夏の終わりの残骸

ジャンマル

文字の大きさ
上 下
3 / 3
夏の終わりには出会いがある

その瞳には。

しおりを挟む
扉の先にたっていたのは自分より2つほど下と感じるくらい少し幼い少女だった。しかしその少女からは不思議なことに懐かしい感じもした。言葉にできないが、見ているだけで不思議な感覚に陥ったのだ。それが彼女の魅力に惹かれてなのか、それとも別の何かなのかは......わからないが。

「君、こんな所でなにしてるんだ? というか関係者以外は」
「平気だよ、店長さんの知り合いだから」

 それは平気なのだろうか......? 店長とはいえ身内ってだけで関係者ってのも少しだけ納得いかない。だけど見た目が幼いだけで実際は年上だったりするのか......?

「ところであなたはサボってたんじゃないの?」
「え? いや、店長に呼び出されて......」
「叔父さんは今日はもう来ないよ。ううん、明日も来ないかも」
「それどういうーー」

 気がつくとそこに居たのは俺一人でほかの人間の気配などはなかった。不思議な少女は俺を見ながら最後になにか呟いているようだったがそこまではしっかりと聞き取れなかった。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

親友の前世は、断罪王妃だそうです……

さんかく ひかる
青春
あたしの憧れの親友リリちゃんが、おかしくなっちゃった。 「わらわの前世は、ゴンドレシア王国の王妃だった!」 な、なんです? その「ゴンドレシア」って? ファンタジーではありません(多分)。完結ずみです。

ドッジボール

ふみや@T&F新
青春
主人公の健は、ある日の公園での少年との出会いによって小さい頃の思い出に浸る。それは少年が持っていた「ドッジボール」との深い絆の物語であり、大切な人との出会いと別れがあった。

君の居た夏

吉良龍美
青春
再会した少女は、儚くただひっそりとそこに存在していた。 葬儀の為本家にやってきた谷原正人は、幼い頃に遊んだ幼なじみの美久に再会した。 婚約者の居る身でありながらも、許されない初恋に苦しむ正人は、美久への想いに・・・。

銭湯 緑湯♨️

qpdb
青春
銭湯の経営者、成瀬と銭湯利用者との間にできる物語 ★主な登場人物 友人・矢野 噂好き・すみれおばちゃん

あの時、僕は君に恋をした

syouta
青春
「あの時、僕は君に恋をした」 あの時君は、空を見て笑っていた。 「何故君は笑っていられるの?」 「会えるから、家族に…」

いつか歌われる詞集

蒼井托都(あおいたくと)
青春
タイトルの通り、詩というより詞集です。 (小説家になろうやカクヨムなどにも掲載中です)

余命三ヶ月、君に一生分の恋をした

望月くらげ
青春
感情を失う病気、心失病にかかった蒼志は残り三ヶ月とも言われる余命をただ過ぎ去るままに生きていた。 定期検診で病院に行った際、祖母の見舞いに来ていたのだというクラスメイトの杏珠に出会う。 杏珠の祖母もまた病気で余命三ヶ月と診断されていた。 「どちらが先に死ぬかな」 そう口にした蒼志に杏珠は「生きたいと思っている祖母と諦めているあなたを同列に語らないでと怒ると蒼志に言った。 「三ヶ月かけて生きたいと思わせてあげる」と。 けれど、杏珠には蒼志の知らない秘密があって――。

【 永遠の夢にむかって 】 52歳からのRE:START.

霜月 雄之助
青春
これから 52歳からの生き方を考える―。 残りの余生を…。 果たして実りある生活を 取り戻すことが出来るだろうか?! 50歳からは第二の青春―! そして、生き抜く力! 【 永遠の夢にむかって 】 【 Happy or Bad 】 【 謌唄い人 】ウタウタイビト 【 高校時代 】 【 夢のつづき 】 【 快適な暮らし 】52歳から 【 手段 】 【 方法 】 【 裏技 】 【独り言 】など…

処理中です...