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「俺は...何がしたいんだ??」
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俺は、鈴斗さんとほかのみんなの顔を見ているのが辛くて、ご飯を食べ終えると急いで家を出た。
だって、秋良を思う...みんなの気持ちを知ったら、俺は...なんでか胸が張り裂けそうなぐらい苦しかったから。
だから、俺はそんな環境に耐えられなくて、シェアハウスから逃げ出したんだ。
大学に行くと、いつものように叶芽に連絡を入れて、狩人のアジトへと向かった。
「...おい、䴇??...お前最近、何企んでいるんだ??...まさかとは思うが、秋良と龍の関係を壊すのが辛くなったとか......言うんじゃないだろうな???」
「...っ!!!」
俺はアジトに着くと、部屋の中に入り、先に待っていた叶芽に声をかけた。
叶芽は、俺の顔を見るなり、怒りを含んだ声色で俺に質問してきた。
俺は心を完全に見透かされた気がして、心臓がバクっと跳ね上がった...だが、叶芽に俺の気の迷いがバレるわけにもいかず、俺は平然を装ってこう応えた。
「...まっ、まさか!!!...何言ってるんですか???変な冗談はやめてくださいよ...。俺は、狩人で俺の狙いは叶芽さんなんですから!(笑)叶芽さんの頼みとあれば、俺はなんでもやりますよ???」
正直怖かった。
...だって、俺があの住人に対しての感情が徐々に変化していることを、今まさに復讐しようと考えている目の前の相手に言い当てられてしまったのだから。
俺は、動揺を悟られないように必死に嘘で自分の感情を塗り固めた。
「ふーん、まぁいいけど...。とにかく、俺の言うことは絶対だから。...わかったら、さっさと秋良と龍の関係を断ち切ってこい。」
「はい、叶芽さんの頼みとあらば...喜んでお受けしますよっ...!!」
俺は、胸の苦しさを必死に堪えて、叶芽に頭を下げると、サッとその場をあとにした。
俺の後ろ姿を見て、俺よりも辛そうな表情をしている叶芽がいることは、嫉妬と動揺に駆られた俺が気づくことはなかった。
俺の目的...目標は...一体何処にあるのだろう...考えたところで、分からなくなってる自分が、より一層虚しく感じるだけだよな...。
俺は自分の感情にそっと蓋を閉め、狩人のアジトから足早に遠ざかるのだった。
だって、秋良を思う...みんなの気持ちを知ったら、俺は...なんでか胸が張り裂けそうなぐらい苦しかったから。
だから、俺はそんな環境に耐えられなくて、シェアハウスから逃げ出したんだ。
大学に行くと、いつものように叶芽に連絡を入れて、狩人のアジトへと向かった。
「...おい、䴇??...お前最近、何企んでいるんだ??...まさかとは思うが、秋良と龍の関係を壊すのが辛くなったとか......言うんじゃないだろうな???」
「...っ!!!」
俺はアジトに着くと、部屋の中に入り、先に待っていた叶芽に声をかけた。
叶芽は、俺の顔を見るなり、怒りを含んだ声色で俺に質問してきた。
俺は心を完全に見透かされた気がして、心臓がバクっと跳ね上がった...だが、叶芽に俺の気の迷いがバレるわけにもいかず、俺は平然を装ってこう応えた。
「...まっ、まさか!!!...何言ってるんですか???変な冗談はやめてくださいよ...。俺は、狩人で俺の狙いは叶芽さんなんですから!(笑)叶芽さんの頼みとあれば、俺はなんでもやりますよ???」
正直怖かった。
...だって、俺があの住人に対しての感情が徐々に変化していることを、今まさに復讐しようと考えている目の前の相手に言い当てられてしまったのだから。
俺は、動揺を悟られないように必死に嘘で自分の感情を塗り固めた。
「ふーん、まぁいいけど...。とにかく、俺の言うことは絶対だから。...わかったら、さっさと秋良と龍の関係を断ち切ってこい。」
「はい、叶芽さんの頼みとあらば...喜んでお受けしますよっ...!!」
俺は、胸の苦しさを必死に堪えて、叶芽に頭を下げると、サッとその場をあとにした。
俺の後ろ姿を見て、俺よりも辛そうな表情をしている叶芽がいることは、嫉妬と動揺に駆られた俺が気づくことはなかった。
俺の目的...目標は...一体何処にあるのだろう...考えたところで、分からなくなってる自分が、より一層虚しく感じるだけだよな...。
俺は自分の感情にそっと蓋を閉め、狩人のアジトから足早に遠ざかるのだった。
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