上 下
16 / 33
五人はきっと

ふたつの誓い

しおりを挟む
 しばらくしてから俺は介青と出会った。介青は俺と同じく裏路地で不良をやっていたグループのひとりだった。だが、俺と違うところが一つだけ。それはこいつは頭がいいということだ。
 様々な事象に倫理的に考え、結論を出せる介青はメカンジャーの頭脳としてその後は活躍してくれる。なくてはならない存在だ。
 それ故に敵に一番回したくない男でもある。彼を味方に付けるかどうか。それが大きく今後に関わるだろう。戦争をするためにはどうしても司令塔のポジションが必要である。そしてその枠にこいつがいるなら俺たちは安心して背中を預けられるだろう。策士なのだ。この男は。

 考え、結論を出してくれるのは構わない。だが間違った選択だけはして欲しくない。俺だって介青のことは仲間だと思ってるし、大事だ。だけど間違った答えを聞いてしまえば戦わざるを得ない。倒すしかない。ヒーローがヒーローを倒す。そんな展開はゴメンだ。……まあそうなる可能性を止める為に動いているんだが。
 ピトフィニアとオクロアが組めばそれだけ強大な戦力になる。それに緑沢たちの動きがないのも気になる。
「ジャキアラってどんな国なの?」
「はい。灼熱におおわれた国です」
「灼熱か……」

 一概に灼熱と言われてもしっくり来なかった。だが話によると灼熱に囲まれているからこそ他の国が攻めこむことが出来ないんだと。それほどまでに強力な灼熱なのか……あまりピンと来ないが。それに本来は多分俺がその国にいるべきだったんだろう。だけど居ない。その理由も気になる。ジャキアラという国は気をつけないといけないし、今後なにか起こる度にここに警戒して行かないといけないのか……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

百鬼夜行<變>

Minoru.S
ファンタジー
不可解な事件が最近街に横行していた。それは自称宇宙人の少年によれば人間の悪夢によるものらしい。宇宙人を名乗る少年によって、悪夢と戦うことを強要される少女葵。だがいつしか葵は自ら刃を振るい、戦いにのぞむようになる。 ダークファンタジーです。徐々にテーマが重くなる予定です。 重複投稿となります。 1/3 二章、一-1大幅に書きなおしてます。

今度のヒーローは……悪の組織の戦闘員!?

marupon_dou
ファンタジー
時は現代。世には悪の秘密結社"フェイスダウン"が夜の闇に潜み人々を襲っていた。 人造人間"フェイス"戦闘員を擁し、人間が持つ感情エナジーを奪う彼らと戦うのは―― その"フェイス"戦闘員だった! 精霊の力を宿した、不屈の戦士《ヒーロー》・アルカー。 彼と肩を並べ戦う、正義に目覚めた悪の戦闘員《ヒーロー》、ノー・フェイス! 人々を守り、フェイスダウンに狙われた少女を守る戦闘員の物語が今、始まる――。 ※最初の五話は挿絵がつきますが、以後は不定期(ときたま)になります。 ※第一部は毎日連載します。 ※90~00年代のライトノベルの作風を目指して執筆中です。 ※イメージの源流は特撮ヒーローですが、パロディ・オマージュ作品ではありませんので  パロディ・オマージュ・お約束などは非常に薄めです。 ※第一章~第二章は以下のサイトでも公開しております。 カクヨム:https://kakuyomu.jp/works/1177354054883360465 エブリスタ:http://estar.jp/_novel_view?w=24664562 Pixiv:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8269721

アサノっち的戦隊シリーズ・東京支配組織ギャングスター

アサノっち
ファンタジー
悪の組織「ギャングスター」は、東京を支配しようと立ち上がる。それに立ち向かう「東京戦隊チューブマン」。東京では、悪VS正義の壮絶な闘いが繰り広げられていた。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

精霊徒然日記

へな
ファンタジー
ある一部の地域で存在する精霊の長、カエデとその補佐である小鹿の霊、シキは霊達を管理する仕事を請け負っていた。 そんなある日、隣町の長の不穏な動きから、秘められた過去が暴かれていく―― 心温まる和風ファンタジー短編小説。

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜

MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった お詫びということで沢山の チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。 自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。

処理中です...