91 / 271
木山春斗の勇者録/花沢美雨の勇者録
バビロン
しおりを挟む
彼女に協力してもらって、いや、協力して、この時代の何かを止めないといけないらしい。それが何か。僕にはわからないけど、とても大事なものだということはわかる。それ故に。悔しい。自分が何をするのかわかっていないことが。悔しいんだ。それだけじゃない。ケビンやヴィヴィアンたちと離れ離れになって、向こうも心配だ。
この件はいったいどれくらい大事なんだろうか……
「おじさん、乖離って知ってる?」
「え、あ、ま、まあ」
「じゃあ、ギルガメッシュ」
「知ってる」
「そのギルガメッシュの財宝――バビロンが問題なんだ」
「え?」
確かに、乖離と言ったらギルガメッシュのバビロンの中に世界を分けた武器があるというのは聞いたことがなくはない。だけど、それが何の関係を?
「世界に散った英雄たちのバビロン。それがジャンヌの遺産の鍵なんだよ」
「え……?」
「おじさん。持って帰らないといけないんでしょ? ジャンヌの遺産」
「そ、そうだけど……」
「なら断る理由もないよね」
そう言って彼女は半分強制的に僕を連れていく。どこへ? わからない。
「ここさ」
「……ライラ、さん……?」
「ライラ・フォーン――第二次世界大戦を止めた英雄だよ」
え――? 僕たちじゃない? それに、ライラさんが戦争を止めたって――
「その話、詳しくできない?」
「出来なくはないけど……おじさんの存在が不安定になるかもしれないよ?」
「え――?」
「時間干渉への罰。聞いたことない? タイムパラドックス」
「聞いたことはあるけど――」
「それが起こりうるの。ジャンヌの遺産によって召喚された木山春斗にはそれを担うだけの器が」
……なんか、すごく複雑だ。
この件はいったいどれくらい大事なんだろうか……
「おじさん、乖離って知ってる?」
「え、あ、ま、まあ」
「じゃあ、ギルガメッシュ」
「知ってる」
「そのギルガメッシュの財宝――バビロンが問題なんだ」
「え?」
確かに、乖離と言ったらギルガメッシュのバビロンの中に世界を分けた武器があるというのは聞いたことがなくはない。だけど、それが何の関係を?
「世界に散った英雄たちのバビロン。それがジャンヌの遺産の鍵なんだよ」
「え……?」
「おじさん。持って帰らないといけないんでしょ? ジャンヌの遺産」
「そ、そうだけど……」
「なら断る理由もないよね」
そう言って彼女は半分強制的に僕を連れていく。どこへ? わからない。
「ここさ」
「……ライラ、さん……?」
「ライラ・フォーン――第二次世界大戦を止めた英雄だよ」
え――? 僕たちじゃない? それに、ライラさんが戦争を止めたって――
「その話、詳しくできない?」
「出来なくはないけど……おじさんの存在が不安定になるかもしれないよ?」
「え――?」
「時間干渉への罰。聞いたことない? タイムパラドックス」
「聞いたことはあるけど――」
「それが起こりうるの。ジャンヌの遺産によって召喚された木山春斗にはそれを担うだけの器が」
……なんか、すごく複雑だ。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる