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LEVELZEROafterSTORY~Venus Tune~

戦い

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 契約をする。手と手を重ね合わせて、力の受け継ぎを行う。
 でも、次第に、私から何かが消えていった。一体何が消えたのだろうか。多い出せない。私は誰から『受け継いだ』のだろうか。『思い出せない』。

 しかし、目の前にせまってくるビースト相手に、放置するわけにはいかない。私は、戦い方を何となく考える。これでも、二次元にはこれでもかというほど考察を出しまくっている。……『魔法少女ネジマキろびん』だと、イメージすれば魔法が使えたはず……試してみる。どんなイメージをすればいいか。変身はすでに遂げている。なら……
「物理強化……じゃない、武器を、武器を出さなきゃ」
 私のイメージする最強の武器を、イメージしろ。イメージ、イメージ……そうだ、杖だ。魔法で強化すればそれなりに物理攻撃もできるが、魔法を放出するという点では他の武器よりはるかに卓越している武器だ。イメージするのは、常に最強の自分……
 杖を出し、魔法をイメージし、そして、ビーストを倒す自分をイメージする。
「弱点は……そこだっ!」
 解析魔法。瞬時に、相手の生態を把握するイメージで、多分妄想が激しい私ならではの魔法だろう。解析というより、相手を弱体化させる魔法だけども。
 弱点を角に設定し、そこに飛び切り早いものを打ち出す。こういうのって、威力より質量でゴリゴリ削ったほうが確実な気がする。消費魔力(あるか知らないけど)の消費も少ないし。

 角に数発、小さいがそれなりの威力の物が直撃する。
 この辺で、いいんだろう。でかい魔法をぶつけてやる!
 某RPGで見たことがある、そんな炎属性の魔法をイメージする。そして、杖でそれをうちだす。多分ゲームならすでにMPが枯渇状態だろう。

 ビーストに直撃する。当然、弱っていたので、確実にヒットし、確実に倒した。初めてにしては、なかなか出来たんじゃないかな。はは……
 疲れて、その場で寝かけてしまう私を、必死に起こしてくれている人がいる気がした。誰かが、見守ってくれている気がした。でも、それが誰なのか。誰かもしれないのか。それが思い出せないのが気がかりだった。
 一体、何だって言うんだ。私はずっと一人だったし、高校に入ってから友達なんてろくに作ってない。だから、私を見守ってくれる人なんているわけがなかった。

 この感じ、いったい何だろう……
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