きしめられたことがあるってこと??」
って聞いたんだ。尊は、暫く黙っていたが、やがて小さく頷いた。
そんな尊を見た途端、重たい石が俺の上に乗っかったのかっていうぐらいのすごい衝撃が、俺の中を駆け巡っていった。
俺は、
「...えっ...それって...一体...?」
と言って尊に聞いた。
すると尊は、頬を真っ赤にしながら本当に小さな声で
「...えっと...あ...あにき...。」
...えっ!?...よりによって尊のお兄さん...!??...ってお兄さんって結構年上で確かもうすぐで30とかじゃなかったか!??...なんだか、モヤモヤするな...。
なんて言いながら、尊が心配そうな顔を俺に向けるので、俺は
「...そっか...そうなんだな!愛されてて羨ましいな~!!!」
なんて言って必死に俺をコントロールしようと頑張っていた。
尊の心配そうな顔が、可愛すぎて俺はまた尊の頭をクシャクシャっとしてしまった。
だが、尊も照れているのか俺を睨みつけてきた。
そんな尊をみて、これ以上やったら本当に怒られそうだと思って、苦笑いしつつ手を引っ込めた。
そんな俺を見ると、またまた机に突っ伏した。
そんな尊をよそに俺は、尊のさっきの話を思い出して、尊のお兄さんにライバル心を燃やしていた。
お兄さんの話をしている時の、尊は、頬を軽く赤らめてまるで恋をしている女の子のような顔をしているところを何回も見ていたためか、俺の胸は、酷くいたんでいた。
例え尊のお兄さんでも、尊は渡さない...何があっても。
なんて心の中で、ライバル宣言する恋なのであった。
一体どこに行ったんだろう??
俺は、教室のドアを開けてクラスの子との挨拶もそこそこにあいつの席を見る。だが、いつもならいるはずの尊の姿がどこにも見えない...。もしかして今日は、休みなのかな...だとしたらテンションダダ下がりじゃん...。
なんて考えていると、教室のドアが開いて俺のお目当ての尊がゆっくりと重々しい足取りで入ってきた。
俺は、その姿を目で捉えると急いで自分の席を立ち尊の方へと駆け寄っていった。こういうところを、クラスの奴らからは尊のペットみたいとからかわれたことがあったが、あながち間違いでもない気がする。
尊に近づきながら
「おーい!!尊!!!おはよう!!!...ん??どうした...??いつもよりもなんか元気なさそうな気がするんだが...。」
近づいてみてやっぱり思ったが、尊は、具合が悪そうだった。尊の肩を組み一緒に尊の席に向かいながら、尊の顔を覗き込んだ。
すると尊は、困ったように
「...いや...何でもないよ...ただ、少し...悩み事があっただけ...。」
なんて言ってきた。尊を、直感で抱きしめたくなった俺は、尊の肩を掴んでいた手をグッと引っ張って、尊を背後からギュッと抱きしめた。
尊は、そんな俺に対して
「...!?...おい!??恋!??ちょっ...からかってるならマジで怒るぞ!!」
って言ってきてますます可愛いと思ってしまい、声を低くして尊にしか聞こえないように耳元で
「...俺がもしからかってないって言ったら...どうする??」
なんて我ながら羞恥心が試されるセリフを吐いてしまった...すると、尊が真っ赤になって勢いよく俺の足を踏みつけてきた。
死ぬほど痛かった俺は
「...痛っ!!!???」
と叫んで飛び跳ねてしまった。
流石にやりすぎたと思ったが、時すでに遅し。尊は、さっさと自分の席に座ってすぐに机に突っ伏していた。
俺は、さっきからずっと尊の前の椅子に座り何度も謝っているんだが、全く許してもらえる気配がなかった...。
俺は諦めずに
「...だから!ごめんって!!なぁー、尊...冗談だから...いい加減機嫌直せって!!」
と謝って両手を顔の前で合わせていた。
すると、尊は、諦めたように
「...もう...いいから。...だから、いい加減謝るのやめなよね...。」
なんて言って、すぐに机に突っ伏した。
そんな尊を見て、俺は無意識に尊の頭に手を伸ばしてクシャッと撫でていた。
咄嗟に顔を上げる尊と目が合い、俺が笑いかけると、鋭い目付きで睨みつけてきた。
そんな尊にまた可愛いと思ってしまい、意を決して尊に聞いてみた。
「...さっき...俺...お前を抱きしめたじゃんか...あれって、もしかして初めて??」
こう聞いたら、尊は、何を思い出したのか頬を赤らめて俯いてしまった。
俺は、不安になり、尊を急かすように
「...おい...何も言わないってことは、もう既に誰かに抱きしめられたことがあるってこと??」
って聞いたんだ。尊は、暫く黙っていたが、やがて小さく頷いた。
そんな尊を見た途端、重たい石が俺の上に乗っかったのかっていうぐらいのすごい衝撃が、俺の中を駆け巡っていった。
俺は、
「...えっ...それって...一体...?」
と言って尊に聞いた。
すると尊は、頬を真っ赤にしながら本当に小さな声で
「...えっと...あ...あにき...。」
...えっ!?...よりによって尊のお兄さん...!??...ってお兄さんって結構年上で確かもうすぐで30とかじゃなかったか!??...なんだか、モヤモヤするな...。
なんて言いながら、尊が心配そうな顔を俺に向けるので、俺は
「...そっか...そうなんだな!愛されてて羨ましいな~!!!」
なんて言って必死に俺をコントロールしようと頑張っていた。
尊の心配そうな顔が、可愛すぎて俺はまた尊の頭をクシャクシャっとしてしまった。
だが、尊も照れているのか俺を睨みつけてきた。
そんな尊をみて、これ以上やったら本当に怒られそうだと思って、苦笑いしつつ手を引っ込めた。
そんな俺を見ると、またまた机に突っ伏した。
そんな尊をよそに俺は、尊のさっきの話を思い出して、尊のお兄さんにライバル心を燃やしていた。
お兄さんの話をしている時の、尊は、頬を軽く赤らめてまるで恋をしている女の子のような顔をしているところを何回も見ていたためか、俺の胸は、酷くいたんでいた。
例え尊のお兄さんでも、尊は渡さない...何があっても。
なんて心の中で、ライバル宣言する恋なのであった。
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